パパさんの錯覚

今夜はパパさんが「ゆずこを寝かす！」と意気込んで(てほどでもないが)、
ママゴンの実家でぐっすりお夕寝して、
まだまだ目がらんらんのゆずこを連れて寝室へ。

声はしばらく聞こえるだろう、と少し放っておく。


その後、「うぇーん」と聞こえたので、
寝言かどうかじいっっっと耳を澄ます。


すると、「うえぇぇぇん」と本格的な予感。

でわしょうがない、とママゴン観念して寝室へ。

パパさんはゆずこのそばで倒れるように突っ伏して寝ていて、
ゆずこは指を吸いつつ必死に泣きをこらえている様子だった。

そこで、「よしよし」とママゴンはパパさんとゆずこの間へ。

しかし、ゆずこは「ひええぇぇぇん」とさらに大泣き。

すると、ママゴンのふとももをさするパパさんの手。

「うえぇぇん」

(ふとももを)「さすりさすり」

「ひえぇぇぇん」

(またふとももを)「さすりさすり　ゆすりゆすり」

「ふやあぁぁぁん」

(裏手で)「とんとんとんとんとんとん」

パパさんはゆずこが泣く声に非常に敏感に反応して手が動いていた。

おそらく、パパさんの明朝は「自分が初めてむすこを寝かしつけた」ちう爽快感で、
それはそれは寝覚めのいいことであろうが、
結局、また居間に戻して、目ェらんらんのむすこの遊びに
付き合っているママゴンは昼まで寝ることになるであろうよ。