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稀勢の里の横綱昇進とメディア

稀勢の里が横綱になった。伝達式の際「横綱の名に恥じぬよう、精進いたします」と淡々と自分らしい言葉を使って臨んだのには好感が持てた。これは大関昇進のときもそうだった。四字熟語の安易な使用には疑問があると、私はその時書いている。今回、TV各局は、またもや過去の例を挙げて、「稀勢の里はどんな四字熟語を使うか」などと十年一日のごとく言っていたのにはあきれてしまった。

もうひとつ、メディアが「19年ぶりの日本人」だと騒くことである。ハングリー精神の欠けた日本人に替って、外国人が頑張ってくれたおかげで、大相撲の今日がある。それを忘れて、「日本人が日本人が」と国を挙げて喜ぶのは、恩知らずだし、第一みっともない。もちろん、喜ぶなというのではない。喜びの表し方に工夫しろと言いたいのだ。昔の日本人は身内のことでそうも大っぴらに大喜びしなかった。近くオリンピックを開催する国なのである。いま日本に観光に来ている、自分の隣に住んでいる外国人がどういう思いでこの報道を見ているか、想像力を働かせるべきではないか。わたしが外国に住んだときは、自国の事にしか関心がなく、自国ばかり賞めているひとたちに会うと、ただ疎外感とさびしさを感じるのみで、彼らの意図とは逆に好意も敬意も抱けなかった。

私がこう考えるのは、九十代のブロガーの下の記事に触発されてである。

ブログ名【kaze no ko のブログ】

 「大相撲力士のタイプ」2016-1-27
 「千秋楽の白鵬」2016-3-19

私の過去記事
→「相撲と四字熟語」11‐12‐1
→「ナチス・都議会・オリンピック」14-6-26

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