映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
映画「花の生涯~梅蘭芳~」
2008 中国 137分 監督 チェン・カイコウ(陳凱歌) 出演 レオン・ライ(黎明) チャン・ツィイー(章子怡)ユイ・シャオチュン(余少群)スン・ホンレイ(孫紅雷)
レンタルDVDにて鑑賞
梅蘭芳(1894ー1961)
邱如白のモデル?の齐如山(1875-1962)
伝説の京劇の女形、梅蘭芳(メイランファン)の生涯を描いた映画。
陳凱歌(チェン・カイコウ)監督は「さらば、わが愛」で京劇の役者を、「人生は琴の弦のように」で師弟の芸人ものを作っている、その系統の映画かと。
少年・青年・壮年期をそれぞれ違う俳優が演じているが、一番たのしく見られたのは匂うような女形ぶりを見せる青年期。また、出てくる人物の中で一番感情移入出来たのは、栄達も家も捨てて彼に生涯をささげた邱如白。
主人公も、演じるレスリー・チャンも、ゲイだった「さらば、わが愛」と違って、映画の梅蘭芳は結婚もし、京劇女優(章子怡)と恋愛もしている。それに対し、邱如白(孫紅雷)には、女性の影が見えず、梅蘭芳にひたすら尽くし、結婚も恋愛もしていない、その生き方は、徹底していて気持ちが良い。この人物は、そっくりそのままではないが、劇作家で劇評家の齐如山を下敷きにしていると中国語のネットでは言っているようだ。(中国語が解らないので詳細は解らない)
壮年の梅蘭芳の妻を演じる女優はチェンカイコウの実の妻だそうだが、日頃もこうじゃないかと思わせる理知的で強気な女性を生き生きと演じている。恋人役のチャン・ツィイーも、男役の女優として、陰陽を自在に操って梅蘭芳を翻弄するし、女性たちが非常に存在感があり、本人の影を薄くしていたのがちょっと残念。
↓妻(左)と恋人
↓安藤政信(左)と陳凱歌監督
京劇愛好家の安藤政信が演じる田中少佐は暗い目をした二枚目で、大いに奮闘したが、日本軍のためには演じないという梅蘭芳の愛国の意志が強く、あえなく敗北。陳凱歌(チェンカイコウ)自身に異性愛の要素が強いのでむしろ女性が強い後半という結果になったのだろうか。梅蘭芳は「本当は、普通の人の生活が送りたかったのだろう」と、邱如白が述懐するシーンもあったし。
梅蘭芳、名前はこれまでよく耳にしたが、今までどうもイメージがつかめなかったし、映画を見ても依然としてはっきりしない。見当違いのたとえかも知れないが「阪神タイガース」のようなものかしら(応援団が熱狂的に過ぎて本人が引っ張られ気味の)と自分で納得することにした。
レンタルDVDにて鑑賞
梅蘭芳(1894ー1961)
邱如白のモデル?の齐如山(1875-1962)
伝説の京劇の女形、梅蘭芳(メイランファン)の生涯を描いた映画。
陳凱歌(チェン・カイコウ)監督は「さらば、わが愛」で京劇の役者を、「人生は琴の弦のように」で師弟の芸人ものを作っている、その系統の映画かと。
少年・青年・壮年期をそれぞれ違う俳優が演じているが、一番たのしく見られたのは匂うような女形ぶりを見せる青年期。また、出てくる人物の中で一番感情移入出来たのは、栄達も家も捨てて彼に生涯をささげた邱如白。
主人公も、演じるレスリー・チャンも、ゲイだった「さらば、わが愛」と違って、映画の梅蘭芳は結婚もし、京劇女優(章子怡)と恋愛もしている。それに対し、邱如白(孫紅雷)には、女性の影が見えず、梅蘭芳にひたすら尽くし、結婚も恋愛もしていない、その生き方は、徹底していて気持ちが良い。この人物は、そっくりそのままではないが、劇作家で劇評家の齐如山を下敷きにしていると中国語のネットでは言っているようだ。(中国語が解らないので詳細は解らない)
壮年の梅蘭芳の妻を演じる女優はチェンカイコウの実の妻だそうだが、日頃もこうじゃないかと思わせる理知的で強気な女性を生き生きと演じている。恋人役のチャン・ツィイーも、男役の女優として、陰陽を自在に操って梅蘭芳を翻弄するし、女性たちが非常に存在感があり、本人の影を薄くしていたのがちょっと残念。
↓妻(左)と恋人
↓安藤政信(左)と陳凱歌監督
京劇愛好家の安藤政信が演じる田中少佐は暗い目をした二枚目で、大いに奮闘したが、日本軍のためには演じないという梅蘭芳の愛国の意志が強く、あえなく敗北。陳凱歌(チェンカイコウ)自身に異性愛の要素が強いのでむしろ女性が強い後半という結果になったのだろうか。梅蘭芳は「本当は、普通の人の生活が送りたかったのだろう」と、邱如白が述懐するシーンもあったし。
梅蘭芳、名前はこれまでよく耳にしたが、今までどうもイメージがつかめなかったし、映画を見ても依然としてはっきりしない。見当違いのたとえかも知れないが「阪神タイガース」のようなものかしら(応援団が熱狂的に過ぎて本人が引っ張られ気味の)と自分で納得することにした。
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