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映画「ケシ畑のちいさな秘密」


2012 コロンビア 86分 DVDにて鑑賞 原題 ≪Jardin de Amapolas≫
監督 ファン・カルロス・メロ・ゲバラ 出演 ルイス・ブルゴス カルロス・ウアルパ

コロンビアの映画は初めてだ。サッカーW杯で日本を一蹴し、C組1位通過したコロンビアとはどんな国かと軽い興味で見た。

この国では、何十年も内戦状態で、政府軍と右派武装組織、2つのゲリラ組織と麻薬組織とがせめぎ合い、米国の介入もあり、空からまかれる除草剤のせいで病気になったり障害児が生まれたり、まるでベトナム戦争そっくりだ。※

主人公の農民はその中でほんろうされ、民兵に妻と子供を殺され、ゲリラに家を追われて一人残った息子とともに山を越えて逃げのび、麻薬製造所のケシ畑の仕事しか落着き場所がない。そんな中でも子供たちは無邪気に夢を見て友情をはぐくむ。小犬をほしがる少女と、それを手伝う少年、2人して見に行く山の湖、(実は恐ろしい地雷原を通って行くのだが)以前見たチリ映画「マチュカ~」の子供たちとどこか似ている。インディオ系の少年と西欧系の少女の組み合わせも。ただしこちらの方が表現がソフトでどぎつい描写がないので見やすかった。

映画としては、手法は古いし、子供の使い方はありきたりだが、内容の重さと伝達への熱意を買う。のんきに暮らしている日本人も、国外にはこういうところがあるということを、せめて知るべきだ。残虐シーンがほぼ無いのを評価して5点中3点

※ただしこれは2001年当時の新聞記事で、この映画の制作される頃は、ぼつぼつ事態は落着いて来たらしい。

南米の映画
→「モーターサイクルダイアリーズ」7-7-31(アルゼンチンと南米)
→「チェ・ゲバラの友人、グラナド氏死す」11-3-8(アルゼンチンと南米、キューバ)
→「マチュカ~僕らと革命」10-3-21(チリ)
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