スクリーンに恋をして&ライヴレポ

エレカシファンです。しばらく更新できず、すみません。

エレカシ宮本と太宰とドン・キホーテとドストエフスキーな生活

2007年08月08日 16時57分28秒 | Weblog
5月26日 東京日比谷野外音楽堂

~エレファントカシマシライブ~

~ライブレポ、セットリストは他のサイトでたくさん見る事ができるので省略~



不思議な事だが、私だけではなかったようだ。

ファンのほとんどの人に共通している現象…。

みやじが声を限りに、懸命に歌っている所を見ると、涙がこぼれる、と言う。

なんだろね、まったく。嫌になるよ。

特に悲しい歌を歌っているわけでもないのにね…。


そうだなぁ、幼稚園くらいの子供が、小さな体で一生懸命走ったり、

歌ったりする姿を見て、なんだか知らないけど

泣けてくる状態と、かなり近いのがある。


その原因を探るとすれば、おおかたそういった無垢な魂を、

少なからずみやじが持ち続けているからだろう。


「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。

間に合う、間に合わぬは問題ではないのだ。

人の命も問題ではないのだ。

私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいもののために走っているのだ。」

太宰治「走れメロス」より


みやじは太宰も好きらしい。


いや「自分ほど太宰を理解している奴はいない」とまで

彼が発言しているので、相当太宰に傾倒してたみたい。


かくいう私は、中学の時にあまりに影響を受けたせいで、

しばらく太宰を読む事ができなかった。


今、大人になってやっとぽつぽつ読み返しているけど、

もう精神的には大丈夫。客観的に読めます(^-^)。

それに、当たり前だけど、太宰はやっぱり文章上手すぎて

憎いくらいですねぇ。(>。<)ニク~イ


太宰の他に、私がみやじを見て思い浮かべるのが

セルバンテスの「ドン・キホーテ」。


勝てるはずのない巨大な敵と戦い、

叶わぬ事のない恋をして、見果てぬ夢を追い続ける。

まあ、みやじなら恋は叶うか…(--;)

ああ、なんという人間のぶざまで滑稽で、そして悲しくも美しき姿よ。

全身全霊をかけて命を使い尽くす姿よ。


そういった、おかしくも真剣な姿が、なぜかしら私達を感動させるのだ。


かのドストエフスキーにも

セルバンテスのドン・キホーテを

「人間の魂の最も深い、最も不思議な一面が、

人の心の洞察者である偉大な詩人によって、

ここに見事にえぐり出されている」

「人類の天才によって作られたあらゆる書物の中で、

最も偉大で最ももの悲しいこの書物」

(どちらも、ちくま学芸文庫 小沼文彦訳より引用)と言わしめたらしい。

ドン・キホーテWikipediaより↓

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%86


…この感覚が「わかる」ってヒト、ええ、そこの貴方、貴女…。

もし、私が言いたい事が心の底から「わかる」って言うヒトがいたとしたら…

…かなりご世間一般の世界で、生きていくのが辛いヒトでしょうね…。


…あなたも、私も、かなり痛いヒトです(笑)。