『雪に願うこと』
スタッフ/監督:根岸吉太郎/原作:鳴海章「輓場」(文藝春秋刊)
キャスト/伊勢谷友介/佐藤浩市/小泉今日子/吹石一恵/香川照之/小澤征悦/椎名桔平/津川雅彦/草笛光子/山崎努/
北海道ばんえい競馬~マルニシュウカン(ウンリュウ)/トウカイシンザン(シャドーキング)ほか
*********************************
第18回東京国際映画祭
グランプリ・監督賞・最優秀男優賞・観客賞と、映画祭史上初の4冠に輝いた。
帯広出身の作家、鳴海章さんが東京から帰郷した時に感じた
自らの体験を反映して書き上げた小説だそうです。
※『風花』の撮影が終わった相米慎二監督の手元に、一旦渡った原作「輓馬」。
その後、帰らぬ人となった相米監督の意志を継ぎ、
根岸吉太郎監督がメガホンをとった作品です。
*********************
うん。とにかく…馬は、いい…。
馬は、何も語らない。
弁解もしない。
黙って…ひたすら…人の為に走る…そして働く…。
そう。あの優しい瞳で、すべてを見ている。
とにかく、馬はいい…。
by フロッピー
**********************
「優駿」のようにサラブレットの美しさを描いた映画もあるが、
今回のどさんこ(道産子馬)「ばんば」は
とにかく、大きく強くたくましい。
この映画の魅力は、生きていく上で誰もが経験するような挫折感や、
社会の矛盾、家族の絆や、友情や、愛情だったりもするのだが…。
なんといっても、スクリーンに映し出される、
匂いたつような、馬体から立ち昇る熱気!
馬の息づかい、北海道の空気感、自然の持つ暖かさと冷酷さ。
この映像が、伝えたい事の全てを、物語っているのではないだろうか…。
生きる力…。
そんな目に見えない力を馬達や故郷の人々からもらって、
主人公は、再び生きる活力を見い出す。
今回、映画館内の観客は、年輩の方々が多くいらした。
上映中も「そうだったよねえ~」という相槌や、
「いやぁ~。わかるわかるわ~、あたしも年とったら、
ああなっちゃうかもしれないねえ~」
と、いきなり、さめざめと泣き出す方…。
館内は突然昭和の時代にタイムスリップしたかのように
観客みんなが、手放しで、泣いたり、笑ったり、自由に自分の感情を
解き放っていた…。
私も、泣いた…。
ばんば馬が、必死で1トンのソリをひいて坂を上る姿…。
ただ、…ひたむきに…その姿に泣けました…。
主人公の繊細さをフレッシュに演じ切った伊勢谷友介さん
(ハチミツとクローバー、嫌われ松子の一生などにも出演)も好演。
兄役の佐藤浩市さんの存在は、馬とならび、この映画の核。
一人の人間としての道標を骨太に見せつけた。
吹石一恵さんはその真直ぐな瞳で意思の強い女性騎手役を、透明感あふれる存在に仕上げた。
香川照之さんの演技の上手さは、ニクいほど。小澤征悦さんも好演でした。
椎名桔平さん、草笛光子さんの演技の解釈には若干ハテナ?マークが残りました…。
(すみません、えらそうに…^^;)
とにかく…静かな感動をもたらすこの映画、機会がありましたら、ぜひご覧になって下さい!
スタッフ/監督:根岸吉太郎/原作:鳴海章「輓場」(文藝春秋刊)
キャスト/伊勢谷友介/佐藤浩市/小泉今日子/吹石一恵/香川照之/小澤征悦/椎名桔平/津川雅彦/草笛光子/山崎努/
北海道ばんえい競馬~マルニシュウカン(ウンリュウ)/トウカイシンザン(シャドーキング)ほか
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第18回東京国際映画祭
グランプリ・監督賞・最優秀男優賞・観客賞と、映画祭史上初の4冠に輝いた。
帯広出身の作家、鳴海章さんが東京から帰郷した時に感じた
自らの体験を反映して書き上げた小説だそうです。
※『風花』の撮影が終わった相米慎二監督の手元に、一旦渡った原作「輓馬」。
その後、帰らぬ人となった相米監督の意志を継ぎ、
根岸吉太郎監督がメガホンをとった作品です。
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うん。とにかく…馬は、いい…。
馬は、何も語らない。
弁解もしない。
黙って…ひたすら…人の為に走る…そして働く…。
そう。あの優しい瞳で、すべてを見ている。
とにかく、馬はいい…。
by フロッピー
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「優駿」のようにサラブレットの美しさを描いた映画もあるが、
今回のどさんこ(道産子馬)「ばんば」は
とにかく、大きく強くたくましい。
この映画の魅力は、生きていく上で誰もが経験するような挫折感や、
社会の矛盾、家族の絆や、友情や、愛情だったりもするのだが…。
なんといっても、スクリーンに映し出される、
匂いたつような、馬体から立ち昇る熱気!
馬の息づかい、北海道の空気感、自然の持つ暖かさと冷酷さ。
この映像が、伝えたい事の全てを、物語っているのではないだろうか…。
生きる力…。
そんな目に見えない力を馬達や故郷の人々からもらって、
主人公は、再び生きる活力を見い出す。
今回、映画館内の観客は、年輩の方々が多くいらした。
上映中も「そうだったよねえ~」という相槌や、
「いやぁ~。わかるわかるわ~、あたしも年とったら、
ああなっちゃうかもしれないねえ~」
と、いきなり、さめざめと泣き出す方…。
館内は突然昭和の時代にタイムスリップしたかのように
観客みんなが、手放しで、泣いたり、笑ったり、自由に自分の感情を
解き放っていた…。
私も、泣いた…。
ばんば馬が、必死で1トンのソリをひいて坂を上る姿…。
ただ、…ひたむきに…その姿に泣けました…。
主人公の繊細さをフレッシュに演じ切った伊勢谷友介さん
(ハチミツとクローバー、嫌われ松子の一生などにも出演)も好演。
兄役の佐藤浩市さんの存在は、馬とならび、この映画の核。
一人の人間としての道標を骨太に見せつけた。
吹石一恵さんはその真直ぐな瞳で意思の強い女性騎手役を、透明感あふれる存在に仕上げた。
香川照之さんの演技の上手さは、ニクいほど。小澤征悦さんも好演でした。
椎名桔平さん、草笛光子さんの演技の解釈には若干ハテナ?マークが残りました…。
(すみません、えらそうに…^^;)
とにかく…静かな感動をもたらすこの映画、機会がありましたら、ぜひご覧になって下さい!