在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

イタリアの列車 全席指定なのにー。。。

2008-06-23 17:18:48 | もろもろ、つれづれ
Treni italiani, posti prenotati
その昔、と言っても20年位前は、長距離は別にして座席の予約はしないのが普通だった。その頃は、まだユーロスターはなく、ペンドリーノというのが(懐かしい名前だ~)走っていて、または、インターシティーで旅をしていた。
日本だと、車両によって、指定席と自由席に分かれているが、こちらはそうではない。
つまり、その頃、表示をよーく見ると、その席がどこからどこまで予約されているのかわかったのだが、表示自体が分かりにくく、また、それをよく見る人は少なく、空いている席に適当に座り、人が来たら退くというのが普通だった。
予約している人もそう多かったわけではなく、自分の席に人が座ってたら、どいてもらったり、他の席に座ってもそう問題はないので、自分がどいたり、なんて光景が普通だった。

約20年たっても、イタリア人のこの習慣はあまり進化せず、今のユーロスターは全席指定となっているのに、人の席に座ることが当たり前の雰囲気がまだ残っている。
券を持っていてもなんとなく違う席に座っているのか、友達と席が離れてしまったから適当に隣に座ってみたのか、予定が早まった(遅くなった)ので、適当に来た列車に乗ってるのか(もちろん車内で追加料金を払う)などはわからないが、本当に呆れるくらい、勝手に人に席に座っている。

空いている列車なら、適当な席にちょっと移動するのは全く構わないが、これを混んでいる列車でやらないで欲しい。
「ここは私の席なんですけど」というと、「私がここに座っているのは、あっちの人が私の本当の席に座っているからで、あの人がどいてくれないと、私の席がない」となる。
ここで、しかたないな~と思い、「じゃあ、私があの人の席に座りますから、退かないでいいです」と言って人の席に座ってると、今度は、途中駅から、「ここは私の席なんですけど」と人がやってくることがある。そうすると、自分が退くか、「私の本当の席に人が座ってて、その人の本当の席がここで、だから。。。」と説明して、別の席に座ってもらうか。。。あー、ややこしい。。
と、日本人は考えただけでも、最初からちゃんと自分の席に座ってる方が良いと思うのだが、そういう時に、イタリア人は、「わかりました。あそこですね。いいですよ、私があっちに座りますから」と言ってくれることが多い。
親切と言えばそうなのだが、やっぱり、イタリア人は全席指定でも、人の席に座ることに抵抗が少なく、進化してない~と思うのである。。。