在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ドンナルーナ・フィアーノ 2004” デ・コンチリス

2008-06-25 02:31:36 | Campania カンパーニア
“Donnaluna Fiano 2007” De Conciliis -Campania
まだかなり若いドンナルーナ。
赤と白があるが、赤はアリアニコ、白はフィアーノで造っている。
デ・コンチリスは、昔、ワイナリーを何度か訪れたことがある。
その前、初めてワインを飲んだ時は、カンパーニア州のワインと言うと、赤も白も、内陸のアヴェッリーノあたりが最も良いワインの産地だと思っていたから、こんな海の近くで、どーして??とちょっと不思議だった。
(かなりの観光地であるナポリにはカプリやイスキアのワインが結構あり、海の近くでもワインをたくさん造っているイメージはあるが、いくつかのワイナリーを除いて、ご愛敬。。の味。)
確かに海からは数キロの距離でかなり近いけど、標高が高い。
ワイナリーのある手前にはペストゥム(パエストゥムと呼ぶのではないのでご注意)の遺跡があり、だだっ広い平地になっているが、その平地が終わったら、ぐんぐん上に上がっていく。
ワイナリーは標高数百メートルだったと思う。チレント半島の景色がとてもきれいなところ。

品種はフィアーノ100%。
色は、ちょっと濃いめの麦藁色。つやがとてもきれい。
香りは、柑橘系がとてもきれい。アマルフィ海岸でとれるシトロン(とても大きくて直径20㎝はあると思う)のような香り。そして、黄桃と白桃、香草の香りがほんのり、そしてスパイス臭が出てきそうな気配。ある程度の華やかさがあり、モダンで、しかし、堅実さは備えている。
味は、まだ若いので酸味がきれい。そして、ちょうど良いボディがあり、酸味がまずまずあり、味の強さよし、持続性も申し分ない。レモンかシトロンかという柑橘系の後味がとても心地よい。

今は、スプマンテも含めて結構な数のワインをリリースしているが、当時はまだ数が少なかった。
確か、2度目位に訪れた時、ジョウロを使って、手作業でボトル詰めをしていた。
ナイマだったか、デザート・ワインだったか、もうだいぶ前のことなので覚えていないが、「本数が少ないから(500本くらいと言っていたような。。)手でやってるんだよ~」とブルーノ氏。
ある意味で消えてほしくない光景だと思った。