初めは質素にやるつもりでした。しかも、公演中はそちらに気を取られ過ぎてていっこうに進まない準備。ようやく9月に入ってから本格的にお稽古に取り掛かりました。しかし、そこからは凄まじい集中力で事は進んで行きました。もともとメンバーが面白好きな上、ストイックでマニアックという奇跡の面々。あれだけの出演時間にかかわらず、もう凝る凝る。演出は毎回変わるし、舞台登場直前までああした方がいい、こうした方がいいと騒いでおりました。衣装ももの凄い凝りようで、あるメンバーの衣装などは「アナタそれオークションに出したほうがいいよ」というくらいの素晴らしい出来栄え。そういうわたしも、作っているうちにどんどん面白くなり、だんだんエスカレートして行って、ついにはある小道具がどうしても納得いかず、業者に外注に出す始末。まったくもってやり過ぎです。
控え室のドアを開けると丸い大きなテーブルを囲んで、トートが数名（！）うろうろしていたり、プロフェッサーがメークをしていたり、素敵なドレスを着たご婦人方が談笑していたりと一種異様な、それでいて楽しい光景が目に飛び込んできました。
人一倍用意に時間がかかるというのに、祐一郎の話が聞きたいがため出遅れてしまったため、慌てて着替えに取りかかりますが、緊張と焦りで浮き足立ってなかなか準備が進みません。そうこうしているうちに定時間になり、スタッフさんが呼びに来てしまいました。しかし、肝心な小道具を忘れたり、準備が整っていない者（わたし）がいて集合に遅れ、スタッフさんに何度も「○○○（グループ名）」を大声で呼ばれる始末。（いったいこの日、わたしたちグループは何度グループ名を叫ばれたのだろうか？ホントすいません）
そうしてスタッフさんの先導のもと、いったん階段の薄暗い狭～い踊り場に待機させられました。
しばらく待っていると、いつのまにか、どこかで見たことのあるピンクのストライプのシャツを着た長い人がするりと目の前に。
ゆーいちろうが！！！ピンクの祐一郎がぴかぴかの笑顔ですぐ目の前に立っています！！！
その笑顔が素敵すぎて眩しすぎて、まるで後光が射しているようで目がよく見えません。・・・というよりもここから後、大興奮し過ぎて記憶が喪失。自分の微かな記憶と友人の証言をつなぎ合せて書いております。（なので妄想も入っているかも）
端から一人一人に「がんばってー」だかなんだか言いながら握手してくれました。もう、みなさん目が
こんな感じ。恋する乙女～～って感じでしたよ。
そしていよいよわたしたちグループの番。わたしたちのグループちょっと見た目にインパクトがありまして・・・祐一郎ちょっと固まってました（笑）一人ずつ握手をしていき、いよいよわたしの番・・・。
実は握手をする際、その手をぎゅっと掴んで脇に挟み抱きつく。だとか、握手をした後、「ひゅーーーっ」と教授のように倒れるとか血祭りにあげられそうな野望をいろいろ企んでおりましたが（もちろん冗談ですから！！）そんなことは500％無理なくらい、舞い上がってるのも記憶に無いくらい舞い上がりまくっておりました。
ここでもう1回話を整理しますと、握手は扮装後、舞台に登場前に行われました。すなわち、わたしは大好きな人に会うにはまったく相応しくない、というよりも絶対あり得ない▲＠＄え★％＆＃す￥■～！！！！な姿で握手をしなければならなかったわけです。
満面の笑みで目をみつめながら、長い腕をすっとのばして、ぎゅっと手を握ってくれました・・・確か。（ここらへん妄想入ってます）家事や力仕事などまったくしていなそうな、ほわほわとした柔らかい手・・・いつまでも握っていたいけど、「すぽん！」とあっけなくその手を引き抜かれ（泣）、次の方へ。・・・と思ったら、なにを思ったのかもう1度戻って来てくれました。なぜかというと、ちょっとわたしの顔がアレだったものですから・・・
そんなわけで、祐一郎によってますます無意味に緊張感は高められ、いよいよ怒涛の舞台編に突入。
つづく・・・。
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