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宇都宮地裁支部が仮処分決定ーいすゞ自動車による有期雇用の契約期間中解雇は違法ー

2009-05-14 02:10:49 | 労働裁判
いすゞ期間工切り「違法」
宇都宮地裁支部仮処分
中途解雇通告・賃金カツト
差額支払い命令

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 いすゞ自動車栃木工場(栃木県大平町)の元期間社員三人が、同社を相手取り、「非正規切り」で行われた賃金カットの支払いを求めていた仮処分裁判で宇都宮地裁栃木支部(橋本英史裁判官)は十二日、いすゞの違法行為を認定し、労働者側の訴えを全面的に認める決定を出しました。

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 申し立てていたのはJMIU(全日本金属情報機器労働組合)いすゞ自動車支部の松本浩利執行委員長と同支部組合員二人。

 同社は期間社員ら千四百人を昨年十二月二十六日付で期間途中で解雇すると通告。世論と運動に押されて期間社員について解雇を撤回したものの、代わりに希望退職を募集し、応じない場合は休業扱いとし賃金を60%にカットしました。松本さんらは不当だとして、差額賃金の支払いを求めていました。

 決定は、期間途中の解雇について「労働契約法十七条一項によって原則として禁止され、使用者側に期間労働者に対する雇用保証が厳格に課せられており、期間労働者の保護が図られている」と不当性を指摘しました。

 休業命令についても「期間の定めのない労働者に対する場合と比べて、より高度なものを要する」と不当性を認め、期間社員の差額賃金請求権は消滅したとするいすゞの主張を「正義・公平の理念に違反し、条理にも反する」と却下。総額約八十万円の差額賃金の支払いを命じました。

 記者会見した松本委員長は「決定を素直に喜んでいる。労働組合を結成し、多くの仲間の支援を得てたたかった成果だ。正社員化を求めた東京地裁での勝利に全力をあげたい」とのべました。

 鷲見賢一郎弁護士は「賃金カットや解雇予告の違法性を認めたもので完全勝利だ。全国でたたかう仲間を勇気づける決定だ」と語りました。

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解説
大企業を初の断罪

 「非正規切り」の端緒となった、いすゞ自動車に対する宇都宮地裁栃木支部の決定で、大企業による「非正規切り」が初めて断罪されました。減産減益を口実にした「非正規切り」がいかに無法・不当なものかを示すもので、大企業の横暴とたたかう各地の労働者を励ますものです。

 大企業は巨額の内部留保や株主配当には手も付けず、法律が禁じる契約中途の解雇でも平然と強行してきました。その多くは、偽装請負や契約更新を重ねており、解雇どころか正社員にしなければならないものでした。

 これに泣き寝入りせず、労働組合に入って立ち上がった労働者のたたかいにこそ、社会的大義と道理があることを裏付けています。

 大企業は非正規切りにとどまらず正社員も含めた雇用や賃金の破壊をすすめていますが、直ちに撤回すべきです。雇用も賃金も守ることで労働者・国民の生活を支え、「内需拡大による景気回復」という社会的責任を果たすことこそ求められます。(深山直人)

(出所:日本共産党HP 2009年5月13日(水)「しんぶん赤旗」)

いすゞ解雇は無効
期間社員が仮処分申請
宇都宮地裁支部

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 契約期間中の解雇は無効だとして、いすゞ自動車栃木工場(栃木県大平町)の期間社員、松本浩利さん(46)ら二人が四日、解雇予告の効力停止と賃金の仮払いを求める仮処分を宇都宮地裁栃木支部に申し立てました。労働者側弁護士によると、非正規労働者が解雇通告の無効を求める仮処分申請は初めて。

 松本さんらは三日、解雇撤回と正社員化を求めてJMIU(全日本金属情報機器労働組合)いすゞ自動車支部を結成しました。松本さんらは九月、雇用契約を来年春まで更新していましたが、いすゞは期間・派遣社員千四百人全員を、需要減を理由に十一月十七日、今月二十六日付で解雇すると通告しました。

 申立書では、有期雇用の中途解雇については労働契約法で、経営危機など「『やむを得ない事由』がなければ解雇できない」と定めていると指摘。六百億円の利益を見込み、株主配当を十七億円も増やす同社が「経営危機といえるような状況にはなく解雇は無効」としています。

 必要性や解雇回避の努力、労働者への説明・協議など「整理解雇の四要件」さえ満たしておらず、解雇無効は明白だとしています。

 記者会見した松本さんは「解雇されたら生きていけない。企業は雇用を守るためもっと努力してほしい」とのべ、別の組合員も「必要なときは人を集め、不要になったら首を簡単に切るやり方は許せない」と話しました。

 鷲見賢一郎弁護士は「労働法の学説や厚労省通達、判例からみて露骨な法律違反であり、暴挙といえる」と強調しました。

(出所:日本共産党HP 2008年12月5日(金)「しんぶん赤旗」)

正社員化・雇用継続を
期間・派遣12人 いすゞを提訴
東京地裁にJMIU組合員

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 いすゞ自動車から非正規切りされた期間・派遣社員十二人が、長年にわたって偽装請負で働かされていたなどとして正社員化・雇用継続などを求める訴訟を二日、東京地裁に提訴しました。訴えたのは栃木(栃木県)と藤沢(神奈川県)両工場の期間従業員四人と派遣八人。いずれもJMIU(全日本金属情報機器労組)いすゞ自動車支部の組合員です。

 いすゞは昨年十一月、期間・派遣社員千四百人に首切りを通告。これにたいし、労働者が組合をつくって立ち上がり、同十二月二十四日、期間社員の解雇を撤回させました。しかし、派遣社員は年末で中途解雇に追い込まれ、期間社員も四月二日と七日で雇い止めが通告されていました。

 訴状によると、原告は偽装請負から派遣、期間従業員などを経て期間社員となり、最長で八年勤続しました。基幹・常用の業務に従事した上、雇用契約を六回から八回更新しており、「期間の定めのない状態と実質的に異ならない」などと指摘。雇い止めは整理解雇の四要件を満たさず、無効だとしています。

 派遣社員については、偽装請負で働かされ、職業安定法などに違反しており、すでに雇用契約が成立していると指摘しています。

 記者会見した松本浩利委員長(46)は、「安定した仕事が欲しい。社員として雇用してもらいたい」と訴え。男性(27)は、「いすゞの問題は非正規労働者全体の問題だ。簡単にクビを切るのをやめさせていきたい」と話しました。

(出所:日本共産党HP 2009年4月3日(金)「しんぶん赤旗」)
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2 コメント

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iphone 4S ケース (iphone 4S ケース)
2012-02-24 17:16:17
派遣社員については、偽装請負で働かされ、職業安定法などに違反しており、すでに雇用契約が成立していると指摘しています。
iphone4ケース (iphone4ケース)
2012-07-28 19:21:40
初めてコメントします、あちと申します(*´∀`*)w
いくらさん可愛くて本当憧れです(*´ω`)
今回のイベント行きたかった~!(T_T)
次回こそ参戦したいです★
では失礼します

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