猫依存

愛猫の思い出と漫画と日々の暮らし

ぱんきちへ

2009-10-26 11:01:05 | 

たくさんお悔やみの言葉をいただきありがとうございます。

とても穏やかな最期でした。

こんな穏やかな死があるのか、と思いました。

私の隣でいつものように眠って、朝起きたら心臓が止まっていました。

いつもと同じ顔で、また動き出すのではと思うほどでした。

ぱんきち、私の言うこと聞きすぎです。

外に出る猫でしたので、ずっと言い聞かせていました。

お外に出てなにかあったら、もう会えないんだよ。

ぱんきちは、私のそばで生きて、死んでいくんだよ。

去年お医者にもう無理といわれたときには、

もう少しそばにいて。

私の寿命を分けてあげるから、もう少しだけそばにいて。

そして、今度も、

大丈夫だよ。

こわくないよ。

ぱんきちはたくさん幸せをくれたから、たくさんがんばったから、きっときれいな、たのしいところに行けるよ。

苦しまないで、行けるよ・・・

ぜんぶ、私の言ったことを叶えてくれました。

去年から、思う存分、お世話させてもらえました。

たくさん、お別れもできました。

お別れの言葉を言ったとき、ぱんきちの目から大粒の涙が2粒こぼれました。

思い残すことは、ありません。

本当は去年のはずだったのに、極限まで痩せても、がんばって、たくさんゴハンを食べて、生きて、私に答えてくれていたのだと思います。

思い残しのないように、してくれたのは、ぱんきちです。

正直、こんなになるまでがんばらせてしまったという負い目はありました。

ごめんなさい、ありがとう、毎日、繰り返していました。

先週あたりから、なんとなく、様子が違うとは思っていました。

今度具合が悪くなったら、病院には連れて行かず、そのまま見守ろう・・・と思っていました。

21日に、足に力が入らなくなり、立てなくなりました。

でも、猫缶はその日も3缶たいらげました。

寝たきりでしたが、食欲はありました。

最期の日は、私が少しずつ猫缶の中身を指先ですくって、鼻先に持っていくと食いついてきました。

水も、自力で顔を上げていつものお皿から飲んでいました。

ですから、万に一つ、また立ち上がるのではという望みも持っていました。

その日は、少し早めに一緒に布団に入り、そのまま眠ってしまいました。

夜中、目を覚まし、時計を見ると2時20分頃で、トイレに起き出したのですが、なぜか真夜中で誰も聞いていないのに、

ぱんちゃん、がんばったものね。

わたしもがまんしないとね。

大丈夫。

そう口をついて出たことは覚えています。

なんとなく10分くらい起きていて布団に戻り、ぱんきちの体を撫で、後ろ足の肉球が冷たかったので、手で包むように温めながら眠ってしまいました。

朝7時に起きたときは、体はまだ温かく、かたくなってもいませんでしたので、朝方亡くなったのでしょう。

しばらく抱いて寝ていたのですが、体が固まる前に箱に入れたほうが言いと友達からメールで教わり、そうしました。

春に生まれた子なので、チューリップを入れたかわいい花束を作ってもらい、お供えしました。

箱の中のぱんきちは、まるでかわいいぬいぐるみのようだなあ・・・と思いました。

そして昨日の朝、荼毘に付しました。

火葬場へ運ぶときに、箱のふたを閉めると、アマゾンの箱だったので送り状が貼ってあり、私宛になっていました。

ぜんぜん予期したことではなかったのですが、やっぱり自分は、自分宛に、ぱんちゃんを送るんだな・・・と思いました。

じつはもうひとつだけ、ぱんちゃんと約束をしたのですが、それは誰にも内緒です。

今はいつもいた部屋に、一緒にいます。

土日にすべて済むように、ぱんきちが気を使ってくれたとしか思えないのですが、ごめん、今日は会社休みました。

こんな幸せな別れ方はなかったな、と思うのですが、

今までのスピードで生きれない。

よくわかりませんが、そんな気持ちです。


明日は

2009-10-18 01:32:38 | 日記

ひさしぶりにお医者に猫を連れて行こうと思います。

目薬がそろそろなくなってきたので。

前回行ったのは、先生にお中元を持っていったすぐあとだったので、8月頃だったかな・・・わー、ずいぶん行ってなかったのだなあ。

ずっとカラーはつけているのですが、ストレスを感じている様子もなく、よく食べ、ちゃんと出し、目薬も嫌がりません。

猫なのに「人ができてますね、人格者ですね」と言いたくなります。

痩せ痩せですが、体はとっても温かい。。。

たしかに、ここ数ヶ月で、見る見る年取ったな、とは感じるのですが、去年のような状態の不安定さはありません。

おだやかに老いていく感じで、おもむろに、「あのね・・・私今迷ってるんだけどね・・・」などと、人生相談したくなるような風情さえ漂わせているのでした。。。


台風一過

2009-10-12 01:18:05 | 日記

そういえば、今週(先週?)は台風ウィークでした。

この辺りは、木曜日のお昼頃がいちばん風が酷かったのですが、お昼休みには猫にご飯をあげに帰らなければならない・・・

近隣の市町村で竜巻発生!の報せが続々と入ってきていましたが・・・

いくらなんでも外に出たらいきなり竜巻が・・・なんてことは滅多に・・・

猫が、ごはんを、待っている!帰らなければ!

車に乗ってしまえばどうということはないのですが、以前に車から降りるとき、風にドアを持っていかれたことがあったので、何が起こるかわからない、と注意は怠らず・・・(びびりながら とも言う)。

猫は、朝に猫缶を1缶、昼に1缶、夕方に1缶、夜に1缶もらいます。

そしてそのつど、食べたい猫缶の種類が違うのです。

猫がどの猫缶を食べたいか・・・それを見極めるのは私しかできない、という自負があり、また、カリカリも少々あげるのですが、一粒一粒を半分に割ってあげるのです。体調によっては、シニア用カリカリでも消化できないことがあるので・・・ですから、他の人に猫のゴハンは任せられません!

そんなわけで自分の昼ゴハンは5分で済ませます。

ちなみにうちの猫はヒルズはまったく食べないのですが、お医者から療養食として紹介されたロイヤルカナンは気に入ったみたいで、普通食になってからもずっとこれです。

やっぱり、猫は食にこだわるのだ。。。

そしてうちの猫を見ていると、「食は命なのだなあ」とつくづく思うのです。

そう思うなら自分もしっかり食べろ、と突っ込まれそうですが・・・

先日受けた検診で、血液検査の数値は絶好調。人間は粗食がいちばんらしい。。。

午後にはすっかり風もやんだのですが、帰宅した途端、停電しました。

昨夜の暴風雨で、車庫のあたりが漏電したのでした・・・

台風、おそるべし。皆様はご無事でしたでしょうか。


猫のちょっと大人な話

2009-10-11 01:21:45 | 

ふと思い出したので書いてみます。

前の勤務先は、駅前通り沿いのビルの中にありました。

以前は「街へ行く」と言ったら市内ではその辺りを指していました。

しかし当時は再開発の最中で、駅の反対側にどんどん大型店が建ち、駅前通りは目に見えて衰退していきました。

そして昔ながらの繁華街は、当然ながら一寸路地へ入ればあやしい店が並んでいるわけで・・・

ある日私はいつもより早く帰ることになり、夏で日も伸びていたので歩いて家へ帰ろう、と思いました。(当時はバス通勤でした。)

会社から裏道を通り抜ければ、かなり距離を短縮できます。

裏道はそうゆう界隈だと知ってはいましたが、まだ時間も早いし誰もいないだろうと思って、路地に入っていきました。

4時頃だったと思うのですが、いるんですね、呼び込みのおにいさん。

掃除とかしていたのかも知れませんが。

するとどこからか鈴の音が。

見ると大きなリボンに鈴をつけてもらった子猫が、お店の女の子に猫缶をもらっていたのです。

ベビードールに、丈の短いうすいガウンのようなものを羽織り、背中をまるめてしゃがみこんで、猫缶を無心に食べる子猫をのぞきこむ女性・・・

子猫がかわいかったことと、大きすぎるリボン、その女性が羽織っていたガウンの鮮やかなピンクの色、その様子を何も言わずに見ている黒服の呼び込みの男性・・・

あまりにもきれいな色彩と、映画のようなそれぞれの立ち位置だったので、印象深く今でもその光景は目に焼きついています。

そして今でもたまに思い出します。

あの女性は、自分のことではもう泣けないけれど、子猫がある日いなくなってしまったら、泣くんだろうな・・・

勝手な想像なのですが。