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さくらの大学ノート

さくらが日々想うことをつづります。
(旧だいがくしょくいんのたまご・ひよこ)

不思議な国

2005年06月06日 | ニュース
中国で大学受験のための2Bの鉛筆が不足しているようです。


<中国大学受験>今年も鉛筆の「偽2B」問題が浮上

 【北京・大谷麻由美】中国の大学受験「全国統一試験」を巡り、今年も鉛筆の「偽2B」問題が浮上している。採点は数年前から、機械読み取り方式を採用したが、読み取れるのは2Bの濃さだけ。しかし、受験生の急増で2Bは品薄状態。色の薄い偽物が市場に出回るようになり、知らずに偽物を使った学生は正解しても機械に誤りと判断され、受験に失敗する例は後を絶たないという。
 今年の試験は7、8日に実施される。募集定員475万人に対し867万人が志願した。志願者数は03年613万人、04年723万人と毎年100万人以上増えており、今年も過去最高を記録。受験生にとってはますます狭き門となっている。
 新華社通信によると、01年には山東省青島市の学生600人が偽2B鉛筆を使って全員0点となり、翌年に再受験を強いられた。「中華」というメーカーの模倣品が多く、色は薄く、鉛筆の表面も荒削りだ。値段は本物が1本0.5元(約6円)だが、偽物は0.2元(約2円)前後。
 今年も陝西省西安、甘粛省蘭州、雲南省昆明で偽2B鉛筆が発見されたという。受験生が思わぬ所で足元をすくわれないようにと、北京市や南京市などでは本物の2B鉛筆を支給。受験生や家族には「価格と質を見て購入するように」と注意を呼び掛けている。
(毎日新聞) - 6月6日20時47分更新


中国でも大学改革はすすみ、日本でなかなか変えられないことにも、積極的に取り組んでいます。

日本への外国人留学生は中国からの学生が一番多いのも周知の事実です。

国がどんどん大きくなっていく一方で、鉛筆の不足・偽鉛筆の出現という一面も持っている、私はいろんな部分でその二面性をすごく感じていて、不思議な国だな、と思っています。

反日感情とか、その部分にコメントはあえてしませんが、ただ、日本で学ぶ中国留学生たちが、目の前にいる日本のことを好きでいてくれたら、嬉しいなと思います。


日本オープンコースウエア連絡会

2005年05月15日 | ニュース
日経新聞5月14日土曜日朝刊38面より

東大など6大学 教材ネット公開 無料で利用OK

 東京大、大阪大、京都大、東京工業大、早稲田大、慶応大の計六大学は十三日、講義で使う教材をインターネット上で無料公開する共同授業を始めたと発表した。
 自然科学から社会・人文系まで幅広い分野の百三十七講座の要旨や図などを日本語と英語で提供、登録手続きなしに誰でも閲覧できる。米国のマサチューセッツ工科大(MIT)が先行して始めているが、複数の大学による取り組みは世界で初めてという。
 六大学が共同で設立した「日本オープンコースウエア連絡会のホームページ(http://www.jocw.jp/)から閲覧できる。幹事校、慶応大の安西祐一郎塾長は「教育者中心の講義が、学習者中心に転換された歴史的な一日だ」と強調した。


ネットでうまく記事を見つけられなかったので、全部書きました。

(8月29日追記:wakaさんがOCWの記事を見つけてくれました。こちら


早速OCW(オープンコースウエア)のHPへ行ってみました。



OWCのHPに各大学の科目が公開されているのかと思ったのですが、そうではなく、各大学のサイトへ飛んで、それぞれを見る、という風になっています。

現時点で一番公開科目が多く充実している印象を受けたのは京都大学です。

というか、MITに倣っていることもあって、理系の科目の公開が多い中で、
「全学共通科目」の『現代の大学・大学生論A』を公開しているところに惹かれました。
講義ノートや、資料もしっかりPDFで見られましたし。


うちの大学(学部)には「大学論」という講義はありません。
大学院にやまほど重鎮がいるんだから、オムニバスでもいいから(いやむしろそれは贅沢だけど)やればいいと思うんですが、なかなか難しいようです。
進学理由が多様化しているこの時代、「大学論」はますます大事になると思いますけどね。


それから、全ての(6つの)サイトへ行ってみて、そういえば早稲田と東大以外の大学のサイトに行ったことなかったなということに気付きました。

早稲田は、私が学生時代にやっていた「キャンパスツアー」が充実している大学で、調べたことがあり、東大は「(院)教育学研究科大学経営政策コース」の情報を得るのに利用しました。

あんまり偏差値レベルの高い大学のサイトに行ったことないかもしれません。

なんでだろう…?

ひとつは、研究テーマである「オープンキャンパス」とその広報に力を入れている大学しか見に行かないから、だと思うんですが。
これからはいろんな大学のサイトに行くようにしよっと。

ちなみにOCWのそれぞれの大学のページは、それぞれ個性が出ていますね。
慶應なんてちょっとかっこよくてドキドキしちゃいました!(ある意味偏見?)
大阪大学は、OCWのページは全て英語!!

ついでにMITのOCWのサイトにも行ってみたんですが、さすが充実しています。

前に「英語・日本語・中国語」というタイトルで、英語のテキストを読んでいると書きましたが、そのお陰か、英語のサイトにも(以前よりは)抵抗感がありません。

いろいろいいことありますな。



しのびよる足音

2005年02月15日 | ニュース
数日前のニュースですが、大手予備校の両国予備校が廃校を決定したそうです。

毎日新聞の記事↓
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050210k0000e040086000c.html


予備校は大学入学の前に通る場所ですから、そこが崩れるということは、次は大学へも現れてくるのでしょう。少子化の波は確実に大学倒産へ向かって打ち寄せてきているな、と思いました。

勉強不足を露呈しますが、受験産業界、教育産業界はまだまだ元気なんだと思っていました。ここ最近導入する大学がぐっと増えたAO選抜の対策講座や、出題ミス発覚が続く一般入試の問題チェックなど、お金を稼ぐ手を次々と生み出してがんばっているなという風に見ていました。
(汚い言い方になってしまいましたが、全く悪意はありませんm(_ _)m)

そうじゃなくて、生き残りをかけて必死なんですよね。
そう考えると、逆にすごいなと思います。
大学だって、もう必死にがんばらなければ、簡単に倒産してしまう時代なのですが、果たして生き残りをかけたアイディアの企画力、創造力そして実行力がどれだけあるのか…。
そういう人材になるために、今、私や同級生(大学職員としての先輩方)は学んでいるのですが、個々の大学(法人)の上層部に、その人材を活かす器があるかどうかでも、その大学の行く末がわかれるんだろうな、と思います。

私の母校(=仕事先)は、おかげさまで今年も受験生がたくさん出願してくれていて、不合格者も贅沢に出しています(いるように見えます)が、これが来年も続くかどうかは、全くわかりません…。もちろん私も、末端の、学生募集に関わる一個人として、最大限の努力はしていきますが、ある日突然さようなら、なんてことになりませんように。切なる願いです。

でも、高等教育機関としての役割を果たせなくなるようなら、いさぎよく切腹して、という覚悟もあります。