うな風呂

やる気のない非モテの備忘録

パーフェクトフレンド  野崎まど  うな

2015年11月22日 | 読書感想
クラス委員の小学3年生・理桜は、担任教師に頼まれて不登校の同級生に学校にくるように誘いにいく。
ところが訪ねた少女・さなかは飛び級で大学までも卒業した天才少女だった。
「親は通わせたがっているが学ぶものがないので小学校にいく理由がない」というさなかだったが、理桜との口論で「友達の作り方」に興味を持ち、学校に通い始める。
常識のないさなかの巻き起こす騒動に、根っからのクラス委員体質の理桜は巻き込まれ、やがて友情を深めていくが、そんなある日、さなかが「友達とはなにか」がわかったといいはじめ――


「友達」というものを、天才少女が冷淡な視線で生物学的・社会学的に解き明かしていくところにSF的な面白さと恐ろしさがあり、それがベタな方向に覆される辺りに丁寧なストーリーテリングの王道的な面白さがある。
が、後半の超展開に「なんだそれ」という気持ちが強かった。

ただ、とにかくギャグがキレてた。
センスのある文章ならではのギャグがすーっと続いてて、すげー、と感心した。
あまりにキレすぎてて作品としてのバランスはいかがなものか、とすら思った。

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