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前言撤回   鹿児島県警本部長

2008-03-04 | 志布志公選法違反事件・国家賠償訴訟関連

鹿児島県警の藤山本部長が、冤罪でも何でも逮捕して自白させればこっちのもの という考えは世間には通用しないと気付いたようです。但し、志布志事件での取調方法自体は否定されていないという考えは捨てていないようです。
 本体の捜査でも「おかしい」と思ったら方針を見直せばよかったのに。まあ、「おかしい」と気付かなければ、所詮無理な話ですが・・・。

西日本新聞の記事で報道をさかのぼってみます。

※引用  2月29日
捜査員の表彰取り消さず 県議選冤罪で鹿児島県警
 被告12人全員が無罪となった鹿児島の選挙違反冤罪事件で、当時の捜査員に授与された県警本部長表彰などが取り消されていないことが29日、分かった。鹿児島県警の藤山雄治本部長は同日の県議会で「無罪になったからといって、困難な捜査に従事した職員の功労がなかったという判断にはならない」と述べ、取り消す考えがないことを明らかにした。
 事件で「主犯」とされた中山信一県議(62)は「怒りを通り越し、あきれる。賞は即刻返上すべきだ」と怒っている。
 鹿児島県警によると、事件の捜査が終わった2003年10月、功労をたたえるとして警部補1人に本部長賞が、同11月には別の警部補1人と巡査部長2人に刑事部長賞が授与された。捜査の主体となった志布志署も表彰された。
 賞の対象となった警部補2人は、任意聴取した男性に「踏み字」行為を強要したとして特別公務員暴行陵虐罪に問われ、公判中の元警部補浜田隆広被告(45)とは別人という。

鹿児島冤罪 警官表彰「取り消さぬ」 県議会で県警本部長「困難な捜査に功労」
 被告全員の無罪が確定した2003年の鹿児島県議選公選法違反事件で、藤山雄治・県警本部長は29日の県議会で、捜査員4人を表彰したことについて「無罪だからといって功労がなかったとは言えない」と述べ、表彰を取り消す考えがないことを明らかにした。議員の質問に答えた。
 県警は捜査にあたった警部補を本部長表彰、別の警部補と巡査部長二人を刑事部長表彰にした。
 松崎真琴議員(共産)が「摘発が間違いと認められた。取り消すべきだ」とただしたが、藤山本部長は「被表彰者が禁固以上の刑を受けるなど取り消しの理由もなく、検討も必要ない」と述べた。
 事件の主犯とされた中山信一議員(無所属)は「捜査員が表彰されていたとは知らなかった。立件したことが間違いなのに、取り消さないとは聞いてあきれる」と憤りをあらわにした。

※引用  3月2日
警察庁長官表彰を返上せず 冤罪事件の鹿児島県警
 公選法違反の罪に問われた元被告12人の無罪が確定した鹿児島県議選の冤罪事件を含む2003年統一地方選の選挙違反捜査をめぐって、鹿児島県警が警察庁長官から表彰を受け、無罪確定後も自ら返上したり、取り消しもされていないことが2日、分かった。
 この年の統一地方選では、県議選や町議選に絡む逮捕者が計30人に上り、摘発者も数多く出た。表彰の理由はこれらの功労が認められたためとみられる。
 県警幹部は「表彰は当時の選挙違反捜査全体に対してのもので、返上の必要はない」としているが、元被告の1人は「表彰の対象に無罪判決が出た事件が含まれている以上、自主的に返上すべきだ」と批判している。
 県議選の冤罪事件では、県警内でも県警本部長と刑事部長名で当時の捜査員4人と捜査主体だった志布志署を表彰。
 藤山雄治本部長は2月29日の県議会で「無罪になったからといって、困難な捜査に従事した功労がなかったという判断にはならない」と答弁、取り消す考えがないことを明らかにしている。

※引用  3月3日
一転「表彰取り消し検討」 鹿児島県警本部長が答弁
 鹿児島県議選の選挙違反冤罪事件で、2003年当時に捜査員らが受けた表彰が取り消されていなかった問題で、鹿児島県警の藤山雄治本部長は3日の県議会で「反省、教訓の多い事件であり、取り消しを検討したい」と答弁した。
 2月29日の県議会では「無罪になったからといって困難な捜査に従事した功労がなかったという判断にはならない」と取り消しの考えがないことを明らかにしていたが、姿勢を一変させた。
 議会終了後、藤山本部長は「今までの考えに固執するつもりはない。県議会で重ねて取り上げられ、無視するのは好ましくない」と述べた。03年統一地方選の選挙違反捜査で警察庁長官から県警が受けた表彰についても「返上するかどうかを検討する」とした。
 この事件で無罪が確定した元被告の中山信一県議(62)は「少しは前向きになった。取り消しや返上は当然だ」と話した。

※引用  3月4日
鹿児島冤罪 長官表彰の返上検討 県警本部長 姿勢一変「反省多い」
 被告全員が無罪となった2003年鹿児島県議選公選法違反事件捜査などに伴う警察庁長官表彰や県警内の表彰について、藤山雄治・県警本部長は3日、表彰の返上や取り消しを検討する考えを明らかにした。
 藤山本部長は、県議会で議員からの質問に「この事件では多くの反省、教訓がある。県議会の指摘も踏まえ、検討したい」と答弁。捜査員4人に対する本部長と刑事部長表彰を取り消す可能性を示唆した。
 議会後、報道陣に対し、同事件を含む03年統一地方選の選挙違反捜査に対する警察庁長官表彰についても「返上するかどうか検討する」と語った。
 藤山本部長は2月29日の県議会で、「(本部長表彰などは)困難な捜査に従事した職員の功労。取り消す理由はなく、検討もしない」と答えていた。
 一方、元被告12人と死亡した1人の遺族は3日、本部長と刑事部長の表彰の取り消しを求める抗議文を藤山本部長に送った。「例えようのない怒りを覚える」としている。



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