弁護士法人かごしま 上山法律事務所 TOPICS

業務の中から・・報道を見て・・話題を取り上げます。

2021年 GW 営業時間のお知らせ

2021-04-21 | 事務所からのご案内


今年は、残念ながらコロナ禍が終息しないままGWにはいります。
当事務所では、4月30日(金)を休業させていただきます。
4月28日(水)の後5月6日(木)から営業いたします。
よろしくお願いします。

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ありがとうございます  トータル訪問者数が  1,000,000IPを 超えました

2021-04-15 | 雑感
ブログ開設から 5671日 なのだそうです
ご覧になった方 ありがとうございます

ブログなるものがないときには、HPに書いていました
当時は新聞報道も裁判司法関係のネタが結構あり
特に裁判員裁判とか刑事司法改革 
結果的に検察庁焼け太り政策のころは書くネタも豊富でした。

東日本大震災のころからそういう記事が大幅に減って
しまったような気がします
そのころから、いろいろな情報を得るためにマスコミが権力に
接近していったような気がします
何しろ初めてのことなのでその道のプロがいないですから
取材しようにも大変だったのでしょう
その結果が社会のいろいろなところで忖度とかを生んで
現状に至っているんじゃないか なんて個人的には考えています

これからは書くことも変わってくるかもしれませんが
ボチボチとやっていきたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。
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それでもボクはやってない  電車内の痴漢事件で無罪判決「犯人取り違えた可能性」

2021-04-14 | 刑事
★ 被告人が逮捕され勾留されたのかどうか記事では分かりません。
  たとえ無罪となっても大変な影響を受けたはずです。
 痴漢冤罪事件については映画「それでも僕はやってない」でも取り上げられそれなりの本も刊行されています。

 痴漢を疑われた時の対処もネット上でいろいろ書かれています。
 私の普段の生活では満員電車というのが想定できませんが
 そのような環境にある方は一度考えておいた方が良い問題だと思います。

※引用

 電車内で女性の胸を触ったなどとして東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた会社員の40代男性に対し、東京地裁は13日、無罪判決を言い渡した。村山智英裁判官は、警察による犯行再現の不正確さを指摘したうえで、「女性が被害にあったこと自体は信用できるが、犯人を取り違えた可能性がある」と述べた。
 男性は2019年11月、都内の私鉄内で女性の胸を触ったとして起訴されたが、無罪を主張していた。
 判決は、電車が駅に着いてから男性に声をかけるまで「目を離していない」との女性の公判での証言について、捜査段階でそうした供述はなく「犯人の取り違いの可能性を払拭(ふっしょく)できない」と述べた。
 さらに、身動きがとれないほど混雑した車内で女性の証言通りの犯行をする場合、「実際の犯人の身長は被告(の男性)より低い可能性がある」と指摘。警察が犯行状況を再現した写真は2人の身長差を正確に示していないとし、「被告を犯人とするには疑問の余地がある」と結論づけた。

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今日(4/2)から  遅生まれ ???

2021-04-02 | 雑感
 昨日、令和3(2021)年4月1日生まれの子どもが小学校に入学するのは、令和9(2027)年の4月でしょうか、それとも令和10(2028)年の4月でしょうか。

 学校教育法には、「保護者は、子の満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから」小学校等に就学させる義務を負うという規定(第17条第1項)があります。
小学校の学年は4月1日に始まります。
満6歳になる日が4月1日であれば、その「翌日以後における最初の学年の初」は翌年の4月1日ということになり、その子どもは翌年の4月1日に小学校に入学することになります。
一方、満6歳になる日が3月31日であれば、その翌日の4月1日に小学校に入学することになり、「早生まれ」ということになります。

 それでは、満6歳になるのはいつでしょうか。
 年齢計算ニ関スル法律という法律の第1項には「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」と規定されています。つまり、生まれた時刻が何時かを問わず、その生まれた日を第1日目として年齢を計算することになっています。
 そうすると、令和3(2021)年4月1日生まれの子どもは、令和9(2027)年3月31日限りをもって満6歳になり、翌日の4月1日から小学校に入学するため、「早生まれ」ということになります。
 冒頭の問の答えは、令和9年の4月入学ということになります。
 今日(4/2)生まれた方は、令和10年の4月入学になります。

 年齢計算ニ関スル法律第1項のように期間を計算する場合にその初日を含めることを初日算入といいますが、年齢以外の期間を計算する場合は初日を算入しないのが原則です。期間の計算は、原則として民法の規定(第138条~第143条)によることになっており、それによると、時間によって期間を定めた場合はその時から起算しますが、日、週、月又は年によって期間を定めた場合は、初日を算入しません。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、初日を算入します。また、期間が満了するのは、その期間の最後の日が終了した時点です。
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消費税  総額表示  について

2021-03-31 | 事務所からのご案内
税のお話なので国税庁のHPを見てみましょう。

タックスアンサーに  
という項目があります。

6項 総額表示義務の特例 の(注)に
平成28年11月の税制改正により、消費税転嫁対策特別措置法の適用期限は、平成30年9月30日から令和3年3月31日に延長されました。
とあります。 今日が適用期限ということですね。

総額表示義務の特例とは
 「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」(消費税転嫁対策特別措置法・平成25年10月1日施行)第10条で、二度にわたる消費税率の引上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保及び事業者による値札の貼り替え等の事務負担に配慮する観点から、総額表示義務の特例として、平成25年10月1日から令和3年3月31日までの間(注)、「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」を講じていれば税込価格を表示することを要しないこととされています。
 これにより、総額表示義務の対象となる表示であっても、誤認防止措置を講じていれば、税抜価格のみの表示などを行うことができます。
 なお、総額表示を要しないこととされている場合(税込価格を表示しない場合)であっても、総額表示に対応することが可能である事業者には、消費者の利便性に配慮する観点から、自らの事務負担等も考慮しつつ、できるだけ速やかに、総額表示に対応するよう努めていただくこととなります。また、消費税の総額表示義務は、「消費税相当額を含む支払総額」が一目で分かるようにするためのものであり、例えば、適切に表示された税込価格と併せて、税抜価格を表示するという対応も可能です。
ということです。

5項には 価格表示を行っていない場合 として
 総額表示が義務付けられるのは、あらかじめ取引価格を表示している場合であり、価格表示がされていない場合にまで価格表示を強制するものではありません。
とあります。

高級寿司店みたいに 弁護士費用も 「時価」 ということにすると総額表示の義務付けはないのでしょうか?
しかし、職務基本規程第24条には違反するということになるのでしょうね。


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「飲んだら乗るな  乗るなら飲むな」 飲酒運転 やめましょう

2021-03-22 | 刑事
 鹿児島市草牟田2丁目の国道3号で、自動車の衝突死亡事故があった。
運転手の一人から基準値を超えるアルコールが検知された。自動車運転処罰法違反(危険運転致死)容疑での立件を視野に捜査を進める と報道されている。
 テレビ報道で見る限り、自動車の壊れ方が非常に激しいです。事故の翌日も国道3号線が長時間通行止めとなりました。

 酒を飲んで気が大きくなるのかもしれません。
 タクシー代金や代行代金が惜しくなるのかもしれません。

 刑事罰ばかりでなく民事の損害賠償責任も負うことを考えれば
 全く 釣り合わないバランスであることは明らかでしょう。

 飲酒運転 やめましょう !

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律 の刑事罰を見てみると次のとおりです。
交通刑務所へ行きますか?

≪刑事罰の整理≫
 
以下の7個の類型は自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律2条の規定で、負傷させた場合は、15年以下の懲役、死亡させた場合は1年以上の懲役となっています。
酩酊運転致死傷罪
アルコール(飲酒)又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
制御困難運転致死傷罪
進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
未熟運転致死傷罪
進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
妨害運転致死傷罪
人または車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人または車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
高速道路等妨害運転致死傷
高速自動車国道又は自動車専用道路において、自動車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転することにより、走行中の自動車に停止又は徐行をさせる行為
信号無視運転致死傷罪
赤色信号またはこれに相当する信号を殊更に無視し(信号無視)、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
通行禁止道路運転致死傷
通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

以下の2つは第3条の規定で、負傷させた場合は12年以下の懲役、死亡させた場合は15年以下の懲役となっています。
準酩酊運転致死傷・準薬物運転致死傷
アルコール又は薬物の影響により、正常な運転に支障が生じる恐れがある状態で自動車を運転する行為であって、結果としてアルコール又は薬物の影響により、正常な運転が困難な状態に陥ったとき
病気運転致死傷
自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転する行為であって、結果としてその病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥ったとき

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損害賠償事件 判決  大分地裁

2021-03-17 | 民事
★ 加治木支部や都城支部でお世話になった 府内裁判官の名前が・・・

事故態様とかは記事だけではよく分からないので、何とも言えません。
このような事故態様をカバーする損害保険の対象範囲内であれば
保険会社としても詳細な主張立証をすることになります。
過失相殺の点について参考になる先例なのか気になります。

毎日新聞の記事からです。
※引用

中学生に790万円賠償命令 徒歩でぶつかり79歳転倒、後遺症

 大分市で歩いて登校中の13歳の女子中学生(当時)にぶつかられた79歳(同)の女性が、転倒したけがで後遺症が残ったなどとして約1150万円の賠償を求めた訴訟の判決で、大分地裁が中学生に約790万円の支払いを命じていた。府内覚裁判官は「中学生が注意義務を怠った過失がある」と認定し、過失相殺も認めなかった。
 判決などによると、女子中学生は2017年9月、学校近くの通学路の歩道(幅約2・2メートル)を、同級生と2人で歩いて登校。前方の生徒4人を追い抜く際に、前から歩いてきた女性とぶつかった。両手に野菜を持っていた女性は尻餅をつき、腰の骨を折った。その後、女性は脊椎(せきつい)に運動障害を残すなどの後遺症があった。

 女性側は「中学生は歩行者を追い抜こうとしたのだから、進行方向から対向してくる歩行者がいないことを確認する注意義務があった」と主張。中学生側は「いきなり速度を上げたり、進路を変えたりするような危険行為はしておらず、歩行者同士が多少ぶつかることはやむを得ない」と反論していた。
 判決で府内裁判官は「歩道は約2・2メートルの幅しかなく、歩行者同士が衝突する具体的な危険が発生していた。中学生は安全に留意することなく漫然と生徒を追い抜こうとしており注意義務を怠った」と指摘。「事故の発生に女性に寄与があったとは認められず、過失相殺をするのは相当ではない」と判断した。判決は15日付。



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レクサス 暴走裁判 というタイトルは トヨタに 可哀想すぎるけど・・・

2021-02-26 | 雑感
★ 刑事弁護の中ではよく遭遇する状況と感情です。

「結局、裁判所は、自らの手による再現見分を見送った。自分の目の前で石川の運転体勢を確認すれば、アクセルペダルに足が届くかどうか、仮に石川が足を縮めたりしても一目瞭然のはずなのに、それをせず、回りくどい検察、弁護側双方の再現記録をもとに判断するのか、不可解だった。」

立証責任の話になれば、裁判所が非難されることはありません。
被告人に対し、「自分の責任並びに遺族ら及び被害者らと向き合う機会を与える」と述べた裁判所は、事実(可能な限り近づける真実)に自分で向き合うことはしません。

文春オンラインの記事の引用です。

※引用
《レクサス暴走裁判》「罪と向き合え」「不当な判決だ」元事件捜査のプロと巨大組織はなぜ法廷で争ったのか

 2018年に起きたトヨタの高級車レクサスの暴走による死亡事故で、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)などで起訴された元東京地検特捜部長の石川達紘弁護士に対し、東京地裁は2月15日、禁錮3年、執行猶予5年(求刑禁錮3年)の判決を言い渡した。弁護側は「暴走は車の不具合が原因」と無罪を主張したが、裁判所は、「誤ってアクセルペダルを踏み込んだ」とする検察側に軍配を上げた。元特捜検察のエースがプライドを賭けた約1年にわたる裁判を振り返る。

「罪と向き合え」と厳しい説諭
 「禁固3年、執行猶予5年に処す」
 今年2月15日午後1時半、東京地裁818号法廷に裁判長の三上潤の声が響いた。マスクをつけた石川達紘は有罪もあり得ると想定していたのか、主文の言い渡しを受けても表情は変わらなかった。

 三上は「判決理由の朗読に約1時間かかるので」と石川を着席させたうえ、検察側が「踏み間違い」の根拠とするアクセルペダル裏の圧痕や事故記録装置(イベント・データ・レコーダー、EDR)の解析記録などについて「合理的で説得力がある」などとして、これを否定する弁護側の主張を一蹴した。
「アクセルペダルを踏んだ記憶がない」との石川の供述についても「信用できない」と断定。車の発進時やその後のハンドル操作などで「(石川が)ろうばいして」との表現を4回も使った。
 そのうえで、「本件の過失は、全体としてみれば重大で、現時点では自分の責任に向き合っているとはいえないが、前科はなく、遺族が厳罰を望まない旨記載された示談書も作成されている。責任を明確にした上で、社会内で自分の責任並びに遺族ら及び被害者らと向き合う機会を与える」と述べて言い渡しを終えた。
 石川は身じろぎもせず、三上に視線を向けていたが、閉廷後、足早に法廷を退出した。石川側は即日、東京高裁に控訴。主任弁護人の小林正樹弁護士が「電子制御技術が発達した現代の自動車に対する知見に乏しい証人らの証言を基にした検察官の主張をそのまま鵜呑みにしたものであり、かつ、被告人の運転体勢に関する弁護人らの検証請求を却下するなど、およそ真実解明の姿勢に欠けた裁判体による極めて不当な判決であって、到底受け入れることはできない」とのコメントを発表した。

 筆者は、2020年2月17日の初公判からこの日の判決まで、コロナ禍による中断をはさんで全8回の公判の一部始終を傍聴した。
 石川は知る人ぞ知る元特捜検察のエースである。1965年検事任官。76年のロッキード事件の捜査で特捜検事として頭角を現し、東京地検特捜部副部長時代の86年には、ロッキード事件以来10年ぶりの政治家訴追となる撚糸工連事件を摘発。特捜部長時代の90年には、バブル崩壊後の大型経済事件の走りとなる仕手グループ「光進」による相場操縦事件を摘発。仕手戦に便乗して株取引で儲けた稲村利幸衆院議員(当時)の脱税事件、住友銀行(当時)行員らの浮き貸し事件などを掘り起こした。

 特捜部が摘発した金丸信元自民党副総裁の5億円闇献金事件の罰金処理が「甘すぎる」と特捜部に批判が集中した93年、最高検検事だった石川は、旧知の国税幹部が持ち込んだ金丸の蓄財資料をもとに脱税で捜査するよう最高検首脳を説得。特捜部の金丸逮捕を演出した。

 不良債権処理をめぐる大蔵省(現財務省)の金融失政に批判が集まっていた98年、東京地検検事正として金融機関の接待漬けになっていた大蔵官僚を収賄容疑で摘発する捜査を指揮したが、捜査方針をめぐり法務省幹部らと対立。99年、事実上、中央から追放される形で福岡高検検事長に転出。2001年に名古屋高検検事長で退官。弁護士を開業し、経済事件の被告人の弁護、複数の上場企業の監査役、社外役員として存在感を示してきた。
 その石川が、晩年に交通死亡事故を起こして刑事被告人となり、無罪を主張して法廷で古巣の検察と戦うこととなった。検察権力に関心を持つ筆者としては外せない取材だった。

「警察+トヨタ」との対決
 事故で家族を失ったご遺族への不謹慎を承知でいうと、裁判の争点も興味深かった。検察側が、事故車に搭載されたEDRの記録などをもとに「石川が運転操作を誤った」とするのに対し、石川側は「車に不具合があり勝手に暴走した。(石川の)過失はなかった」と主張していた。石川が無罪になれば、トヨタの技術の粋を凝らしたレクサスに何らかの不具合があったことになり、トヨタのブランドは大きく傷つく。
 EDRは、エアバッグの展開状況を事後的に検証する目的で自動車メーカーやエアバッグサプライヤーが製造し、車に設置している。データの記録方法や記録項目、その正確性などについて国土交通省などの中立機関が認証したものではない。
 警視庁は、トヨタから解析機材を借りて事故車のEDRからデータを抽出し、それをもとに交通事故捜査経験が長くデータ処理の訓練を受けた警察官が「鑑定書」を作成。検察はアクセルペダル裏についた圧痕とこの「鑑定書」を「踏み間違い」と判断する根拠としていた。
 石川がもし無罪になれば、警視庁とトヨタの関係にも焦点が当たる可能性があった。
 裁判は、かつて「特捜検察のエース」である事件捜査のプロと、日本ナンバーワンの巨大企業、警察との闘いでもあったのだ。

 のちに触れるが、筆者は、石川本人や弁護団が、事故を鑑定した警視庁の警察官やその補助をしたトヨタ社員らを法廷で厳しく問い詰める「現場」を目撃することになった。

 事故を簡単に振り返っておこう。
 判決や石川側の説明によると、検察時代の部下だった弁護士ら4人と千葉県でゴルフをする予定だった石川は、2018年2月18日朝、メンバーの女性を拾うため、東京都渋谷区内の道路わきに運転していたトヨタの高級車レクサスLS500hを停車した。車は自動的にパーキングブレーキがかかった。

 まもなく女性が現れたため、石川は車の後部トランクへの荷物の搬入を手助けしようと、トランクを開け、シートベルトを外してドアを開けて右足から外に出ようとしたところ、車が動き出し、どんどん加速。最終的に100キロを超す猛スピードで突っ走った。

 石川によると、右足をドアに挟まれた状態で、ハンドルにしがみつき、暴走を止めるため、左手をハンドルから離し、パーキングレバーを操作しようとしたが、うまくいかず、反対車線の右側歩道を超えたところで意識がなくなったという。
 車は、反対側の歩道にいた堀内貴之さんをはねて死亡させ、店舗に突っ込んだ。車の暴走距離は約320メートルに及んだ。車は大破し、石川は右足甲を骨折し救急車で港区内の病院に搬送された。警視庁が事故車を検証した結果、ブレーキコイルが焼け、部品がすり減っていた。
「足は宙に浮いていた」記憶にこだわった石川
 石川は事故当時78歳。警視庁は、事故車に搭載されていたEDRの解析結果や、アクセルペダルの裏についた圧痕などから、石川が、車から降りようとした際、誤ってアクセルペダルを踏み込んで自車を急発進させ、その後も、ブレーキと勘違いしてアクセルペダルを踏み続けた、と見立てた。

 石川が警視庁の見立てを受け入れれば、よくある、高齢者の踏み間違い事故として粛々と処理され、世間の注目も集まらずに終わっていただろう。しかし、石川には、車が発進した際、アクセルペダルを踏んだ記憶がなかった。踏み続けた記憶もなかった。自由な左足は宙に浮いたままだった感覚が残っていた。アクセルペダルを踏んでいないとすれば、車が何らかの不具合で勝手に動き出したことになり、自分に暴走の責任はないのではないか、と考えた。
 石川は警視庁の捜査員に「アクセルペダルを踏み込んだ記憶がない」と訴えたが、警視庁側は、「衝突4・6秒前から衝突時まで、常にアクセル開度が100%(アクセルペダルを最大限踏み込んだ状態)を記録している」とするEDRの解析記録やアクセルペダル裏の圧痕の存在を石川に示し、石川から「自由になる左足でアクセルペダルを踏んだ記憶はまったくないが、踏んだかもしれない」との供述調書をとり、事件を18年12月21日、東京地検に送致した。

 納得がいかない石川は、東京地検に対し、事故時の運転体勢を再現する実況見分を要請。同地検は翌19年1月24日、警視庁を指揮して東京都交通局都営バス品川自動車営業所港南支所でシート位置などを事故車と同じにした同型車を使って再現見分を行った。
 石川によると、両手でハンドルを握ることは可能だったが、左足はどうやってもアクセルペダルにもブレーキペダルにも届かなかったという。
「事故車の座席位置に座った瞬間、事故前に座席を後ろに下げ少し背もたれも倒していたことを思い出した。前傾して運転する癖があり、停車して時間があると、いつも、リラックスするためにそうしていた」

 石川によると、警視庁側は、足の届かない場面を含めて写真を撮影。「事実が固まった」として引き上げようとしたところ、捜査員が追いかけてきて再度、石川に乗車を求め、普通の座席位置で写真を撮ったという。

 その後、警視庁は19年2月8日、事故現場で防犯カメラなどの映像をもとにシート位置を事故時と同じにセットした車に石川と身長、体重が同じ警官を乗せて、事故時の石川の運転体勢の再現見分を行い、左足でアクセルペダルを踏むことができた、とする見分結果をまとめた。しかし、この再現見分を含め、捜査段階で右足をドアに挟んだ状態での再現見分は行われなかった。
 石川は1月24日の実況見分で撮影した「足が届いていない」ものを含む写真を判断資料にするよう検察に求めたが、警視庁は提出に応じなかったという。石川は「左足がアクセルペダルに届かない以上、車に何らかの機械的、電子的な不具合があって暴走した」と主張したが、東京地検は、「事故車には電子的・機械的な異常は認められなかった」とし、石川が左足でアクセルペダルを踏んだことが暴走の原因だとして3月22日、起訴した。
略式処分を視野に入れた検察幹部
 交通事故で歩道の人を死なせると、公判請求するのが当時の検察の起訴基準だった。禁固以上の刑が言い渡されると、石川は弁護士資格を失う。

 実は、検察部内では石川の起訴前に、公判請求ではなく略式命令による罰金処分の可能性についても検討していた。その場合、被害者側への慰謝を尽くし、「踏み間違い」による過失の容疑を認めたうえ、略式手続について異議がない旨を書面で明らかにする必要があった。
 起訴後の19年3月25日、石川の事件の決裁ラインの検察幹部は筆者にこう語った。
「(検察に貢献した)OBを法廷に立たせたくなかった。石川さんがまだ弁護士をやりたいのなら、前科はつくが、罰金でよかった。容疑を認めれば、求略(求略式命令)の道もあった。要は、記憶の問題。パニックになっているのだから、本当は何が起きたかわからないはず。踏んだか踏まないか、曖昧なままにしておけばよかった。ところが、踏んだことは一切ない、と言ってしまっている。それでは罰金処理は無理だった」
 この幹部の意図するところが、石川側に伝わったかどうかは定かでないが、石川は、自らの記憶に基づく事実を無視できなかった。検事、弁護士として法曹人生55年。事実認定のプロとして生きてきたプライドがあった。さらに、罰金処理を受け入れると古巣との裏取引のように見られることも危惧し、公判で白黒をつける道を選んだとみられる。(#2に続く)

「命を返して欲しい」元特捜検察のエースとトヨタ…レクサス暴走致死事件“アクセルペダルの行方”と重い量刑

「足が届いたかどうか」をめぐる攻防
 さて、公判。2019年1月24日の再現検証で、事故時の運転体勢からして左足がアクセルペダルに届いていなかった、と確信する石川は、その事実が固まれば、EDRの解析など以前に暴走の責任がないことがはっきりすると考えていた。
 そのため、2020年2月18日の第2回公判で、石川側は、19年1月24日、2月8日の再現検証にも立ち会っていた検察側証人の警視庁交通捜査課交通鑑識係警部補の寛隆司を攻め立てた。

 寛は整備士資格のほかEDRデータの解析ツールメーカーのアナリスト資格、警視庁の交通事故解析研究員の資格を持ち、事故車のEDRデータを解析した鑑定書を作成していた。

 松井巖弁護士がまず、2月8日の再現見分について質問した。松井は元福岡高検検事長。検察でも有数の捜査、公判のプロだった。大柄で貫録がある。松井は、石川の代役の警官の右足をドアに挟んだ状態での見分でないことを寛に確認したうえで、左足がアクセルペダルに「届いた」とする写真について「とてもアクセルを底まで踏み込んでいるように見えない。あなたにはそう見えるのか」と突っ込んだ。寛は「写真ではなくて、私は肉眼で、目視で踏まれているのを確認していますので、先生がおっしゃっているのは写真の撮れ具合で。実際には、これはちゃんと踏めています」
「私の目には、左足がアクセルペダルに触るか触らないか分からないようにしか見えない」
「踏んでいると見えます」
「あなたの目じゃなくて、はっきりとわかる形の写真、ないしビデオを証拠化してここに付けるべきだったのでは」
 後輩の立ち会い検事が「異議。誤導だ」と指摘したが、松井は引かなかった。
「なぜ、完全に踏み込んだ写真を撮らなかったのか」
「その写真がそうなんですとしか申し上げられない」
「カミソリ達紘」と立ち会い検事の問答
 続いて、被告人の石川本人が質問に立つ。現役時代は「カミソリ達紘」の異名をとった。
 1月24日の見分について「あなたは、私の目の前で事故車の座席の位置を測定してきて、曲尺(かねじゃく)で私の目の前で示されましたね」
「私が計測しました」

「はい」
「座った後に足はどうなってましたか」

「足は届かないということで」
「あなたは、その場で目で見ているでしょう」
 立ち会い検事がここで遠慮がちに異議を唱える。
「言い合いの様相。必要であれば、弁護人からお尋ねいただくか」
 裁判長も「冷静に」と諭すが、石川の追及は続く。80歳とは思えない迫力だ。
「それで、あなた、背後にカメラマンがいて、右背後から私の足の写真を撮ったのは見ておられますね」
「はい、計測しながら」
「その写真が、全然出てこないのはどうしてですか」
「わかりません」
「だって、実況見分を、調書をあのとき作ったでしょう。そのとき撮った写真が、警察に要求しても全然出てこないんですけれども、どうしてですか」
 検事がたまりかねたように異議を申し立てる。
「証拠開示のやり取りを警察官に求めるのは意味がない」「意見を押し付ける尋問になっている」
 石川は尋問を撤回したが、追及を続ける。
「あなたの鑑定書には、1月24日に実際に私がその現場にいて、足の長さを見て、どういう状況かをあなたが見ていながら、その内容は鑑定書に盛られなくて、その後の2月8日に改めてあなたが仮想運転者を使ってやったのは、それを鑑定書に書いているのはどうしてですか。私が実際にいたのに、どうして私のことを書かなかったんですか。あの実況見分を」
「それは、記憶に基づく再現で出来上がった資料なので、これを鑑定書の疎明資料として使うことはちょっとできないという判断です」

足が届くかどうか、自分の目で確認しなかった裁判官
 石川側は、公判前整理手続きの段階から、事故時の運転体勢について裁判所による再現見分を求めてきたが、裁判所は検察の反対を受けて判断を留保し、双方の立証が終わった段階で見分を行うかどうか判断するとした。
 そのため、石川側は改めて、シート位置などを事故車と同じにした同型車を使っての実況見分を自前で行い、その写真とビデオを裁判所に提出した。裁判所は、このビデオと警視庁が事故現場で行った見分ビデオを法廷のモニターで検証した。
 弁護側のビデオについては、筆者が傍聴席から見た限りでは、画面が暗く、撮影角度のせいもあるのか石川の左足とアクセルペダルの距離感はよくわからなかった。先に証拠調べをした2月8日の仮想運転者による再現見分のビデオも同様だった。
 結局、裁判所は、自らの手による再現見分を見送った。自分の目の前で石川の運転体勢を確認すれば、アクセルペダルに足が届くかどうか、仮に石川が足を縮めたりしても一目瞭然のはずなのに、それをせず、回りくどい検察、弁護側双方の再現記録をもとに判断するのか、不可解だった。

 結局、公判の最大の争点は、(1)アクセルペダル裏に残った圧痕が、石川の踏み込みによって生じたものか、(2)警察が、石川がアクセルペダルを踏み込み続けた根拠としたEDRデータは信用できるか、の2つとなった。いずれも、専門技術知識にかかわる問題だ。
 検察側は、警視庁の寛と、トヨタ自動車お客様関連部主査の吉田一美、タイヤ構造力学、交通事故解析の専門家である技術コンサルタントの山崎俊一の3人を証人に立てた。
 吉田は、トヨタで車両の完了検査業務やアフターサービス、事故対応などを担当。制御用コンピュータープログラムの開発などに携わった経験はなかった。トヨタはこの事故で、警視庁にEDRデータの解析ツールなどの機材を貸しており、吉田は警視庁が行う再現検証や車の機能検査などに「作業補助」として立ち会っていた。

 一方、弁護側は、元独立行政法人「交通安全環境研究所」(現独立行政法人自動車技術総合機構)リコール技術検証部リコール技術検証官(みなし公務員)で技術コンサルタントの出川洋を証人に立てた。
 1972年横浜国大工学部機械工学科卒。日産自動車でエンジン開発、制動プログラム開発に携わり、日産退職後の2011年にリコール技術検証官。16年に退官するまで約50件の調査に携わった自動車技術の専門家だ。

EDRデータの信用性をめぐる攻防
 寛は「本件車両は、センサー及びコンピュータ内部の制御CPUなどに異常が出た場合、燃料や電気の供給が遮断・抑制されるよう設計されており、車両の構造上、制御CPUなどの異常によりエンジンやモーターの回転数が異常に上昇する(暴走する)ことはない」とし、自らが作成した「鑑定書」をもとに、石川が右足から降車しようとして誤って左足でアクセルペダルを踏み込んだため、車が急発進した、と主張。
 アクセルペダル裏にあった圧痕も、石川がアクセルペダルを全開に踏み込んだ状態で衝突したことを裏付ける、とした。吉田もこの証言に沿う証言をした。
 これに対し、出川は、石川側の依頼で、車載のドライブレコーダーや法廷に提出されたEDRの解析データを詳細に検討した結果として、「事故車はブレーキ制御コンピュータなど電動パーキングブレーキの不具合で、ブレーキが解除され、または制動力が弱まり、クリープ現象で発進。その後、急加速し途中でパーキングブレーキがかかったが、そのまま暴走した、との結論に至った」などと証言。
 さらに、「EDRデータでは、衝突直前の約5秒間、事故車のアクセル開度が100%になっているが、同データには、同時にブレーキペダルを踏んだとみられる記録もある。左足でブレーキペダルを踏みながら、同時にアクセルペダルも開度100%で踏み込むという、説明のつかない相互に矛盾するデータが認められる」として、EDRデータの信用性に疑問を投げかけた。

 弁護側は、出川証言で検察側のEDRデータをもとにした起訴事実がぐらついたとの心証を固め、「検察側の立証不十分で無罪の可能性もある」と希望を膨らませたが、判決はその思いを木っ端みじんに砕いた。
 判決は、弁護側が、「専門性に欠ける」と指摘した検察側証人について「適格性や資質に問題は認められない」と一蹴。圧痕をめぐる論争について「アクセルペダルを最大に踏み込んだ状態でさらに前方から衝突などの強い力がかかることで生じるものである」との寛証言はEDRデータにも整合し合理的で信用できるとした。
 EDRデータの信用性についても「私企業の設計・製造に係るものとはいえ(略)記録されたデータの正確性の高さから交通事故解析の資料としても使われ(略)自己診断機能も付いている。専用のツールを用いて正しい手順によれば誰が読みだしても同じデータが得られる上、システム上データの改変はできない仕様になっている」と認定。EDRデータに相互に矛盾する記録がある、との弁護側の主張について、それを否定する寛や吉田の証言に整合性、合理性がある、として退けた。

 そのうえで「本件車両の構造上、その一部に不具合が生じたとしても不具合の連鎖が生じて暴走状態に陥る可能性を低減させ、また生じた不具合が記録され易くする工夫が施されている」と認定。「事故時の発進・走行の原因となるような不具合が本件車両に存在したという現実的な可能性は考え難い」と結論づけた。
 石川側の「足が届かなかった」との主張については、「運転シート上における臀部の位置等によっては、被告人の左足がアクセルペダルを踏み込むことは可能であった(略)具体的な被告人の姿勢等については証拠上不明であるが、本件における罪となるべき事実の認定に支障を来すものではない」とし、さらに「被告人自身の再現には恣意性を完全には排除できない」とした。つまり、石川が「ずる」をして足を実際より縮めていた疑いが残る、との判断だ。これは石川のプライドを大いに傷つけたとみられる。

 事故の被害者側についても触れておかなければならない。石川が無罪を主張して起訴事実を争ったことが、事故の被害者遺族らにとっては責任逃れに映ったようだ。
 20年10月2日、検察側の論告に先立って行われた被害者側の意見陳述で、事故で亡くなった堀内の妻は「(法廷では)謝罪の言葉を聞きたかったが、被告は、自分は被害者だ、などと言い、胸をえぐられるようだった。命を返してほしい。今後は人を傷つけたり悲しませたりしない生き方をしてほしい」と声を震わせた。人一人死んでいるのに責任を認めないのか、という素朴な感情の発露だった。陳述後、石川は、堀内の妻に深々と頭を下げた。
 続いて意見陳述した店舗兼住宅を破壊された被害者は「過失がないとか、自分も被害者だとか、自分のことしか頭にない。執行猶予ではだめ」とさらに厳しかった。

 判決によると、石川が加入していた任意保険により堀内の遺族には1億1000万円を支払う示談が成立。建物被害者側とは示談交渉継続中だが、5000万円を超す損害賠償金が支払われたという。
 石川にくだされた禁固3年、執行猶予5年の判決は、同様の交通死亡事件と比較すると重い。被害者側が厳しい意見陳述をしたからといって裁判所の有罪無罪の判断に影響することはないとみられるが、量刑には一定の影響があったかもしれない。
第2ラウンドは
 かくして、かつて「特捜検察のエース」と呼ばれた男と古巣検察との闘いの第一幕は、元エースの完敗となった。だが、当の石川はさほどショックは受けておらず、さばさばとしているようだ。
「それほど、落ち込んでいない。かといって、かんかんに怒っているわけでもない。しょうがないね。(裁判所は)ちゃんと判断しないで、という感じ。控訴については弁護団と基本的に同じ考えだった」(小林弁護士)
 今年夏以降に審理が始まるとみられる控訴審では、一審判決について論理則、経験則と証拠の矛盾を主張するだけでは展望がない。頼りにしていた技術専門家証言を一蹴されているだけに、一審では審理されなかった新たな証拠がないと厳しい戦いとなる。

 弁護側は「控訴審において、本判決の不当性を明らかにし、被告人に対する無罪判決を勝ち取ることとする」と自信満々だ。何か、状況を変える「隠し玉」があるのだろうか。
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親族の代理出金を容認=認知症患者の預金―全銀協、「本人利益」前提に

2021-02-19 | 成年後見利用促進基本計画 関連
★ 資料を確認すると
無権代理人との取引として整理されています。
多くの場合、トラブルになるのは、無権代理人と将来共同相続人になる可能性のある兄弟姉妹等なので、この見解を前提に銀行窓口が思い切れるかというとちょっと疑問ですね。

窓口担当者から質問されたら、法務部や顧問弁護士はどのように回答するでしょうか。

  全銀協の資料pdf から
※ 引用
(5) 無権代理人との取引
  親族等による無権代理取引は、本人の認知判断能力が低下した場合かつ成年 後見制度を利用していない(できない)場合において行う、極めて限定的な 対応である。成年後見制度の利用を求めることが基本であり、成年後見人等 が指定された後は、成年後見人等以外の親族等からの払出し(振込)依頼に は応じず、成年後見人等からの払出し(振込)依頼を求めることが基本であ る。
  本人が認知判断能力を喪失していることを確認する方法としては、本人との 面談、診断書の提出、本人の担当医からのヒアリング等に加え、診断書がな い場合についても、複数行員による本人面談実施や医療介護費の内容等のエ ビデンスを確認することなどが考えられる。対面での対応が難しい場合には、 非対面ツールの活用等も想定される。
  認知判断能力を喪失する以前であれば本人が支払っていたであろう本人の 医療費等の支払い手続きを親族等 が代わりにする行為など、本人の利益に 適合することが明らかである場合に限り、依頼に応じることが考えられる
  無権代理の親族等からの払出し依頼に応じることによるリスクは免れない ものの、真に本人の利益のために行われていることを確認することなどによ り、当該リスクを低減させることができる。
  預金が僅少となり、投資信託等の金融商品しかまとまった資産として残って いない顧客の医療費や施設入居費、生活費等の費用を支払うために、親族等 から本人の保有する投資信託等の金融商品の解約等の依頼があり、やむを得 ず対応する場合、基本的には上記の預金の払出し(振込)の考え方と同様で あるが、投資信託等の金融商品は価格変動があることから、一旦、解約等を 行った場合、預金と異なり、原状回復が困難である11。この点に鑑み、金融 商品の解約等については、より慎重な対応が求められる。

★ 報道各社の伝え方はそれぞれでそれも興味深いです。
  
  時事通信社の書き方によると・・・・
  全銀協は条件付きで認める
  ①本人の意思確認  ⇒ 診断書・医師の見解・本人との面談
  ②預金者本人の利益が明らかであること
  この二つを窓口で判断できるという理解なのでしょうね。
  よく分からないのが、意思確認をして認知症だと判断したら
  その人が当該預金を下ろしたいかどうか分からない
  ということになるのだと思うのですが・・・
    
  一方で、国が進める成年後見制度利用促進計画など
  あてにならないという判断もあるのでしょうか。 
時事通信社の記事から引用です。

※引用
親族の代理出金を容認=認知症患者の預金―全銀協、「本人利益」前提に

 全国銀行協会は18日、認知機能が低下した高齢者らに代わって、親族などが預金を引き出すことを条件付きで認めるとの見解を発表した。預金引き出しには原則として本人の意思確認が必要だが、医療費の支払いなど預金者本人の利益になることが明らかな場合は、柔軟に引き出しに応じるよう全国の銀行に促す。
 2025年には認知症患者が700万人前後、30年には認知症患者が保有する預金など金融資産額は215兆円に達すると推計される。こうした資産の取り扱いは金融界にとっても喫緊の課題となっており、全銀協の三毛兼承会長は記者会見で「認知症という人生100年時代に直面する社会課題への対応として、一つの形を示せたのではないか」と意義を強調した。
 認知症患者の預金の引き出しをめぐっては、本人の意思確認が不十分な状態で応じると「無効」として銀行が訴えられる恐れがある。このため全銀協が公表した見解でも、判断能力が不十分な人の財産管理などを親族や法律・福祉の専門家が代行できる「成年後見制度」を利用することが基本だとの認識を示した。
 ただ同制度は、費用が掛かることや、第三者に家族の財産管理を委ねることへの抵抗感などから、利用が進んでいない。このため、診断書や担当医の見解、本人との面談を通じて認知判断能力が失われていると判断され、かつ預金が医療費や介護施設入居費、生活費など本人のために使用されると確認できれば、引き出しに応じるよう促す。
 預金だけでなく投資信託についても、より慎重な対応が求められるものの、解約は可能との認識を示した。 

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鹿児島県 公立高校入学者選抜の出願状況を見て

2021-02-18 | 雑感
来月の鹿児島県公立高入試倍率最低0.81倍 2年連続1万人割れ
先日、夕方のニュースで鹿児島県の公立高校入学者選抜の出願状況の報道を見ました。
市内の高校以外はほとんどが定員割れ
出身高校である名門 鹿屋高校も0.77倍とか・・・
まあ、我が母校が名門なのかどうかは措いといて・・・
県内の子供たちの人数がこれから増加に転じることは考えにくいので
地元でより良い公教育が受けられる環境づくりは重要課題なのではないかと思った次第です。
単純な学校の統廃合で対応できるはずもなく・・・難問ですね。

南日本新聞の記事から
※引用

 鹿児島県教育委員会は16日、3月9、10日に実施する2021年度公立高校入学者選抜の出願状況を発表した。学力検査は全日制、定時制の計70校154学科であり、定員1万1293人に対する出願倍率は0.81倍。統計が残る1989(平成元)年度以降で最も低い。2011年度以降、1倍を下回っている。

 出願者数は9098人で、2年連続で1万人を切った。前年度の9520人から422人減った。定員割れは61校118学科の3049人だった。内訳は全日制59校115学科の3001人、定時制2校3学科の48人。

 県高校教育課によると、少子化に加え、私立高校授業料の実質無償化や魅力ある学校が増えて選択肢が多様化したことが要因。3月の県内中学校卒業予定者に対する出願率は61.3%だった。

 倍率が最も高いのは、甲南(普通)の1.66倍。加治木工業(電子)の1.63倍、鹿児島中央(普通)の1.58倍。次いで川内商工(インテリア)の1.46倍、鹿児島南(体育)の1.43倍。

 倍率が低かったのは、鹿児島商業(国際経済)の0.13倍。薩摩中央(普通)、奄美(商業、衛生看護)が0.18倍、加世田常潤(生活福祉)、垂水(普通)は0.20倍となった。楠隼と連携型中高一貫教育校の与論は出願がなかった。

 出願変更は2月17~24日正午。25日に最終出願倍率を発表する。合格発表は3月17日。 新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校により学習が遅れるなどした県外中学出身者の「特例選抜」は2月4日あり、24人が受験した。コロナに感染した場合、県内の追試験は3月24日にある。

 県教委は、性的少数者(LGBT)に配慮し、今回から願書の男女の性別欄を廃止し、内訳を公表していない。
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