つれづれなるままに映画や音楽の感想などをテキトーに書いていければなぁ、と思っております。
つれづれおきらく
ドラゴン・タトゥーの女

デヴィッド・フィンチャー。
やっぱり、デヴィッド・フィンチャーが映画を撮ったら、とりあえず見に行かないとね、っていう気分で見に行きました。
「ソーシャル・ネットワーク」の衝撃。
もともと、「セブン」は好きになれず、でも「ファイト・クラブ」で打ちのめされ、そんで「ソーシャル・ネットワーク」で認めました。
セブンが一番そうなんだけど、映画の内容とか関係なくショッキングすぎる映像を見せつけて観客を「なんかすごい映画を見たのかも???」という気分にさせるのは、それは反則だろうと思っているわけです。
観客の心をむりやり引きずり込む、それは映画を作る上ではひとつのテクニックだと思うのだけど、なーんかズルいよなぁって思うのだ。
イーストウッドの、こないだみた「ヒアアフター」のあの冒頭の津波映像とかも、あれはズルいでしょ。そういうこと。あれ、その後の映画全体とはトーンが違いすぎるし、ひとまずあれで観客ののんびりしてた心をドスンと殴りつけるみたいな、あれはやっぱり反則だと思うんだよなぁ。
で、「セブン」はそれが過ぎた。
「ファイト・クラブ」は、だから見る気が無かったんだけど、大好きなエドワード・ノートンが主演と聞いて見てみたら、面白かったんだよなぁ。やられた。
もちろん、ショッキングなシーンで無理やり観客を引きずり込むような手法が随所にちりばめられているんだけど。
で、「ソーシャル・ネットワーク」。
ショッキングな映像ゼロ。それなのに、あの最初から最後までピンと張りつめた緊張感。ぞくぞくする感じ。
この監督は本物なのかもしれないと初めて思った。認めた。
で、この「ドラゴン・タトゥーの女」ですよ。
期待しちゃうじゃないですか。
原作も、オリジナルの映画も、未読・未見です。
うーむ…、期待しすぎたかなぁ…、というのが正直な感想。
この映画、大まかなストーリーだけで言うと、そんなに面白い話でもないような気がするんだよなぁ。
なんかちょっとドキッとさせているのは、結局は、彼女のピアスであったりタトゥーであったり、それほど必要もないのに挟み込まれるセックスシーンによるものなんじゃないか、という。
つまり、比較的凡庸な内容に、「すごい映画をみたのかも?」と思わせるために顔中にピアスをして体中にタトゥーのある女性を映像として見せられる、そういう映画のような気がした。
つまり、上述のように僕の嫌いな、ショッキングな映像で、本来映画の内容とはあまり関係ないところで観客に「すごい映画なのかも?」と思わせるテクニック、というより「トリック」が、このピアスとタトゥーと眉毛脱色と裸によっておこなわれている、そう感じたなぁ。
もちろん、彼女側のストーリーは見ごたえがあるし、あれはそのトリックための映像じゃないけど。
もちろん、彼女の生い立ち、現在の悲惨な状況、いろいろあるからこそミカエルとの関係が「やっと見つけた幸せ」に思えるし、だからこそのラストシーンの切なさも極まるってわけだんだけど。
でもなぁ。
ま、とにかく、期待しすぎた僕がバカでした。
あの富豪一族のお話については、オチも含めて想定内でした。別にビックリしなかったから、なんだか「それだけ?」的なガッカリ感が。
ミカエルのその後の行動もなぁ、彼女のあの状況を知らないわけだし、ノリでエッチしただけ的なポジションだからなぁ、しょうがない気もするしなぁ、なんつーか、まぁ、そりゃそうだろうなぁというだけで、切ないけどもしょうがない当たり前のエンディングとも思えたわけです。
命救ってもらって、名誉回復してもらって、それでそれはねーだろミカエルよ、と思わなくもないですけど。
期待しすぎて見た映画で面白いと感じたことはほとんどありません。
この映画も、フィンチャー作品だということなんて知らずに、2時間半ヒマだから映画でも見っか的なタイミングでふらりと映画館に入って見たらもっと面白かったんだろうと、そう思いますよ。
そんな感じです。
おしまい。
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J・エドガー

やっぱり、クリント・イーストウッド監督作品は見ておくべきなんだな、ってことを「ヒアアフター」が面白くて痛感したので、めずらしくお休みの土曜日の今日、自転車で見に行った。子供の習い事の送り迎えで妻が車を使っているため。
けっこう急いで行ったら12分ぐらいで到着した。へえ、そんなもんか。駐車場に入れて、空きスペースを見つけて駐車して、なんてことを考えると、そんなに変わらないどころか、ひょっとすると自転車のほうが近いのかも。
で、この作品ですが、FBIを作った男の話。
今の強大な権力を持つFBIを、明らかに違法な手段を使い、時には大統領さえも脅迫して作り上げた男の話、だった。
実は、まったく前知識無しで行ったので、映画見ながら「あ、そういう話?!」と次第に理解・納得していったわけですが。
この表向きパワフルなタフガイが、プライベートでは意外な一面を持っていて、映画はむしろそっちにフォーカスしていた。
社会に対して見せている表の顔と、実際の内面がこれほど乖離している例は珍しいだろうから、それがドラマを生んでいる。
今はそれほどでないにしても、やはり男という性に生まれれば、タフであること、女々しくないこと、男っぽいこと、がどうしても期待され、時にはそうでない行動をとっただけで、周囲からマイナスの評価を受ける。
これは日本でもずっとそうなわけだ。
だから、まぁ、Perfumeのファンだとかオープンに言うのが難しかったりするわけですよ。
僕がこのブログに初めてPerfumeについて書いた文章を読むと、いかに表向きを気にしているかわかるわけですが。
とにかくまぁ、日本よりも男がマッチョであることが期待されるアメリカで、その中でも表面的には映画でヒーローとして描かれるタフガイ集団Gメンのトップとしてずっと君臨していて、実際にも自分の権力を強大にするために手段を選ばずに生きた男の、心の中ではこういう人でしたっていうのが、やっぱりかなり興味深い。
ただ、やっぱり、FBIっていう組織がどれほどの力を持っているのか、ロバート・ケネディやルーズベルトを脅したりすることがどれほどのことなのか、あんまりピンと来ない日本に住む自分としては、この映画はきっとアメリカの観客の3分の1も楽しめてないんじゃないかという気がしたなぁ。
あの有名なギャングの名前は当然知ってるよね、という前提で描かれている。
リンドバーグの子供の事件は当然知ってるよね、という前提。
そこがなぁ…。
というわけで、すっごい面白い映画を見た、という感じではなく、とても興味深いある一人の男性の一生を見た、という気分。
クリント・イーストウッドが、あと何本撮れるかわからない中でこの題材を選んだ意図はなんだろうか。
表面上、一生タフガイとして生きてきた自分の人生が重なるのかなぁ。
どうなんでしょうね。
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ヒア アフター

クリント・イーストウッド。
なぜ、こうも連続して、ハズレの無い作品を撮り続けられるのだろうか。すごいなぁ、イーストウッド。
日本に住む人にとっては、あまりにリアルであまりに恐ろしい津波の映像からスタートして、一気に話の中に放り込まれ、そして、パリとロンドンとサンフランシスコでのストーリーが、いつ繋がるんだろう?って思いながらずっと繋がらないのだ。
ずーっと、そのまま平行して進んでいく。
救われない少年。
栄光を捨てた(捨てさせられた)女性。
そして、前からのこのことに苦しめられてきた男性。
あの津波の映像と、そしてもう一つ、この映画の素晴らしいシーンが料理教室のシーン。
なんとエロティックなことか。
互いに好意を持っている男と女が、ギリギリのラインで表向き平常な状態を保ちながらも、繰り広げられるなんともエロティックなやり取り。
単にエロティックということではなく、将来の発展していくであろう二人の関係に、期待がふくらむ超しあわせなあのやりとり。
あそこで、あれほど幸福な未来を暗示しておいたからこその、その後の展開のなんと非情なことか。
彼の特殊な能力が、いかに彼と彼の周囲の人との関係をこれまでずっと破壊してきたかを、いとも簡単(そう)に、描いてみせる。
イーストウッド、あんたやっぱり天才だ。
天国から地獄へ。まっさかさま。
そして、エンディング。
素晴らしい。
彼によってやっと救われる少年。
その少年がまるで天使のような役割を果たすことによって、ついに出会う二人。
手をつないで見る「過去」のビジョンではなく、単に、まるで初恋の相手との初めてのデートに夢想する中学2年生のように、「未来」についてごくごく普通に彼が描く楽しくて嬉しくてワクワクしてしまうビジョン。
ごくごく普通のごくごく当たり前の、将来についての夢想、それこそが、彼がずっと縛られてきた呪いからの脱却だ。
素晴らしい。
人は過去ではなく、未来に夢を持って生きていくべき。
未来を予感できる相手と、楽しくワクワクしながら生きていこう。
あの世のことなんて、今は考える必要なんてないんだぜ!
と、俺たちのイーストウッドが言ってくれているんだな、きっと。
面白かった。
ほんと、面白かった。
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毎日かあさん

とんねるずの食わず嫌いのコーナーで小泉今日子を見て、そういえば、この人の最近出た映画は評判よかったな、と思い借りてみた。
この二人に夫婦を演らせるなんて。
なにかのプレイか?
アイズ・ワイド・シャットか?
小泉今日子が永瀬正敏に離婚届けを渡すシーンなど、なんというか、なんともいえない気分になりました。
ほとんどテレビを見ない僕ですが、一時期、やっぱ無理してもテレビ見ようと思った時機にちょうど、山田優の「崖っぷちのエリー 〜この世でいちばん大事なカネの話」というドラマを放送してて見ていたので、この映画は、あの二人のその後という感じで見ることができた。
そうではなく小泉・永瀬が夫婦を演じる映画と思って突然この映画を見た人は、どうやら、小泉演じる西原の、永瀬演じる夫の鴨志田に対する態度に、どうも違和感を覚えるようだ。(ネットでいろんな人の感想を読むと。と言っても3人ぐらい)。
たしかにアル中で苦しんでいるダンナに対して、その物言いはないんじゃないか?と思うのはわかるけど、山田優とドランク・ドラゴンの太った人の演じた西原と鴨志田の関係や西原のキャラを知っていると、そんなに不自然には思わずに見ることができた。
ああいう態度を取りつつ、西原という人は、決してそんなに冷たいというわけではなく、それこそ母さんのような大きな心で色んなことにドカンと対処する、そういう人なんだと思うのだ。
ただ、小泉今日子さんという人は、こういう生活の中の普通の女性を演じさせると、どこまでも小泉今日子さんであって、声の出し方とか、どうしても、キョンキョンにしか見えないんだよなぁ。山田優の演技は褒められたものではなかったけど、どっちかというと、山田優の西原のほうが、なーんか説得力があったような気がする。
いや、これは、小泉さんの演技のせいではなく、僕の小泉さんへの思いいれの強さのせいだと思うけど。
その点、永瀬正敏の演じた鴨志田は、まさに鴨志田さんていうのはこういう人だったんじゃないかと勝手に思い込まされるような演技だった。ちがうんだろうけどね、本人とは全然。でも説得力があった。
子供たちは抜群にかわいいね、この2人。
やんちゃな男の子。
かわいい女の子。
ウチもそうだけど、どうして男子というのは、ああなのか。
どうしてションベンがトイレ中に飛び散ったり、洗濯したズボンのポケットからセミの抜け殻がいっぱい出てきたりするんだ。(これはウチのバカ息子ですが。)
実話なので、「こういう家族が、こういう時期をこういうふうに過ごし、生活していました」という、言ってみればそれだけの映画だ。
だけど、なんか良かったな。
いつでも、お母さんはお母さんでなきゃいけなくて、仕事が忙しくても、夫がめちゃくちゃでも。
大きな舟として、ゆったりと構え、多少の波など気にせず進んでいく。
毎日、毎日、生活は続き、人生は進んでいく。
毎日かあさん。
そういう映画だな。
なんか共感。
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哀しき獣
タマフルで宇多丸さんが大プッシュしていた韓国映画。
ちょっと期待しすぎかなぁ。
見るのを決めたので、シネマハスラーは聞かなかった。
やっぱり映画はまったく予備知識無しで見たいから。
月曜日の9時半の回なのに、かなり入ってたなぁ。タマフル効果か。
ま、東京ではここでしか見られないからなぁ。
さて映画ですが、巻き込まれ型のアクション映画って感じで、主人公がどんどん窮地に追い込まれてやむにやまれず逃げて逃げて殴って逃げて刺して逃げて。
緊張感がずーっと持続していくのはすごい上手い。
アクションシーンもなかなかの迫力で。
でもなぁ、後半だんだんと話がややこしくなっていくんだけど、そこの説明がちゃんとされないから、見ているこっちとしては「誰が何のためになにをしようとしているか」がわからなくなってくる。
こうなってしまうと、動機のわからない追跡とか動機のわからないドンパチっていうのは、見ていてなんだか乗れないわけで、うーん、すごい迫力の殺し合いだけど、誰がなんのためにこの人たちを殺しに来たの?と、なーんかどうでもよくなってくるわけで。
ほんの数シーンを追加するだけのことのような気がするんだよなぁ。
ミョン社長が韓国にやってきてキム社長に会って、てめえどう落とし前つけるつもりなんだ?ってことで、キム社長「ご、ごめんなさーい」となって、ミョン側からの提案で、「じゃ、ビジネスしましょうよ。あんたもあの犯人を探してるんでしょ。俺たちがちゃんと犯人を見つけて殺してあげますから、そしたら3000万払ってくださいよ。」と。「そ、それでOKです。でも前金で半分、成功したら残り半分でいいですか?」 ということなんだよね、きっと。
で、ミョン達はプサンの港でグナムを追いつめる。
ここで手下が全員いなくなってミョン一人が大暴れっていうのがすごく嘘くさいんだけど、そこは目をつむりましょう。
結局グエムは命からがら逃げてしまう。
キム社長は、ミョン達がジャマだから、ミョン達のいるところに手下を送って殺そうとする。けど、またまたミョンの超人的な強さ(手には肉のついた骨!)で、また全員殺されてしまう。
ここも、手を組んだはずの2グループが殺し合いを始めるからわかりづらいんだよなぁ。ほんの1カットでいいから、キム社長が「金なんて誰が払うか。ミョン達を皆殺しにしちまえ」と言わせればすっきり整理されるんだけどなぁ。
あと、やっぱり真相だよなぁ。
もうすこし、わかりやすく説明して、気持ちよく映画館をあとにさせてほしい。
映画を見終わってから考えた結果、要はこういうことだ、きっと。
●キム社長は、キム・スンヒョンに自分の愛人をよりによって自分の家で寝取られたので、運転手に殺させた。運転手としては最初にビルに入っていった2人の手下に殺させるつもりだったけど、上から一人降ってきちゃって手こずっているようだから上にあがっていき、運転手みずからナイフで首の血管を切って殺した。そこを階段をあがってきたグナムに見られてしまった。
キム社長としては「運転手が真犯人」ということがバレると自分につながりかねないので、それを知っていそうなグナムを見つけて殺してしまいたい。
●銀行の課長(最後に出てくる銀行の受付をやってる若い男)は、キム・スンヒョンの奥さんとデキていた。キム・スンヒョンを殺したかったので、毎晩のように飲み屋で「殺したい奴がいる」と話していた。それを聞いたウェイターが「俺の知り合いに、そういう仕事をやる奴がいる」と言い、中国のミョンに依頼。ミョンがグナムをキム・スンヒョン殺しに韓国へ向かわせる。
この2つがたまたま同時になってしまった、というのが事件の真相だろう、きっと。だよね?
でも、これがさぁ、ちゃんと真剣に見ていてもすっきりわからないんだよなぁ。
映画館出てから歩きながら「で、どういうことだったんだ?」と一生懸命考えての結論なのだ。
もうちょっとわかりやすくしてくれてもいいんじゃないの?という気分になる。
あと、考えても結局よくわからないのは、バラバラにされて殺された30代前半の女性は誰で、誰がなんのために殺して、なぜあの水産会社の男はあたかもそれがグナムの妻のようにテレビのカメラの前で語っているのか、ということ。この件と、ミョンが「そうか、そういうことか!」と起き上がるシーンは関係があるのかどうか。そこがよくわからない。
なんとなく、あれがグナムの妻ではないんだろうなぁっていうのは感じながら見ていたんだけど、それにしても、どうしてこんなことを誰がなんのためにしたのか、そこの説明が無いよね。わかんね。
というわけで、おそらく作り手が考えたストーリーがちゃんと観客に伝わっていれば、もっとずっとおもしろい映画だと思う。
とても惜しい。
特に、最後のシーンと、エンドロールが一旦中断して入るシーンなんて、全部がちゃんと観客に伝わっていればもっと、その、運命のいたずら感っていうか、もっと心にグッと来るものがあったはずだと思う。
あと、やっぱり銀行でキム・スンヒョンの奥さんを見るシーンについても、もう少しちゃんとすっきりわかっていれば「なるほど、そういうことか!」と膝を叩けたはずなのに。
これは、あの女優さんの顔と、グナムの奥さんの顔が、僕にはちゃんと区別ができていなかったというのもあって…。
あの2人は、もっと完璧に違うキャラの2人にすべきだったと思うんだけどなぁ。
韓国の観客には、きっと2人は全然ちがうそれぞれ有名な女優さんで、混同するわけがない2人なのかもしれないけども。
と、いろいろ文句を言いましたが、これは、あと少しで傑作になったのに惜しい!!という気持ちからの文句です。
本当に惜しい。
きっと、いろいろ事情があって、編集にちゃんと時間をかけられなかったんだろうなぁ。
惜しいなぁ。
さて、タマフルのシネマハスラーを聴いてみよう。
僕が理解できなかったことが、ちゃんと「あそこで説明されている」ということがあるのかもしれない。
どうかなぁ。
かなり真剣に見たんだけどなぁ。
理解できなかったのは僕のせい?
いずれにしても、答え合わせをしたいのだ。
正解を教えて!
ちょっと期待しすぎかなぁ。
見るのを決めたので、シネマハスラーは聞かなかった。
やっぱり映画はまったく予備知識無しで見たいから。
月曜日の9時半の回なのに、かなり入ってたなぁ。タマフル効果か。
ま、東京ではここでしか見られないからなぁ。
さて映画ですが、巻き込まれ型のアクション映画って感じで、主人公がどんどん窮地に追い込まれてやむにやまれず逃げて逃げて殴って逃げて刺して逃げて。
緊張感がずーっと持続していくのはすごい上手い。
アクションシーンもなかなかの迫力で。
でもなぁ、後半だんだんと話がややこしくなっていくんだけど、そこの説明がちゃんとされないから、見ているこっちとしては「誰が何のためになにをしようとしているか」がわからなくなってくる。
こうなってしまうと、動機のわからない追跡とか動機のわからないドンパチっていうのは、見ていてなんだか乗れないわけで、うーん、すごい迫力の殺し合いだけど、誰がなんのためにこの人たちを殺しに来たの?と、なーんかどうでもよくなってくるわけで。
ほんの数シーンを追加するだけのことのような気がするんだよなぁ。
ミョン社長が韓国にやってきてキム社長に会って、てめえどう落とし前つけるつもりなんだ?ってことで、キム社長「ご、ごめんなさーい」となって、ミョン側からの提案で、「じゃ、ビジネスしましょうよ。あんたもあの犯人を探してるんでしょ。俺たちがちゃんと犯人を見つけて殺してあげますから、そしたら3000万払ってくださいよ。」と。「そ、それでOKです。でも前金で半分、成功したら残り半分でいいですか?」 ということなんだよね、きっと。
で、ミョン達はプサンの港でグナムを追いつめる。
ここで手下が全員いなくなってミョン一人が大暴れっていうのがすごく嘘くさいんだけど、そこは目をつむりましょう。
結局グエムは命からがら逃げてしまう。
キム社長は、ミョン達がジャマだから、ミョン達のいるところに手下を送って殺そうとする。けど、またまたミョンの超人的な強さ(手には肉のついた骨!)で、また全員殺されてしまう。
ここも、手を組んだはずの2グループが殺し合いを始めるからわかりづらいんだよなぁ。ほんの1カットでいいから、キム社長が「金なんて誰が払うか。ミョン達を皆殺しにしちまえ」と言わせればすっきり整理されるんだけどなぁ。
あと、やっぱり真相だよなぁ。
もうすこし、わかりやすく説明して、気持ちよく映画館をあとにさせてほしい。
映画を見終わってから考えた結果、要はこういうことだ、きっと。
●キム社長は、キム・スンヒョンに自分の愛人をよりによって自分の家で寝取られたので、運転手に殺させた。運転手としては最初にビルに入っていった2人の手下に殺させるつもりだったけど、上から一人降ってきちゃって手こずっているようだから上にあがっていき、運転手みずからナイフで首の血管を切って殺した。そこを階段をあがってきたグナムに見られてしまった。
キム社長としては「運転手が真犯人」ということがバレると自分につながりかねないので、それを知っていそうなグナムを見つけて殺してしまいたい。
●銀行の課長(最後に出てくる銀行の受付をやってる若い男)は、キム・スンヒョンの奥さんとデキていた。キム・スンヒョンを殺したかったので、毎晩のように飲み屋で「殺したい奴がいる」と話していた。それを聞いたウェイターが「俺の知り合いに、そういう仕事をやる奴がいる」と言い、中国のミョンに依頼。ミョンがグナムをキム・スンヒョン殺しに韓国へ向かわせる。
この2つがたまたま同時になってしまった、というのが事件の真相だろう、きっと。だよね?
でも、これがさぁ、ちゃんと真剣に見ていてもすっきりわからないんだよなぁ。
映画館出てから歩きながら「で、どういうことだったんだ?」と一生懸命考えての結論なのだ。
もうちょっとわかりやすくしてくれてもいいんじゃないの?という気分になる。
あと、考えても結局よくわからないのは、バラバラにされて殺された30代前半の女性は誰で、誰がなんのために殺して、なぜあの水産会社の男はあたかもそれがグナムの妻のようにテレビのカメラの前で語っているのか、ということ。この件と、ミョンが「そうか、そういうことか!」と起き上がるシーンは関係があるのかどうか。そこがよくわからない。
なんとなく、あれがグナムの妻ではないんだろうなぁっていうのは感じながら見ていたんだけど、それにしても、どうしてこんなことを誰がなんのためにしたのか、そこの説明が無いよね。わかんね。
というわけで、おそらく作り手が考えたストーリーがちゃんと観客に伝わっていれば、もっとずっとおもしろい映画だと思う。
とても惜しい。
特に、最後のシーンと、エンドロールが一旦中断して入るシーンなんて、全部がちゃんと観客に伝わっていればもっと、その、運命のいたずら感っていうか、もっと心にグッと来るものがあったはずだと思う。
あと、やっぱり銀行でキム・スンヒョンの奥さんを見るシーンについても、もう少しちゃんとすっきりわかっていれば「なるほど、そういうことか!」と膝を叩けたはずなのに。
これは、あの女優さんの顔と、グナムの奥さんの顔が、僕にはちゃんと区別ができていなかったというのもあって…。
あの2人は、もっと完璧に違うキャラの2人にすべきだったと思うんだけどなぁ。
韓国の観客には、きっと2人は全然ちがうそれぞれ有名な女優さんで、混同するわけがない2人なのかもしれないけども。
と、いろいろ文句を言いましたが、これは、あと少しで傑作になったのに惜しい!!という気持ちからの文句です。
本当に惜しい。
きっと、いろいろ事情があって、編集にちゃんと時間をかけられなかったんだろうなぁ。
惜しいなぁ。
さて、タマフルのシネマハスラーを聴いてみよう。
僕が理解できなかったことが、ちゃんと「あそこで説明されている」ということがあるのかもしれない。
どうかなぁ。
かなり真剣に見たんだけどなぁ。
理解できなかったのは僕のせい?
いずれにしても、答え合わせをしたいのだ。
正解を教えて!
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キッズ・オールライト
評判の良いこの映画、やっとレンタルしてみた。
子供たちが寝たあとに、ホームシアターにて鑑賞。
画面はデカイが音は控えめ。
うーむ、やっぱり精子提供者など、しょせんよそ者ってことかな。
これまでに18年間も積み重ねてきた家族の絆の前では、遺伝子のつながりなど屁でもねぇぞ、ということかもしれない。
産みの親より育ての親、この場合は、産みの親でさえないからなぁ。
ポールは正直ふりまわされるだけふりまわされた可愛そうなんだけど、でも、やっぱり、お前ずかずかと人が築き上げた家庭に入り込んでくるんじゃねーよ、ってことでしょう。
いや、ジュールズとの関係さえなければ、第3の親として意外とイケたかもしれないんだけどね。
それぞれの家庭にそれぞれルールがあって、家庭ってのはクセのある人どうしが集まって出来上がっているものだから、構成メンバーが理想的な人物の理想的な家庭を想定して、よそ者がとやかく言うものじゃない、ってことだよね。
それはおめえには関係ないことだ、ひっこんでろタコ! ということだ。
それにしても、この家族は、特にニックとジュールズの関係は、今後もこれまでと全く変わらなさそうだ。
あいかわらずニックは高慢で支配的なポジションにい続けるのだろうか。
それならば、今回のエピソードはなんだったのだろうか。
ポールは単なる厄介者だったのだろうか。
ちょっとそこが腑に落ちないっていうか、「ほんと、結局なんでもなかったってことじゃないか?この映画って???」と思ってしまう点。
なんだったんだろうか。
それでもやっぱり見て面白かったのだから、それこそ、なんだったんだろうかこの映画?
不思議な面白さ。
ほんと不思議。
子供たちが寝たあとに、ホームシアターにて鑑賞。
画面はデカイが音は控えめ。
うーむ、やっぱり精子提供者など、しょせんよそ者ってことかな。
これまでに18年間も積み重ねてきた家族の絆の前では、遺伝子のつながりなど屁でもねぇぞ、ということかもしれない。
産みの親より育ての親、この場合は、産みの親でさえないからなぁ。
ポールは正直ふりまわされるだけふりまわされた可愛そうなんだけど、でも、やっぱり、お前ずかずかと人が築き上げた家庭に入り込んでくるんじゃねーよ、ってことでしょう。
いや、ジュールズとの関係さえなければ、第3の親として意外とイケたかもしれないんだけどね。
それぞれの家庭にそれぞれルールがあって、家庭ってのはクセのある人どうしが集まって出来上がっているものだから、構成メンバーが理想的な人物の理想的な家庭を想定して、よそ者がとやかく言うものじゃない、ってことだよね。
それはおめえには関係ないことだ、ひっこんでろタコ! ということだ。
それにしても、この家族は、特にニックとジュールズの関係は、今後もこれまでと全く変わらなさそうだ。
あいかわらずニックは高慢で支配的なポジションにい続けるのだろうか。
それならば、今回のエピソードはなんだったのだろうか。
ポールは単なる厄介者だったのだろうか。
ちょっとそこが腑に落ちないっていうか、「ほんと、結局なんでもなかったってことじゃないか?この映画って???」と思ってしまう点。
なんだったんだろうか。
それでもやっぱり見て面白かったのだから、それこそ、なんだったんだろうかこの映画?
不思議な面白さ。
ほんと不思議。
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リンダ リンダ リンダ
こないだタマフルで「けいおん」評をやっていて、興味は持ったものの、いまさら「けいおん」を全部見るのはちとキツイ。
いや、時間的には通勤電車の中で見るのでどうってことないのだけど、通勤電車の中で「けいおん」を見るのはちとキツイ。
で、その評の中で宇多丸さんが「リンダリンダリンダ」を思い出したと言っていた。
そいえばまだ見てなかったなぁと。
で、借りてみたのだ。
なんか最初のほうは、誰がなんて名前でどういうキャラなのかよくわからない。
けど、だんだんわかってきた。
いや、名前は最後までよくわからなかったのだが。
ケイって子がいい感じ。なんかバンドやってそうな気の強そうな感じが。
調べてみると…、
香椎由宇って女優さんだ。顔をどっかで見たことあるし、この名前の字面も見たことあるけど、知らないなぁ。
ドラムの子が前田亜季。ガメラか。
ベースの子は、ベースボールベアってバンドのメンバーか。この子、演技自然でうまいよね。へぇ。どういういきさつでバンドやってる子がこういう映画に出ることになるんだろうか。でも演技うまいよね。
で、ペ・ドゥナだ。我らのペ・ドゥナ。「吠える犬は噛まない」のペ・ドゥナ。「子猫をお願い」のペ・ドゥナ。「グエムル」のペ・ドゥナ。
この映画はペ・ドゥナ演じるソンさんが日本での孤独な学園生活から突然バンドのメンバーになって自分を解放する物語っぽくもあり、でもそれがメインってわけでもなく、ケイたちの成長物語ってほど成長するわけでもなく、けっこう淡々と学園祭という事象を映していくだけって感じで、でも、そのおかげで、その自然な淡々として感じのおかげで、あの頃の学園祭前~学園祭当日までのなんともいえない雰囲気の中に自分もいるようなそんな気分になれた。
素直に楽しい。
学園祭っていいよなぁ。
最後の2曲、すばらしいね。
どしゃ降りの雨っていうのもうまい。でなきゃ、体育館の軽音楽部の演奏にあんなに人は集まらないもんね。
別に自分のクラスメートのバンド演奏になんて、そんなに興味ないし。
で、人がなぜか集まるっていう点については土砂降りという理由でクリア。
で、集まった人たちがなぜか大ノリっていうのは、やっぱりブルーハーツのあの2曲だから、って気がして、ブルーハーツを選んだのは大正解だね。
やっぱりあそこでプリプリとかジッタリンジン演っても、ああはならないでしょうね。
で、やっぱり、ペ・ドゥナがとても良い。
友達できて、自分がこの学校に受け入れられた解放感、達成感、笑顔、いいね。
なんて映画を帰りの電車で見終わって会社から帰宅したら、高校1年の時の同級生の女性からfacebookの友達リクエスト。
なんかすげー懐かしい気分になってこれまで放置していた友達リクエストに片っ端から「承認」した。
高校1年、「なんかこの高校の奴らとは友達になれそうにねーな」と勝手に上から目線で思い込み、へんにカッコつけて過ごした1年間。
できればあの1年をやり直したいが、まぁ、今から思うと、ほんと不器用でバカな愛すべきボンクラ男子って感じだなぁ。
と、こういう映画を見ちゃうと思えてくる。
ケイも、もっと自然にもっと肩の力ぬいて友達とつきあえばいいのにねぇ。
あの学園祭直前の喧嘩は、きっと一生後悔するだろうなぁ。
たとえこのブルーハーツのコピーをやったバンドが成功だったとしても、ずっと一緒にやってきた子とは一緒じゃなかったんだからさ。
ま、高校生なんてまだみんな未熟で、へんにひねくれてたり、色々あるよね。
なつかしい高校時代。
もうあと数年すると自分の子供たちが高校生になるなんて!
なんかドキドキしてしまう。
けど、こういう映画を見ると、やっぱり共学に行ってほしいし、行くべきだと思ってしまうなぁ。
共学万歳!
いや、時間的には通勤電車の中で見るのでどうってことないのだけど、通勤電車の中で「けいおん」を見るのはちとキツイ。
で、その評の中で宇多丸さんが「リンダリンダリンダ」を思い出したと言っていた。
そいえばまだ見てなかったなぁと。
で、借りてみたのだ。
なんか最初のほうは、誰がなんて名前でどういうキャラなのかよくわからない。
けど、だんだんわかってきた。
いや、名前は最後までよくわからなかったのだが。
ケイって子がいい感じ。なんかバンドやってそうな気の強そうな感じが。
調べてみると…、
香椎由宇って女優さんだ。顔をどっかで見たことあるし、この名前の字面も見たことあるけど、知らないなぁ。
ドラムの子が前田亜季。ガメラか。
ベースの子は、ベースボールベアってバンドのメンバーか。この子、演技自然でうまいよね。へぇ。どういういきさつでバンドやってる子がこういう映画に出ることになるんだろうか。でも演技うまいよね。
で、ペ・ドゥナだ。我らのペ・ドゥナ。「吠える犬は噛まない」のペ・ドゥナ。「子猫をお願い」のペ・ドゥナ。「グエムル」のペ・ドゥナ。
この映画はペ・ドゥナ演じるソンさんが日本での孤独な学園生活から突然バンドのメンバーになって自分を解放する物語っぽくもあり、でもそれがメインってわけでもなく、ケイたちの成長物語ってほど成長するわけでもなく、けっこう淡々と学園祭という事象を映していくだけって感じで、でも、そのおかげで、その自然な淡々として感じのおかげで、あの頃の学園祭前~学園祭当日までのなんともいえない雰囲気の中に自分もいるようなそんな気分になれた。
素直に楽しい。
学園祭っていいよなぁ。
最後の2曲、すばらしいね。
どしゃ降りの雨っていうのもうまい。でなきゃ、体育館の軽音楽部の演奏にあんなに人は集まらないもんね。
別に自分のクラスメートのバンド演奏になんて、そんなに興味ないし。
で、人がなぜか集まるっていう点については土砂降りという理由でクリア。
で、集まった人たちがなぜか大ノリっていうのは、やっぱりブルーハーツのあの2曲だから、って気がして、ブルーハーツを選んだのは大正解だね。
やっぱりあそこでプリプリとかジッタリンジン演っても、ああはならないでしょうね。
で、やっぱり、ペ・ドゥナがとても良い。
友達できて、自分がこの学校に受け入れられた解放感、達成感、笑顔、いいね。
なんて映画を帰りの電車で見終わって会社から帰宅したら、高校1年の時の同級生の女性からfacebookの友達リクエスト。
なんかすげー懐かしい気分になってこれまで放置していた友達リクエストに片っ端から「承認」した。
高校1年、「なんかこの高校の奴らとは友達になれそうにねーな」と勝手に上から目線で思い込み、へんにカッコつけて過ごした1年間。
できればあの1年をやり直したいが、まぁ、今から思うと、ほんと不器用でバカな愛すべきボンクラ男子って感じだなぁ。
と、こういう映画を見ちゃうと思えてくる。
ケイも、もっと自然にもっと肩の力ぬいて友達とつきあえばいいのにねぇ。
あの学園祭直前の喧嘩は、きっと一生後悔するだろうなぁ。
たとえこのブルーハーツのコピーをやったバンドが成功だったとしても、ずっと一緒にやってきた子とは一緒じゃなかったんだからさ。
ま、高校生なんてまだみんな未熟で、へんにひねくれてたり、色々あるよね。
なつかしい高校時代。
もうあと数年すると自分の子供たちが高校生になるなんて!
なんかドキドキしてしまう。
けど、こういう映画を見ると、やっぱり共学に行ってほしいし、行くべきだと思ってしまうなぁ。
共学万歳!
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ザ・タウン
ベン・アフレック。主演だけじゃなくて、なんと監督をしている。脚本も?! マジで?
と思うぐらい良くできている。
銀行強盗シーンやカーチェイスシーンの緊迫感もすごいし、そもそもストーリーがちゃんと自然につじつまが合っていて、前半のなにげない会話が後半にきっちりつながっていったり。うまいなぁ。
本当にこれ、ベン・アフレックが作ったの?だとしたら、もう、役者やめて監督に専念していいんじゃない?
主人公の設定がいいなぁ。
強盗が職業っていう、とんでもない家・街に生まれて、そこから逃れるチャンスが若いときに一度来ているっていう設定。
外の世界に出られるかもしれないっていう夢を一度見ているからこそ、きっとああいう行動に出るんだろう。
お母さんの話もとてもうまい。効果的だ。
あんなことを仕事にしているけど、小さい頃はきっとお母さんを大好きな優しい少年だったんだろう、その優しさは今もこの男の心に残っているようだ、と思わせる。
飼っていたペットがちゃんと見つかったからお母さんもきっと、って思って「僕のお母さんを見ませんでしたか?」っていう紙を作って探して歩く。街中を。小さな少年。
その話の真相が…。
あれはすごい。脚本すばらしい。ベン・アフレック、本当に脚本素晴らしいぞ。
あと、ジェムが刑務所に入った件とかも。ちゃんとつながっていく感じ。
主人公のこの街から逃げられない宿命、この街にがんじがらめになっている宿命みたいなものをちゃんと描いていく。
最後のホッケー場については、例えば前半のセリフの中で、「小さい頃はホッケー場が夢だった。この街に誰でも無料で使える大きなホッケー場があったら…」というようなことを主人公に言わせておけばもっと自然に感じられたかもしれないなぁ。必要ないかなぁ。なんかちょっと唐突だと思ったけど。
ま、よくできた映画ですよね。
ベン・アフレックにはぜひぜひこれからも映画をどんどん作ってもらいたい。
これだけの作品を1本撮れば、きっとあと3本ぐらいはダメ作品作っても大丈夫かもしれない。
その中にまたものすごいのが1本あれば、本当に監督としての地位を固めてしまうかもしれないなぁ。
脚本もいいからなぁ。
あー、面白かった。
と思うぐらい良くできている。
銀行強盗シーンやカーチェイスシーンの緊迫感もすごいし、そもそもストーリーがちゃんと自然につじつまが合っていて、前半のなにげない会話が後半にきっちりつながっていったり。うまいなぁ。
本当にこれ、ベン・アフレックが作ったの?だとしたら、もう、役者やめて監督に専念していいんじゃない?
主人公の設定がいいなぁ。
強盗が職業っていう、とんでもない家・街に生まれて、そこから逃れるチャンスが若いときに一度来ているっていう設定。
外の世界に出られるかもしれないっていう夢を一度見ているからこそ、きっとああいう行動に出るんだろう。
お母さんの話もとてもうまい。効果的だ。
あんなことを仕事にしているけど、小さい頃はきっとお母さんを大好きな優しい少年だったんだろう、その優しさは今もこの男の心に残っているようだ、と思わせる。
飼っていたペットがちゃんと見つかったからお母さんもきっと、って思って「僕のお母さんを見ませんでしたか?」っていう紙を作って探して歩く。街中を。小さな少年。
その話の真相が…。
あれはすごい。脚本すばらしい。ベン・アフレック、本当に脚本素晴らしいぞ。
あと、ジェムが刑務所に入った件とかも。ちゃんとつながっていく感じ。
主人公のこの街から逃げられない宿命、この街にがんじがらめになっている宿命みたいなものをちゃんと描いていく。
最後のホッケー場については、例えば前半のセリフの中で、「小さい頃はホッケー場が夢だった。この街に誰でも無料で使える大きなホッケー場があったら…」というようなことを主人公に言わせておけばもっと自然に感じられたかもしれないなぁ。必要ないかなぁ。なんかちょっと唐突だと思ったけど。
ま、よくできた映画ですよね。
ベン・アフレックにはぜひぜひこれからも映画をどんどん作ってもらいたい。
これだけの作品を1本撮れば、きっとあと3本ぐらいはダメ作品作っても大丈夫かもしれない。
その中にまたものすごいのが1本あれば、本当に監督としての地位を固めてしまうかもしれないなぁ。
脚本もいいからなぁ。
あー、面白かった。
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宇宙人ポール
このブログに映画の感想を書くのが久しぶりな感じがする。
さすがに通勤の電車の中で映画を見ることができないと、あんまり映画を見られないものだなぁ。
というか、気持ちが映画よりもスキー旅行に行ってたのは間違いない。
映画は、ぼけーっと見ていればいいけど、スキー旅行は、準備をちゃんとやらないと現地に行ってから大変なので。
さて、宇宙人ポールだ。
ちょっと期待しすぎたか。
面白かったけど。
十分面白かったけどね。
僕はもちろん「見ればわかる」と言っていたアレが出てきて「なるほど!」と思った世代のSF好きですが、と言っても、やっぱりこの映画でパロディとして出てくる数々のSF映画ネタの全てを覚えているほどのSF映画好きではないので、そこがくやしいというかもどかしいというか、そういう気分はとてもありました。
むしろ、私は過去のSF映画なんてほとんど知らないけどそれでも楽しめるって聞いて見に来たよって人のほうが、この中途半端なもどかしさを感じずに済むのかなっていうのはありましたけどね。
あとやっぱり、英語力というか、英語そのものに対する知識が無いのがくやしいなぁ。
イギリス人2人と、完璧にアメリカ人の英語をしゃべりまくるポールの会話って、その使っている英語の対比にこそ面白みがあると思うんだよなぁ。
字幕じゃ、きっと、半分も楽しめていない。
あと、あの片目の女性が突然下品な言葉をしゃべるってところも、その下品さがどのようなたぐいのものなのか分かってこその面白さだと思うのだ。
町山さんが字幕の監修をしているので、それなりにわかるような字幕になっているんだとは思うけど、それでもなぁと思う。
だって、あの女性がしゃべりだす下品な言葉、字幕だと「そんな言葉をしゃべる日本人はいねーよ」という言葉になっちゃってるじゃないですか。でもあれは、本当は、いかにもアメリカの下品な言葉を使う人がしゃべりそうな下品な英語になってるんじゃないのか本当は?と思ってしまう。
そこらへんが非常にくやしい。
映画知識の足りなさ、英語力の足りなさのため、この映画の本来の面白さの7割ぐらいしか楽しめていないんだろうなぁって歯がゆさ。くやしいなぁ。
いや、おそらく、同じ映画館で見ていた、俺より過去のSF映画を知らない、その上、俺より英語ができない若い大学生達の、きっと3倍ぐらい楽しめているのは間違いないのだけどね。
あいつらが、映画が終わって、出口に向かう通路で喜々としながら見たばかりのこの映画についてキャッキャキャッキャとしゃべり出したのだからきっと、やっぱり相当面白い映画であるのは間違いないのだけども。
でもね、くやしかった。
この映画の持つポテンシャルを俺という自称SF映画好きは十分味わうことができなかったのだから。
映画はお勧めです。
ただ、未知との遭遇とETぐらいは、当然覚えているよね、という前提で。
そこ知らないでこの映画を見るのは、やっぱりもったいなさすぎる。
それでも楽しめるとは思うけどさぁ。
映画は100点。自分が78点ってとこですね。
「見ればわかる」のアレが出てきたときは、映画館で手を叩いてしまった。
アレを一目見てわからなくちゃ、やっぱりつまんないでしょ、この映画は。
だから未知との遭遇ぐらいは見ておけって。
見ておかないと他の映画を楽しめない名作映画ってのがあるんだって。
な。
さすがに通勤の電車の中で映画を見ることができないと、あんまり映画を見られないものだなぁ。
というか、気持ちが映画よりもスキー旅行に行ってたのは間違いない。
映画は、ぼけーっと見ていればいいけど、スキー旅行は、準備をちゃんとやらないと現地に行ってから大変なので。
さて、宇宙人ポールだ。
ちょっと期待しすぎたか。
面白かったけど。
十分面白かったけどね。
僕はもちろん「見ればわかる」と言っていたアレが出てきて「なるほど!」と思った世代のSF好きですが、と言っても、やっぱりこの映画でパロディとして出てくる数々のSF映画ネタの全てを覚えているほどのSF映画好きではないので、そこがくやしいというかもどかしいというか、そういう気分はとてもありました。
むしろ、私は過去のSF映画なんてほとんど知らないけどそれでも楽しめるって聞いて見に来たよって人のほうが、この中途半端なもどかしさを感じずに済むのかなっていうのはありましたけどね。
あとやっぱり、英語力というか、英語そのものに対する知識が無いのがくやしいなぁ。
イギリス人2人と、完璧にアメリカ人の英語をしゃべりまくるポールの会話って、その使っている英語の対比にこそ面白みがあると思うんだよなぁ。
字幕じゃ、きっと、半分も楽しめていない。
あと、あの片目の女性が突然下品な言葉をしゃべるってところも、その下品さがどのようなたぐいのものなのか分かってこその面白さだと思うのだ。
町山さんが字幕の監修をしているので、それなりにわかるような字幕になっているんだとは思うけど、それでもなぁと思う。
だって、あの女性がしゃべりだす下品な言葉、字幕だと「そんな言葉をしゃべる日本人はいねーよ」という言葉になっちゃってるじゃないですか。でもあれは、本当は、いかにもアメリカの下品な言葉を使う人がしゃべりそうな下品な英語になってるんじゃないのか本当は?と思ってしまう。
そこらへんが非常にくやしい。
映画知識の足りなさ、英語力の足りなさのため、この映画の本来の面白さの7割ぐらいしか楽しめていないんだろうなぁって歯がゆさ。くやしいなぁ。
いや、おそらく、同じ映画館で見ていた、俺より過去のSF映画を知らない、その上、俺より英語ができない若い大学生達の、きっと3倍ぐらい楽しめているのは間違いないのだけどね。
あいつらが、映画が終わって、出口に向かう通路で喜々としながら見たばかりのこの映画についてキャッキャキャッキャとしゃべり出したのだからきっと、やっぱり相当面白い映画であるのは間違いないのだけども。
でもね、くやしかった。
この映画の持つポテンシャルを俺という自称SF映画好きは十分味わうことができなかったのだから。
映画はお勧めです。
ただ、未知との遭遇とETぐらいは、当然覚えているよね、という前提で。
そこ知らないでこの映画を見るのは、やっぱりもったいなさすぎる。
それでも楽しめるとは思うけどさぁ。
映画は100点。自分が78点ってとこですね。
「見ればわかる」のアレが出てきたときは、映画館で手を叩いてしまった。
アレを一目見てわからなくちゃ、やっぱりつまんないでしょ、この映画は。
だから未知との遭遇ぐらいは見ておけって。
見ておかないと他の映画を楽しめない名作映画ってのがあるんだって。
な。
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エンジェルウォーズ
3重構造、なのか?
むずかしい映画。
現実は、継父に精神病院に連れてこられてロボトミー手術を受けさせられそう、ってことだろう。
で、その精神病院では治療の一環として演劇をやってるんだけど、主人公は現実から逃避するために、その演劇というものを拡大解釈し空想の中で膨らませて売春宿での生活を現実だと思いこんでいる(?) これが2層目。
さらに、売春宿の中では当然売春が行われていて、いやなオヤジに抱かれなければならない(1層目の本当の現実ではきっと、精神病院で働く男たちに抱かれているのだろう)のだけど、この悲惨な現実(? 売春宿は空想で、現実は精神病院なんだけど、いずれにせよ男に抱かれているという現実)からの逃避のため、男の抱かれている間のことを、この少女は戦場での戦闘シーンだと思いこみやり過ごす。
なんでわざわざ逃避した先がまたまた悲惨な売春宿なんだろう。
とにかく、まぁ、あんまり元気じゃないときに見た僕が悪かったのか、正直見ていてツラかったなぁ。
会社に行く電車の中で、ドンヨリした気分になってしまいましたとさ。
むずかしい映画。
現実は、継父に精神病院に連れてこられてロボトミー手術を受けさせられそう、ってことだろう。
で、その精神病院では治療の一環として演劇をやってるんだけど、主人公は現実から逃避するために、その演劇というものを拡大解釈し空想の中で膨らませて売春宿での生活を現実だと思いこんでいる(?) これが2層目。
さらに、売春宿の中では当然売春が行われていて、いやなオヤジに抱かれなければならない(1層目の本当の現実ではきっと、精神病院で働く男たちに抱かれているのだろう)のだけど、この悲惨な現実(? 売春宿は空想で、現実は精神病院なんだけど、いずれにせよ男に抱かれているという現実)からの逃避のため、男の抱かれている間のことを、この少女は戦場での戦闘シーンだと思いこみやり過ごす。
なんでわざわざ逃避した先がまたまた悲惨な売春宿なんだろう。
とにかく、まぁ、あんまり元気じゃないときに見た僕が悪かったのか、正直見ていてツラかったなぁ。
会社に行く電車の中で、ドンヨリした気分になってしまいましたとさ。
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コンテイジョン
面白かった。
これ、特にドラマ性があるわけでもなく、けっこう淡々と進んでいく割にはずーっと飽きずに見ていられて、どうやるとこういう芸当が可能なのだろうかと、もう一度そういう視点で見て確認してみたいぐらい。
かなり淡々と進んでいくだけなのになぁ。
どうしてこんなに面白いんだろうか。
最後、どうやって終わるんだろうかと思ったけど、ずいぶん地味な終わり方だなぁと一旦思ったけど、なるほど、それを一番最後に持ってくるだけで、なるほどねぇ、結構ちゃんと映画のエンディングって感じにおさまるんだねぇ。さすがだねぇ。と思いました。
ソダバーグ。
クセがあり過ぎて、なんというか、映画好きの人にこの監督を嫌う人が多い気がするのだけど、僕は嫌いじゃないです。
いいじゃないっすか。
暴動は、日本では起こらないかもしれないけど、ゴミ収集がされなくなり、スーパーから商品が消え店員が消えた街、なんだかすごくリアルに感じたなぁ。
僕らはこないだ、スーパーからトイレットペーパーが消え、カップラーメンが消えた街を体験したばかりだからね。
ほんの小さな可能性であれ、自分の子供の健康にリスクがあることは避けたい、猟銃持ち出して娘の彼氏を追い払っても…、なーんかすげー納得ですよ。
いろいろリアルだと思った。こういう立場でこういう状況ならこういうことしちゃうかもなぁって。
当局の命令を無視して危険な実験環境で研究を続けちゃう大学教授とか。
あれは、つまり、自分はひょっとすると死んじゃうかもしれないけど…、でも、人類のために…、ってことだよなぁ。
命令無視だけど、そのおかげでワクチンを作る手がかりがつかめた、とか。
いろいろリアル。
いきなり出てきて、いきなり病気になり、いきなり死んで、いきなり頭蓋骨をガバっと開かれ、その上、死ぬ直前に不倫してたっていう、グウィネス・パルトロウ、あんたはえらい! この映画に一番貢献してる。よくこの役を引き受けた。女優魂。
面白かったです。
ただね、こういう映画だってのは見る前から知ってたから、当然ながら隣に人がいない環境で見たかった、隣の人と肩や肘が当たるような環境で見たくなかった、それなのに、ああそれなのに、右側も左側も1席空いて男性がいたのですが、なんと予告編が終わりいよいよ映画本編が始まった1分後ぐらいに、一人の男性が僕の左隣りの席にわざわざやってきて座ったのですよ。
平日の昼間のガラ空きの映画館なのに。
どこにでも座れるのに。
60歳ぐらいの男性なのですが、なんとこの人、当たり前のように僕とその人の間の肘かけに肘をどかんと置くんですよ。
そこは僕とあなたが半分半分領有権を持つ場所ですよね。それなのに、半分どころか、全部、いや、全部どころか肘かけを超えて肘がこちらに突き出ている。
50%しか権利がないはずなのに、なんと120%ですよ。
信じられませんよ。
映画が始まってから入ってくるだけでも信じられないのに、ほかにいくらでも席があるのにこんな人と人の間の席にわざわざ映画を見ている視界を遮ってまで入り込んでくるのも信じられないのに、当たり前のように肘をガツンと置いてきやがった。
ムカつく上に、見ている映画がこういう映画だから、その人の肘が僕の肘にあたるのが気になって気になって。
まさかなんか病気持ちじゃないよなぁ、とか、ひょっとしてテロか?とか。俺がこの映画でいうバスの中で死ぬ日本人みたいな第1接触者なのか?とか。
とにかく、映画に集中できなかったなぁ。
やめてもらいたいよなぁ。
なんでガラガラの映画館で、僕ともう一人の男性の間の1席にわざわざ座るの?
こわいよ、ほんとに。
映画は面白かったです。
それだけが残念でした。
おしまい。
これ、特にドラマ性があるわけでもなく、けっこう淡々と進んでいく割にはずーっと飽きずに見ていられて、どうやるとこういう芸当が可能なのだろうかと、もう一度そういう視点で見て確認してみたいぐらい。
かなり淡々と進んでいくだけなのになぁ。
どうしてこんなに面白いんだろうか。
最後、どうやって終わるんだろうかと思ったけど、ずいぶん地味な終わり方だなぁと一旦思ったけど、なるほど、それを一番最後に持ってくるだけで、なるほどねぇ、結構ちゃんと映画のエンディングって感じにおさまるんだねぇ。さすがだねぇ。と思いました。
ソダバーグ。
クセがあり過ぎて、なんというか、映画好きの人にこの監督を嫌う人が多い気がするのだけど、僕は嫌いじゃないです。
いいじゃないっすか。
暴動は、日本では起こらないかもしれないけど、ゴミ収集がされなくなり、スーパーから商品が消え店員が消えた街、なんだかすごくリアルに感じたなぁ。
僕らはこないだ、スーパーからトイレットペーパーが消え、カップラーメンが消えた街を体験したばかりだからね。
ほんの小さな可能性であれ、自分の子供の健康にリスクがあることは避けたい、猟銃持ち出して娘の彼氏を追い払っても…、なーんかすげー納得ですよ。
いろいろリアルだと思った。こういう立場でこういう状況ならこういうことしちゃうかもなぁって。
当局の命令を無視して危険な実験環境で研究を続けちゃう大学教授とか。
あれは、つまり、自分はひょっとすると死んじゃうかもしれないけど…、でも、人類のために…、ってことだよなぁ。
命令無視だけど、そのおかげでワクチンを作る手がかりがつかめた、とか。
いろいろリアル。
いきなり出てきて、いきなり病気になり、いきなり死んで、いきなり頭蓋骨をガバっと開かれ、その上、死ぬ直前に不倫してたっていう、グウィネス・パルトロウ、あんたはえらい! この映画に一番貢献してる。よくこの役を引き受けた。女優魂。
面白かったです。
ただね、こういう映画だってのは見る前から知ってたから、当然ながら隣に人がいない環境で見たかった、隣の人と肩や肘が当たるような環境で見たくなかった、それなのに、ああそれなのに、右側も左側も1席空いて男性がいたのですが、なんと予告編が終わりいよいよ映画本編が始まった1分後ぐらいに、一人の男性が僕の左隣りの席にわざわざやってきて座ったのですよ。
平日の昼間のガラ空きの映画館なのに。
どこにでも座れるのに。
60歳ぐらいの男性なのですが、なんとこの人、当たり前のように僕とその人の間の肘かけに肘をどかんと置くんですよ。
そこは僕とあなたが半分半分領有権を持つ場所ですよね。それなのに、半分どころか、全部、いや、全部どころか肘かけを超えて肘がこちらに突き出ている。
50%しか権利がないはずなのに、なんと120%ですよ。
信じられませんよ。
映画が始まってから入ってくるだけでも信じられないのに、ほかにいくらでも席があるのにこんな人と人の間の席にわざわざ映画を見ている視界を遮ってまで入り込んでくるのも信じられないのに、当たり前のように肘をガツンと置いてきやがった。
ムカつく上に、見ている映画がこういう映画だから、その人の肘が僕の肘にあたるのが気になって気になって。
まさかなんか病気持ちじゃないよなぁ、とか、ひょっとしてテロか?とか。俺がこの映画でいうバスの中で死ぬ日本人みたいな第1接触者なのか?とか。
とにかく、映画に集中できなかったなぁ。
やめてもらいたいよなぁ。
なんでガラガラの映画館で、僕ともう一人の男性の間の1席にわざわざ座るの?
こわいよ、ほんとに。
映画は面白かったです。
それだけが残念でした。
おしまい。
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英国王のスピーチ
今頃見た。
あまり期待せずに、基本的にはカラテキッドと同じ構造なのだという宇多丸さんの言葉だけを思いだしながら、ボンクラ男子映画だと思いながら見た。
なるほどその通り。
ちょっと変わった導師が現れ、周囲の人間の反対をよそに、これまでどんな指導者も成し得なかったことを達成する。
なるほど、そういう映画だ。
ただ、それにしちゃー、やっぱり地味だ。
実話だし、王室の話だから、あんまり勝手に話を作れない。
同じボンクラ映画でも、やっぱり、それまでいじめていた相手を見事にぶったおす、そういうカタルシスは欲しいなぁ。
ただ、この映画を賞をいっぱい取ったすごい映画という先入観で見るのではなく、ほんとに小さな映画、だけどとても丁寧に作られた映画、というように、この映画の本来のサイズを基準に見るならば、やっぱりこの映画はよくできた佳作だと思う。
ただ、やっぱりソーシャルネットワークを抑えて賞をいっぱい取る映画かと言われると、やっぱちがうんじゃないの?と思う。
アカデミーはこういう良質な映画に賞を与えるんですよ、っていうアピールというか、まぁ、そういう意志を感じちゃうよなぁ。
小さな小さなよくできた佳作。それがこの映画のまっとうな評価だと思うなぁ。
あまり期待せずに、基本的にはカラテキッドと同じ構造なのだという宇多丸さんの言葉だけを思いだしながら、ボンクラ男子映画だと思いながら見た。
なるほどその通り。
ちょっと変わった導師が現れ、周囲の人間の反対をよそに、これまでどんな指導者も成し得なかったことを達成する。
なるほど、そういう映画だ。
ただ、それにしちゃー、やっぱり地味だ。
実話だし、王室の話だから、あんまり勝手に話を作れない。
同じボンクラ映画でも、やっぱり、それまでいじめていた相手を見事にぶったおす、そういうカタルシスは欲しいなぁ。
ただ、この映画を賞をいっぱい取ったすごい映画という先入観で見るのではなく、ほんとに小さな映画、だけどとても丁寧に作られた映画、というように、この映画の本来のサイズを基準に見るならば、やっぱりこの映画はよくできた佳作だと思う。
ただ、やっぱりソーシャルネットワークを抑えて賞をいっぱい取る映画かと言われると、やっぱちがうんじゃないの?と思う。
アカデミーはこういう良質な映画に賞を与えるんですよ、っていうアピールというか、まぁ、そういう意志を感じちゃうよなぁ。
小さな小さなよくできた佳作。それがこの映画のまっとうな評価だと思うなぁ。
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X-MEN:ファーストジェネレーション
X-MENファーストジェネレーションを見終わった。
おもしろい。これは、アメコミが好きじゃない俺でもおもしろかった。
生まれたころからずっと人間に裏切られひどい目にあってきたという描写が丁寧だから登場人物(主にマグニート)の行動がちゃんと理解できる。
やっぱりそういう行動を取ってしまってもしょうがないよなぁ、と。
戦いの描写もうまいなぁ。
なーんかX-MENって、おそらくこれまでに1本しか見てないんだけど、戦いシーンが常識を越えすぎてて(当たり前だけど)、なんかいまいち感情移入できないというか、ハラハラできないというか。
それが、この映画だと、それぞれの長所もあるんだけど、互いに弱い部分もあって、こういう攻撃をするとこっちが強いけど、こういう攻撃だと逆にこっちが強いのかぁと、関心しながら見ることができた。
あと、訓練前の子供たちが普通に怖がっている姿が良かった。
そうだよねぇ、これまでは普通に地味に隠れて生活してた人たちだもんね。あんなの怖いだけだよね。
アメコミ原作、それもX-MENだから全く期待してなかったけど、これは本当におもしろかった。
おもしろい。これは、アメコミが好きじゃない俺でもおもしろかった。
生まれたころからずっと人間に裏切られひどい目にあってきたという描写が丁寧だから登場人物(主にマグニート)の行動がちゃんと理解できる。
やっぱりそういう行動を取ってしまってもしょうがないよなぁ、と。
戦いの描写もうまいなぁ。
なーんかX-MENって、おそらくこれまでに1本しか見てないんだけど、戦いシーンが常識を越えすぎてて(当たり前だけど)、なんかいまいち感情移入できないというか、ハラハラできないというか。
それが、この映画だと、それぞれの長所もあるんだけど、互いに弱い部分もあって、こういう攻撃をするとこっちが強いけど、こういう攻撃だと逆にこっちが強いのかぁと、関心しながら見ることができた。
あと、訓練前の子供たちが普通に怖がっている姿が良かった。
そうだよねぇ、これまでは普通に地味に隠れて生活してた人たちだもんね。あんなの怖いだけだよね。
アメコミ原作、それもX-MENだから全く期待してなかったけど、これは本当におもしろかった。
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アンノウン
ニコラス・ケイジが主役でタイが舞台の映画だっけ?と思い見始めたら全然ちがってた。
リーアム・ニーソンだった。
で、見始めてみると、これがどうして、「面白いじゃねーか!」と心の中でガッツポーズ。
期待しないで見始めたのが良かったのか、なかなかどうして、ぐいぐい引き込まれる面白さじゃないですか!
これは拾いもんだなと思いながら楽しく見せてもらいました。
★以下、ネタバレなしで感想書くのが難しいので、思い切りネタバレです
「トータル・リコール」を思い出したですね。
あと、「ボーン・アイデンティティー」とかか。
知ってから冒頭のシーンの会話とかを思い出してみると、たしかにあんまりおかしくない会話になってる。なるほど。
ただ、かなり無茶な設定であることは間違いなくて、登場人物たちの行動もいかにも強引なものだったりする。
奥さんが爆弾を止めにわざわざ戻るのは、エンディングでタクシー運転手と仲良くなっちゃってハッピーエンドにするためには、やっぱり愛する奥さんが生きたままだとシックリ来ないからかなぁ、とか。
ああいう殺し屋集団だったら、もっともリスクが少なくなるように一発頭を撃って殺すだろうなぁってところでわざわざリーアム・ニーソンを痛めつけるわけですが、そのせいでタクシー運転手の車がやってきて殺し屋2人が死んじゃってリーアム・ニーソンが助かっちゃうとか。都合良すぎ!
細かいことを言えば、あの車だけちゃんとビル(駐車場ビル?)から落ちずに止まるしなぁ。前見えずにアクセル思い切り踏んでるんだろうが! とかね。
まぁ、つっこみどころは満載ですが、期待しないで見たわりに面白くてラッキーっていう気分が幸いしたのか、あまり設定の矛盾は気にならず、けっこう楽しく最後まで見ることができました。
ほんと、かなり面白かった。
リーアム・ニーソンだった。
で、見始めてみると、これがどうして、「面白いじゃねーか!」と心の中でガッツポーズ。
期待しないで見始めたのが良かったのか、なかなかどうして、ぐいぐい引き込まれる面白さじゃないですか!
これは拾いもんだなと思いながら楽しく見せてもらいました。
★以下、ネタバレなしで感想書くのが難しいので、思い切りネタバレです
「トータル・リコール」を思い出したですね。
あと、「ボーン・アイデンティティー」とかか。
知ってから冒頭のシーンの会話とかを思い出してみると、たしかにあんまりおかしくない会話になってる。なるほど。
ただ、かなり無茶な設定であることは間違いなくて、登場人物たちの行動もいかにも強引なものだったりする。
奥さんが爆弾を止めにわざわざ戻るのは、エンディングでタクシー運転手と仲良くなっちゃってハッピーエンドにするためには、やっぱり愛する奥さんが生きたままだとシックリ来ないからかなぁ、とか。
ああいう殺し屋集団だったら、もっともリスクが少なくなるように一発頭を撃って殺すだろうなぁってところでわざわざリーアム・ニーソンを痛めつけるわけですが、そのせいでタクシー運転手の車がやってきて殺し屋2人が死んじゃってリーアム・ニーソンが助かっちゃうとか。都合良すぎ!
細かいことを言えば、あの車だけちゃんとビル(駐車場ビル?)から落ちずに止まるしなぁ。前見えずにアクセル思い切り踏んでるんだろうが! とかね。
まぁ、つっこみどころは満載ですが、期待しないで見たわりに面白くてラッキーっていう気分が幸いしたのか、あまり設定の矛盾は気にならず、けっこう楽しく最後まで見ることができました。
ほんと、かなり面白かった。
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幸せがおカネで買えるワケ
面白い商売だなぁって思うし、家族のフリをしていてもだんだんと本当の感情が生まれてきてしまうっていうのも、大好きな映画「キャント・バイ・ミー・ラブ」みたいな設定で面白いと思ったのだが…。
後半、ちょっとシリアスになりすぎ、というか、この商売が「ヒドイ商売」として描かれすぎな気がするのだけど。
イメージを売ることで実際の商品を売るなんてのは、CMってのがまさのそういうものだし。
BMWのスポーツカーに乗ることがいかにカッコよいことで、乗ることでいかに充実した生活を送れるのかという「イメージ」を視聴者の心に刷り込むことで、多少無理をしてでもそのスポーツカーを買ってしまう人はたくさんいるだろうし、それで幸せになる人がたくさんいる陰で、それでサラ金に追われることになってしまう人もいるだろう。
この「家族」がやっていることは、CMとそんなに変わらないことだと思うんだけど、なんだかこの商売の悪い面ばかり描きすぎだと思うんだよなぁ。
というか、この邦題だからまさかこんな重い感じになっていくなんて思わないじゃないですか。
原題のままだったら、もうちょっと印象がちがったように思うんだけどなぁ。
できれば、あの4人がそれぞれの弱さを互いに見せ合ったことで本当の絆が生まれて今では友人として親しく付き合っている、奥さん(役)だけじゃなく、娘も息子も救われるようなそういうエンディングだったら良かったのになぁ。
でもほんと、実はけっこうおもしろい映画だと、思うんですけどねぇ。
後半、ちょっとシリアスになりすぎ、というか、この商売が「ヒドイ商売」として描かれすぎな気がするのだけど。
イメージを売ることで実際の商品を売るなんてのは、CMってのがまさのそういうものだし。
BMWのスポーツカーに乗ることがいかにカッコよいことで、乗ることでいかに充実した生活を送れるのかという「イメージ」を視聴者の心に刷り込むことで、多少無理をしてでもそのスポーツカーを買ってしまう人はたくさんいるだろうし、それで幸せになる人がたくさんいる陰で、それでサラ金に追われることになってしまう人もいるだろう。
この「家族」がやっていることは、CMとそんなに変わらないことだと思うんだけど、なんだかこの商売の悪い面ばかり描きすぎだと思うんだよなぁ。
というか、この邦題だからまさかこんな重い感じになっていくなんて思わないじゃないですか。
原題のままだったら、もうちょっと印象がちがったように思うんだけどなぁ。
できれば、あの4人がそれぞれの弱さを互いに見せ合ったことで本当の絆が生まれて今では友人として親しく付き合っている、奥さん(役)だけじゃなく、娘も息子も救われるようなそういうエンディングだったら良かったのになぁ。
でもほんと、実はけっこうおもしろい映画だと、思うんですけどねぇ。
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