江利チエミファンのひとりごと

江利チエミという素晴らしい歌手がいた...ということ。
ただただそれを伝えたい...という趣旨のページです。

【201】 安部寧さんの著作から

2006年02月19日 | 続・江利チエミ(初期記事・後編)
私は「全面的に」内藤法美さんの編曲が素晴らしいとは思っていません。
江利チエミものにも「どうも難解だな---」とか「イメージじゃないなぁ」というものが多くあります。また、越路さんのミュージカル・リサイタルが後半「マンネリ化」したのと「越路さんのよさを本当に出し切ったのか?」という部分では、疑問視している部分があります。
しかし、江利チエミさんにも「越路さんに内藤さんが居てくれたように」...と思っていた部分がありました。

しかし... この考え通説にも「疑問?」が生じました。
『ショウ・ビジネスに恋して(著/安部寧さん)』という本を(これもご好意でお貸しいただいたものですが)読んだからです。

安部さんは江利チエミが信頼していた音楽評論家です。チエミさんの「証言」もあるので、少々亡くなったかたの悪口にもなってしまうのですが、あえて書き込みしてみます。
チエミさん---内藤さん---越路さんあたかも内藤さんが両天秤にかけていたらしき(みなさんが亡くなったあとの)TV番組の報道にも???が点灯します。
内藤さんはどうもチエミさんとの仲が消滅してから越路さんに...ということが書かれています。安部さんの著作曰く...(この本には、越路さんの死後にチエミさんが個人的に語ったことも引用されています。)

●内藤氏はチエミさんの留守中も久保家(チエミさんの家/千駄ヶ谷)に出入りしていた。
●ふたりは結婚するつもりになっていた。 しかし、あるきっかけで二人の距離は離れる...
●江利チエミさんの父君は、(おそらくは、内藤さんがどういう人物か見極めるため+また、本当に結婚するのならば、スター/江利チエミの相手に箔をつけさせるためか...)久保家が金を提供するので結婚する前に内藤さんにアメリカへの1年間の音楽留学のお膳立てをした。しかし、プライドの高い内藤氏は屈辱されたと烈火のごとく怒り、チエミさんに当たったのだと... オレはこじきじゃない!それでチエミさんも「むしろ、アタシ、気持ちが吹っ切れた!すうっと気持ちが冷めていったの。」と安部さんに語っていたそうです。
そして、チエミさんの気持ちは熱心にアプローチを続ける高倉健さんに傾倒して言ったのではないでしょうか??

安部氏曰く、内藤さんは「人格者ではなく、後輩からも慕われていない人間」とかなりの酷評をしています。 越路さんを「音楽的にもかなり画一的にし」また実際に「夫を立てることに終始して神経をすり減らし結果的に胃癌で亡くなる」という結果を招いたのでは...ということが、かなり手厳しく書かれています。
本の中で、江利チエミ30周年全国縦断のスタート「札幌の楽屋」で、誰もいない2人だけの会話で...
>チエミさん「オネエさん(越路さん)が死んじゃったワネ」 安部「内藤が殺したんだ」 チエミさん「アタシもそう思う」...という記載があります。
チエミさんと安部さんには「親しくなければわからない越路夫妻の事情」を知っていたのでしょう。
また、生涯チエミさんは越路さんとはいい関係だったのです。チエミさんは越路さんを「オネエさん」と呼び慕っていました。 
もし内藤さんと取り合った恋敵だったらそんなワケにはいかなかったでしょう。
また、こんなエピソードも綴られています。越路さんが巡業先の静岡からチエミさんの自宅に電話で... 「アタシ つねみさんと親しくなってしまったの。ごめんなさい...」と報告と謝罪があったのだということです。
この段階ですでに江利チエミのなかには内藤さんは居なかったのでは??...と思うのですが。(ある程度の「平行時期」「交錯時期」はあったでしょうけれど...) 私はこの「安部氏の著作」のほうに信憑性を感じますが... どうでしょうか?

なんだか女性週刊誌みたいになってしまいました。 
                       この件は... -完-

安部先生はお元気でご自身でブログをされています。<---ジャンプできます!

>安倍寧(あべやすし)/音楽評論家
現在、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問ほか音楽業界の要職を務める。特にジャズ、ポップス、ミュージカルに強い。シナトラもビートルズもブロードウェイ『CATS』も、リアルタイムで見聞きしてきた。趣味は美味探究。きょうも優れた音楽、舞台、おいしい料理を求め、世界中を飛び回る。著書に『VIVA!劇団四季ミュージカル』(日之出出版)、『ショウ・ビジネスに恋して』(角川書店)他。
生年月日
    1933年5月21日生まれ
出生地
    静岡県沼津市


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