【産経抄】10月20日
なんとまあ、あっさり白旗をあげたものだ。ひところは民主党の小沢一郎元代表を某夕刊紙とともにひたすら持ち上げていた「週刊朝日」が橋下徹大阪市長の批判記事を掲載したものの、市長に反撃されるやすぐ謝罪した一件は、同業者として恥ずかしい限りだ。
▼筆者の佐野真一氏と週刊朝日取材班は、橋下氏の政治手法や政策にはまったく関心がない。「橋下の本性」を暴くため「橋下徹の両親や、橋下家のルーツについて、できるだけ詳しく調べあげなければならない」と宣言、ヤクザだった父親の自殺やいとこが殺人犯だった話を得々と書いている。
▼「親の因果が子に報い~」という見せ物小屋の口上そのものの前近代的な代物で、市長が怒るのもよくわかる。このような論理がまかり通るのなら、暴力団員の子供は正業についてはいけないことになる。
▼ヤクザになった本人はともかく、子供に罪はない。ましてや30年も前に暴力団の会合に出てあいさつしただけで、大臣を辞める必要など毛頭ない、と言いたいところだが、田中慶秋法相はそんな淡いつきあいにとどまらない。
▼暴力団関係者の仲人にはなるわ、組長と組んだ土地転がしの疑惑が浮上するわ、まさに疑惑のデパートだ。ここはひとつご本人の弁明を聞きたいところだが、国会審議をすっぽかし、あげくの果てには入院する始末である。
▼そんな人物を法相に起用した野田佳彦首相には、人を見る目がまったくない。そればかりか、「近いうち」解散の約束をほごにしようとする嘘つきでもある。ちなみに3年前の総選挙直後、週刊朝日の表紙には「民主党革命 日本が変わる」の大活字が躍っていた。こんな革命はもう、うんざりだ。
なんとまあ、あっさり白旗をあげたものだ。ひところは民主党の小沢一郎元代表を某夕刊紙とともにひたすら持ち上げていた「週刊朝日」が橋下徹大阪市長の批判記事を掲載したものの、市長に反撃されるやすぐ謝罪した一件は、同業者として恥ずかしい限りだ。
▼筆者の佐野真一氏と週刊朝日取材班は、橋下氏の政治手法や政策にはまったく関心がない。「橋下の本性」を暴くため「橋下徹の両親や、橋下家のルーツについて、できるだけ詳しく調べあげなければならない」と宣言、ヤクザだった父親の自殺やいとこが殺人犯だった話を得々と書いている。
▼「親の因果が子に報い~」という見せ物小屋の口上そのものの前近代的な代物で、市長が怒るのもよくわかる。このような論理がまかり通るのなら、暴力団員の子供は正業についてはいけないことになる。
▼ヤクザになった本人はともかく、子供に罪はない。ましてや30年も前に暴力団の会合に出てあいさつしただけで、大臣を辞める必要など毛頭ない、と言いたいところだが、田中慶秋法相はそんな淡いつきあいにとどまらない。
▼暴力団関係者の仲人にはなるわ、組長と組んだ土地転がしの疑惑が浮上するわ、まさに疑惑のデパートだ。ここはひとつご本人の弁明を聞きたいところだが、国会審議をすっぽかし、あげくの果てには入院する始末である。
▼そんな人物を法相に起用した野田佳彦首相には、人を見る目がまったくない。そればかりか、「近いうち」解散の約束をほごにしようとする嘘つきでもある。ちなみに3年前の総選挙直後、週刊朝日の表紙には「民主党革命 日本が変わる」の大活字が躍っていた。こんな革命はもう、うんざりだ。