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「こいぬのうんち」(平凡社)の作者であるクォン・ジョンセンさんの新しい本が出版されました。
実はクォン・ジョンセンさんは戦前・戦中を日本で過ごした経験を持っていらっしゃいます。
この本はその当時の日本人と朝鮮人の交流を書いた「自伝的児童文学」です。
翻訳は「こいぬのうんち」を出版するために奔走されたピョン・キジャさんがされています。
尚、今クォン ジョンセンさんは韓国の安東というところに住んでいらっしゃいます。
「静かな村が騒がしくなりますから」と、取材や訪問を受けない静謐なる生活を頑なに貫きながら…。
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色濃厚の一九四四年、東京・渋谷。配給による貧しい食事、ぼろ布のような衣服、
空襲の恐怖と防空壕の夜…。朝鮮人と日本人の子どもが同居する長屋を舞台に、
子どもたちの目で見た戦争の悲惨さ、貧しさやひもじさ、そして差別への深い悲しみを情感豊かに描く。
韓国を代表する児童文学作家、クォン・ジョンセンが日本での戦争体験をふりかえり、
韓国で発表した自伝的小説の初の翻訳。
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*クォン ジョンセン
1937年、東京で生まれる。1946年、10歳で帰国。
『朝鮮日報』新春文芸賞の受賞をきっかけに作家活動を始める。
1969年、第1回キリスト教児童文学賞を『こいぬのうんち』が受賞後、創作活動に専念。
韓国を代表する児童文学作家となる。
長年の闘病生活の苦痛さえも作品の中で幼い生命に対する限りない愛に昇華している。