ゆ~たん音楽堂

ドキドキ&ハートフルな音楽と仲間を探して
東奔西走!
音楽ディレクター ゆ~たんの日常。

インターン生 M.Nの日記(その7)

2018年09月30日 12時25分49秒 | Daily Life
9/28(金)

インターンシップ7日目。
ユージンプランニングにお世話になり始めてから、とうとう一週間が経過した。
本日は大学にて文化祭パフォーマンスの練習があったため、
午後から参加させていただく形となった。

今回はスタジオにて合唱曲のテノールパートのレコーディングを見学させて頂いた。
今回のレコーディングにおいて、特に重要視されていたのは「全体的な流れのつながり」。
歌のレコーディングは、やはりどうしても部分部分での録音になってしまうので、
OKテイクとのつながり方を意識しないと歌い方や声が変化してしまう可能性が高い。

以下、今回の収録で気づいた点を羅列する。

合唱曲は単語をあまり区切らず、つなげて歌うことが多い。
途切れさせてしまうと、大事な歌詞がぶつ切りに聞こえてしまうからである。
言葉をつなげる部分と言い直すところを、
ブレスや休符などを使って区別することが大切だ。
言葉も細かくバランスを見て、立てる音を意識しなくてはならない。
例えば「地球に愛を〜」という歌詞、
こちらの「に」「あ」の間をつなげるか切るかは全員で揃えた方が綺麗である。

テノールパートは男性目線から見ても低いと感じるような音に、
クレッシェンド記号がついていたりする。
低音域でクレッシェンドする場合は地声が出て来やすい(声が強くなりやすい)ので、
注意が必要である。
そしてこのクレッシェンドとの繋がりも大切なので、
その後のフレーズは、声の流れを考えながら歌わなくてはならない。

ソプラノパートのときと同様に、タイミングはその場の全員、
そして他パートと合うようにする。走るのもタメるのも良くなく、
インテンポが最も理想形である。

テノールパートは、クレッシェンドやディミニュエンドにかけるカウント数が、他
パートよりも比較的長い印象を受けた。
音を十分に伸ばした状態で、少しずつ強くしていったり、弱くしていったりする場面が多い。
そもそもクレッシェンド記号の登場回数自体も、
この2曲に於いては他パートより多いように感じられた。
音を伸ばしたまま次のフレーズに移ることが多いため、
直前にブレスを取らないと厳しい部分も多々見られた。
それでもブレス位置はなるべく他パートと揃えている。
伸ばす部分は、息をしっかりと使った方が声の揺れは少ない。
長く伸ばすために少ない息で歌おうとすると、最
後の方でかえって苦しくなってしまい、声が震えやすい。

今回テノールパートを聴いていて気づいたのは、
思ったより音程の高低差が激しいということである。
以前合唱部に所属していた頃や、中高の授業内で合唱する際は
ソプラノ・メゾピアノ・アルトのパートでわけられるケースしか経験がなく、
テノールパートのみで歌を聴いたのは今回が初めてだったのである。
私の中のテノールは、安直な考えで申し訳ないが「とにかく低音域を歌い続けて、
ハーモニーを支える大黒柱」のようなイメージだった。
ところが今回のレコーディングでテノールだけを聴いてみると、
なんと高音部と低音部への移動が頻繁に行われているではないか!
合唱における大黒柱なのは確かだが、音域は思っていたよりずっと広いようだ。
パートの印象がグッと変わったので、今回レコーディングという
なかなか体験できない形でテノールを聴くことができて、本当に良かったと思う。

本日でレコーデイング見学は最終日であった。
この7日間でソプラノ、テノール、キーボード、生のピアノ音と、
様々なパートでの収録現場の空気を体験させて頂いた。
どの日の収録でもまるまる1曲通しで録音が行われており、
変に作られていない「本当にいい音楽」というのはこうして形に残っていくのだと感じた。
私は現在歌のパフォーマンスと音響(PA)に興味があって勉強しているが、
今後どのような形で音楽と関わることになっても、
世に送り出すものは「本当にいい音楽」でありたいと思う。

明日はいよいよ最終日だ。
今回のインターンシップ期間で様々な角度から音楽について触れて来たが、
それもあと1日で終わってしまうと思うと残念であるし、とても寂しく感じている。
明日も、そしてこれから先もずっと、全力で音楽と向き合っていきたい。

インターン生 M.Nの日記(その6)

2018年09月30日 12時18分49秒 | Daily Life
9/27(木)

最初は長期間のように思えたインターンシップも、
いつの間にか後半戦に突入している。

この数日間でたくさんの方との出会いがあり、名刺を交換させてもらった。
頂いた名刺を見ているととても感慨深い気持ちになる。
それと同時になんだか寂しくなった。
時間が経つのは早い。
だからこそ、今しか体験できないこの一瞬一瞬を大切にしたいと思う。

本日は事務所に伺って、まず事務所の掃除するところから1日がスタートした。
スタッフの方に教えていただいた通り机や床を拭いて、
その後も時間が余ったので他のデスクや窓枠、本棚、椅子の背もたれなどを綺麗にした。
私は短時間に集中して黙々と作業するのが好きなので、
楽しく掃除を行うことができた。
また、来たときより綺麗になったお部屋で作業をすると、いつもより気持ち良く感じられた。

掃除の後は、上の階にある有限会社日本アコースティックレコーズの事務所を訪ねた。
そちらで社長の今泉さんと今泉さんの奥さまにご挨拶し、作業ブースを見学させて頂いた。
ブースにてミサ曲を流してくださったのだが、
昔に録音されたとは思えないほど音が綺麗だった。
生音の録音なのか音の広がり方が臨場感に溢れていて、
目を瞑ると本当にコンサートホールで聴いているかのようだった。
全く見たことのない機材があったので質問してみると、
昔の音楽再生機器とのことだった。
普段目にしている再生機器はどれもコンパクトなデジタル製品ばかりなので、
あれほど大きなアナログ機材を見たのは初めてだった。
その機材はカセットテープ再生機のような構造になっていて、
その進化系がカセットテープデッキのように思われた。

お昼過ぎにデザイナーの方がいらっしゃって、
ユージンプランニング公式HPのデザイン一新案について話し合いが行われた。
私も同席させて頂き、HPの作成方法についてお話を伺った。
とても便利なソフトがあるそうで、そちらを使うと簡単におしゃれなHPが作れるようだ。
簡単なものではあるが、以前いくつかのサイトを利用して
携帯用HPを運営した経験があったこと、
またネットサーフィンが趣味で色々なサイトを閲覧することから、
頭の中に具体的なデザイン案が浮かんだ。
私は積極的に発言し、このような情報を埋め込むのはどうか、
こういった要素を盛り込むのはどうかなどの提案をさせて頂いた。
皆さんは私のアイディアも相槌を打ちながら聞いてくださり、
そこから別の提案がなされることもあって、非常に嬉しく思った。
思ったことを口に出すというのは、自
分で考えている以上に大切であると気づいた瞬間であった。

最後に、29日に開催されるイベント会場の簡易設営をお手伝いした。
物の配置を考えながら机と椅子を並べ、スクリーンやプロジェクター、
マイクなどのセッティングをサポートさせて頂いた。
このときまだ見たことのなかった品番の音響卓に興奮して、
思わず何枚も写真を撮ってしまった。
私は機材に目がないようだ。
この日に流す楽曲も聴かせてもらったのだが、まさに昔の日本特有というか、
薄暗い印象を受けるメロディーラインとマイナーコード進行が特徴の曲、
という印象を受けた。
昔も今も、気持ちを音に乗せて伝えようとする部分は変わっていないのだと思った。
時代に関係なく、音楽は人の心の拠り所なのだろう。

本日は他の日程に比べると時間は短かったが、
とても濃い1日だったように思う。
残すところあと2日。最後まで全力でありとあらゆるものを吸収し、
学んだことを持ち帰ってスキルアップに繋げていきたい。

インターン生 M.Nの日記 (その5)

2018年09月28日 08時56分35秒 | Daily Life
9/26(水)

本日は、昨日に引き続きピアノ音源のレコーディングが行われた。
機材の信号ルートは全く同じであるため割愛する。
昨日との比較も含めて、本日の収録で気づいたことを述べようと思う。

これまでと同様に、譜面の強弱記号に沿って音源の録音・編集が行われていった。
旋律の流れを見つつ音(ベロシティ)の調節がなされており、
音が滑らかになるよう1番と2番とでMIDI情報が揃えられていた。
音源チェックの際は、弾いている音が埋もれてしまわぬよう、
それでいて不自然に飛び抜けてしまわないよう最新の注意が払われていく。
以下、気づいた点を簡潔に羅列していく。

音源はタメを作らず、click音に忠実な状態での録音が望ましい。
録り直す時は、前後の音とできる限り差が出ないようにテンションを合わせる。

伴奏楽譜上段(右手)と下段(左手)のタッチ強弱は
必ずしも統一した方がいいとは限らない。
音が大きく変動する部分、アクセントになる部分を除き、
どちらかというと上段の右手側を立たせる傾向にある。
スラー部分は同程度のベロシティレベルで違和感のないよう繋ぐ。

タイミングやリズムだけでなく、響きも大切。
響きが異なると感じた場合はベロシティを修正するか、
ペダルを踏んだ状態で録音し直す。
今回はペダルを踏んだままスタッカートし、録音するケースもあった。
楽曲の流れを考慮する場合非常に有効な手法であるが、
リズムを刻むべき場所でやってしまうと
音が篭ってはっきりしなくなってしまう。
かなり使いどころを選ぶテクニックのようだ。

和音の音は、各音のタイミングやレベルをある程度揃える。
その中で一歩前に出したい音のベロシティを少しだけ上げて、
違和感のない程度に聞こえやすく調整する。

本日の収録も、書き出せるだけでも
こんなにたくさんのレコーディング知識を得ることができた。
合唱、ピアノ、レコーディング機材、
どれを取っても私の好きなもの・非常に興味を惹かれるものばかりで、
インターンシップが楽しくてたまらない。
毎日好きなものに触れられて、私は目も耳も自分自身も、とても幸せである。


収録後は、場所を移動してとある企画の話し合いに同席させていただいた。
企画の内容をこちらに書くことはできないが、
今の時代だけでなくこれから先も必要とされていく事柄である。

提案に始まり、ディスカッションが展開されていく様子を、
私はただただ追いかけることしかできなかった。
というのも今回のお話に関して、私の有する知識は0に等しかったからである。
ならばせめてと懸命にメモを取り、話し合い終了後自分なりに考えた上での考えをお伝えしてみた。
インターンシップで出会う方々は私の意見も聞いてくださるので、
本当に有難い気持ちでいっぱいだ。
誰もが思いつく内容ではあったかもしれないが、お話しして良かったと思う。

今回の件に限らず、たとえ私に専門的な知識がなかったとしても、
私の立場・目線だからこそ思い浮かぶアイディアをどんどん口にしていきたい。

インターン生 M.N の日記(その4)

2018年09月28日 08時52分15秒 | Daily Life
9/25(火)

本日も引き続き、合唱CD教材のレコーディングにお邪魔した。
今回はピアノ伴奏のみの収録であった。

機材配線としては、キーボードのMIDI OutからMIDIインターフェイスに信号が流れて
Roland Fantom XRへと入力され、Roland Fantom XRのAudio Outから
Neve 1013DPAというプリアンプ(信号の増幅装置)へと繋がれていた。
ProtoolsへはMIDIインターフェイスから直接シグナルが送られているとのことだった。
Protoolsの画面上にはMIDIトラックとオーディオトラックがそれぞれ1つずつ作られており、
キーボードから入力されたMIDIデータの情報を微調整して、
MIDIトラックのOutからオーディオトラックへと再収録が行われるという流れだった。

ピアノは歌と異なり、区切りをつけて少しずつ収録するのではなく、
一曲まるまる録音するところからスタートした。
途中テンポが変化する曲についてはTさん、Fさんの協力プレイによって
Click音の引き継ぎが行われ、止まることなく一気に録音が行われた。
録音後、編集の際は音符同士の繋がり、
譜面の強弱記号に忠実な修正(ベロシティの調節)が行われて音源が完成した。

今回ピアノの音を聴いていて気づいたことが3つある。
まず1つ目は、跳ねるような音も、場面によってはペダルを踏んだ方が
音の響きが良くなるということである。
音色に統一感が生まれ、聴きやすい音になる。
そして2つ目は、大体小節頭の最初の音を強く鳴らすということ。
日本の楽曲は、例えば4分の4拍子であれば概ね
1・3泊目が強拍になる場合が多いのだが、
それはピアノの演奏でも変わらないのだと知ることができた。
最後に3つ目は、全てインテンポにするのではなく、
弾き手によるフリーテンポを使うことで緩急をつける方法についてである。
フリーテンポを使うと、インテンポの時とのメリハリが生じるようだ。

本日はピアノの音をじっくり聴けたため、自分の中での気づきが多かった。
また、レコーディングについてもどのように行われているか、
どのような編集がなされているかが見ていて感じ取れるようになってきた。
明日もピアノの収録が行われるので、
今日よりも細かい部分に気づけるよう頑張りたいと思う。

インターン生 M.Nの日記(その3)

2018年09月25日 04時50分49秒 | Daily Life
9/21(金)

インターンシップも早3日目。
本日は「ONTA」と呼ばれる、学校などで使われる
合唱パート別練習用CDのレコーディング風景を見学させていただいた。

私にも合唱の経験があるので少しだけわかるのだが、
合唱は楽譜に忠実、かつ最大限に言葉を立てて歌わなければならない。
言葉を立てるといっても、全ての単語を同じように発音してしまうと、
かえって聞き取りづらくなってしまう。語感を損なわずに歌うというのは、
とても難しいことである。

本日録音した曲のうち、2曲は谷川俊太郎さんが、
もう1曲は森山直太朗さんが作詞を手がけている。

谷川俊太郎さんの詩は言葉遊びが多い。
そして誰も思いつかないような、
奇想天外の単語が飛び出してきたりする。
だが何より素晴らしいのは、どんな言葉が出てきたとしても
”目の前に情景が思い浮かぶ”という点である。
今回録音したのは「春に」「信じる」の2曲で、
こちらは合唱では定番の楽曲だ。私が合唱部の頃にも練習したことがある。

一方、森山直太朗さんの詩は相反する単語が出てくることが多い。
今回録音した「花の名前」も、春夏秋冬であったり、
”百年前の約束”と”百年前の幻”など対義語に感じられる言葉が出てくる。
そのうえ楽曲自体も「花々の呼び名は知っているけれど、
本当の名前は誰も知らない」という内容なので、
歌詞全体が反対言葉のようになっている。

合唱曲は遊び心のある歌詞が多い(と私は思う)。
だからこそ、楽曲のイメージを保ったまま遊び心を出すのは、
歌詞を相当頭に入れ込んでいないとできない。
そして各パートの流れはそのままに、
複数人と息を合わせなければならないので、
合唱というジャンルに於いてどれほど練習が重要であるかを考えさせられる。

この日レコーディングが行われたのは、
各楽曲のソプラノパートであった。
レコーディングブースの中心には1本の
コンデンサーマイクロフォンが立てられており、
その四方を囲むように譜面台が置かれていた。
てっきり収録は1人ずつ行われるものだとばかり思っていたので、
パートを担当する全員が同時に歌って録音すると知って驚いた。

収録中は1回録音を行う毎に指導がなされていた。ブ
レス位置や言葉の発音を他パートと同じになるよう調整したり、
どの言葉のどの音を膨らませるかなど、
具体的なイメージを確かめてから次のテイクに臨んでいらした。
録音回数は1フレーズにつきおよそ4、5本(スペア含む)。
皆さんの透き通る歌声が、マイクを通ってこちら側にも聞こえてきた。
美声を生で聴くことができて耳が幸せな1日だった。

収録後は、録音に立ち会った全員が集まり音源チェックが行われた。
一音一音の細かなニュアンスの違いまで入念にチェックし、
音源のベースが完成していった。
私もその場にお邪魔させてもらい、
音源がどんどんより良いものに変わっていく瞬間を聞いていたのだが、
ひたすら皆さんの熱量に圧倒され続けた。
そして、やはり合唱は人の心を一つにする素晴らしいものだとも思った。
このとき音源について気になった部分があり、思い切って尋ねてみたところ、
なんと皆さんは私の意見を反映してくださった。
少しでもお役に立てたのだと思うと本当に嬉しかった。
今までの私ならなかなか言い出せなかったと思うが、
今回のインターンシップを通じて、
私の中に確かな変化が訪れているようだ。

インターン生 M.Nの日記(その2)

2018年09月22日 23時25分35秒 | Daily Life
インターンシップ2日目。本日は、打ち合わせ2本に参加させて頂いた。

1本目は事務所にて行われた「音職ドットコム」の打ち合わせにお邪魔した。
まず、会議が始まってから著作権に関する問答がなされ、
私は内容を理解しようと必死に頭を働かせた。
大学で著作権についての授業も受講していたが、
著作権は非常に複雑なもので未だにわからないことも多く、
会話を追いかけるので精一杯だった。

続いてCDの規格に関する話になり、
初めてCDの円盤自体に種類があることを知った。
全く知らない単語ばかり飛び交っていて、
私は戸惑いを隠せなかった。
思い切って皆さんに尋ねてみると、CDはどんな種類であっても
原盤の規格を守りつつ付加価値を加えており、
その付加価値の違いから名称が異なるのだという。
今までそのような話を聞ける機会がなかったので、
教えて頂いた瞬間、思わず感嘆の声が漏れてしまった。

続いて2本目は、東京書籍さんと共同で手がけている
HP「音楽専門館」についてのミーティングに同席させて頂いた。
こちらの会議では、メモに書かれていた内容に限らず、
音楽に関する多角的な情報の交換がなされていた。

SNSを活用した音楽情報の発信について、
老人ホームと音楽の関係性、様々な場所での合唱プログラムについて、
各企画の進行状況の報告及び内容などなど。
どのお話も非常に興味深く、特に「ダークダックス」の音楽性、
そして当時の歴史的背景との関連性は、
現代にも繋がっている要素が感じられた。

お話してくださった東京書籍の菅原さまはとても博識で、
音楽に限らずありとあらゆるジャンルの事柄に精通していらした。
こちらには書ききれないほどいろんな話をしてくださったのだが、
最終的にそのどれもが音や音楽の話になっていって、
音楽の形というのは決して一つではないのだと改めて実感した。
と同時に、音楽業界の広さを今一度目の当たりにした。

本日はわからない単語や気になったことを質問し、
聞いているだけでは知り得なかった知識を沢山知ることができた。
明日以降も疑問に思ったことはどんどんお聞きして、
自分の中にある知識の引き出しを増やしていけるよう頑張りたい。

インターン生 M.N の日記 (その1)

2018年09月22日 23時19分04秒 | Daily Life
インターンシップ初日。私はドキドキしながら野方駅に降り立った。

このドキドキは緊張と、これからどのような現場が待っているのか、
そしてどのような経験をさせて頂けるのかという期待から来るものであった。
野方駅というのは以前、舞台音響講座を受けたときにも
来たことのある場所だったので、
私にとっては「音」に関する様々な経験・知識に縁のある場所でもある。

この日は、音楽教材のピアノ音源レコーディングに同席させていただいた。
外部のレコーディングスタジオに立ち入ったのは初めてのことだったので、
思わず機材に目が釘付けになった。
中には大学の授業で触ったことのある機材もあり、
実際のレコーディングで使用されているのを見て感動を覚えた。

このとき録音室ではパッチベイ、マイクプリアンプ、Protoolsの
インターフェイスなどを経由して録音がなされていた。
大学でProtoolsを使用しているので、実際に目の前で音源が
録音・編集されていく様子は興味深く、身を乗り出してしまうほどだった。

マイキングについても「ピアノは打楽器なので叩くところを狙う」というのは
知識として知っていたのだが、
どのようにセッティングするかは全く想像できていなかった。
この目でマイクの立て方を見ることができて大変勉強になった。
今後ピアノの音を拾う場面があったら、
進んでマイキング作業を手伝わせて頂こうと思う。

また、録音の際に驚いたのは、同じモチーフが続く場合でも
全てレコーディングしていたことである。
近年は同じフレーズが続くと、コピー&ペーストで編集している場合も少なくないと
耳にしたことがあったので、全曲丸々録音するということに驚きを隠せなかった。
と同時に「音楽」というものの本来の形、その鱗片を目の当たりにしたように感じた。
今後レコーディングに携わる機会があったら、
私も一曲一曲を丁寧に録音していきたい。

この日一日を通して、私にできたのは譜面番号の照らし合わせ、
マイクケーブルの一部作業のみだったので、
これから先もっと積極性に動いていきたい。
また、少しでも疑問に思ったことはどんどん質問させて頂こうと思う。