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ただいま冷温停止中! d( ̄ ̄;)

東京だわー

2007-04-22 15:01:58 | 日記
~ミズエとボクと、時々、裏でんまん~

『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ 』は、リリー・フランキーさんが母親と自分との関係性を内観的に訥々と綴った自伝的“マザコン”ベストセラー小説。“マザコン”は古今東西、永遠の文学テーマです。ただ、ここまでベストセラーになったのはセカチューが持て囃される今の空気に上手くはまったのでしょう。テレビのほうは凡庸なドラマに堕してましたが、オダジョーの映画のほうは、すこしばかり気になります。ただ、内省的小説は映像化がむずかしい気がするだけに、松岡監督の手腕が楽しみです。

で、この週末、東京タワーに行ってきました。嘘です。東京出張(といいつつ実は埼玉なんですが)に行ってきました。宿は瑞江第一ホテル。ここんとこ東京出張の定宿になりつつあります。瑞江というのは東京の東部・江戸川区の端に位置する町。もう、すぐそこは千葉との県境というロケーションにあります。ホテルも「でんがなまんがな」も、その都営新宿線・瑞江の駅前にあります。ま、半年ほど前まで知る由もありませんでしたが。

そもそも「でんがなまんがな」は、かの地にありながら、阪神タイガースと大阪もんの味を楽しめるという、関西人の私にとってのパラダイスのようなお店です。(『わざわざ東京に行ったときくらい阪神タイガースと大阪もんの味から離れられんか?』というご意見はさらっと無視して。)
とにかく関西フレーバーいっぱいのこのお店、関西人なら心安らぐこと間違いない。名物・鉄板なべと串かつは、こちらの地元の人にも人気なようです。鉄板なべは野菜をタンマリいただけるのが嬉しいし、仕上げに焼きうどんが楽しめて「一粒で二度」美味しい。鉄板なべと共に、串かつのほうも関西発の食べ物として全国区になりつつあるようです。もともと関西の串かつは油にラードを多く使うんですが、ここの串かつはラードを使わずに揚げているようで、関西ほどはコテコテな味ではありません。が、むしろそれがサッパリしていて、沢山食べても胸焼けしない。一人で100本召し上がる方もいるくらいですから。「二度づけ禁止」の甘めのウスターソースともよくマッチしています。コッテコテの大阪人の私でも、ここの串かつはとても美味です。

ともあれ、木曜・金曜と連荘で「でんがなまんがな」に居座ってしまった私は、はからずも虎の地獄と天国に遭遇する羽目になりました。それはそれは貴重な体験なのですが。



木曜日。

○中日9-7阪神● (阪神3勝2敗1分)

お店に入店したときは既に宿敵・ドラゴンズ相手に7-1でリードした展開。
ビールをかっ込みながら、その行く末を見守ること2時間弱。
前日の勝利に引き続いて「ナゴドで連勝!」という言葉が、私の脳裏をよぎりました。
うーっ、それがいけなかったんでしょうか?
「ナゴド」を甘く見てはいけません。「ナゴド」は「ナゴド」。
ただ……、

ボギーの阿呆う!

「ナゴド」でセーフティーリードって何点なんだ?
その日はDoraNekoさんの「DoraNeko理論」をタップリ承ってホテルに帰りました。
DoraNekoさん、ありがとうございました。負けゲームで首脳陣批判させたら、日本中であなたの右に出る人はいませんよ。きっと。w



金曜日。

○阪神5-4巨人● (阪神2勝2敗)

ナゴドの威光をまざまざと見せ付けられた翌日。
一夜明けた甲子園での阪神対巨人戦は、でんまん親方の口添えで虎仲間がいらっしゃるとのことで、とても楽しみです。ましてや昨日の今日だけに、心強い援軍となることでしょう。

か弱き者よ、汝の名は虎キチ

我ら迷える子羊は群れるしかありません。
杉山と内海の投げあいとなったこの試合、私が到着したときは0-1でG軍リード。
内海はタイガースに付け入る隙を与えない投げっぷりでした。
しかも、この時点までタイガースはノーヒット。
まさかマサカまさかマサカ……。
昨晩から、ネガティブ思考にさいなまれる私。

早く誰か来てくれ!

一人、恐々と戦況を見やっていました。しばらくして先日、大阪の「寒オフ」でご一緒させていただいたおかぼんさんが到着。この前は有難うございました。それにしても助かった。あと30分、一人ぼっちにさせられていたら爆死していたかもです。聞けばおかぼんさん、「でんがなまんがな」は2戦2勝の負け知らずだとか。うんうん、おかぼんさんに「安心オーラ」漂ってるような気になってきました。

引き続いて「自称・下柳会(?)」のsaiさんのお着き。こちらもお久しぶりでございます。ささ、か弱き羊は早く手を取り合って肩を寄せあって群れましょう(笑)。いまだノーヒットなんですから。ここはひとつ、先日の下さんの勝ち運に乗って。

続けて現れたのが、私が刺客として東京に送り込んだ華ちゃん。嬉しいことにボスの私にミッションの報告をしに来てくれましたがな。関西人が馴れない地の東京で頑張っていると聞いただけで、おっちゃんはすぐに涙目になってしまうんよ。でも、ちょっと見ない間に東京暮らしで垢抜けてもうて。思わず蛯ちゃんと見間違いそうになったやないの。w

内海に対する杉山も1点はとられたものの、球の切れが冴え渡るピッチング。
今のタイガースの先発投手の中で、もっとも先発完投能力が高いのは彼だと思います。
飄々たる立ち居振る舞いとは対照的に、ピタピタ決まる投球ぶりは見ていて気持ちよかった。
にしても、相変わらずヒットが出ないタイガース。

引き続きスーさん喜八さんが到着。スーさんとはお初にお目にかかります。でんまん大将から、いつもお聞きしておりますので、お名前だけはよーく存じております。「人見知りでハーレム」(このキャッチコピーはもうええですか?w)な私ですが、よろしくお願いします。

喜八さんとも1ヶ月ぶりの再会。聞けば今週、二度目のご来店だとか。暇でんなあいやいやお忙しい中、よういらしてくれました。
『ま、こっちはいんなはれ。ところでおまはん、ちーっとも顔みせんけどどないしてたんや?ちーっとは働かんなあかんで。ところでなあ、おまはんにええ仕事見つけてきたんやが、ひとつやってみいひんか?実はなあ、おまはんも知ってと思うがなあ、上野動物園の人気もんの妄虎が近頃……』

そしてアダルトムード一杯の春夏秋冬の冬さんも到着。こちらもご無沙汰しておりまっす。今日も今日とて、冬さんに負けず劣らずの艶かしい接戦になりそうですよ。

そうこうする間に7回裏。
息の詰まる投手戦は、ハイピッチで終盤をむかえました。
初ヒットはシーツ先生のポテンヒットでした。
それまで寡黙で不安げだった一団にも、やっと喚声がおとずれました。
なんとかこれで「ノーノー」は免れました。(ネガティブ!)
去年、このお店で「ノーノー」を見せられた人たちは、ホッと胸をなでおろします。
それまで全く付け入る隙を見せなかった内海が、その回、一瞬だけみせた綻びでした。
シーツに続いて金本が四球で歩いた後、今岡のレフトフライに三塁を陥れたシーツはナイスな走塁でした。
直後に、浜ちゃんが外角低めの難しい球をセンター返しして、ついに同点に追いつくことができました。

このあと、両チームとも攻めあぐむ膠着状態が続いて、いよいよ延長戦に突入。

でんまん大将も早めに参戦。そうそう、あと一人。気が付けばいつのまにか鎮座ましますは、ここのお店の座敷童子こと、DoraNekoはん。いまだかつて、このお方のいないお店を私は知らない(笑)。お忙しい中、連日連夜のお付き合いに感謝です。あ、R62号さんはどうしても都合がつかず、残念ながら今回は再会はかないませんでした。いつぞやまた。

延長戦に入っても両軍繰り出すピッチャー、力のこもったピッチングでなかなか虎の子の1点が遠い。

そして、いよいよ運命の12回。
この回から代わった江草が阿部に四球を出したところから、風雲急を告げだした。
ホリンズがヒットで一二塁。
定石どおり、鈴木尚が投手前に送りバント。
フィールディングの良い江草の正面に転がったバントは、明らかにミスバント。
江草が掴むと、すかさず三塁封殺をねらって送球したが、球は転々レフト線に……。
ついにG軍が均衡を破る1点を奪う。結局この後、もう2点を奪われて万事休す。
3点差はさすがに観念するしかありませんでした。

よし、今日はこのくらいにしといたろ!

とある信頼筋の統計によると、こんな時、関西人の78%はこうつぶやくらしいのです。
勿論、その日の私もそうでした。
安全装置が発動しました。
まあ、こんな日もあるさ。
今日のことはスパッと忘れて、ささ、自棄酒、験直し、反省会。
今日のスケープゴートは誰にしようか?
そうこう考えている時でした。

一死から藤モンが豊田からヒット。
林ちゃんも続いて一二塁で鳥谷の打順に。

よっしゃ、鳥谷ホームランや!

このシチュエーションで普通、誰でもそう言います。
そうは言うけれども、そんなもん端から打てると思ってません。
口とは裏腹に脳裏をフラッシュバックする光景は、4-6-3の併殺打でゲームセット。
この時もまさにそうでした。

そしたら、そしたら……。
ホームランこそ為りませんが、左中間を真っ二つにする2点タイムリーツーベース。
3-4の1点差に詰め寄って、なおも一死二塁の同点機が続く。
一同、わーっとボルテージが上がってきました。

赤星のバットにタイガースファンの期待が圧し掛かる。
ここで動揺したのかバッテリー。
ワイルドピッチで易々と鳥谷は三塁へ。
もうこうなったら、どんな当たりでもよいから赤星に繋いでくれよと祈るばかり。
それだけで華ちゃんは卒倒しかけている(笑)。

そんな緊張感の中、このところ復調著しい赤星が期待に応えて一二塁をゴロで破る同点打!

おっしゃあ負けは無くなった。

それだけでも儲けもの。
ましてやこれで勝ってくれれば、昨日のナゴドの悪夢は帳消ししても構わない。
シーツ凡退の後、金本のすごい当たりのセンター前ヒット。
しかし、金本はかなり悔しそう。
角度はあと10度、上を向いて飛んでいく筈だったんでしょう。
そして、続いて今岡の打順。
あ、やっぱり敬遠か。次の打者はピッチャー。
ベンチに残っているのは狩野と清水の捕手二人。

ベンチの選択は当然ながら狩野だった。
曲がりなりにも去年のファームの首位打者だ。
打撃の成長は著しい。
このオフ、もっともアグレッシブに行動した選手だ。
その前向きさに、いささかこの場での期待感を抱かせてくれる。
もう、彼には腹をくくってぶつかってもらおう。

初球、外角の豊田のフォークを空振り。
うんうん、いいよ。
まず、ひとつバットを振るのは良いことだ。
これで肩の無用な力も抜けたことだろう。
そして、二球目も同じような球。
今度は、しっかり呼び込んでバットを一閃。

球は転々左翼線……。




もう、あとは頭ん中が真っ白になって、何をどうしたかは覚えておりません。
ただ、東京都江戸川区の瑞江の一角だけ、その瞬間に平均気温が0.002度だけ上昇したことは気象庁が観測したらしい。
関西地区にいたっては0.5度の上昇をだったらしいのだが。

その瞬間をご一緒できた皆さん、どうも有難うございました。私にとってメモリアルな夜、いい東京土産になりました。
また、いつぞやご一緒できる日を楽しみにしております。




その後、裏でんまんに突入したことは言うまでもなかった。

(追記) 5月8日(火曜日)に、ここ「でんがなまんがな」にて、T-G戦のPPV(プチ・パブリック・ビューイング)があるそうです。お近くの方は是非!