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ただいま冷温停止中! d( ̄ ̄;)

サンタの贈り物

2007-12-24 23:06:55 | 日記
何年ぶりかのホリデー・クリスマスイブ。
街も人もクリスマスボケの週末だ。
ご多分にもれず、わが家にもそれは訪れる。
好むと好まざるとにかかわらず。

子供達の最大のお楽しみは、サンタさんからのプレゼント。
サンタさんにお願いしたプレゼントを手に出来たちびっ子達はご満悦だろう。
でも、サンタさんのプレゼントは子供だけのものではない。
願えば大人にもサンタさんは応えてくれる。嘘ではない。
事実、私は今でもサンタさんを信じている。
おかげで毎年、サンタさんに願い事をかなえてもらっている。
サンタさんのプレゼントにありつくことができているのです。

今年もサンタさんに、しっかりお願いしておいた。
「星野ジャパン」において最年長にして献身的下働きに徹した、来年四十路の矢野捕手にいたく感動した私は、サンタさんにやのっちのプリントTシャツと机にかざるタイガースのマスコット人形なんぞを、お願いしておいたのだ。

今朝、サンタさんからその贈り物が届いた。
って、えーっ?クリスマスイブは今日やん……。
え?何です?近頃は物流事情の関係で、大人は前日に配達されるんですか。
いや、まあ、別にいいんですけど。
とにかく、サンタクロースからの贈り物に感謝感激の朝だった。
早速、サンタさんからのプレゼントを開封するわたし。

ジャーン!

GYANO001

わーい!矢野のTシャツだ!
サンタさんありがとう!

……

あ、あれ、あれれ?48番?
これって矢野は矢野でも宿敵・読売ジャイアンツの矢野外野手ちゃうのん?(汗)

GGiabbit002

しかもマスコット人形もジャビットやし(泣)。
ややっ、もしかしてサンタさん、タイガースの矢野とジャイアンツの矢野を取り違えた?
ぬいぐるみもトラッキーをジャビットと取り違えてるし。

確かに私もウカツだった。
「矢野とマスコット人形」とだけお願いしたものだから。
そこは、きちんと「タイガースの」と修飾すべきだった。
でもしかし、ここは大阪という地だし、依頼主はバリが三つ並ぶくらいの虎キチであることくらい、事前調査で押さえておいて欲しかった。
サンタさんに「クーリングオフ」ってありませんか?
返品・交換してくれませんか?
別にモノは年明けでもいいからさあ。
ねえねえ、お願いサンタさーーん!
トホホ。


                        ◇


ふとその時、あることを思い出した。
わが家に一人、ジャイアンツファンの同居人がいたことを。
虎キチの父親に抗うかのようにジャイアンツファンを貫く「マイ・サン」のG男君だ。
こやつ、一番好きなジャイアンツの選手は、確か「48番 矢野謙次」だと申しておったなあ。
今ある、ガンバ人形のとなりにジャビット人形も並べて飾りたいと、のたまっておったよのう。
何という「偶然の悪戯」か。
サンタクロースのミステイクが、上手い方向に転がった。
例えれば、三塁にランナーを置いたピンチに、矢野がパスボールした球が、運よくバックネットの壁に当たってラッキーバウンドして返ってきて、飛び出した三塁走者をアウトにできたようなラッキーさか。
よし、こいつの返品は取りやめて、息子の枕元に置いてやることにしよう。
サンタさんの代筆で、メッセージカードを書き添えて。

祈り鶴

2007-12-23 03:03:58 | 日記
inorizuru01

まず、正方形の折り紙を対角線に沿って折り、三角形を作る。
その三角形を半分に折り、二分の一の直角二等辺三角形を作る。
直角二等辺三角形の底辺部の口を開いて、一方の角に、もう一方の角に合わせるように折って正方形にする。うら側も同様に折る。
この時点で当初の折り紙の四分の一の正方形ができる。
できた正方形の口を開いて、縦に引き伸ばして両側の辺をセンターにあわせるように折り込み、縦長の菱形を作る。
ここでわずかな隙間を残しながら、いかに上下左右を綺麗な対称形に仕上げるかが折り鶴のキモである。
前もって折り込みに沿って補助線のように折り目を入れてからこの工程に入る人もいるが、私はフリーハンドでいきなり折り込む。そのほうが手っ取り早いし、仕上がりの出来映えを緊張感を持って楽しむことができるからだ。
裏表とも均等にピタッとバランスしたフォルムに仕上がったとき、ちょっとしたカタルシスを得られる。
こうして裏表とも縦長の菱形が出来上がったら90%は完成したも同然。
あとはフィニッシュ。
裏表とも両側の一辺をセンターに合わせて折り込む。
二本の脚部を上に折り返して、首と尻尾を作る。
最後に首の先端を折りこんで頭部ができたら鶴の完成だ。


                        ◇


仕事を終えた帰り道、近くの「99 SHOP」で折り紙をしこたま買い占めた私は、寝る前にやおら、その折り紙を取り出して、子供の頃の記憶を頼りに、すこしずつ感触を確かめるように鶴を折り始めた。
子供の頃に一度覚えた感覚は、すぐにパッとは思い出せなくても、糸を手繰り寄せるように、ひとつの動作を終えると次の動作につながっていくから不思議だ。
指先が記憶しているという感じ。
とはいえ何十年ぶりに手にする折り紙である。
手つきは何ともたどたどしいものだ。
はじめ、突然の私の行動をいぶかしげに見守っていた家族達も、私の手つきにやきもしきたのか、折り紙に惹き寄せられるように一緒になって鶴を折る羽目になっていった。

ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ……

いざ折り始めると没頭してしまう。
テーブルの上には色とりどりの鶴がすこしずつ並んでいった。
気がつけば二時間くらい折り紙の世界にインナートリップしてしまった。
やってるうちに徐々にペースも上がってくる。
家族の手も借りて、あっという間に50~60羽ほど完成した。
コツも掴んで、だんだんと仕上がりも良くなってきた。
ちょっとした充実感も湧いてきた。
でも、冷静に考えて、このペースで千羽折ろうとしたら、優に一ヶ月はかかるだろうことも明白だった。
つまり私は、「千羽鶴」を折り始めたのだった。

ところで、願い事をするときの「千羽鶴」って何故、鶴が千羽なんだろう?
縁起物の「鶴は千年」からきているのだろうか?
ならば「亀は万年」で「万匹亀」でも良いではないか?
いや、「万匹亀(まんびきがめ)」ってどうも響きがよろしくないな。
やっぱり「千羽鶴」でいいや。
そんなことを考えながら、その日の折り紙を終了した。
初日の収穫は八十羽。
千羽までは長い道程だ。


                        ◇


結局、会社の皆に協力を仰ぐことにした。
皆、私の意に賛同してくれて、あっという間に千羽の鶴は集まった。
しかし、集まった鶴の山を前に思案した。
鶴はいくらでも作ってきたが、千羽鶴は作ったことが無かった。
昔、真似事で作ったことがあるという家内に指導してもらうことにした。

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まず、集まった鶴を色別に仕分けした。
微妙な色合いの違い含めて40色ほどに仕分けできた。
それを同系色のグラデーションで繋げることにした。
糸の先端にストッパー代わりのビーズをくくりつけて、鶴をひとつずつ腹から背中に向けて針を通していく。
お恥ずかしいことに私は、このとき初めて千羽鶴が胴体を膨らませないで繋いでいくもんだと知った。
鶴を折るのとは違って、おぼつかない私の針仕事を見かねた家内が、しびれを切らして針仕事を代わってくれた。
もっぱら私は鶴を束ねる役割を担った。
このほうがはかどる。
それでも鶴を繋いでいく作業は時間のかかる作業で、一晩では紡ぎきれなかった。
結局、翌日も引き続き作業を続けて、やっとのことで28本の束が完成した。

6羽×6色=36羽
36羽×28本=1,008羽

一本(36羽)の長さは1.2m。
束ねると意外にかさばって重い。
出来上がって思ったのだが、5羽×5色の25羽くらいがベストだったかもしれない。
ちょうど1,000で割り切れるし。
いまさら言っても仕方がないが。
いずれまた挑戦する機会があれば考えよう。
少々かさ高いが、とにかく千羽鶴は完成した。
ちょっとした達成感を味わえた。


                        ◇


私の同僚の奥さんがひき逃げあって1ヶ月。
今も意識不明の状態が続いている。
彼と二人の小学生の子供達を前に、どんな慰めの言葉を掛けられるというのか?


inorizuru03

言葉に出来ない祈りを千羽鶴に託して彼の元に届けた。
祈りが届きますように。