パン・ド・カンパーニュの部屋

自分で作ったおいしいものを中心においしい話を!

今年の夏山 3日目

2007-08-15 18:39:13 | 山登り
7月31日(火)、4時起床、4:30朝食。身支度を整え、5:00出発。天気は、ジャジャジャーン、晴れ、晴れ。雲がどんどん晴れていく。これから歩くところの展望が楽しみ。

小屋の横を通り、一路、三俣蓮華岳へ向かう。いきなり急登が始まる。木々の隙間から稜線が見える。もう少しだ。振り返ると、昨日は見えなかった黒部五郎岳が間近に見える。



ああ、やっと稜線に出た。風景もよく見える。

手の届きそうなところに笠ヶ岳。



雲ノ平の向こうに薬師岳。



三俣蓮華岳と三俣山荘の分岐で道に迷う。右に行けば三俣蓮華岳だが、踏み跡に沿っていくと、なんとなく変な道だ。こんなところを登るの?というような道を無理して進むと、道が途切れてしまった。やっぱり変だ、元に戻ろう。分岐の道標を確かめると、広い道がちゃんとついている。足元を見て進むだけでは危険だということを身を持って体験した。山肌の斜めのまっすぐな道を登りきると三俣蓮華岳の頂上に到着。ここは360度の大展望。
しばし、時間を忘れ景色に見とれる。

鷲羽岳(右)とワリモ岳。



向こうに水晶岳。5月だったか、小屋開けの際、ヘリコプターが墜落し死者が出た。



次は双六小屋を目指す。途中、双六岳に登るか、近道をして巻き道を行くか、どうしようかまだ迷っている。とりあえず、三俣蓮華岳を下り、丸山に登り返す。

雪渓の向こうに槍ヶ岳。



珍客万来。 雷鳥の親子。 子どもはどこにいるかわかりますか? 左上です。
疑似色だということがよくわかります。雪が溶け、岩肌が露出する夏はこうした茶色系。雪のある冬は真っ白です。こうして他の動物から身を守るのでしょう。



これは別の雷鳥。



さらに下って巻き道と双六岳頂上への分岐にたどり着く。お天気がよいから、やっぱり頂上へ向かおう。途中、雷鳥が出迎えてくれる。やっと頂上へ到達。やはり360度の大展望。ここまで来ると、槍ヶ岳が目の前に迫ってくる。

水晶岳(左)と鷲羽岳。



水晶岳(右)の奥に赤牛岳、さらに剣岳。



草原状の双六岳の一直線の道が、まるで槍ヶ岳につながっているようだ。



さらに、笠ヶ岳。



写真を撮り、双六小屋へ向かう。ここで11:40。昼食のカレーを頼む。一休みして出発。

双六小屋を振り返る。



まずは、抜戸岳まで上り下りを繰り返しながら、最後の稜線歩きを満喫する。左に槍と穂高の姿を見ながら進む。なんと贅沢な道なんだろう。



道の脇にはクロユリの群落が続く。今年はクロユリの当たり年だろうか。今までになくたくさん咲いている。大きな雪渓が残っている。その脇にはこれまた大きなお花畑が広がる。2年前、よねやんに写真を撮ってもらったところだ。花見平と道標が立っている。ここは見事だ。これだけを見にくるだけでも価値があると思う。







さらに、ここで20歳代くらいの若い女の子二人連れとすれ違う。あれ、もしかして今回の山行3日目にして初めて若い女性姿を見たかもしれない。なにせ、山の上は高年者が闊歩しているのだ(自分はまだ中年だ)。おじさんのぼやきでごめんなさい。この山域は特に高年者が多かった。さすがに槍、穂高の方に行けば若い人が目に付く。韓国人までいるのだ。あっ、そんなことはどうでもよい。急がねば。

笠ヶ岳と新穂高への分岐を分け、下山路を進む。鏡平に到着。ここの山小屋でよねやんにカキ氷をご馳走になる。こういうところで食べる氷はことさらおいしい。鏡池で写真を撮る。雲がなく槍ヶ岳の勇姿がまぶしい。



さらに下りを急ぐ。下の林道に到着。わさび平小屋(16:30)で冷やしバナナを食べ牛乳を飲む。ああ、生き返った。これから1時間、まだまだ歩かなければならないのだ。

さらに先を急ぐ。途中、笠新道分岐の少し先でヘリコプターが盛んに行ったり来たりしている。笠ヶ岳への荷物の運搬かと思ったが、そうではなく、何かの工事らしい。近くにいた工事のおじさんに聞くと、上の山の崩落場所に生コンを吹きかけているのだそうな。自然の猛威、人間が小さく感じられる。先に進む。

後から工事の車に追い抜かれる。よねやんがすかさず、「乗せてけー。」と怒鳴る。車が止まる。さっきの工事のおじさんだ。乗ってけと言われ、思わずラッキーと叫ぶ。ああ、神様、仏様。ありがたや。これで50分くらいの短縮になった。

新穂高のゲートで車を降り、おじさんにお礼を言う。
新穂高バスターミナル、17:30着。ああ、疲れた。

今夜の宿に連絡をとり、迎えに来てもらう。
新穂高温泉(中尾)のかみたから荘。
ここは昨年の夏も泊まった定宿。部屋数は6室しかなく、親子夫婦でやっているこじんまりした宿で、静かで居心地がよい。それでも、お風呂は、男女別の露天風呂が付いた内風呂と、もう一つ別の露天風呂がある。

夕食は、イタリアンと和風を取り混ぜたもの。ワインも手ごろな値段で種類が揃っている。それもしっかりした作りのもので、安心して選べるところがよい。

まずはオードブル。 何か忘れてしまった。



定番の飛騨牛の朴葉焼き。



牛刺しと氷見の鯵だったか。



岩魚の串焼き。



さて、こうして山の疲れを癒して、翌日は平湯バスターミナルから高速バスで新宿まで戻ったのでした。バスは珍しく満席に近い状態。それもそのはず、東京の私立小学校の5年生の男の子たちの貸し切り状態でした。山の学校だったのでしょう。
お疲れ様でした。

今年の夏山 2日目

2007-08-09 21:00:44 | 山登り

7月30日(月)、4:30起床。5:00朝食。

5:45出発。天気はすでに雨。でも小降りだ。これなら何とか期待が持てそう。
まずは木道の太郎山を登る。

太郎山を振り返る。



黒部五郎岳まではゆったりとした草原状の地形が続く。
雨はまだ、しとしと降っている。



雨もやみ、合羽を脱ぐ。

振り返ると、薬師のほうに滝雲?



山腹に横長の雪渓を抱いた北の俣岳の手前には、一面のハクサンイチゲの大群落が見られる。



アップでどうぞ。



お天気もこのときはよかった。
薬師岳がよく見える。



途中1ヶ所(赤木岳か)は大石がごろごろした部分を注意しながら通過。

間近に黒部五郎岳が見えてきた。



中俣乗越で昼食を摂る。いよいよこれから黒部五郎への急登が始まる。腹ごしらえしておかなければ。太郎平小屋のお弁当・中華ちまきはおいしかった。



中俣乗越から緩やかな登りをしばらく行くと、いよいよ急登になる。足元に岩がごろごろし始めた。ジグザグの急登が続き、息が切れる。頂上を右に見て、左に緩やかに登ると頂上とカールの分岐に着く。11:50。

ここにザックを置き、カメラだけ持って空身で頂上を目指す。往復20分くらいか。さらに大きな石がごーろ、ごろ。



黒部五郎の名前のいわれだ。

頂上に到着。



あいにくガスがかかり、展望はきかない。またまた今回も残念無念。
展望をあきらめ、頂上をあとにする。ザックを背負い、一路、カールへ。カールへの急な下り坂の途中で雨が降り始め、急いで合羽を上下着る。


カール底に着くが、相変わらずガスがかかり、一寸先しか見えない。雪渓の端で、コップに水を汲み、一杯ごくりと飲む。冷たい。雨がやみ、合羽の上だけ脱ぐ。



さらにカール底をひたすら下り、今晩の宿泊先の黒部五郎小舎へと向かう。

カール底にはこうした大岩がごろごろしている。昔、氷河だった頃、上から流されてきたのだろう。



足元は大きな石がごろごろしていたり、ぬかるんだ土に足元をとられたりで、なかなか歩きにくい。
晴れ間がのぞき、黒部五郎の稜線が見える。ああ、今ならカールがよく見えるのだろうなあ、と思わず愚痴をこぼす。



うんざりするくらい歩いたところでやっと小舎が見えた。
これが今夜の宿泊地、黒部五郎小舎。



14:30、やっと小屋に到着。一休みしてから、受付をして、1泊2食、8500円を払う。着替えをして、よねやんとビールで乾杯。外はガスがかかっている。玄関のストーブのそばでうだうだする。

17:00、夕食。ここのメインのおかずは天婦羅。



19時前のNHKの天気予報を見ようと、みんなテレビの前に集まる。ここは山の中なので、衛星放送しか写らない。BS11で天気予報をやると、山小屋の人に聞いて見ていたのだが、NHKの番組の案内をやっている。これが終われば天気予報かと見ていると、あれれ、7時のニュースになってしまった。山小屋の人の大嘘つきめ。でも、参議院選挙のニュースをやっている。これはこれで気になっていたので、ついつい見入ってしまう(今回、山に行くため、ちゃんと期日前投票やってきたのよ)。ニュースの後半でやっとお待ちかねの天気予報、半井キャスター、待ってました。でも、内容は予想に反して、曇り、雷とか。でも、きっと晴れることを確信して眠りにつく。

今年の夏山 1日目

2007-08-08 20:56:28 | 山登り
今年も、恒例の夏山縦走に行ってきた。
行き先は4年前と同じコースの、西銀座ダイヤモンドコース。これは折立を基点に黒部五郎岳から双六岳へのコースを言う。4年前に初めて北アルプスの縦走を行うにあたり、あまり危険度のないコースを選んだのだ。このときは、初日から最後の日までお天気が悪く、山歩きの楽しみ一つである山の景色を見ることができなかったので、再度挑戦した。

7月28日(土)、山仲間のよねやんと新宿に21時に待ち合わせ。そこから池袋に移動して、23:05池袋発の富山行夜行バスで出発。

7月29日(日)、5:30、富山駅着。駅の中のコンビニで朝食の鱒寿司と昼食の天むすを買う。

6:00 折立行の直行バスに乗車、出発。一路、立山方面へ、途中有峰口で立山方面と別れる。有峰ダムのえん堤を渡る。車内で朝食を食べる。

7:45 折立着。 左側が休憩所、折立ヒュッテ。
 


登山口に慰霊塔が建っている。昭和38年の冬、愛知大学の学生13人が薬師岳で遭難したときのものだ。



説明書きもどうぞ。




水を汲み、支度を整え出発。8:00。お天気は明るい曇り空。

まずは、いきなりの急登1時間。あとはだらだらとしたゆるい登りが、頂上の太郎平まで続く。

これは急登を登り終えた、始めの1時間くらいのところ。



途中、2回ほど小休止、行動食を摂る。1度は太陽が見え、薬師岳の山容も見えたが、ほんの束の間の出来事、あとは曇りになり、ガスが出たり、幸い雨は降らない。

雲が晴れ、薬師岳が顔を出す。



天気予報だと午後から雨、雷も。依然、だらだらとした登りだが、体にはこたえる。ニッコウキスゲの花が出迎えてくれ、あと頂上近くではチングルマのお花畑が続く。

こんな感じのだらだら登りが続く。まだまだ先は長い。



ニッコウキスゲ。



こんなものも。。。葉緑素を持たない植物、ギンリョウソウ。



稜線が近づいてきた、山小屋までもうすぐだ。



稜線にはコバイケイソウの群落が目に付く。



チングルマの群落。山小屋の周辺にいっぱい咲いていた。



やっとこさ頂上の太郎平小屋に到着。13:00。予定では11:30に着く訳だったのだが。前に登ったときは、同じ時刻に出発し、11:30に着いたのにだ。

8400円の1泊2食付の料金と、翌日のお弁当(中華ちまきだというので頼んだ)1000円、合計9400円を支払い、受付を済まし、部屋に案内される。寝床は2段になっており、一画に布団が4枚敷けるようになっている。始めは布団4枚に5人寝るように言われたが、宿泊者が増えて結局布団4枚に6人寝るはめになる。前の日は布団1枚に2人だったとか、まだましだ。

着替えをし、ストーブで暖をとっている食堂で、昼食に買っておいた天むすをビールと一緒に食べる。

夕食の時間の17時まで時間があるので、外に出たりして時間をつぶす。ときどき隣の薬師岳や、明日向かうはるかかなたの黒部五郎岳が顔を出す。小屋の周りのお花畑で花の写真も撮る。外は寒いので部屋に戻り、ごろりとなる。眠気を催し、うとうとする。

17:00夕食。 こたえた体には食欲がわかない。お腹の中に詰め込むという感じで、無理やり食べる。



19時少し前のNHKの天気予報を見る。明日は曇りで時々雨、雷も伴うとか。あまり天気は期待できない。天気予報がはずれることを期待しながら眠りにつく。


追記

今年ももちろん、出発前にチョコレートパフェを食べていきました。
こういう昔ながらのパフェが好きです。この頃、中身にコーンフレークなんか入れて、かさを増したような偽物がある中、正統派の物に敬意を払いたいと思います。
恥ずかしいから、ストロボ発光禁止にして撮ったのでちょっとぼけてしまいました。ちなみに、よねやんは抹茶パフェでした。こちらもおいしそうだったです。



夏山、行ってきました

2007-08-02 21:17:42 | 自然


7月28日(土)夜行で出発、31日(火)まで。
行き先は富山・折立から入山、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、双六岳を通過、新穂高温泉に下る、西銀座ダイヤモンドコース。
詳細は、現在まじめに執筆中。
乞うご期待。

写真は、双六岳から新穂高温泉に下る途中の鏡平の鏡池。