パン・ド・カンパーニュの部屋

自分で作ったおいしいものを中心においしい話を!

唐松岳-五竜岳縦走(序)

2006-09-27 15:55:52 | 山登り


この連休に、今年最後の(?)アルプス山行に行ってきました。
週間天気予報では雨マークだったお天気が、段々よくなって、ごらんの通り。

写真は唐松岳から五竜岳に向かう途中、唐松岳方面を振り返ったところです。

苦手な鎖場が、これでもかというくらいあった今回の山行。地図に載っていたら行かなかったかもしれない。でも、度胸が少しつきました。

時間をかけて詳しくアップします。

沼津へ

2006-09-14 21:15:54 | おいしいもの
今日は山でなく海のお話。

今日は沼津に行ってきました。海に行きたくなって、千葉に行こうと思ったのですが、うちからだとどこが近いか考えたら、千葉より沼津が最短かなと思い、決めました。

東名・横浜青葉ICまで約40分、そこから沼津まで1時間。途中休んでも2時間でつける予定です。でも、実際は少し余分にかかりましたが。というのも、お土産買い好きな妻が、足柄SAではまってしまって余分に時間がかかったのです。何にはまったかと言うと、入口に八百屋が店を広げていて、いつも買う値段より安いものを見つけると、手当たり次第に買っていくもので。。。

家を9時40分に出て、沼津港に12時着です。
お目当ては、ここでおいしい魚料理を食べること。
ネットで探したお店を確認したあと、目の前に行列のできた店を見つけてメニューを見たら、ついふらふらとこちらに決定。順番待ちの紙に名前を書いてしばし待つこと、5分くらいか。回転が速いのであまり待たずにお店に入ることができました。

注文は、近海で獲れたお魚鮨と地物海老(トローリングで獲るのですと)の塩茹で、刺身、それに特大車海老のフライ。
お鮨はボリュームたっぷり、魚が新鮮で甘くておいしい。地物海老もボリュームたっぷり、甘くておいしい。特大車海老は頭の先から尾っぽまで30センチはあろうかという代物。これも甘くておいしい。魚介類は新鮮だと甘くておいしいものだと、あらためて発見。
おいしい昼食に満足です。海の近くに住んでいる人がうらやましい。
食べるのに夢中で写真撮るの忘れました。

そのあとは、沼津御用邸公園へ。
昭和47年まで御用邸として使われ、そのあとは沼津市に寄付されたとか。(正確には大蔵省から供与とか)

本御殿は昭和20年の沼津空襲で焼けてしまって、今は西、東付属御殿が残っているのみです。公開は付属西御殿のみ(つい2,3日前に一部の建物が放火?によって消失しました。今日は後片付けしてました。それに、消防署も来てました)。

天皇、皇族のみ使用した正門。



付属西御殿は、もともとは川島伯爵という昭和天皇と秩父宮の里親(養育係、昔は宮様の子どもは生まれてまもなく、両親と離されて養育係が育てたとか)の別荘を増築して使ったものだということです。ですから、本御殿の残された写真と比べるととても質素です。

あとから増築した御玉突殿。



最後はチャッピーを連れて、御用邸裏の駿河湾の浜辺へ。
波も静かで、今回は(強調)自発的に波と戯れるチャッピーです。



はるか向こうには静岡、焼津が見渡せます。



沼津がこんなに近いとは、意外な発見をした今日です。
妻が気に入ってしまって、来年はここに海水浴よ、って張り切っています。もう泊まるところの宿まで決めてパンフレットもらってきました。
本当、来年の夏はここに海水浴に来たいですね。
(今でもここに学習院の遊泳場があるのです)



槍ヶ岳(表銀座縦走)2日目

2006-09-04 16:06:42 | 山登り
 さてさて、夜は更ける。夢うつつに外の音が気になる。しとしとと、どうも雨が降っているような気配だ。朝になってやんでくれればと願いつつ、またまどろむ。次はパッチリ目が覚める。時間は4時15分くらい。外は少し明るくなっている。さっそく、寝床の横の窓を開けて外の様子をうかがう。おっ、雨がやんで雲もない。星が出ているのが見える。天気予報どおり、今日は晴れのようだ。バンザイ。

 寝床を這い出し、サンダルを突っかけ、外に出る。目の前の稜線に山小屋の明かりが輝いている。聞けば、北穂の小屋だという。何か手が届きそうな場所にあるような近さに感じる。うだうだしていると、EKOさんとFさんが靴を履いて玄関から出てきた。これから牛首展望台まで登って、槍ヶ岳のモルゲンロートを見に行くのだという。行ってらっしゃい、と見送る。牛首展望台までの道が怖そうなので、やめにしておこう。ええい、どうにかなるだろう、やっぱり、行ってみよう。小屋の人に、展望台まで行ってくるので朝食は遅れるよと断ってから出かける。今から出ると朝食時間の5時までにはもどって来れそうもないからだ。

 初めは急な山道を登っていくが、すぐに緩やかな、ハイマツの中の道となる。15分くらいで頂上に到着。目の前に槍ヶ岳の稜線が飛び込んでくる。まさしくここは展望台、360度の眺め。

モルゲンロートに染まる槍ヶ岳



高瀬ダムの向こうに針ノ木岳、さらに左奥には立山・剣



 写真を撮っていると、あとからよねやんとTさんまで登ってきた。なんだ、みんな勢ぞろいだ。

牛首展望台にて、同行者の面々



槍ヶ岳への表銀座縦走路、手前のハイマツがはげているところがビックリ平。
左奥の段々山が前穂、その右が奥穂。北穂は見えているのか?



なんやかや30分ぐらい写真を撮って、小屋まで戻る。5時半くらいか。

大天井岳直下の鞍部に立っている大天井ヒュッテ



みんなで食事、でも他のお客さんはいない。もうほとんどの人たちが出かけたのだろうか。朝食を済ませ、準備をしていよいよ出発。玄関前で小屋番の小池氏に集合写真を撮ってもらう。Fさんとはここでお別れだし。

 小屋番の小池氏は根っからの山男という感じの人で、北鎌の主と言っても過言ではない。この山小屋のホームページを見ていると北鎌の案内が詳しく載っているくらいだ。昨晩、小池氏にこの山(大天井岳)の呼び方について尋ねてみた。山屋のうちでは「おてんしょうだけ」と呼ばれているが、正式には「だいてんじょうだけ」と呼ぶのだそうだ。だから、この小屋の名前は「だいてんじょうヒュッテ」、頂上直下の小屋・大天荘は「だいてんそう」と言う。あと、「おおてんじょうだけ」と呼ぶ地元の人もいるとか。それから、朝食前に登った牛首展望台という名前に憤慨していらっしゃいました。ちゃんとした山なのに、山の名前がついていなくて、展望台という名前で呼ばれているのでかわいそうだという。牛首岳というのは下のほうにあるとか、だったら牛首山でいいのでは?

 写真を撮ってもらい、お礼を言っていざ出発。Fさんとはお別れ。小屋のスタッフもちょうど外に出てきたので、みんなに手を振って分かれる。あとで気がついたのだが、そんなかんだでFさんに分かれるとき挨拶をしなかった。Fさん、ごめん。

 表銀座への道は小屋の前から平坦な道を進む。牛首展望台(牛首山)の山腹に作られた道だ。途中、ミヤマキンポウゲやら高山植物が咲いている。そこで、先に出発した四国のおじさんの連れが戻ってくる。おじさんの娘だ。なんで親子かわかったか、よねやんが双方顔が似ているので聞いたらそうだと言ったと。親娘で登山とはうらやましい。その先で待っているおじさんに、どうしたのと聞くと、忘れ物をして取りにいったとのこと。

 しばらく行って少し登り、稜線にひょっこりでたところがビックリ平。いきなり眼前に槍ヶ岳が顔を出すのでビックリ平か。ここで何枚か写真を撮るが、さらに縦走路を20メートルくらい進んだところのほうが景色がよい。第二ビックリ平だ。しばらく景色に見とれ、写真も何枚か撮る。

 先ほどの四国の親娘が追いつく。ここからの槍ヶ岳の右横には小さな小槍が顔を出しており、おじさんが「ちょんまいやり」が見えると騒いでいる。だいたい見当はつくが、四国の言葉で小さいことを「ちょんまい」と言うのだそうだ。

右側に小槍を持つ槍ヶ岳



第二ビックリ平の縦走路で写真を撮ってもらう




さて、ここから西岳まではそんなにアップダウンのない気持ちよい縦走路が続く。

縦走路の向こうに赤岩岳を望む。まさに稜線漫歩。



西岳の手前に1ヶ所左右が切れ落ちた細い岩の部分があるが、歩幅くらいには平らな道がついているので大丈夫。

その先、ところどころにお花畑があり、きれいだ。お花畑の中の道を進む。



西岳は山頂をトラバースしてヒュッテ西岳に到着。



山頂は小屋の手前から登るようになっているが行かなかった。

 ここから東鎌尾根越しに槍ヶ岳が見える。いよいよ鎖、ハシゴの連続の喜作新道は核心部の東鎌尾根に突入だ。さあ、覚悟してかかろう。パンさんはこうした道が苦手なのだ。



一休みしていざ出発。EKOさんは小屋で、冷やしトマトを食べてから出発というので、先に出発する。Tさんはここで好物のコーラを飲んだという。EKOさんにあとで聞いたら、ハーゲンダッツのアイスクリームを売っていたという。ああ、食べればよかった。食べなかったことであとで重大な問題が起こったのだ。

 さて、西岳から水俣乗越までは、下り一辺倒の道かと思ったらさにあらず。下り終わったかと思うと2、3回アップダウンを繰り返す。

いま下ってきた西岳方面を振り返る。こんな崖みたいなところ、よく下りてきたなあ。



水俣乗越までこんな道が続く。アップダウンの連続で、水俣乗越までなかなかたどり着けない。 先には槍の穂先が。



そして、想像していたとおり短い部分ではあるが鎖、ハシゴの連続だ。でも、慎重に下れば問題ない。そして左右が樹林に囲まれているので、高度感はない。
ここは右に鎖が渡してある。右手で鎖をつかんで下りる。



また、天気がよいのはありがたいのだが、さすがに上り下りを繰り返すと暑い。お腹も減ってきた。

水俣乗越の道標



水俣乗越を過ぎて日影を見つけここで昼食にする。
が、どうしたことだろう。お腹はぺこぺこなのだが、ぜんぜん食が進まない。一口食べただけで、お弁当をかたずける。疲れてきたのと高山病で食欲がないのか。仕方がないので、この状態で先に進む。手持ちの飴を舐めながら何とか歩くがきつい。

ここからは東鎌尾根の核心部、登り一辺倒の道でだんだん険しくなる。お腹も減ってバテバテになる。さっきアイスクリームを食べておけばよかったとつくづく反省。だんだん休憩の頻度も多くなる。

休みがてら写真を撮る。高瀬ダムの向こうに針ノ木岳。



途中こんなハシゴの部分を下る。 おー、ぶるぶる。 でも、しっかりつかまって下りれば怖くない。



振り返れば、西岳



槍までもう少し



今朝出発した大天井岳が見える。左には昨日の燕岳。



西岳までの縦走路も見える。右は常念。



やっとの思いでヒュッテ大槍まであと10分の表示が。



やった、あと少し行けばビールにありつける。これを胸に10分がんばる。10分は嘘でなかった。ここで冷えた缶ビールを買う。さっき食べなかったお弁当をつまみに、ビールを飲めばお腹も膨れるだろう。がーん、ビールを飲んでも食欲はわかない。さらにビールがおいしくない。やっとの思いでビールを飲み干すが、お弁当は少し食べただけでしまう。飲み物だけは飲めそうなので、コーラを買って飲む。この糖分でもう少しがんばれるだろう。ヒュッテ大槍は昨年泊まった山小屋。頂上の肩の小屋が混みそうならここに泊まる予定であったが、ここに遊びに来ていた肩の小屋のアルバイトのお兄ちゃんに聞いたら、今晩も空いているとのこと。もう少しがんばって肩の小屋に向かうことにする。

ここからは槍ヶ岳を見ながらそんなに急でない勾配を歩くのだが、バテバテの体にはきつい。
槍はすぐそこ。



やっとの思いで槍ヶ岳肩に到着。宿泊の手続きを済ませ、荷物を部屋に運ぶ。二段ベッドの上があてがわれた場所だ。

一休みして外に出る。槍ヶ岳の穂先を見ながらコーラを飲む。
ふだんは山小屋に到着したらビールが当たり前だったが、先ほどのビールのこともあり、今回はやめにする。登山路を見ているとまだまだ登ってくる人がいる。団体も到着、言葉から韓国人のようだ。そうした目で見ると、なんとなく着ている物も日本人と違うような気がする。少し派手目なのだ。昨年も槍ヶ岳からの帰り道、韓国人の団体とすれ違った。「アンニョン、ハルカ(こんにちは)」だったか、言葉をかけてきたのを思い出す。


そのあとEKOさんを見つけて、いっしょに5時に夕食。

メインは鶏肉。鶏肉の嫌いな人はかわいそう。



何とか一人分はお腹に入れる。Tさんは昼食と同じく全然食欲がない。おかずを一口だけ食べておしまい。ああ、かわいそう。昨晩はあまり眠れなかったのだという。寝不足が原因か。そこで、私めの秘薬、睡眠薬と精神安定剤を、これからの分を含め何錠か渡す。よく眠れますように。

夕食が済み、まだ時間があるので、みんなで、立ち寄り食堂に行って暇をつぶす。私はホットミルクをたのむ。夕暮れも間近になってきた。

夕暮れ迫る槍の穂先。 もうだれもいない。



外に出ると西側は雲が切れ、裏銀座、笠が岳の山並みがきれいに見えるようになってきた。こいつはラッキー。さっきは見えなかったのに。何枚か写真を撮る。



うう、寒い、長袖シャツを着ていてもぶるぶる震えてしまう。寒いので中に入って部屋に戻る。さて、疲れた、寝よう。20時就寝。明日もよい天気でありますように。