星空☆Casting

釣れるものはみんな釣りたい。
夜の海で一人
ひたすら同じ事を繰り返す快感。
さあ、ご一緒に。

当たり年

2015-05-21 00:59:34 | メバル

2015/05/15

さぁて休みだ!海もいい感じだ!と、颯爽とシャローの藻場に降り立ったつーであったが、開始早々いきなり2つ潜られてリグをひとつ失う。

海藻が硬い。潜られて、緩めて待って、唐突にパンッ!と魚を脅かしてやれば大抵出てくれるはずなのだが今年はそれがうまくいかない。

想定通り魚は泳ぎ出してくれるのであるが、ラインを食った藻がそのテンションでは切れてくれないのである。

出た魚を浮かせようといくらゴリ巻きしてもメバルは藻の穴を通して行ったり来たりを繰り返すだけでまたすぐに元の位置に収まってしまう。

業を煮やして強くラインを引けば、魚が消えるか、リグごと消えるかするだけである。

魚がたくさんいたとしても「釣りに向いていない場所」というのがある。今年の越前海岸藻場は剛毛がわさわさ過ぎてどうにも品がない。

その2発で急速に嫌気がさしてしまいその藻場をあとにした。

癒されようと、逃げるように流れのあるオープンに入る。ここね。

 

空模様が怪しい。雲が重い。背後の山では随分低い位置から水蒸気が湧き出し、前線性の寒気が入って来ている事が分かる。

風は西で、立ち位置からは左から右のこの場所としては釣りにくい方向であり、海の流れは右から左で逆である。

まずは本来の流れを釣ろうとドーヨ玉FとkillerDart 1.5gで表層下の層に潜り込ませる。

しかしあたりはなく、ジグヘッドを0.9gに変えて表層の風の流れの層を引いてみた。

そこでカツン!カツン!とシーバス50cmをふたつ掛け、魚体にも触れずジグヘッドを返してリリースする。

本来の海流にではなく、表層の風の流れになにかベイトが乗っている事を知りそこを狙う。

稲光が水平線から徐々に近付いて来て、そのうち遠雷が重低音で鳴りはじめる。

携帯で雨雲ズームレーダーと落雷レーダーを見ながら釣りができる時間を計り、その猶予があまりない事を把握して焦り気味のキャストを続けた。

 

そこで潮が急に流れはじめる。風の方向と同じ、左から右に河川中流域のような急流が生まれる。

流れは一様になって表層も下層も意識する必要がなくなり、潮上45度に投げて流し、生まれるラインスラックを回収/プラスアルファ程度にリールを巻いた。

リグが正面を過ぎて下流に差し掛かるにつれ、手に感じるテンションが重くなる。

その重さが...重さが...どこまで重くなるんだ?とある瞬間に違和感を感じて合わせてみるとメバルが乗っていた。

そのパターンで怒濤の連発。反響系のあたりは一切なく、全てティップにのしかかるようなあたりである。

バチパターン。

先週ここで釣ったメバルはどれもぱつんぱつんに太り、持ち帰ったひとつの腹の中にはまだ新鮮なバチが絡み合って詰まっていた。

本日もそれはまだ続いており、今期好調の理由もおそらくその豊富さである。

例えばそんなメバルを10も釣り、腹をあけてバチを集めてみれば、釣具屋で500円を払う程度のバチを集める事ができるだろう。

メバルを釣って腹を開け、その中身を持ってそのままキス釣りに出かけられるようなそんな豊穣ぶりである(やらないでね)。

 

メバルは乗り続ける。釣れた体色はどれも薄く尻尾が長く、回遊性の強い個体である事が知れた。

その手のメバルの特徴である「釣れる場所の移動」を読みながら掛け続ける。

しかし遠雷は近雷になるつつあり稲光が閃光に変わりはじめる。

釣りをしていて一番怖く感じるのは、波でも風でもなく雷である。

なにか暗殺されるような事をしでかした人が、スナイパーを恐れつつ人前に立つような不安感はきっとこんなだ。

あるひとつのビクッとするような閃光に耐えきれず、まだまだまだまだ釣れる海であったがロッドを仕舞う。

潮通しの良い潮溜まりに沈めたバッカンはあっという間にフルである。

8.5を頭に十数本。

名残惜しく車を出した途端、土砂降りになる。

 

次の日。

同じ場所に入るが潮は全く流れず、茶の28と言うレアものを近距離でひとつ釣るが、それ故に求めているメバルの地合いではない事を感じ移動。

tomくんと合流しスリット系の長い磯場に入った。

いつもであればポイントになるシモリの豊富な水域が西の風と西の波に直撃され浮き藻も集まって釣りにならず、その裏になるオープンにリグを投げる。

tom君はシーバスひとつと良さげなメバルひとつをハードルアーで釣り、僕はバチパターンを想定して「BACHI」を投げた。

波表から流れ込む海水が複雑な流れを作り、フロートに感じるテンションを重視しながら流すラインを探す。

またしてもむーと重くなるあたりが出た。

28。このサイズが普通の海である。

むー

むー

「BACHI」チャートリュースが違和感なく深く吸い込まれる。

口をもわっと開けて、ゆっくりした水流でメバルはバチを吸い込む。反響系のあたりは出ない。重くもたれかかるだけだ。

バチの形をしたワームでバチパターンを釣って面白いか?と言う意見もあるのだろうが

「そのものの形」をしたものを「そのもの」だと認識して魚が食ってくれたりしない事は無駄なお金を随分使った我々ならよく知っている事である。

「本人」の着ぐるみに入っているものが、本人なのか?他人なのか?それともただの空気なのか?

ルアーとはそういうものである。見た目ではない。

であれば、その形をして、そのものになることはむしろ難しいことなのである。自ら動くものと、引いてはじめて動くものの差である。

しかしこの海のメバルは「BACHI」をバチとして認識し食って来た。あたりを感じながらそれがよく分かった。

なるほど。僕的にはこのワームも合格である。よく考えて、作られている。

その後ゴロタに移動。

2投目。ブレークを過ぎて水深がフロート下のリーダーの長さを下回り、ごつごつと岩礁の感触を感じながらのリトリーブ。

その感触に混じりつつ、明確にカン!とあたりが出た。

その首振り幅と引きの強さに、本気で尺メバルを想像して緊張したが、上がって来たのはこいつだった。

45ぐらいあればすぐにチヌと分かるが、38と中途半端なサイズに騙される。美味かったけどw

 

今期越前海岸の梅雨メバルは当たりだと思う。難しい事を考えなくても釣れてくれる海である。

豊富なエサに太って、引きの強さも近年随一である。

なにも藻場にこだわる必要はなく、それなりの場所であれば結果はほぼ間違いない。

やるなら今しかないね。おそらく6月中旬には下火になる。

てことで。急ぎましょうw

 

TACKLE DATA 

ROD/BREADEN Glamour Rock Fish TR85PE special ♡Houri-island

REEL/ DAIWA EXIST2508DH

HANDLE/BREADEN Custom W Handle 94mm

LINE/VARIVAS AVANI Eging PE MaxPower 0.6G

Leader/VARIVAS Avani Eging Plemium shock leader 8lb

Lure/BREADEN BACHI(coming soon!)

Jighead/syakuhead0.9g ,BREADEN proto1g

Float/do-yo dama glow F 

Snap/BREADEN となりのアイツSS/Black 

コメント (11)
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