2015/05/15
さぁて休みだ!海もいい感じだ!と、颯爽とシャローの藻場に降り立ったつーであったが、開始早々いきなり2つ潜られてリグをひとつ失う。
海藻が硬い。潜られて、緩めて待って、唐突にパンッ!と魚を脅かしてやれば大抵出てくれるはずなのだが今年はそれがうまくいかない。
想定通り魚は泳ぎ出してくれるのであるが、ラインを食った藻がそのテンションでは切れてくれないのである。
出た魚を浮かせようといくらゴリ巻きしてもメバルは藻の穴を通して行ったり来たりを繰り返すだけでまたすぐに元の位置に収まってしまう。
業を煮やして強くラインを引けば、魚が消えるか、リグごと消えるかするだけである。
魚がたくさんいたとしても「釣りに向いていない場所」というのがある。今年の越前海岸藻場は剛毛がわさわさ過ぎてどうにも品がない。
その2発で急速に嫌気がさしてしまいその藻場をあとにした。
癒されようと、逃げるように流れのあるオープンに入る。ここね。
空模様が怪しい。雲が重い。背後の山では随分低い位置から水蒸気が湧き出し、前線性の寒気が入って来ている事が分かる。
風は西で、立ち位置からは左から右のこの場所としては釣りにくい方向であり、海の流れは右から左で逆である。
まずは本来の流れを釣ろうとドーヨ玉FとkillerDart 1.5gで表層下の層に潜り込ませる。
しかしあたりはなく、ジグヘッドを0.9gに変えて表層の風の流れの層を引いてみた。
そこでカツン!カツン!とシーバス50cmをふたつ掛け、魚体にも触れずジグヘッドを返してリリースする。
本来の海流にではなく、表層の風の流れになにかベイトが乗っている事を知りそこを狙う。
稲光が水平線から徐々に近付いて来て、そのうち遠雷が重低音で鳴りはじめる。
携帯で雨雲ズームレーダーと落雷レーダーを見ながら釣りができる時間を計り、その猶予があまりない事を把握して焦り気味のキャストを続けた。
そこで潮が急に流れはじめる。風の方向と同じ、左から右に河川中流域のような急流が生まれる。
流れは一様になって表層も下層も意識する必要がなくなり、潮上45度に投げて流し、生まれるラインスラックを回収/プラスアルファ程度にリールを巻いた。
リグが正面を過ぎて下流に差し掛かるにつれ、手に感じるテンションが重くなる。
その重さが...重さが...どこまで重くなるんだ?とある瞬間に違和感を感じて合わせてみるとメバルが乗っていた。
そのパターンで怒濤の連発。反響系のあたりは一切なく、全てティップにのしかかるようなあたりである。
バチパターン。
先週ここで釣ったメバルはどれもぱつんぱつんに太り、持ち帰ったひとつの腹の中にはまだ新鮮なバチが絡み合って詰まっていた。
本日もそれはまだ続いており、今期好調の理由もおそらくその豊富さである。
例えばそんなメバルを10も釣り、腹をあけてバチを集めてみれば、釣具屋で500円を払う程度のバチを集める事ができるだろう。
メバルを釣って腹を開け、その中身を持ってそのままキス釣りに出かけられるようなそんな豊穣ぶりである(やらないでね)。
メバルは乗り続ける。釣れた体色はどれも薄く尻尾が長く、回遊性の強い個体である事が知れた。
その手のメバルの特徴である「釣れる場所の移動」を読みながら掛け続ける。
しかし遠雷は近雷になるつつあり稲光が閃光に変わりはじめる。
釣りをしていて一番怖く感じるのは、波でも風でもなく雷である。
なにか暗殺されるような事をしでかした人が、スナイパーを恐れつつ人前に立つような不安感はきっとこんなだ。
あるひとつのビクッとするような閃光に耐えきれず、まだまだまだまだ釣れる海であったがロッドを仕舞う。
潮通しの良い潮溜まりに沈めたバッカンはあっという間にフルである。
8.5を頭に十数本。
名残惜しく車を出した途端、土砂降りになる。
次の日。
同じ場所に入るが潮は全く流れず、茶の28と言うレアものを近距離でひとつ釣るが、それ故に求めているメバルの地合いではない事を感じ移動。
tomくんと合流しスリット系の長い磯場に入った。
いつもであればポイントになるシモリの豊富な水域が西の風と西の波に直撃され浮き藻も集まって釣りにならず、その裏になるオープンにリグを投げる。
tom君はシーバスひとつと良さげなメバルひとつをハードルアーで釣り、僕はバチパターンを想定して「BACHI」を投げた。
波表から流れ込む海水が複雑な流れを作り、フロートに感じるテンションを重視しながら流すラインを探す。
またしてもむーと重くなるあたりが出た。
28。このサイズが普通の海である。
むー
むー
「BACHI」チャートリュースが違和感なく深く吸い込まれる。
口をもわっと開けて、ゆっくりした水流でメバルはバチを吸い込む。反響系のあたりは出ない。重くもたれかかるだけだ。
バチの形をしたワームでバチパターンを釣って面白いか?と言う意見もあるのだろうが
「そのものの形」をしたものを「そのもの」だと認識して魚が食ってくれたりしない事は無駄なお金を随分使った我々ならよく知っている事である。
「本人」の着ぐるみに入っているものが、本人なのか?他人なのか?それともただの空気なのか?
ルアーとはそういうものである。見た目ではない。
であれば、その形をして、そのものになることはむしろ難しいことなのである。自ら動くものと、引いてはじめて動くものの差である。
しかしこの海のメバルは「BACHI」をバチとして認識し食って来た。あたりを感じながらそれがよく分かった。
なるほど。僕的にはこのワームも合格である。よく考えて、作られている。
その後ゴロタに移動。
2投目。ブレークを過ぎて水深がフロート下のリーダーの長さを下回り、ごつごつと岩礁の感触を感じながらのリトリーブ。
その感触に混じりつつ、明確にカン!とあたりが出た。
その首振り幅と引きの強さに、本気で尺メバルを想像して緊張したが、上がって来たのはこいつだった。
45ぐらいあればすぐにチヌと分かるが、38と中途半端なサイズに騙される。美味かったけどw
今期越前海岸の梅雨メバルは当たりだと思う。難しい事を考えなくても釣れてくれる海である。
豊富なエサに太って、引きの強さも近年随一である。
なにも藻場にこだわる必要はなく、それなりの場所であれば結果はほぼ間違いない。
やるなら今しかないね。おそらく6月中旬には下火になる。
てことで。急ぎましょうw
TACKLE DATA
ROD/BREADEN Glamour Rock Fish TR85PE special ♡Houri-island
REEL/ DAIWA EXIST2508DH
HANDLE/BREADEN Custom W Handle 94mm
LINE/VARIVAS AVANI Eging PE MaxPower 0.6G
Leader/VARIVAS Avani Eging Plemium shock leader 8lb
Lure/BREADEN BACHI(coming soon!)
Jighead/syakuhead0.9g ,BREADEN proto1g
Float/do-yo dama glow F
Snap/BREADEN となりのアイツSS/Black
その分メバルも多い感じで毎釣行楽しませてもらってます。
この時期フロートの釣りにおいて上顎のフッキング率がガクッと落ちてしまうのは自分だけでしょうか(笑)
口の横にかけてしまい、藻に突っ込まれ、強く煽って口切れなんてことが結構ありました。
数もサイズも良く釣れるこの時期の藻場は楽しい一方、
「はぁ~またメバルに申し訳ないことした」
と少し憂鬱になる時期でもあります(笑)
相変わらず読み手も掛けたら最後まで一気に寄せてしまうような流れる文章、ペスペで書いてるんですねw
前回「藻場始めました」を読んでからGulp!サンドワーム2インチでほぼ通してます。本当に参考になりました。ありがとうございます。次はNejineji!期待しています。早く発売ならないかなぁ。藻場終わっちゃうw
津田さんの車、実のところよく覚えていないんです。ま、メバル追いかけてたらいずれ近いうちに。
メバルは今年当たり年のようですがこのBlogも当たり年で連発しますように。
つーさんがこのハイペースで更新されてるって
(↑失礼?) よほど良いんでしょうね、
今季の越前海岸ってのは。
6月中旬までだなんて・・・焦りますわ。
濃いですよね。薄い年でも濃い場所でやってますのでものすごく濃いです。で、海藻が健康ですね。太くて硬くて往生します。
フロートを使ったらまず上あごフッキングは狙えないと思った方がいいですね。
特に藻場はストラクチャーの釣りですからそういう場所に着く魚は居場所を持っていて、食ったらすぐに反転してそこに戻ろうとするので横に掛かりがちです。
オープンの流れなんかを釣ると、魚ものんきな感じで深く食ってくれて口蓋の中の硬い部分に掛かってくれます。
しかし上あご真ん中に掛けるのも良い事ばかりではなくて、首振りの幅が広がりますから特大を掛けるとその一発でブレイクしたりします。
なので冬期にオープンでやる場合はわざと合わせを遅らせて横に掛ける事を考えたりしますよ。
そうなんですよね。バラしたりリグを魚の口に残したりすると凹みますね。お魚に対して申し訳なくて。
今期は藻場で無理をする必要はなさそうなんで、できるだけオープンを釣っていきたいと思ってます。
とは言え良さげな藻場を見つけたら撃ちますけどねw
強いタックルで。最高速のゴリ巻きで。
熱いですねー。釣る数とかではなくて食って来るお魚の素直さに良い海なんだなと感じます。
で、地合いが長い。個体数とエサがたくさんある証拠です。
道具が良くなくても釣れる海ですが道具が良い事でしか釣れないお魚がその中に混じったりします。それを感じて下さいね。
ブログを褒めて頂いてありがとうございます。
でも今回は飲酒して勢いでだーっと書いた感じです。その方が良かったりしてw
サンドワーム2”は強いですよ。越前サイズのメバルを釣る上では欠かせないものです。
鬱蒼とした藻場や荒れ狂う怒濤の中でも見つけてくれやすいんだと思います。で吸い込みやすい太さなんでしょうね。
でもNejiNejiやBACHIが出てこれは深く付き合って行けるワームだなと感じています。もう少し太いの、長いのも必要になってくるかもしれませんので提案して行きたいと思います。
車ですか。覚えてないw銀色のかっこいいのですwそういうの見かけたら片っ端から声かけしてみて下さいw
またお会いしましょう。
毎度ご覧頂きありがとうございます。
月一が2週に縮まりましたねw 多分もう一回ぐらい梅雨メバルで書くと思います。
でもね、ブログ更新しないしないって良く言われるんですけど、釣り行って釣るたびに頭の中ではブログ書いてるんです。
なので自分の中ではいつも書いてるつもりなんですよ。
その中で形になるのは、特にたくさん釣れたからとか良いの釣れたからとかではなくてなにか感じる事があったときですね。
今回はBACHIに感じるところがあったので形にしました。雷についてもいつか書きたかったですしw
と言うか、気まぐれなんですけどね。時間があるかないかにも左右されます。他に原稿抱えたりしてると手が回らない事もありますw
でも今期は良いですよ。釣り、再開なさったんでしょうか?
またやりはじめるには良い海だと思います。美味しいお魚ばかり釣れますし、ご家族も喜ぶんじゃないかなぁ。
激アツですw
しかし、藻も厚い
週末となれば海岸は満員御礼らしいですね^^
藻場に限ればキャッチ率は僕の生涯打率(本職の方ね)をおおきく下回りますw
ひとつ思ったのですが、連発してる状況で
金メバル(赤)が釣れると地合いが終わるような
もしくは終わりが近い気がするんですけど
食性もちょっと違うしな~と、思いました
熱かったですけどねー。やや落ち気味でしょうか。
全然流れない海ってありますけどこの数日はそんな感じですかね。場所によってはそれでも釣れてくれますけれども。
メバル師多いですね。一気に増えました。めぼしいところはほぼ入ってますね。良い海ですから。
金とか茶とかはそうですよ。ブルーの地合いとは違うタイミングで食ってきます。
ブルーはどうしても流れが必要ですがそれが止まったときですね。
本文にも書いてますがそういうのが釣れると地合いではないんだなと判断します。
赤とか茶は根魚性が強いですから言ってみればカサゴと同じですよね。
食性も目の前のもの、と言う感じです。流れのない中でスローに釣るとどうしてもレンジ深くなりますけれども、ま、そういう釣れ方ですね。
お会いした時以来まともなメバリング出来てないんで悶々としております。 釣り自体全然行ってないんですよ。
どうも僕と海がリンクしない負のスパイラル。
そうそう車買い換えましたか? お会いした時は黒だったような? 藻場ゲーは僕と入った当たりなんですよか?
あのあたりは結構藻がありそうですが。
そんなに釣りしてないんですか?お忙しいんですかね?
負のスパイラルって時折ありますよね。そういうのが続く時期ってあります。
そういう時って僕はいけいけで動きますね。人と繋がったりもします。そういうのでいつの間にか打破できてたりします。
海は落ち着いてきましたね。お月様も明るいサイクルに入ってきましたから難しくなるかもしれません。
でも居るべき場所にはちゃんと居てくれる清く正しい海です。
車ですか?いや、お会いした時と変わってないと思いますよ。
藻場はあのシーバス釣った辺りを中心として南北数キロの範囲です。
洗濯岩系のスリット磯が続いて、岩質が柔らかいですし、くぼみに砂が溜まったりして藻が生えやすいんですよ。