イバラノツルヒコの華麗なる生活

ボンソワール、今夜も僕と素敵な話をしよう

あの人たちは

2006-01-29 23:05:57 | Weblog


ボンソワール、夜は寒いね。
家に帰る途中、無性になにか温かいものが飲みたくなってコンビニに寄った。レジの前を通ったときに、急に思い出したことがある。

僕は1,2年生の頃、近所のコンビニで早朝アルバイトをしていたんだけど、朝の5時くらいからコンビニに寄る人たちっていうのは割と常連さんが多かった。いろんな人たちがいたけど、一番謎めいていたのは毎朝コンビニで待ち合わせているかのような、30代くらいのアベック(あえてこの言葉を使いたい)だった。

いつもまず男の人が入ってきて、店内をなんとなく歩いているうちに、これもまたいつも少しあわてた様子で女の人が入ってくる。そしてなぜか、女の人は必ず店のトイレを借りて(それも毎回ちゃんと律儀にレジにいる僕らにつかってもいいかきいてくる)、出てくると男性のほうがレジ前の棚からひとつ、ガムとかアメとかを買って二人そろって店を出て行くんだ。

割とぼけっとしている僕が気づくくらいだから、店のバイトは多分全員そのことを知っていたと思うけど、なんだか不思議すぎて話題にすることはなかったっけ。そもそも人の事をあれこれ詮索するのも品がないしね。でも今思い返すと、彼らの間にどんな物語があるのかなあと考えてしまう。僕が小説家だったらあの人たちのことをエピソードとしてつかうんだけどな。