西宮ブログ仲間のパナップさんから、繕ってほしいものがあるのですけどと伺っていたのですが、神戸にお住まいの方ですので、送料が高くついてしまうので、そのままになっていたのですが、うまい具合にお会いする機会ができて。
陶芸をされている友人からいただいた小鉢だそうです。
真っ二つに割れてしまって。
でも、かえって繕いはとても容易です。
ピタッと断面が合わさりますので、アラルダイトのみでの接着で。
そして、いいころ合いに余分な接着剤をそぎ落とします。
こんな風に。
剃刀の刃を使って。
余分なところがきれいに取り除けます。
タイミングがとても大事です。
割れていた部分がわからないぐらいですね。
食器ですので、接着部分を漆でコーティングしないといけません。
接着段階から漆を使うのが理想的ですが、とても時間がかかりますので。
弁柄漆を面相筆で細い線で塗って。
それが乾燥してから、少し色合わせをしたいので、黒艶漆を薄く塗り重ねて。
こんな仕上がりです。
金属粉(金、銀、錫)を蒔いて、金繕いしていますよと目立たせるほうがいいのか、こんな風に目立たないほうがいいのか、好みですが。
金属粉を使うと電子レンジが使えなくなるのが難点ですね。
裏側は弁柄漆のみで。
次にお会いする機会は難しいので、宅急便で早速お送りして。
こんな小さなものでも、送料が高くついてしまいますが、仕方ありませんね。
パナップさんとお会いした時に、何年も前に西宮ブログのメンバー何人かで西宮の青木町にある「アル酎」でご一緒したことがあると伺って、びっくりでしたね。
いろんなつながりがあることが驚きですが、嬉しいですね。
手土産もいただいて。
今月の後半から、月2回の川西での「器再楽」の金繕い教室が再開です。
家から出ない日々が続いていましたが、ようやくいろんな活動が少しずつ再開できそうですね。