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金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

9月1回目の金繕い「器再楽(きさら)」

2014-09-12 13:16:57 | 繕いの会の様子
9月1回目の昨日の繕いの会「器再楽(きさら)」の様子です。

たまには、「金繕いの会」と言わないと、ネット検索で引っかからない。
でも、金粉を使うことがとても稀になってきましたね。
繕うものも、とてもバラエティに富んでいる。

この日は、6名の参加者。

これまでたくさんの繕いものを持参してこられた畑谷さん。
この日持参されたのは、亡くなられたご主人愛用の立派な硯です。
中の欠けた部分や周りのキズが気になるとのこと。
それから、ヒビも入っていると。


水ペーパーでみがき出そうかなと思いましたが、いいものがあることに気付きました。
まだ、全く使っていなかった堅いスポンジのような磨きの道具。
こりゃいいな。


このあと、ずっと磨きの作業してもらいました。
この日の終わりかけに、ご本人はもういいかなと。
でも、折角のいい硯、次回も続けて磨いてうんといい仕上げにして下さいと伝えました。
それからヒビの補修もしないといけませんね。


この日は前回の透明の「新うるし」できれいに再生させたお盆を持ち帰ってもらいました。(写真は前回のもの)


喜田さんは、前回のテラコッタの繕いの続き。


ご本人は、色付けもなしでこれでいいと。
このあと、新たに持参された欠けた器の繕いに。
喜田さん、繕いを極めたいようですが、繕うものをどう入手するかが問題だ。


それから、モモケルさんです。
たくさんの繕いもの。
前回、欠けた部分を削り仕上げる作業。
数が多いので、結局ヤスリや水ペーパーで仕上げるのがようやくで、漆や銀粉を使うのは次回に。
それから、ヤスリを掛けたりしていて、ヒビ(にゅう)が入っているのもたくさんあることに気付きました。
そのヒビの手入れもいりますね。
喜田さんに手伝ってもらうのもいいかもね。


このレンゲは、鯛の牙で銀を磨いてもらって完了です。


猫田さんは、黒猫の繕いの最終段階。
木っ端みじんだったこの猫ちゃん、一応形の再生は終わっています。
どこまで丁寧に綺麗に仕上げるかですが、私はもう関与しないことにして、ご本人に任せましょう。
色付けはアクリルガッシュ絵の具を用意してあげました。


塗り終わりました。
私は、全く関与していません。
今、思うには、目とか鼻の部分は、金粉できれいに仕上げてあげてもよかったかなと。


後姿。
この日持ち帰って、このあと、いっぱいデコるらしいです。
さて、どんな姿になるやら。
11月に上ノ島地域の文化祭が予定されていて、「繕いの会」の展示にこの猫ちゃんを持参してきてもらう予定です。


他に、ベテランの浜田さんや妻も参加していましたが、写真も撮れずにほとんどノータッチですね。

それから、この日の午後に収穫して手入れしたばかりのヤナギマツタケの一ザルを持参して、皆さんに持ち帰っていただきました。
野生キノコのプレゼントはあまり好ましくないのですが、このキノコについては自信がありますので。
「人によっては毒」という言葉、「キノコだけではなく例えば蕎麦でもそうですから」と解説して。

いつも話題の多い猫田さん、シイタケを家族中で食べないという契機になったエピソードを披露されましたが、そのあと、机の上でナメクジを見つけてまた大騒ぎ。
いつも楽しい会になっています。

8月2回目の繕いの会

2014-08-23 16:36:56 | 繕いの会の様子
8月2回目、21日の「繕いの会・器再楽」。

その様子。
5名の参加です。


今回は久しぶりにモモケルさんも参加して。


これは完了したものです。


喜田さんは前回からの欠けた中鉢は、銀粉(平極)を蒔いて、乾燥させて磨きを掛けますが、その工程はもう自宅でできるでしょう。
新しい繕いは、蓋と蓋受けが割れてしまっているものを蓋受けをつけます。


3点にアラルダイトと地の粉で作ったベースを置いて、湿布薬のプラスチックを利用して形を保持します。


猫田さんは、前回の黒猫の繕いの続きを。
私は手が回りませんので、ベテランの浜田さんが手伝います。
亀裂などが多いので、2成分を混ぜる補修材を使ってもらいました。
私も購入したもののまったく使わずに置いてあったものです。


前回、コンクリート片を貼り付けたところにもそれを使って。
だいぶ整形ができましたね。


畑谷さんから預っていた鉢は、私が繕いを済ませています。


今回は、良く使いこんでいるお盆の再生です。
先ずは周りの黒い部分、側面の桜の樹皮を貼り付けた部分を新うるしで色付けしてもらいました。


そのあと、私が全体を透明漆を塗って終了です。
うんと蘇りましたね。
新うるしの威力ってすごいですね。

7月2回目の繕いの会

2014-08-02 10:17:02 | 繕いの会の様子
7月最終日の31日の「繕いの会・器再楽」の様子です。

仕事で参加できない方、間違えて昼間に来られた方というのもおられて、この日は4名だけでした。

でも、猫田猫美さんが参加しているから賑やかなこと。

猫美さんの白猫はあとヒゲをつけるだけ。
本当の猫のヒゲをお持ちだということで、もともとのテグスではなく本物のヒゲをつけました。

まだ途中の段階での写真ですが、とっても素敵です。
先端が細くなっている自然な状態がいいのでしようね。
さて、「のびてくるかなー」と皆さん囃し立てます。


翌日、早くから山に出かけるという方、欠けた部分の補修の最終段階。
銀の丸粉で蒔いてあったものを、鯛の牙で磨くだけ。
綺麗な輝きが出て、終了です。


他のメンバーは自分で繕い作業を進めますので、もっぱら私は猫美さんの黒猫の手入れを手伝います。
前回までは、他の方が手伝っておりました。

欠けてなくなっている部分が2か所。
さてどうしようかと。
2か所もあり、接着剤が乾くまでに垂れてしまうので難しいところです。
結局、何かで補填しようということになり、猫美さんが探しに外に出ました。

植木鉢の欠片、セメント板の欠片などをすぐに探してこられました。
この猫美さんというのは、何をしてもいつも運がいいようですね。
いい具合です。


もう1箇所も。


こんなものを整形して。


それでこの日はここまで。
相当なズレが生じていますが、一応形になっています。


後姿。
猫美さんご本人は、「にゃーにもしていない」と。
こんなに壊れたものの繕い、私も「アバウトに、アバウトに」と気楽に手伝っています。


それから、猫の陶芸作品を作りたいという話から、三木吉川町の陶芸仲間のことをお話しすると、その作品をぜひ見たいと。
それで、ブログで紹介しましょうということになりました(このあと西宮エリアブログに紹介編の記事があります)。
いつも賑やかで楽しい猫美さんでしたね。
他の方は放ったらかしで申し訳ありませんね。

昨日の「繕いの会・器再楽」は台風で中止

2014-07-11 13:09:40 | 繕いの会の様子
昨夜予定していた「繕いの会・器再楽」は、台風で大雨という予報で、朝方に中止として連絡を入れた。

でも、実際には夕方には全く問題がない状況。
天候の判断は難しいものだが、安全な方を選択するのが賢明。

ところがお一人、電話番号も聞いていないままの方が。
7月は、17日と31日に変更になります(24日はありません)。
喜田さん、このブログを見て下さっているといいのですがね。

さて、昨日の会を控えて下準備の作業を済ませていました。
その内容です。

大きく欠けた部分があった中鉢。
ご本人にベース作りをしてもらっていたのですが、何しろ固いものですからミニヤスリでは上絵に傷がいっぱいついてしまいました。
それで、預かってルーターで整形しました。


完了です。
右側のレンゲはモモケルさんのもの。
接着部分が難しい形状でしたので、ご本人が持ち帰らず私が担当。
でも、わずかにズレが生じてしまっています。


鉢の裏側です。
ひびが入っているのがよく見えます。
このひびも、次回には接着させます。


ヤスリ掛けのキズ、白い部分はルーターで目立たないようにしましたが、茶色の部分をどう復元するか、どんどん課題が出てきて面白いですね。

なおるかにゃ(ん)。
「にゃ」か「にゃん」か、どっちだろう。
最近猫田さんも加わっているので、ネコ語がうつってしまいますね。


もう一つ預かっていたものが、この小さなお茶碗。
燿窯陶芸倶楽部で陶芸をされている娘さんの作品をお母さんが使っていて、壊してしまっています。
「へー、娘の作品でしたか」なんてのんきなことを仰っています。
黒土に松灰釉を掛けて登り窯で焼いて、運がよけりゃこんなブルーが出るんですよ。「大野山ブルー」と称していますが。

接着後のあとの処理、私が預かりました。
今回、若干の欠けた部分をさらに補填しました。


外側です。


次回は7月17日です。
喜田さん、よろしくね。

昨日の繕いの会・器再楽にはお二人の新しい方が

2014-06-13 10:47:51 | 繕いの会の様子
昨日の繕いの会、私のブログを見てという方が初めて参加されたのと、西宮流ブロガーでは、2回目の参加の猫田猫美さんとモモケルさんが初参加でした。

初めて参加された方は、口辺が欠けたものを3点持参されました。
これらは、容易です。
(写真を撮れていません。)

でも、続けて繕いを勉強したいという方なので、本格的な繕いもこれからお教えします。

さて、今回もモモケルさんと一緒に遅れてきた猫田さん、また道に迷ったと。
でも、今回はパトカーの先導はありませんでした。

さて、常連さんの畑谷さんは、今回は有馬温泉の知り合いの方からの依頼品を持ち込まれました。
もう要領は分かっているので、時々見てあげるだけで。
大きな欠けのある粋な鉢については、ベース作りは一度では無理ですよと助言。
一応ベースづくりをしてもらって預かりました。
他のものは、持ち帰り、寝る前まで形を見守ってあげてもらいます。 


モモケルさんの繕い。
沢山持参された作品は、モモケルさんのブログにアップされていますが、ほんとその多さには驚きましたね。
震災で壊れた時のもののようです。

先ずは、1回目でできるものに限定して取り掛かってもらいました。
今回は欠けた部分(ほつ)の繕いと、ひび(にゅう)の入ったものの繕いです。

割れたもののその部品がない大変難しいものもたくさんありそうです。
当分通ってもらわないといけませんが、それらが完了した暁には、凄腕に変身していることでしょう。


さて、猫田さんの2つ目の猫の置物です。
腕をめくらないで作業すると、アラルダイトが大切な服について、とんでもないことになります。
他のメンバーの助言で、このあと少しは腕まくりして。


一人では、とても難しいので、他のメンバーが自分の繕いをせずに応援です。
猫田節の楽しい会話を交えて、えらく賑わっていますね。
前回の白い猫の置物の方は、新しく来られた方に繕い部分を少しヤスリ掛けをして整形してもらったものの、そのあと放ったらかしです。
可愛そうに。
私は、前回のあと、だいぶ手を入れてほぼベースが出来た状態までしているのに。
色を塗るため、この日は絵の具まで用意してきたのにね。
ヤスリ掛けの音が苦手という猫田さん、ドナイするねん!

そうそう、近所のブロガーの「さとっさん」が見に来てくれていました。