夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

題詠:青龍/朱雀

2007-01-10 | poetry
 青龍、朱雀、白虎、玄武って聞いたことがあるでしょう。中国の伝説上の動物で、それぞれ東、南、西、北を守ると言われていて、高松塚古墳の壁画にも描かれていました。「四聖獣」っていうのはアニメの影響みたいで、「四神」というのが正しいようです。

 この順は太陽が天を回る順番(麻雀もそうですねw)で、そう考えれば季節を当てはめた青春、朱夏、白秋、玄冬という言葉もわかりやすいでしょう。玄って玄人(くろうと)って言葉があるように黒なんですね。どんな姿かと言うとたぶんヴァリエーションがあるんでしょうけど、青龍と白虎はそのまま龍と虎で、朱雀はスズメじゃなくて鳳凰みたいな鳥、玄武は足の長い亀に蛇が巻き付いたものだそうです。

 平安京の真ん中の宮城から南に延びる大通りを朱雀大路、その門を朱雀門っていうのもこれですんなりわかるでしょう。会津の白虎隊って悲劇的な最期を遂げたことで有名ですが、これは明治政府軍と戦うために15歳~17歳の少年から編成されたもので、他に50歳以上の玄武隊、36~49歳の青龍隊、18歳~35歳の朱雀隊っていうのがありました。順番がバラバラみたいですけど、おそらく中心的な戦力から順につけたんでしょう。

 ということで今回の詩の予備知識としてちょっと触れておきました。いずれ白虎と玄武も作ってみたいと思っています。


    青龍

 あたしは春がちょっと苦手
 花粉症のせいもあるけど
 気分が落ち込みやすい
 だのに無理をするからよけい良くない

 空のずっと遠くの果てに
 ちりちりと青い火花が跳ね回っている
 そうかそうかと間延びした顔で
 あたしはうなずき返す

 ちぐはぐな季節にちぐはぐな幻想
 また目がかゆくなって
 陽が昇る前になめてもらいに行く



    朱雀

 あたしの中にはオレンジがある
 とてもみずみずしく、輝いていて
 渇いたときも、めげたときも
 ぎゅぎゅって癒してくれる

 猛暑って感じの夕暮れには
 それは熱を持ったようになって
 ゆっくり大きな翼を広げていく
 重なり合った花びらが開いていくように

 汗ばんだ額に髪の毛が貼りついたあたしは
 つまんないこと言うやつも
 ふざけたことをするやつも
 みんなまとめて南十字星の向こうまで
 吹き飛ばしちゃう



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4 コメント

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前置きが… (ぽけっと)
2007-01-11 23:55:22
とてもおもしろかったです。
そこでかなりイメージが浮かんでしまったので,肝心の詩の方がタイトルと中味の文体にギャップがあるように感じてちょっとしっくりきませんでした。

姿を見られて去って行く龍のお嫁さんが、子供がむずかったときになめさせるように、と自分の目玉を一個置いていった、という民話を思い出しました。
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うんうん (夢のもつれ)
2007-01-12 00:40:14
詩として満足いく出来栄えか?と言われればそうではないでしょうね。中国の伝説に近くすればアニメやゲームのような感じになっちゃうというふうにも思っていましたし。
なんでも題材にしてみるって自分ではいろいろおもしろいんですが。

「龍の子太郎」は子どものときの愛読書で、それを思い出して使ったんですが、そこに気づいていただいたのはうれしいですね♪

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あけましてです (いちご)
2007-01-12 14:39:39
気分はすっかりゲームの世界へ・・・・
全く高尚ではない私ですので恥ずかしいですが
(白虎隊も途中で寝た)
またことしもどうぞよろしくです。
私は青龍の詩がよいなあと思いました♪

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あけおめです (夢のもつれ)
2007-01-13 11:30:53
いえいえ高尚じゃないのは私も好きですよ。
白虎隊は渋谷の駅にでかい広告が出てましたが、長い時代劇って深夜にずるずる見るものだという気がするので見なかったですw。
青龍が陰で、朱雀が陽なんですけど、青龍の方が作りやすかったですね。きっと私が陰湿なタイプだからかなって思いましたww

今年もよろしくお願いします。
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