夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

外に向かって閉じた街

2005-04-13 | tale
  すべてがデータになる前に(9)  ぼくは空想の街を造る。それはきっとトレドにどこか似ているはずだ。狂気の雲が狂人の街を覆っている。エル・グレコって人の描く人物は、みんな狂った熱病患者なんだ。ここの人たちも住まわせてあげよう、この橋のそばに、この城壁のそばに。熱病の人たちを冷ましてあげるために、深い淵にいる人たちを狂熱で引き上げてもらうために。ぼくは雲の下を飛んでいるから。  あの女もそう . . . 本文を読む