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五十嵐貴久「パパとムスメの7日」

2015-07-19 16:25:11 | 読書
この作者も、何冊か読んだ事がある。
初めて読んだのはデビュー作の「リカ」。
ホラーサスペンス大賞を受賞した作品とかで、
OLさんがどうしたとか言う話だったような・・・。

その後も何作か読んだが、
内容的には全てウロ覚え・・・。
思い返す度に、こんな何冊も読んでいるのにと、
少し哀しくもなってしまう・・・。

ただ、悪い印象はなかったから、
この本も購入しているわけで、
それでもあまり期待はせずに
読み始めることに。

舞台は、東京。
電車の脱線事故で47歳の父と、
16歳の女子高生のムスメの
心が入れ替わってしまい・・・
ってなお話。

設定的には、ありきたり。
使い古され、書き尽くされた感もあるくらいに。
だけど、読んでみると以外に面白く、
すんなりとページが進む。

父親は無気力事なかれ社員ながら副部長で、
成功の見込みのないPJのリーダーに。
ムスメは、憧れの先輩と初デートの約束があり、
期末テストも間近に迫りと、
問題山積の中でも、
ムスメの父に対する扱い方が見事で、
気軽に「殺す」と言えてしまえるあたり、
無視されていようが、口聞いてもらえなくっても、
良い家族かも知んないと、思ってしまう。

こんな設定でも、良い作品に仕上げられる
自信があったんだろうけど、
確かに面白かった。

ほんとにありきたりで、
入れ替わったおかげで問題解決とか、
ご都合主義も満載だが、
それでも面白いものは、面白い。

ちょっと流石プロだと、
感じてしまった1冊でした。

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