枕上書 番外編より
鳳九は 会議について本当の事は 勿論知らなかった。
帝君と一緒に章尾山に行けるなんて 本当に嬉しい!
そして、ゴンゴンと二人で 大いに楽しむことに
した。
帝君が会議中 章尾山で遊び尽くした鳳九。
設営に戻ると 従者が鳳九の荷物を運び出して
いる。 仙婢たちの控え場所に鳳九の荷物が行って
しまったので、帝君の設営に移すところだった。
鳳九はそれをとどめて 従者には 帝君がお疲れだろう
と 自らお茶を用意し、持って行かせた。
自分が帝君の設営で共に過ごす事は 帝君におかしな
噂がたつ因になるかもしれない・・・
何と言っても 女性の影さえ無い過去の帝君の威厳を
損ねる事になっては、と気遣ったのだった。
鳳九は部屋に行くと、疲れたゴンゴンを寝かしつけ
自分の荷物を整理し始めた。
整理しながら ふと気付く。
従者は 私の世話をするために もしや帝君のお世話が
済んでいないのでは?
大晨宮では 帝君が法会などに参加する時、荷物の
準備や整理を鳳九がしていた。帝君はそれをとても
喜んだので、鳳九は思い立って 帝君の設営へ
行ってみる事にした。
帝君の設営場所は広い敷地内にあった。広い庭を
通って寝所まで辿り着く。
が・・・寝所の門には 鍵がかかっていた!
帝君の結界をとおれても、実物の鍵には
太刀打ちできない💦これは困った・・従者が
来るまで待つようかしら・・・
鳳九がまごまごしていると、突然大きな怒鳴り声。
「貴女は何者!? ここで何をしている!」