監督 クェンティン・タランティーノ
ユマ・サーマン (ザ・ブライド(ブラック・マンバ))
ルーシー・リュー (オーレン・イシイ(コットンマウス))
ヴィヴィカ・A・フォックス (ヴァニータ・グリーン(コッパーヘッド))
マイケル・マドセン (バド(サイドワインダー))
ダリル・ハンナ (エル・ドライバー(カリフォルニア・マウンテン・スネーク))
デイヴィッド・キャラダイン (ビル)
JJサニー千葉 (服部半蔵)
ジュリー・ドレフュス (ソフィ・ファタール)
栗山千明 (ゴーゴー夕張)
リュー・チャーフィー (ジョニー・モー)
マイケル・パークス (保安官)
國村隼 (田中組長)
菅田俊 (弁田組長)
麿赤兒 (小澤組長)
大門伍朗 (本多組長)
北村一輝 (小路組長)
風祭ゆき (青葉屋女将)
佐藤佐吉 (青葉屋支配人)
大葉健二 (寿司屋店員)
ひとりの女が長い眠りから目覚める。彼女の名は、ザ・ブライド(ユマ・サーマン)。自分の結婚式の最中に、かつて所属していた毒ヘビ暗殺団の襲撃を受け、夫やお腹の子を殺されたのだ。奇跡的に回復した彼女に残されたのは、暗殺団とそのボス―ビル(デヴィッド・キャラダイン)への復讐のニ文字だけだった。ザ・ブライドは伝説の刀鍛冶―服部半蔵(サニー千葉)を訪ね、名刀ハットリ・ハンゾウを譲り受ける。暗殺団のメンバーは5名。その名を記したリストを手に、女刺客の復讐の旅が始まった。キル・ビル…ビルを殺せ!
★★★☆☆
何を今さら、の『キル・ビル』である。昔々、『ビデオでーた』っていうビデオ中心の映画情報誌を隅々まで読んでいた頃、未公開映画『レザボア・ドッグス』の、銃口を至近距離で向け合った広告写真がやけに気になって、早速レンタルして観たときの衝撃は忘れられない。コイツはすげー拾いモノ!と、友だち連中に紹介しまくった。そしてそれから間もなくの『パルプ・フィクション』のカンヌ映画祭パルム・ドールである。いやぁ、ビックリした。もちろん劇場に足を運んだし、これまた面白かった。だが、それ以降ボクのタラ熱は急速に冷めて行った。次に観た『フォー・ルームス』などなど見るたびに失望、ブームとは裏腹に芸術とバイオレンスの絶妙な味などなくなっていくのを感じた。今や、描写が過剰なだけのオマージュ映画を作り続ける人になっちゃった気がする。そんなわけでタランティーノ監督映画は最近とんと観ていなかったのだが、近所のビデオ店で50円レンタルとかやっていて、つい・・・。で、ついに観てしまったこの『キル・ビル』。タランティーノ監督のB級C級アクション映画オタクぶり全開!お話自体、梶芽衣子の『修羅雪姫』を踏襲しているし。基本的に70年代ごろの赤味を帯びた粒子の粗いフィルムの、エログロOKの日本映画を再現したようなトンデモナイ映画に仕上がっている。冒頭アクション、ヴァニータ・グリーンとの格闘が凄くいい。ごく日常的な台所空間や居間で繰り広げられる死闘の生々しさといったらない。しかも愛娘ニッキーが帰宅して母親と女友だちを装って休戦する場面が素敵だ。そう、この場面にこの映画の主題がすでに盛り込まれている。冷徹な殺し屋同士が殺戮を繰り返す映画だが、重要なテーマは「母親」。殺し屋家業を抜け出そうとしたのも妊娠したからだし、お腹の赤ん坊を殺されたと信じたからこそ殺し屋集団に復讐を誓うし。ニッキーに「大人になってまだ許せなかったら待ってるから」なんて言うのもそう。その点では、キル・ビル&キル・ビル2はしっかりした主題をもったアクション映画ではあるのだが、なにせタランティーノの趣味全開ぶりが合うかどうかにかかってくる。現実に東京の料亭でこんな大量大殺戮なんて発生したら、数分で警察は駆けつけるし数時間後には世界中でトップニュースになるんじゃないかな。ヤクザが全員拳銃ひとつ隠し持ってなくてナイフやドスでもなくて、日本刀でチャンバラやっちゃうってのもスゲー話。日本刀携えて飛行機に乗っちゃう図もスゲー、日本刀背負ってバイク乗ってる図もスゲー。「ヤッチマイナー!」のルーシー・リュー姉さんも、鉄球ブンブン振り回す栗山千明も、インパクトありすぎ!ゴーゴー夕張なんつー名前に笑ってしまう。もうこのへんの対戦なんて、完全に格闘ゲームのノリである。大好きなアクション映画からバイオレンスなジャパニメーションから格闘ゲームからなんでも感でも詰め込んだ、オマージュで作った映画。・・・う~ん、好きじゃない。好きじゃないけど、インパクトが凄すぎる映画なのは確かだなぁ。
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