映画『カル』

2012年06月05日 | 映画の感想



監督 チャン・ユニョン
ハン・ソッキュ
シム・ウナ
ヨム・ジョンア
チャン・ハンソン
ユ・ジュンサン
アン・ソクァン
猟奇殺人を題材にして韓国で大ヒットを記録したサスペンス・スリラー。事件の発端は3つのバラバラ殺人事件。手がかりとなるミステリアスな美女スヨンを追う刑事チョは、捜査を進めるうちに彼女の異様な過去にはまっていく……。被害者が加害者に、そして加害者が被害者へと姿を変える迷宮の中で、スヨンの記憶に踏み込んだ刑事は逃れられない悪夢の結末を迎えることになる……。主演は「シュリ」のハ・ソッキュ。

★★☆☆☆
う~ん、コレはボク的にはアウトだな。所謂猟奇連続殺人事件もの。開巻いきなりの解体シーン。次々と発見される黒ビニル袋詰めのバラバラ死体。しかも人体各部が別人のものになっている・・・『羊たちの沈黙』やら『セブン』やら猟奇殺人を売りモノにした猟奇ミステリー映画はここ最近多いわけだが、エレベーターの中で袋が裂けて中身が散乱したりと、描写がとにかく鮮烈、一連の韓国ホラーの中でもでもドギツサはかなりのもの。ただ、この映画、監督いわく、13もの謎が秘められているらしい。確かに、なぜこんな行動を?実際どうなったの?という謎がやたら多い映画になっている。そこがどうやらこの手のミステリーが好きな人にとってオイシイみたいだ。デヴィッド・リンチの映画を解読するみたいに。でも、ちょっと待った。この映画は、本来の伏線に対して回収すべき結末がちゃんとできていないだけのやりっぱなしなんじゃないか?大方のストーリーはそんな謎だらけなんてもんじゃないし。謎として提示すべきは、主犯の動機だけに絞ったほうがインパクトがあったんじゃないか?と、そんなふうに感じるのはボクだけだろうか。大体、犯罪に絡んでいる人間が複数の、この手の人体解体事件なんて、新興宗教絡みの事件でしか聞いたことがない。あくまで主犯者のトラウマ的問題であり、個人の内面世界で成立する異常犯罪。マインド・コントロールなしで、こんな異常犯罪に加担する複数の人物がいるってこと自体が不自然に思えるのは、ボクだけだろうか。複数でこんなエキセントリックな事件を起こしたら、すぐに綻んでしまうはずだ。確かに謎めいた映画だが、ボクには、編集の都合でうまく話を回収できなかったけどそれが謎めいて見えただけなんだけど、そこを売りにしちゃおう作戦のナンチャッテ映画に思えてならない。ただし、韓国映画の女性、綺麗だよなぁ。つい、日本の女優のあの人みたい、なんてふうに思って魅せられてしまう。う~ん、この女優さんは、和久井映見と檀れいを足したみたいな美人、他の役でも見てみたい感じだが、すでに女優はやめてるらしい。惜しい!

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