Tomotubby’s Travel Blog

Tomotubby と Pet の奇妙な旅 Blog。
でもホントに旅 Blog なんだろうか?

賣人頭 (Heads for Sale) (Singapore 虎豹別墅)

2006-04-11 | Tiger Balm Gardens
穴犬の視線(Digger Dog's view)というブログを運営されているTedzさんから、タイガーバームガーデンの記事にトラックバックを頂きました。Tedzさんは、シンガポールのガーデンがテーマパーク「ハウパーヴィラ」として営業されていた1997年頃の園内の写真をブログにたくさん載せられているのですが、この中に気になる写真を発見しました。こんなのです。(お借りした写真、ちょっとトリミングしました。すみません)


「賣人頭」(1997)

机の上に首が全部で12個並べられています。壁に「賣人頭」とあるので首は売り物で、これはいわば商品陳列なのでしょう。壁に「兇」「悪」「詐」「奸」とあるので、首の人物の素性がだいたい判ります。旗には「要煎要炸」とありますが、これは中華料理のレシピに出てくるような言葉なので、首は食用に売られているのでしょう。

Tomotubby も「ハウパーヴィラ」時代に庭園を訪れたことがあるのですが、この写真の像には見覚えがありません。また二年ほど前に訪れて網羅的に写真を撮ってきたつもりでしたが、このような禍々しい像を見つけることはできませんでした。ちょうどその頃「十殿閻羅」のある園内東半分が閉鎖され修復されていましたので、この像も入れなかったエリアにあったに違いありません。

ところが修復を終え公開されているエリアの写真を見ていたら、下のような群像を見つけました。


「苦海魚涯 回頭是岸」(2004)

「苦海魚涯 回頭是岸」と書かれた崖に首が並べられているのですが、全部で12個。よく見ると「賣人頭」の首と同じです。机の中央の大きな首は岩のてっぺんに置かれています。机の右端の緑の帽子を被った鬚のある首もすぐ見つけられました。つまり「賣人頭」の像をいったん壊して、新たに「苦海魚涯 回頭是岸」の像に作り直しているのです。なかなか器用なことができるものだと感心しました。もしかすると、取り壊されてしまった香港のガーデンの像も、どこかに保存されていて、移転・再建されたりするのかもしれません。少し希望が持てました。

「苦海魚涯 回頭是岸」とはどういう意味でしょうか?「回頭是岸」の方は「悔い改めれば救われる」という意味があるようです。荒れた地の果てのような海に流された首も、悔い改めればこの岸に戻ってくることができる。というような意味でしょうか。Tomotubby は、中国の紙幣にも描かれていた荒波に洗われる海南島の海岸「天涯海角」を思い浮かべました。かつて罪人が流刑に処された「地の果て」の土地です。


今や珍しい二元札


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2 コメント

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おもしろい話です (Tedz)
2006-04-15 12:52:59
Tomotubbyさんのブログは切り口が正確で、ためになります。罪人の首を売ってるんだねえ。中国では少なからず残酷性のある話を聞くのですが、それが今に生きる中国人とどう関わっているのか、想像がつかないな。中国の人がことさら残忍だとは思わないけども、皮膚感覚は違うのか?
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中国の処刑 (Tomotubby)
2006-04-16 05:49:40
中国は未だに見せしめのため、公開処刑をしています。ネットでも麻薬所持、売春で処刑になった女性の写真がよく出回っています。一部グロテスク注意です。



現代

漂亮女死刑犯的最后24小時

http://www.yulebbs.com/jingcai/2005/542.html

令人震撼的槍决図片

http://www.peacehall.com/news/gb/china/2004/12/200412130343.shtml



過去にも日本では考えられない処刑法を編み出しています。中国やベトナムでは首の写真絵葉書も残っています。



清代~人民共和国

中国死刑観察

http://www.chinamonitor.org/gallery/
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