goo blog サービス終了のお知らせ 

ごろごろで 楽しく記憶☆ ~勉強は楽しまなくっちゃ♪~

語呂合わせで楽しく記憶して、勉強に役立てて欲しいな♡
ちょっとした日常のハッピーネタも書いちゃうかも。

ルノワール展 ~国立新美術館~(2)

2016-07-19 21:49:37 | 美術展・書道展めぐり
今回のルノワール展は、オルセー美術館とオランジュリー美術館が所蔵する
100点を超える絵画や彫刻、デッサンなどの展示の他、
当時画家本人が使っていたパレットや絵の具、ルノワール自身の映像も見ることが出来ました。

展示は・・・
1章 印象派に向かって
2章 「私は人物画家だ」:肖像画の制作
3章 「風景画の手技」
・・・
というふうに、時代を追うと同時に、テーマごとに展示されていました。

※ こちらで、展示の全体が見られるようになっているので、よかったら覗いてみてくださいね。
http://renoir.exhn.jp/exhibition/#chapter02

ルノワールは印象派の時期もありましたが、そうでない時期も多く、
今回いろいろな時期の作品を見ることが出来、
ルノワールの生涯を通しての画家のしての歩みを、その解説と共に知ることが出来ました。


展示室に入ってすぐあったのは、”印象派に向かって”というテーマの作品。
『陽光の中の裸婦』は、印象派の技法によって描かれた最初期の作品です。(上のサイトから見られます。
光の当たっていない影の部分を、
肌の色としてはありえない紫や緑っぽい色で描いているので当時酷評されましたが、
光と影の両方の部分を描き、木漏れ日の感じを表現した画期的な作品だったんだと思います。
でも当時、とても勇気のあることだったんだろうなぁという感想を持ちました。


そして、最初に圧倒されたのが、肖像画
『ウイリアム・シスレー』(1864年・オルセー美術館)です。

 ネットより

写真と違わないほど、いやそれ以上に忠実に描かれています。
透明感のある肌艶、意志のある瞳・・・
そして、シスレーの気質や、その時の気分まで表現されていて、
こんなに引き込まれる肖像画を見たのは初めてです
ルノワール自身が「私は肖像画家だ」とモネに言うだけあって、見事です

他にも『クロード・モネ』や有名な『ダラス夫人』などもありましたが、
多くの夫人を描いているのに、どれとして似ているものがありません。
一人一人違う・・・顔かたちだけでなく、
その人の性格や生き方、生きてきた歴史まで・・・
内面をここまで描き出しているのは、本当に素晴らしいとしか言いようがありません。

また、ルノワールの描く女性は優しい感じの人が多くて好きなんですが、
『ヴェールをつけた若い女性』は斜め後姿でヴェール越しなのに、本当に美しく、
羽織った布地も暖かく柔らかい感じが出ていて、とても綺麗でした。

 ネットより



さて、今回の展示で、なんといっても、一番感動したのは
≪ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会≫(1876年 オルセー美術館)

 ネットより

まさに印象派
木漏れ日を、人物の服や帽子や地面に、白や黄色を使って表現しています。
全体的に紺や黒、グレーといった落ち着いたトーンの色が多いのに、
どうしてこの絵は明るくて楽しそうなんだろうと、
しばし見入ってしまいました。

手前の二人の女性が綺麗で可愛いので、まず目が行きます
さすが、肖像画家ルノワール、女性を描くのお上手です 
一番手前の女性は、絵の中にいない、もっと手前の人に微笑みかけているようなので、
この絵の手前にも、空間の広がりを感じさせてくれます。

木漏れ日が、明るい太陽の存在を感じさせ、
戸外の明るい開放的な雰囲気を出すのに役立っているのかもしれません。
あちこちに効果的に使われている白っぽいドレスや黄色い帽子が
落ち着いたトーンの中でかえって引き立ち、
踊っている女性のドレスの流れるようなひだも、動きを感じさせてくれます。
赤という色が、帽子の一部や飾りなどに、ほんの少ししか使われていないのに
印象的に記憶に残って、絵を明るく感じさせてくれるのかもしれません。

そして、描かれている人物の穏やかな表情・・・
・・・楽しそうな語らいや、音楽が聞こえてきそうな
そんな錯覚にも陥ります。


それにしても、どうしてこの絵にこんなにもひき付けられるんだろう?
何度も何度も見たくなる・・・ずっと見ていても飽きない
・・・その理由が知りたくて何度も見に帰って来て
分かりました。
絵の中の人物が生きているようなんです。

人物が、平面じゃなく立体的なふくらみを持ち、しかも温度を持っている・・・
微笑み、語らい、踊っている・・
大勢の人物が生きて動いている気がするので、絵の中の空気の流れや熱を感じるんです。
・・・この感覚は、原画が持つ力というのでしょうか?
画像ではお伝えしきれないので、是非美術館に足を運んで実際に見て頂きたいな~と思います。

肖像画などは、じっと静止している一場面を写し取った感じ、
・・・実際に、モデルさんはじっとしていらしたと思うんですが、
この絵は、動きのある舞踏会の一瞬をとらえたような、そんな印象の絵なんです。


美術館で買ってきた本によると、
「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」はパリのモンマルトルにあった風車(ムーラン)が目印のダンスホールで、
飲んで騒ぐ他の店とは違い、落ち着いた雰囲気が漂う店。
35歳のルノワールは、このダンスホールの近くに、アトリエ兼住居の部屋を借りて住み、
戸外での制作にこだわって、
この店に毎回大きなカンヴァスを持ち込んで、一心に筆を動かしていたそうです。
手前の少女はスカウトした姉妹、
そして、友人や知人にも頼んで絵のモデルをしてもらったようです。

色を混ぜるほど濁ってしまう絵の具の特性を知っていて、
印象派の画家たちは絵の具をそのままカンヴァスに置く”筆触分割(ひっしょくぶんかつ)”
という最新の方法を使いましたが、
ルノワールもこの方法で、光を描き出したようです。
この絵でも、最も明るい部分は白い絵の具をそのまま置き、まばゆい光の輝きを表現しているそうです。

また、チューブ入りの絵の具の発明で、屋外で制作出来るようになったことが
印象派の誕生のきっかけとなったそうですが、
当時実際に使っていたものを見ることが出来たのも、貴重な経験でした。

日本ではじめて展示されたルノワールの最高傑作「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」
何度も写真などでは見たことがありましたが、本物は想像をはるかに超えた素晴らしいものでした
この機会に、この目で実際に見ることが出来て、本当に幸せでした。(´ー`*)。・:*:・☆






ルノワール展 ~国立新美術館~

2016-07-17 21:17:36 | 美術展・書道展めぐり
7月15日金曜日、東京の国立新美術館へ ”ルノワール展”を見に行ってきました。

当日券売り場が混むかな~ということで、
あらかじめネットで買える当日券を購入して行きました。(美術館のサイトから買えます。)
行った日は、平日で雨が降っていたので混んでいません出したが、
売り場は外なので、休日などで雨やカンカン照りの中並ぶのはちょっとという方にはいいかもですね。



中に入ると・・・



大好きな”ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会”がお出迎えしてくれます。



”ルノワール展”の展示室入口



ロビーと違って、中はかなり冷房が効いていて、入るとすぐ ひんやり~。
絵のためには、冷房がきつめの方がいいのかしら?
寒い人のために薄いブランケットも貸してくれますが、私は美術館って寒いイメージだったので、
ジャケットを持って行っていて正解でした。


ルノワールの絵は昔から好きだったんですが、
見に来れてよかった~~。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。
と何度思った事か。
本当に素晴らしかったです

今回のルノワール展のための本も買ってきましたので、
内容についてはそれを読んでから書くことにして
今日は、美術館の雰囲気をお伝えできたら・・・と思います。


美術館の3階には、下を見下ろしながらフランス料理を楽しめるお店があり



2階にはカフェ



1階にもリーズナブルなお値段で、お茶や軽食が楽しめるカフェがあり、



地下にも、軽食も食べられるカフェとグッズを売っているショップがあります。


私は3階のお店で、ワンプレートのランチとデザートのセットを頂くことに。


お魚にかかっているソースが美味しかったです。

私が選んデザートは、ブラマンジェ(?)と、クルミとバナナの小さいケーク


ひと時、ゆっくり優雅な時間を過ごせました。


展示を見て回った後は歩き疲れたので、1階のカフェで
”ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会”の大きなパネルを見ながら、休憩しました。
カフェオレが丁度私好みの味で美味しくて、生き返りました。(笑)

展示室の外には、二番目に気に入った”都会のダンス”のパネルもあって



余韻を楽しめました

毎日書道展もしていましたが、さすがに両方は無理。。
でも、ルノワール展を堪能で来て、本当に幸せでした。(´ー`*)。・:*:・ポワァァン

ギィ・デサップ展 2016

2016-06-27 11:35:47 | 美術展・書道展めぐり
6月13日の月曜日、高松三越で開かれていたギィ・デサップ展に行ってきました。
記事を書きかけたままになっていたんですが、
最近、過去の『ギィ・デサップ展』の記事を見に来て下さる方が結構いらっしゃるので、
遅くなりましたがアップしてみようと思います。



本当は前日までの3日間、ご本人がいらっしゃる時に行きたかったんですが、
結局最終日に、丁度仕事が休みの息子と行きました。

今回の作品展の特徴は、上の案内はがきにある絵のような雨や夜の都会の絵だけでなく、
田舎の田園風景の絵がたくさんあったことです。

説明してくださる方によると、ギィ・デサップさんは田舎に住んでいらして、
ほんとうは田園風景の方をご本人は描きたいんだとか。
でも、都会の夜のキラキラ光り輝く風景を希望する人が多くて、そちらもたくさん描いているんだそうです。


これはネット上にあった桜の絵ですが、こんな感じの桜の絵もあって、とても綺麗でした。





この他、グリーン一色とか、パープル一色の絵・・・
(もちろん、微妙に違うグリーンやパープルで描かれているんですが)
オレンジが基調となった絵など、
前回見ることが出来なかった新しい感じの絵もたくさんあって、とっても興味深かったです。

高知県のモネの庭に行って描かれた『睡蓮』もありました。

こちらのサイトで、たくさんの作品を見ることが出来ます。
http://www.suiha.co.jp/artists/contract-artists/guy_dessapt#sakuhin_title

今回は、絵が好きな息子の説明を聞きながら見て回って、
ほーーー、なるほど~~ と、
一人で見るよりもいろいろな発見があって面白かったです。

説明員さんが
「昨日までだったらギィ・デサップさんご本人がいらしていたのに残念です。
きっと絵に詳しい息子さんに会われたら喜ばれたと思いますよ。」
とおっしゃっていたので、息子の説明は結構あたっていたのかしら?

その方とは、息子が前日に行った岡山の大原美術館の話でも盛り上がっていました。
私は、知らない画家の名前にちんぷんかんぷんでしたが。(^^ゞ
猪熊弦一郎美術館も行かれたばかりだそうで、猪熊さんのお弟子さんがその方の師匠だったとか。
猪熊さんの今回の「私の履歴書」展の話も楽しかったです。


さて、今回一番私が感動したのが、この水彩画

水性絵の具でも、こんな風に繊細に光輝く宝石箱のような絵を描けるのに、とても驚きました。


(ネットより)
実物はもっと綺麗なんですよ~。その魅力を十分お伝えできないのがもどかしいです。

おいくらだったかな~?
私がお金持ちだったら欲しいな~ 毎日見ていたいな~
と、贅沢な事を考えてしまいました。(*^▽^*)ゞ

高松の名所・屋島をさらりと描かれた水彩画もあって、
もっともっといろいろな絵を見たいな~と思わずにいられませんでした。

2~3年に一度日本に来られるそうなので、今度こそお会いできるといいな 
でも、ご本人とってもお元気だそうですが、ご高齢なので長時間の飛行機が大変なんですよね~
と説明員さん。

そっか~~

じゃ、また、飛行機が辛くないうちに、毎年でもいらして頂けたら
また違う絵をたくさん見せてもらえたらと思います。

現在77歳、丁度2年前の6月に来られた時、
「画家は70代の今が一番脂が乗っている時なんですよ」とおっしゃっていたので、
まだまだこれからのご活躍が楽しみです。

因みに、説明員さん、2年前にお会いしてそんなお話をしてくれた時の事を
覚えていらっしゃって、びっくり!
10分位お話しても覚えてるんですよって・・・えーーー!
それもすごいです。(笑)
このブログの記事を書きながら印象派の勉強をしたばかりで、
「現代の印象派なんですよ」というお話がとっても興味深くて、
いろいろ教えてもらって勉強になり、嬉しかった記憶があります。

息子によると、ひとりよがりな絵を描く画家が多い中で、
ギィ・デサップさんは、見る人の事を考えて描いている優しい人とのこと。
説明員さんも、おうちに飾ってもその家にしっくりなじむので人気があるんです
というようなことを言われていたと思います。
確かに、一日中見ていても飽きないし、幸せな気持ちになれます。
自然を描いた風景画は癒してくれる効果もありそうです。
そういう意味では、キラキラの都会の絵も素敵ですが、田園風景もいいな~
と思いました。

美術展に行っても、いいな~と思っても自分の部屋に飾りたいな~と思う絵はなかなかないんですが、
部屋に飾っていつも見ていたい・・・そんな風に心から思える絵
それが、ギィ・デサップさんの絵です。


こちらの画廊さんのサイトで、ご本人のインタビューも見ることが出来ます。

http://www.suiha.co.jp/artists/contract-artists/guy_dessapt/




猪熊弦一郎展 ~私の履歴書~ (2)

2016-06-09 10:03:43 | 美術展・書道展めぐり
昨日の続きです。

猪熊弦一郎さんは、東京美術学校に在学中一年間病気で休学することになり、
治って上京しようとしたとき関東大震災が起こりました。
幸い美術学校は無事でしばらく通学するも、
その後美術学校を中退して、結婚して妻とパリに行くことにします。

その頃パリで描いた絵です。



   
(クリックして大きくして見てくださいね。) 
 

パリでは、尊敬するマチス(当時69歳)のアトリエに会いに行きに、マチスの絵も買ったようです。
また、何度か絵を見てもらったそうです。

最初、4,5点の絵を額縁に入れて持って会いに行きます。
マチスに「額縁に入れなければよくみえないような絵じゃダメだよ」と叱られ、
「お前はピカソが好きだろう」「君の絵はうますぎる」と言われます。
・・・「自分の絵になっていない」ということだったみたいです。
うまく描くということは、人に良く見てもらいたいと思うために描くことに通じる。
思った事を素直な、虚飾のない姿でカンバスにぶつけることこそ一番大切だ・・・という意味だったようです。
この言葉は、猪熊さんの人生を通じて、最も大きな教訓となったそうです。

結局何度見てもらっても、作品についても具体的な批評はしてもらえなかったとか。

手取り足取り絵に関する具体論を教わろうとしても何にもならないと思い当たり、
自分のものをつくっていかなければいけないことを悟ったそうです。
ところが今度はマチスのとりこになってしまい、どう描いてもマチス風になってしまったとか。

※このあたりの詳しいことは、美術館で買った、抜粋が載っている元の本『私の履歴書』に載っていました。

ピカソには、ピカソの個展に行ったとき偶然会えたそうです。
奥さんが下手なフランス語で一生懸命話しかける横で、猪熊さんはエキサイトして立ち続けたとか。

パリ時代の最大の収穫は、ピカソやマチスに会えたこと・・・と本の中で語っています。

”そうした存在は周囲の人を往々にして「スパーク」させる。
それぞれが持っている才能が爆発するための点火剤しなるのだ。”・・・と。

第二次世界大戦がはじまって、ドイツ軍が接近しても、
猪熊さんはなかなかパリから去ろうとしませんでした。
なんとかいい絵をひとつでも残したいと、「マドモアゼルM」という作品に取りかかっていたためです。


でも結局この絵の制作を途中であきらめ、スペインとパリの中間にあるレゼジー村で40日間過ごします。
この絵は、そこで描かれたものです。
 
のどかなヨーロッパの明るい絵で、私はとっても好きになりました。

その後そこも避難民でいっぱいになり、いったんパリに戻り、更に1年ほど居残り、
最後の日本への避難船で日本に帰ってくることになります。


今回の展示はここまでです。

美術館の休憩用の椅子の横に置かれていた『私の履歴書』の見本。
パラパラ読んでみると、展示されていないエピソードもたくさん載っていたので、
ひょっとして、美術館の売店に売っていないかな~?と思って行ってみると、
売っていたので嬉しかったです。


美術館の後は、美術館併設のカフェ”MIMOCA”へ~

猪熊さん制作のオブジェと一面の人工滝を見ながら、ゆっくり昼食を食べることにしました。
梅雨なのに丁度薄日が差して、水がキラキラ輝いて綺麗でした。


この紅茶が美味しかったです

数量制限でなかなか食べられない”いのくまの昼飯”


今日は食べることが出来ました。
雑穀ご飯に、、和風ハンバーグ、マリネ? もやしと何かのスープ コーンの卵焼き、ドリンク・・・

どれも見た目にも味にもとてもセンスを感じるもので、
さすが美術館のランチ です。
お箸もこんなに使いやすいお箸は初めてというもので、
そんなところにも心遣いを感じました。



今回の「猪熊弦一郎展 ~前編~」は、6月30日までですので、
お近くの方、また今月香川へ来られる方、良かったら覗いてみませんか?

後編の展覧会は11月ということで、それも今から楽しみです。(*^.^*)

猪熊弦一郎展 ~私の履歴書~ (1)

2016-06-08 21:45:58 | 美術展・書道展めぐり
今週からいよいよ梅雨に入り、全国的にスッキリしない天気ですね。
昨日は大雨の時に限って宅配便の配達が2件あり、有難いやら申し訳ないやら。(・・;)
梅雨も必要なんですけど、通勤通学の方、そして配達や外でのお仕事の方は大変ですね。
あまりたくさん降らないこととを祈るばかりです。

さて、月曜日は、梅雨入りしたばかりでまだ曇りの予報だったので、
以前から行きたかった丸亀市にある猪熊弦一郎(いのくまげんいちろう)現代美術館へ
”猪熊弦一郎展 ~私の履歴書~ 前編 「絵には勇気がいる」”を見に行ってきました。

丸亀駅を降りるとすぐ右手に目に飛び込んでくる、オシャレな外観






受け付けで、企画展の一部を除いて写真撮影OKですと言われたので、
素敵だなと思ったのを写メさせていただきました。

まずは常設展から。
何度か来て常設展示は見ていたんですが、見たことがないのもいくつかありました。




猪熊さんらしい抽象画ですが、真ん中のブルーとグリーンが新鮮です。

モノクロ画や赤を基調とした絵も、珍しい。
    
クリックして大きくして見てくださいね。


企画展は、「私の履歴書」というサブタイトルが付いてるとおり、
子どもの頃からの生涯を通しての作品の展示で、今回はその前編、第二次世界大戦までの作品です。 

入り口はってすぐの所にかかっていたパネル「勇気」
 ←大きくなります

この「勇気」という文章、途中で切れていますが、その続きは・・・

讃岐の田舎で生まれ、東京で絵の勉強をし、パリに渡り、戦後はニューヨークに20年ほど暮らした。
それはお遍路に似ていて、
東京では黒田清輝、藤島武二ら、パリではマチスやピカソ、
ニューヨークではサルバドル・ダリら数えきれないほどの優れた世界的アーチストに出会い、
そのたびに「勇気」と書かれたお札をもらった。

というようなことが書かれていました。


小さい頃から絵が飛びぬけてうまかった猪熊少年。

小学5年の頃、「おい、猪熊、あの牛、ちょっと描いてみろ」と先生に言われてサッツ描いていたらしいです。
 小学生の作品と思えないうまさです。

中学時代の作品も、あまりにうまくて、息をのみました。
(是非クリックして大きくして見てください。) 

   
特に、鯛のふっくらとしたお腹の感じ、新鮮な感じまで、ここまでリアルに書けるものなのかと感動しました。
 
この頃、画家になる決心をしたのもうまずけます。

東京美術学校時代のものだと思いますが、自画像もうまいです

  

※展示のあいだにちょこちょこ、猪熊さんが日経新聞に連載した自叙伝(?)の抜粋が
展示されていて、当時の様子をリアルに知ることが出来ました。


(つづく)