大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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平成21年度住宅模型・構造模型 4班

2010年12月11日 | 大工の学校生活
さてさて、昨年の模型の紹介も最終回となりました。

それでは、かなり無茶だったのだけど、実は僕は好きな作品でもあった四班をどうぞ


おおきな広間にロフトがついてるのです。


中二階の大屋根です。


風呂は外のウッドデッキとつながる、露天風呂があり、夕焼けを見ながら湯につかるというロマン輝く設定です。


模型の基礎です、基礎パッキンも入っているのです。


柱は八寸角で、桁や胴差しも太鼓梁で納めています。







これは絶対にプレカットではできない家ですよね。








この課題の隠れたテーマは「建築は面白い」ということでしょうか。
やっぱり勉強するには、その対象を好きになってもらわなければなりません。

たしかに建築のことが何もわからない入ったばかりの訓練生に自分の住みたい建物を考えさせた
わけですから、無理があるのは仕方がないと思うのです。

しかし、昔 安藤忠雄東京大学特別名誉教授の講演を聴いた時の話ですが、
「設計者は、作りやすい建物を設計するな、建築屋がどうやって建てるか頭を抱えるような設計をしろ、
 建物を建てる側の人間はそれで初めて頭を使い、新しい材料や施工方法を開発するなど、お互いが切磋琢磨していい建物ができる。」
というような内容でした。

この話は今でも僕の中に深く残っていて、無理な設計をする生徒と、それを実現させる僕との勝負だと思ってやっていきました。

だからあまり制約を押しつけたつもりはありませんでした。
そりゃ、一五分の一という中途半端なスケールで、初めてつくるわけですから、そりゃへたっぴですよ。
それでも、なんとか形になり、自分の住みたい家を形にするという課題を入校して半年で作るわけで、僕としては生徒をほめてあげたいと思いました。

それと指導員になり、実際に家を建てるのは模擬家屋で一年に一回だけとなった今でも、この課題をすることで、脳が活性化し僕自身がすごく勉強になりました。


大変だったけど、皆で記念撮影をしている生徒の表情をみて、これはこれで、まあよかったかな?と思いました。

おしまい。

おまけ、模型のスライドショー


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