大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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読書感想文15「海辺のカフカ」編

2007年02月04日 | 読書感想文
さてさて、読書感想文今回は「海辺のカフカ」 村上 春樹著です

このお話は、父親の「ある呪い」から逃げようとして「世界でもっともタフな15歳」になろうとしている少年 田村 カフカ君のお話と、猫と話すことが出来るという老人ナカタさんの話が、1章づつ、まるで野球の表と裏の攻守交替のように、交互に描かれている作品です。

 カフカ少年は父親の呪いから逃げるように家出をし、夜行バスで高松に向かいます。彼は15歳にしては(少なくとも僕の知っている)大人びており、考えもしっかり持っています。その行く先々でさまざまな人と出会います。

一方、ナカタさんは、戦時中の事件がきっかけで、少々おかしくはなったのだけど、そのせいで猫と話すことが出来るようになり、特技を生かし猫探しを仕事にしています。

猫探しの途中にジョニーウォーカーという、危ないおじさんが出てきて、彼は猫さらいアンド猫殺しでもあるわけですが、そんなジョニ-ウォーカーに呼ばれたナカタさんは、間一髪で捜索を依頼されていた、猫のミミちゃんを救い出します。

しかし、その代わりジョニーウォ-カーを殺してしまうのでした。(まぁそれも、ジョニーウォ-カーが望んだ結果だけど・・・)

ナカタさんは、今まで住んでいた東京を後にし、ヒッチハイクで出合った星野青年と共に、高松に向かいます。まるで何かに導かれるように・・・・

一方カフカ少年は、父親が殺されたことを知るけど(実は父親がジョニーウォーカーなんだけど・・・・)

身を隠すように、たどり着いた私設図書館で生活をし、そこで知り合った、大島さんや佐伯さんとさまざまな出来事と向き合っていくようになります。

話は戻ってナカタさんは・・・・・・
やめ!

無理、だって海外でも高い評価を得ている、村上作品らしいけど、ぜ~んぜん、解りませんし、死んでない人の幽霊は出るわ、アジやサンマは空から降ってくるわ、もうめちゃくちゃです、しかも奇妙な出来事も、人物も何もかも、やりっぱなしで終わりを迎えます。しかも最後まで、カフカ少年とナカタさんは、出会うことは無かったのです!

ナカタさんのキャラは分けわかんないけど、際立ってるんですよね~ナイスです

しかし読了した後で先ず思うのが、良いのか?これで話は成り立つのか?と思うくらい、無責任な終わり方です、さながら、途中で打ち切りが決まった漫画のようです。無論推理小説を期待したわけではないけど、めちゃくちゃダークで尚且つファンタジーのようでもあり、恋愛小説のようでもあるような・・・・最初に読んだ村上春樹(村上龍と 区別がつきませんでした)作品がこれって・・・・う~ん


 でもですよ、不思議に面白いんですよこれが、何故か解らないけどのめり込んでしまいます。

結論から言えば、読むこと自体を愉しむか、さまざまな謎に勝手に解釈付け、どう感じるか?ということを愉しむ作品ですね。

でも、感想は・・・・すごい!ってなるんですよね~ 恐るべし 村上春樹!

おしまい。


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