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助手 「プラドが新しくなりましたね。」
所長 「そうらしいの。雑誌で見ただけじゃし、よくは知らんが。」
助手 「正直、先代とあんまり印象は変わりませんね。」
所長 「ま、あんまり興味もないけどな。」
助手 「確かに日本じゃあんまり期待できないでしょうね、ブームも終わってますし。姉妹関係にあったハイラックス・サーフもカタログ落ちしてしまいましたよね。」
所長 「街に溢れとったのが嘘みたいじゃな。」
助手 「そうですね。だいたいプラドとサーフのプラットフォームを共用するからこういうことになるんですよ。」
所長 「そうかぁ。」
助手 「そうですよ。元々ランドクルーザーって言ったらトヨタ製ジープがルーツでしょ。それを小型トラックから派生したサーフと一緒くたにするのが間違いなんですよ。それぞれの個性が失われてしまってるじゃないですか。」
所長 「そうかのぉ。元は違っとっても行き着いたとこが似たようなモンで、マーケットの要望も一緒じゃし、コストを考えても共用するのは当然じゃと思うんじゃがな。」
助手 「まぁ、そう言われればそうかもしれませんけど、なんか納得いかないんですけどね。」
所長 「例えばプラドにはショートボディがあったり、ロングにも3列シートがあったりするし、サーフとは違うクルマに仕上がっとるじゃろ。」
助手 「今度のはショートボディはありませんけどね。」
所長 「そうなのか。まぁ、言いたいのは姉妹車でもそれぞれ特色を生かしとるんじゃったら、問題ないじゃろ。デザインにしてもサーフはいかにもアメリカ受けしそうな力強い感じじゃし、プラドは欧州向けにモダンに仕立てとるじゃろ。そんなことよりも、この手のクルマのあり方を見直さんといかん時期のような気がするんじゃが。」
助手 「どういうことですか。」
所長 「元々クロカン四駆って乗用車とは違うスタンスのクルマじゃったじゃろ。つまり悪路走行に特化した業務用じゃ。そこから個人向けに派生したのがワゴンじゃろ。」
助手 「はい。」
所長 「ワゴンと言っても通常の乗用車と違って、あくまでもオフロード走行を前提としたモンに快適装備を付加したモンに過ぎんかったはずじゃ。」
助手 「そうですね。」
所長 「それが80年代の終わりから90年代に掛けてのブームでパジェロやサーフが馬鹿売れしたじゃろ。そのせいで乗用車との垣根がなくなってしもうたんじゃ。」
助手 「そうかもしれませんね。でも別に問題ないんじゃないですか。」
所長 「大ありじゃ。一度おいしい思いをしたわけじゃから、その味が忘れられんじゃろ。つまりより大きな市場に向けた商品に変化していったんじゃ。モデルチェンジの度にデカくなって、エンジンはより高出力になるし、走行性能とはなんの関係もない快適装備が充実して、乗用車となんら変わらん道を辿っとるんじゃ。デザインにしても無骨なところは影を潜めて多くのヒトに受け入れられ易いモンに変わってしもとるわ。」
助手 「確かにそうですね。でもユーザーがそれを望んでいるんだったらいいんじゃないですかね。」
所長 「じゃが所詮お客のほとんどが流行りで乗っとったわけじゃから、気がついたらミニバンやクロスオーバーにいってしもとって、元々必要としてたモンしか残っとらんじゃろ。」
助手 「・・・・。」
所長 「今度の新しいプラドにしても売りはオンロードでの快適性能じゃろ。そんなモン誰が望んどるんじゃろうな。」
助手 「言えてるかもしれませんね。」
所長 「いつまでも拡販を狙ったようなモデルチェンジをしても意味がないんじゃ。そんなことをするよりランクルを本当に必要なモンに向けたクルマに戻すことを考えんといかんと思うんじゃ。」
助手 「かもしれませんね。」
所長 「だいたいこの手のクルマに乗用車と変わらんモデルサイクルが必要じゃとも思えんしの。10年、20年サイクルで構わんし、多少売れ行きが悪くなっても提供し続けることが大事なんじゃ。」
助手 「でも環境や安全面への適応は避けられないでしょ。」
所長 「そんなモン年次改良で十分じゃ。クロスオーバー用に開発したエンジンを流用すればいいんじゃ。」
助手 「衝突安全はボディをつくり変えないとダメじゃないんですか。」
所長 「あのなぁ、この手のクルマをこれ以上頑丈にしてどうするんじゃ。」
助手 「あっ、それもそうですね。」
所長 「デザインにしても見てくれで選ぶんじゃなくって、機能で選ばれるクルマじゃから変える必要もないじゃろ。ワシは40系や70系のままずっと売っとってもなんら問題ないと思うぞ。FJクルーザーより本物の方がいいしの。」
助手 「確かに今40系の新車が買えるんなら、新しいプラドよりも魅力的ですよね。」
所長 「じゃろ。ま、ワシらの暮らしにランクルがいるとは思えんがの。」
参考資料
トヨタ・ランドクルーザー プラド(トヨタ自動車株式会社)
トヨタ FJクルーザー(轟クルマ文化研究所)
トヨタ・ランドクルーザープラド70(『GAZOO.com』 トヨタ自動車株式会社)
トヨタ・ランドクルーザー200(轟クルマ文化研究所)
三菱 パジェロ(轟クルマ文化研究所)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
所長 「そうらしいの。雑誌で見ただけじゃし、よくは知らんが。」
助手 「正直、先代とあんまり印象は変わりませんね。」
所長 「ま、あんまり興味もないけどな。」
助手 「確かに日本じゃあんまり期待できないでしょうね、ブームも終わってますし。姉妹関係にあったハイラックス・サーフもカタログ落ちしてしまいましたよね。」
所長 「街に溢れとったのが嘘みたいじゃな。」
助手 「そうですね。だいたいプラドとサーフのプラットフォームを共用するからこういうことになるんですよ。」
所長 「そうかぁ。」
助手 「そうですよ。元々ランドクルーザーって言ったらトヨタ製ジープがルーツでしょ。それを小型トラックから派生したサーフと一緒くたにするのが間違いなんですよ。それぞれの個性が失われてしまってるじゃないですか。」
所長 「そうかのぉ。元は違っとっても行き着いたとこが似たようなモンで、マーケットの要望も一緒じゃし、コストを考えても共用するのは当然じゃと思うんじゃがな。」
助手 「まぁ、そう言われればそうかもしれませんけど、なんか納得いかないんですけどね。」
所長 「例えばプラドにはショートボディがあったり、ロングにも3列シートがあったりするし、サーフとは違うクルマに仕上がっとるじゃろ。」
助手 「今度のはショートボディはありませんけどね。」
所長 「そうなのか。まぁ、言いたいのは姉妹車でもそれぞれ特色を生かしとるんじゃったら、問題ないじゃろ。デザインにしてもサーフはいかにもアメリカ受けしそうな力強い感じじゃし、プラドは欧州向けにモダンに仕立てとるじゃろ。そんなことよりも、この手のクルマのあり方を見直さんといかん時期のような気がするんじゃが。」
助手 「どういうことですか。」
所長 「元々クロカン四駆って乗用車とは違うスタンスのクルマじゃったじゃろ。つまり悪路走行に特化した業務用じゃ。そこから個人向けに派生したのがワゴンじゃろ。」
助手 「はい。」
所長 「ワゴンと言っても通常の乗用車と違って、あくまでもオフロード走行を前提としたモンに快適装備を付加したモンに過ぎんかったはずじゃ。」
助手 「そうですね。」
所長 「それが80年代の終わりから90年代に掛けてのブームでパジェロやサーフが馬鹿売れしたじゃろ。そのせいで乗用車との垣根がなくなってしもうたんじゃ。」
助手 「そうかもしれませんね。でも別に問題ないんじゃないですか。」
所長 「大ありじゃ。一度おいしい思いをしたわけじゃから、その味が忘れられんじゃろ。つまりより大きな市場に向けた商品に変化していったんじゃ。モデルチェンジの度にデカくなって、エンジンはより高出力になるし、走行性能とはなんの関係もない快適装備が充実して、乗用車となんら変わらん道を辿っとるんじゃ。デザインにしても無骨なところは影を潜めて多くのヒトに受け入れられ易いモンに変わってしもとるわ。」
助手 「確かにそうですね。でもユーザーがそれを望んでいるんだったらいいんじゃないですかね。」
所長 「じゃが所詮お客のほとんどが流行りで乗っとったわけじゃから、気がついたらミニバンやクロスオーバーにいってしもとって、元々必要としてたモンしか残っとらんじゃろ。」
助手 「・・・・。」
所長 「今度の新しいプラドにしても売りはオンロードでの快適性能じゃろ。そんなモン誰が望んどるんじゃろうな。」
助手 「言えてるかもしれませんね。」
所長 「いつまでも拡販を狙ったようなモデルチェンジをしても意味がないんじゃ。そんなことをするよりランクルを本当に必要なモンに向けたクルマに戻すことを考えんといかんと思うんじゃ。」
助手 「かもしれませんね。」
所長 「だいたいこの手のクルマに乗用車と変わらんモデルサイクルが必要じゃとも思えんしの。10年、20年サイクルで構わんし、多少売れ行きが悪くなっても提供し続けることが大事なんじゃ。」
助手 「でも環境や安全面への適応は避けられないでしょ。」
所長 「そんなモン年次改良で十分じゃ。クロスオーバー用に開発したエンジンを流用すればいいんじゃ。」
助手 「衝突安全はボディをつくり変えないとダメじゃないんですか。」
所長 「あのなぁ、この手のクルマをこれ以上頑丈にしてどうするんじゃ。」
助手 「あっ、それもそうですね。」
所長 「デザインにしても見てくれで選ぶんじゃなくって、機能で選ばれるクルマじゃから変える必要もないじゃろ。ワシは40系や70系のままずっと売っとってもなんら問題ないと思うぞ。FJクルーザーより本物の方がいいしの。」
助手 「確かに今40系の新車が買えるんなら、新しいプラドよりも魅力的ですよね。」
所長 「じゃろ。ま、ワシらの暮らしにランクルがいるとは思えんがの。」
参考資料
トヨタ・ランドクルーザー プラド(トヨタ自動車株式会社)
トヨタ FJクルーザー(轟クルマ文化研究所)
トヨタ・ランドクルーザープラド70(『GAZOO.com』 トヨタ自動車株式会社)
トヨタ・ランドクルーザー200(轟クルマ文化研究所)
三菱 パジェロ(轟クルマ文化研究所)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
日本では本格派SUVの市場縮小により、販売戦略上「オンロード性能の充実」を全面に押し出していますが、プラドのコンセプトは今も変わらす「King of SUV」です。
プラドの販売台数における日本市場の割合はわずか7%しか占めておらず、その他の国々では今もなおオフロードでの圧倒的な突破性能が要求されています。
実際昨夜観ていた「世界の果てまでイッテQ!」では、旅先での移動車に先代プラドが起用されてました。
>>だいたいこの手のクルマに乗用車と変わらんモデルサイクルが必要じゃとも思えんしの…云々。
プラドに限らずランドクルーザー系は、長期モデルライフ化に向けた車両改善が実際に行われていますが、それらの車両改善にも限界があります。
先に上げられた安全性能の限界例として、近年交通事故での歩行者被害軽減に向け施行された衝突安全新基準が上げられます。
先代プラドの場合、フレームの構造上新基準を満たすことは容易ではなく、抜本的な設計変更が必要とされます。
そうとなれば、新たな実験や金型形成といった新車開発同様の工程を経なければならず、結果として長期モデルライフ化によるコスト削減や成熟化といった長所を得ることができません。
つまり、かつてのように長期モデルライフを踏襲していくことは、今や最善の方法ではないのです。
そのあたりの知識も踏まえた上で、プラドの正当な評価をしていただきたいものです。
日本で買えない日本車にならなければいいんですが。
>先に上げられた安全性能の限界例として、近年交通事故での歩行者被害軽減に向け施行された衝突安全新基準が上げられます。
>先代プラドの場合、フレームの構造上新基準を満たすことは容易ではなく、抜本的な設計変更が必要とされます。
>そうとなれば、新たな実験や金型形成といった新車開発同様の工程を経なければならず、結果として長期モデルライフ化によるコスト削減や成熟化といった長所を得ることができません。
拡販以外にモデルチェンジには、そういった事情もあるんですね。確かに新型は歩行者に優しそうなカタチをしてますよね。
けれども市場やメーカーのニーズ以外の部分で、行政に合わせたモデルチェンジっていうのもどうかと思いますが。安全性が高まるに越したことはないんでしょうけど。
>そのあたりの知識も踏まえた上で、プラドの正当な評価をしていただきたいものです。
ボクなんかが評価するなんておこがましいことは考えておりませんが、ただ感じるのはプラドに限らず、本格クロスカントリーは必要とされているカテゴリーだと思います。サイズの拡大や高性能、高級化、高価格化には歯止めが必要では、と疑問に思ってます。
特に高度な電子デバイス満載のクルマは、故障の原因を増やすことにもなりますし、アフターサービスの体制が整ってない地域ではシンプルな構造の方が喜ばれるんでは、と想像します。
世界で必要とされているクルマだからこそ、流行に左右されることなく、存在し続けて欲しいモンです。
ランクルもパジェロもパトロール(サファリ)も後進国向けには質素で廉価な仕様(スチールホイールだったり、バンパーが黒樹脂だったり電子装備が殆ど無かったり)が今でもありますよ。むしろ豪華装備をゴテゴテと装着しているのは日本仕様アメリカ仕様だけです。
>ランクルもパジェロもパトロール(サファリ)も後進国向けには質素で廉価な仕様(スチールホイールだったり、バンパーが黒樹脂だったり電子装備が殆ど無かったり)が今でもありますよ。
おーっ!そんな素敵な仕様があるんですか、是非日本でも売って欲しいですね。
本来、この手のクルマって本当に必要とする人たちに向けて開発するべきだと思いますが、どこでどう間違ったのかどんどん高級化、高性能化、高価格化して遠い存在になっていくのが不憫でなりません。