轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

トヨタ SAI(サイ)

2009-11-27 18:18:17 | TOYOTA
助手 「レクサスHSのトヨタ版が発表されましたね。」

所長 「ま、実際にはサイのレクサス版がHSなんじゃろうけどな。」

助手 「そうでしょうね。で、どうですか、サイ。」

所長 「無理やりレクサスっぽく仕上げたHSよりはいいんじゃないか。」

助手 「そうですよね。ボクもこっちの方が好きですね。」

所長 「インプレッサっぽい顔つきじゃけど、より馴染める感じじゃな。うん、悪くないわ。」

助手 「寸詰まり具合もHSよりは自然ですし、売れるんじゃないですかね。」

所長 「売れるんじゃろうな。ワシは正直期待外れじゃけどな。」

助手 「どうしてですか。」

所長 「値段が高過ぎるじゃろ。」

助手 「一番安いので338万ですし、確かにいい値段してますよね。」

所長 「じゃろ。この前のマークXで260万で買えるんじゃし、せめて200万円台で出せんかったモンかのぉ。」

助手 「従来の車格からの観点では確かにはみ出た存在ですけど、これからは大きい小さいでの価格判断は出来ないんじゃないですか。」

所長 「従来の枠組みで考えることが出来ないというのはわかるんじゃが、プリウスが205万円で世に出てしまっとるわけじゃから、やっぱり高く感じるじゃろ。」

助手 「確かにプリウスは戦略的価格とは言え安すぎますよね。言ってみればサイはプリウスにトランクを付けて排気量を上げたモデルですし、その代償が130万円に値するかと考えれば難しい価格ですよね。」

所長 「ま、それでも今の状況をみとると、やっぱり売れるんじゃろうな。HSも好調らしいし。」

助手 「ですね。ハイブリッド専用車っていうだけで、なんでも売れそうな勢いですよね。」

所長 「まぁ、勢いを味方につけるのって大事なことじゃからの。売れるときに売りまくることによって、ハイブリッド市場での確固たる地位を築くことにつながるじゃろうしな。」

助手 「言えてますね。この間テレビで見たんですけど、EVの時代がすぐそこまで来てるんですよ。この時代を生き残るには少しでも早くシェアを獲得することが重要ですからね。」

所長 「トヨタもEVは進めとるじゃけど、当面プラグイン・ハイブリッドを推し進めるみたいじゃな。インフラの問題や価格面を考えるとしばらくはハイブリッドの時代が続きそうじゃしな。」

助手 「みたいですね。バッテリーの性能が上がれば、案外EV化は早く進むかもしれませんけど。」

所長 「じゃが従来のクルマが果たしとる役割全部をEVに求めるのは、ちと難しい気がするがの。EVは従来の価値観とはまったく違う乗り物として普及させた方が早いと思うんじゃ。」

助手 「どういうことですか。」

所長 「なんちゅうか、例えば航続距離とか、多人数乗車、積載性、スピード、価格帯、あと安全性能なんかを従来の乗用車を基準にしようとすると大変なんじゃが、もっとシンプルな移動手段と割り切れば、すぐにでも出せると思うんじゃ。実際海外では動き出しとるようじゃしの。」

助手 「言えてますね。電動スクーターとかなら、すぐにでもとって代わられるかもしれませんね。」

所長 「クルマも二人乗りの街乗り専用じゃったら、バッテリーも少なくて済むし、案外安くで出せるんじゃないかの。ハイブリッドみたいな高度な制御もいらんしな。」

助手 「ですね。」

所長 「じゃが自動車メーカーがやろうとすると、どうしても既存の自動車の概念や決まりから離れられんじゃろ。じゃから新規参入の方がしがらみのない分、思い切ったことを出来るかもしれんの。」

助手 「それはあるでしょうね。」

所長 「法規制や保安基準も無理して既存の枠にはめてしまおうとせん方がいいと思うんじゃがの。ま、頭の固い役人では期待出来んがの。」

助手 「そう言えばEVやハイブリッドの静音性の問題が物議をかもしてますよね。」

所長 「みたいじゃな。今まで静寂性に心血を注いどったのは、なんじゃったんじゃろうな。」

助手 「まったくですね。静か過ぎるからってエンジン音をわざわざさせるなんて、呆れてしまいますよね。」

所長 「じゃがクルマが近づいてても気づかないのはやっぱり問題なんじゃろ。実際、歩行者、ドライバーの双方が危険と感じとるんじゃから、なんらかの対策は必要じゃろうな。」

助手 「それはそうですけど、なにもよりによってエンジン音にしなくてもいいと思うんですけどね。」

所長 「ま、確かに技術の進歩によってやっとの思いでエンジンを無くしたEVで、エンジン音をさせるなんて愚かな話じゃのぉ。じゃけども、じゃあどんな音をさせればいいんじゃろうかのぉ。」

助手 「そ、それは・・・。」

所長 「例えばピロピロピロロ・・・なんて音がしてもクルマが近づいてきとると認識するのに時間が掛かるじゃろ。それを広く全体に理解してもらおうと思ったら大変じゃと思うんじゃ。」

助手 「それは、・・・そうですね。」

所長 「安全面から考えれば、エンジン音が一番理解度が高いというのも頷けるしの。」

助手 「ま、それは、そうですけど、なんか納得出来ませんね。」

所長 「ワシも決していいとは思わんが、現状では一番手っ取り早い方法には違いないじゃろう。もっといい案が出てくれば別じゃけど、未来のクルマもブルブル言わせて走りそうじゃわい。」

助手 「・・・・。」


参考資料
トヨタSAI(サイ)(トヨタ自動車株式会社)
レクサスHS250h(轟クルマ文化研究所)
ハイブリッド車等の静音性に関する対策検討委員会(国土交通省)

Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所


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2 コメント

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Unknown (dai)
2009-12-03 16:27:07
スマートグリッドとかあるらしいですね。

>じゃが従来のクルマが果たしとる役割全部をEVに求めるのは、ちと難しい気がするがの。EVは従来の価値観とはまったく違う乗り物として普及させた方が早いと思うんじゃ。
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Re:Unknown (宇垂)
2009-12-03 18:31:32
スマートグリッド

これもTVで言ってました。
グーグルとかが参入してるんですよね。

クルマが電気で走り出すといろんな産業にも影響があるんですね。
企業にとってはビジネスチャンスですし、携帯電話のようにいろんな付加価値が生まれそうですね。

気が付けば走る機能はオマケになってないといいんですが。
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