轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

ホンダ・シビック

2017-09-01 19:08:47 | HONDA
助手 「ホンダのシビックが復活したそうですけど。」

所長 「らしいの。」

助手 「ビッグネームの復活ですけど、何なんでしょうね、この変な感じは。」

所長 「ま、話題性はあるんじゃろうけど、誰も期待しとらんのじゃろうな。」

助手 「ですよね。シビックと聞いて思い浮かべるモノと、あまりにもかけ離れてますからね。」

所長 「じゃな。」

助手 「先代までは、北米向けのセダンと欧州向けのハッチバックとで全然違うクルマでしたけど、新型は北米向けのデザインに統一されてしまいましたしね。」

所長 「おんなじ名前のクルマが地域によって違うクルマになるよりは、統一した方がいいと思うがの。」

助手 「それはそうなんですけど、これが欧州向けのデザインならまだ良かったと思うんですけど。」

所長 「じゃが販売は圧倒的に北米じゃろ、シビックって。向こうで売れんコトには話にならんしの。」

助手 「しかし北米向けのデザインはなんでこんな感じになってしまうんでしょうね。」

所長 「向こうの需要に合わせとるんじゃろうけど、アメ車にしても北米で売っとる欧州メーカーのクルマにしても、そんなに酷いデザインは見当たらんのじゃがな。」

助手 「言われてみれば不思議ですよね。北米向けの日本車ほど日本人から見てミョーなデザインはないですよね。」

所長 「じゃが北米でベストセラーになっとるのは、軒並みその北米向けの日本車なんじゃ。ま、その中でも今度のシビックのデザインは特に凄いけどな。」

助手 「やっぱり向こうではああいう主張のはっきりしたデザインがウケるんでしょうかね。例えばフォルクスワーゲンのゴルフとかって世界中で売ってますけど、歴代のモデルを見てもみんなちゃんとゴルフでしょ。」

所長 「言えとるの。現行と初代を並べると全然違うクルマに見えるんじゃが、世代順に並べるとゴルフとして納得できる範疇で変化しとるのがわかるしの。」

助手 「ですよね。それがシビックや日本車の場合、世代ごとに見事にバラバラですからね。」

所長 「ま、メーカーの考え方の違いなんじゃろうな。ヨーロッパメーカーはやっぱり伝統を重んじる傾向が強いし、何よりも自社ブランドに対するプライドが強いんじゃ。」

助手 「そんな感じですよね。国産メーカーの場合、伝統よりも売れるクルマにするコトが第一って感じが強いですよね。だからニーズが変わればクルマも変わってしまいますよね。」

所長 「国産メーカーの場合、伝統よりも先進的なデザインを評価する風潮が強いから、突飛なデザインを好むし、失敗するとコロッと変えてしまうんじゃろ。」

助手 「今度のシビックなんか、まさにそんな感じですよね。」

所長 「新しいシビックもやろうとしとるコトはわからんでもないんじゃ。」

助手 「そうですか。」

所長 「開発段階のイメージスケッチを見たんじゃが、これがスポーティーで格好いいんじゃ。」

助手 「ああ、見ました見ました。なんであのデザインがあれになるのか、不思議でしょうがないですね。」

所長 「イメージスケッチやコンセプトカーから市販車になると途端に魅力がなくなるクルマって結構あるんじゃが、今度のシビックはそれが顕著じゃな。」

助手 「ですよね。セダンはクーペフォルムでタイヤがデカくて、まるでプジョーのRCZですよ。こんなセダンが出たら、そりゃ衝撃的だと思いますよ。」

所長 「まさに『絵に描いた餅』じゃな。ワシが思うにシビックのフォルムとホンダの顔つき、ソリッド・ウィング・フェイスじゃったかの、あれとのマッチングが悪いのが原因のような気がするんじゃが。」

助手 「あの顔って似合うクルマを見た覚えがありませんけどね。」

所長 「顔の位置もどうかと思うの。もう少し上に付いとったら、全体のデザインを壊すコトもなかったんじゃないかのぉ。」

助手 「前から見たときに顔が下の方に付いてる方がワイドアンドロ―に見えるからでしょうね。下の方に付いてるせいで、ボンネットの先端が下に回り込んでるように見えますよね。」

所長 「じゃろ。あれがどうも気になって仕方がないのぉ。」

助手 「先日、大規模なマイチェンを行ったスズキのSX4 Sクロスのマイチェン前の顔もそんな感じでしたよね。」

所長 「そうそう、あれとおんなじじゃ。」

助手 「じゃあマイチェンで変えてくるかもしれませんね。あとタイプRも同時に出ましたけど、どうですか。」

所長 「450万じゃったかな。すっかりモンスターになってしまったの。」

助手 「出たころのタイプRって、もっとこう尖がったクルマでしたよね。余計なモノを全部そぎ落として、速く走るコトを純粋に目指したって感じの。」

所長 「じゃな。」

助手 「もちろん、速さなら今の方がずっと速いんでしょうけど、タイプRじゃなくってランエボになったって感じがしますね。」

所長 「ま、そういうクルマにしたから生き残っとるのかもしれんが。」

助手 「メガーヌやゴルフRとかヨーロッパではああいうのがウケるみたいですね。」

所長 「日本でも一定の需要があるんじゃろ、先代は750台限定のところ、1万以上も申し込みがあったそうじゃしな。」


参考資料
ホンダ・シビック(本田技研工業株式会社)
ホンダ・シビック(轟クルマ文化研究所)

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6 コメント

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左がスケッチ? (ミスター某)
2017-09-04 02:52:33
こんばんは。

左側のブルーがコンセプトスケッチですかね。
見比べると左の方がシュッとしてスッキリ、かつ塊感もあり素直にカッコいいと思います。

右もそこまで悪いとは感じませんが、左に比べると些かズングリして若干鈍重な感じがしますね。
ディテールも少しうるさいかな?

でも、ワンダーやグランドのイメージが私の中では強い(世代がバレる(笑))ので、
これがシビック?と言われると、ちょっと考え込んでしまいます。
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Re:左がスケッチ? (宇垂)
2017-09-04 18:35:50
ミスター某さん

左側がセダンで、右側はハッチバックのスケッチです。

仰られるように左側のセダンの方がカッコいいですよね。
こんなデザインで出たら日本でも売れそうな気がします。

>でも、ワンダーやグランドのイメージが私の中では強い(世代がバレる(笑))ので、
>これがシビック?と言われると、ちょっと考え込んでしまいます。

ですよね。シビックって名前だと、いくらカッコいいクルマになっても違和感が残りますよね。
昔のイメージが強すぎるのも考えモンですね。
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仕向け地に関わらず (元鏡屋)
2017-09-05 23:07:25
色んな車が選べるのは歓迎ですね。

いっそのこと、ツアラーとかも英国から輸入してほしいですが。
返信する
Re:仕向け地に関わらず (宇垂)
2017-09-06 18:50:53
元鏡屋さん

>仕向け地に関わらず
>色んな車が選べるのは歓迎ですね。

>いっそのこと、ツアラーとかも英国から輸入してほしいですが。

それ、いいですね。
欲を言えば先々代のUKハッチの5ドア希望!(素のヤツで。)
返信する
Unknown (llll)
2018-11-09 22:01:24
なんでハッチバックの全長が4.5m超になったんだろうと思ったんですが、ツアラーが廃止になったんですね。それによる補完なんでしょうけど、これをハッチバック扱いするのは無理があるような。構造としては確かにハッチバックですけど。

タイプRはとても速くて、タイプRの弱点とされていた乗り心地も改善された良いハイパフォーマンスカーだそうですね。ただし全幅がR35GTR並みになったんですね。ライバルのメガーヌスポールもですが、そこまで幅を確保したらそりゃ旋回性能が上がるのは当然だろうとも思います。

ハッチバックのリアバンパーは左右のディフューザー(なのか?)が大きすぎて大仰しいなと思います。セダンの方がすっきりしていてカッコいいと思います。
返信する
Unknown (宇垂)
2018-11-10 14:03:32
llllさん

>なんでハッチバックの全長が4.5m超になったんだろうと思ったんですが、ツアラーが廃止になったんですね。それによる補完なんでしょうけど、これをハッチバック扱いするのは無理があるような。構造としては確かにハッチバックですけど。

4.5mのハッチバック。使ってみると便利なのかもしれませんが、シビックやハッチバックのイメージからは程遠いクルマになってしまいましたね。

>タイプRはとても速くて、タイプRの弱点とされていた乗り心地も改善された良いハイパフォーマンスカーだそうですね。ただし全幅がR35GTR並みになったんですね。ライバルのメガーヌスポールもですが、そこまで幅を確保したらそりゃ旋回性能が上がるのは当然だろうとも思います。

まぁタイプRはマニア向けのクルマですし、欲しいヒトがおられるんなら構わないんですが、見ていてお腹いっぱいになりますね。

>ハッチバックのリアバンパーは左右のディフューザー(なのか?)が大きすぎて大仰しいなと思います。セダンの方がすっきりしていてカッコいいと思います。

どっちかと言うならボクもセダン派ですが、これがカッコいいとは思えませんが・・・。
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