TodaiCruiserGyosyu -東大ヨット部クルーザー班仰秀's Blog-

世界選手権出場を目指し、毎週土日に三崎で練習するクルーザー班。
練習報告を軸に、部員の生活を記事にしてます。

ルール

2010-08-03 15:51:51 | 練習記録
基本的に“書く”という作業を怠っていました。代交替直後は書いていた報告も途切れがちです。報告という目的を除いても、①みんなが自分を管理する癖をつけること、②アウトプットすることにより前の練習をつぎの練習により生かせること、③有効なアドバイスをもらえ得ること、④一応チームの中でのコミュニケーションの場でもある、ことから活動報告はルール化します(ルール化しないでも書いて欲しかったんだけど、逆に自己管理の癖をつけるという意味ではルール化した方がいいかもしれない)。
また練習の中でみんな気になる点があれば、曖昧な状態での練習は無駄なので一度区切ることを提案してください。
あと、身近なトップセーラーのアドバイスをみんなもっと積極的に求めよう。話を聞くだけで自分のものにできるかは分からないけど、プラスであることは間違いない。またスピード練習や実戦的なラウンディング練習の相手も積極募集していきます。

<ルール案> (罰則案:代わり映えしなくて悪いけど、船底?)
・朝のミーティングで1つだけ、その日できるようになることを具体的に明示すること
・毎週主任を決め活動報告を書くことと、全員何でもいいからレスポンスをすること
・全員1日1回以上、練習の区切りを提案すること(一度くらい気になることあるはず)
・牧野は毎回の練習で2番に管理させる要素を伝え、管理の癖をつけさせること
・トリマーはコミュニケーションを取り続けること(5秒以上沈黙しない)
・原則練習日は天図の裏で、2年生以上はGPSを見ながらコースについて話し合うこと(1日1レース)
・段階的な体重管理設定(これは罰則はいらないかもしれないけど・・・)

長くなったけど、みんな考えましょう。

夏休みの課題とアプローチ

2010-08-03 15:50:45 | 練習記録
夏休みのテーマは“管理”です。今まで大まかな計画はありましたが、現状を考え修正を余儀なくされていることと、そもそも練習量をとってやるべきことをやっていればいいというスタンスでは通用しないことが明白になったからです(自分のミスです、申し訳ありません)。質・量伴った練習をするため、個人・チームで中期・毎度の練習での目標とルールを設定します。練習の種類ごとにポイントをしぼって、目標達成しましょう。9月後半からはチームとしての弱点補強に費やすので、それまでが勝負です。
まずチームの現状分析としては、基本的なハンドリングとクルーワークは一定レベルに達したと考えます(みんなもそのつもりでお願いします)。その上で具体的に足りない部分は、①出たいサイドから一線で出るスタート、②タクティクスを生かせるボートスピード、③フリーのストラテジーの精度、④タクティクスの的確さ(絶対的な情報量・質の少なさとセオリーの共有不足)、⑤レースマネジメント(レース全体での目標とプラン・優先順位の共有不足)だと考えます。

対策として、
①②については上記しましたが、応用として、走りのモードを切り替える練習も(1艇でできる面もあるので)まずは得意な風域で取り入れていきます。③④の対策として、陸でできることは牧野・徳毛による座学や読み物、GPSなどを見ながら実際のパターンを話し合うこと、ホッパー練習でのコース選択やカバー、タクティクスに生かせる走りの感覚の学習。複数艇でラウンディングできる機会を絶対に生かせるように準備すること。
⑤については普段の練習から目的を明確化する癖を全員(特にタクティシャン)がつける、くらいしかないでしょう。

8月の個人の目標として、
石川:波海面でのスピード改善。スタートのマニューバで確実に出たいサイドでラインに並ぶこと。
中山:クローズの改善。スタートのスピードコントロールの調整。ジブトリマーとして必要なセオリーの理解及び風下艇の情報出し。(上回航でスピンを張るのを速くすること。)
小松:フリーの改善。フリーのデッキのヒールトリムを指示できるようになること。タクティクス的なフネの動きにスピンを合わせられること。
牧野:セオリーを実践できるフネにすること。場面ごとに優先順位を共有させること。
徳毛:セオリーを理解して、アウトプットできること。トラブル時に優先順位をつけて対処できること。レイラインは確実に読めるようにすること。
渡辺:クルーワークをこなしながら、ヒールトリムができること。レイラインは確実に読めるようにすること。コースについて、指示された要素は管理できるようになること。
大河原:クルーワークの限界をのばすこと及び回航でのクルーワークを統制すること。ヘッダーとリフトを見分けられること。スタートでラインを正確に把握して、必要と思われる形で伝えること。

一年生:基本的な艤装や作業(ビルジ取り・解装・リペアなど)を覚えること。フネの動き(下回航・タック・上回航・ジャイブ)にそれぞれの風域で適した動きをとれること。指示のもと、スピン回収ができること。
次の段階として、バウマン・マストハンドのクルーワークを指示したとおりにできること。ブローとラルを見分けること。

練習メンバーが特に8月は不定なので練習の優先順位として、
①複数艇での走り合せ(スピード)
②複数艇でのラウンディング(タクティクス、ロックタックやリーバウなど)
③複数艇でのスタート練習(必勝パターンの確認)
④一艇での時間距離の練習(上1、下1)/バウマンのライン読み練習
⑤一艇でのラウンディング(即タック・即ジャイブや回航バリエーション、レイライン、情報管理、トラブルシューティング)
⑥二・三年生のミニホッパーでのレース(コース)
⑦走りのモード切替練習(最初のセッティング確認時に兼ねてもいいかもしれない)
⑧一年生のミニホッパーでのサークリング、ラウンディング(動作、回航)
⑨一艇でのショートラウンディング(一年生クルーワーク)
これとは別に、練習の最初もしくは最後にタック練習とストップ&ゴーをドリル化します。

練習の中で時間を区切ることで、目的と達成度合いを確かめるとともに、同じ練習の中でも細かく目的を分けて時間を使うよう気をつけます。質の高い楽しい練習にしましょう。水分補給など暑さ対策は万全に!

京急サマーレガッタ

2010-08-03 15:49:53 | レース報告
7月24・25日とJ24京急サマーレガッタでした。2日間に渡るレガッタレースは10月の関東選手権までなく、一定の成果を出すべく気合いを入れて臨んだレースでしたが、14-15-10-15-11位/17艇で総合15位と結果的にイイところなしで終わってしまいました。

レースレポートは牧野が書くはずですが、レースの総括として、スタートが一線で出れないことは大きな敗因ですが、タックして(上スタートじゃないと逃げタックのタイミングも難しい・・・)フレッシュブローをつかんだあと、そこから真ん中あたりまで挽回するという展開が一度もできなかったことは今の仰秀の戦う力不足です。大潮かつ軽風で上りも下りもコース・走り共に難しい反面、順位を上げるチャンスもあったはずなのに。

印象として、大まかなストラテジー(左右の海面選択)は無難な気がしますが(ダウンのブローの取り方はもっとうまくなる必要あり)、結局タクティクスで埋もれていってしまっていること(第3レース顕著でした・・・)、ストラテジー(ブロー・シフト・潮・波など)・タクティクス(どの艇に対してカバーかリスクとるか)の優先順位が曖昧(もしくは共有できていない)で艇の動きが鈍かったです。あと、クルー全員がコースに貢献できている状態ではないことが(ベースとなるコースの理解及びアウトプットが足りない)もったいないです。

クローズのボートスピードの反省として、安定して走っていて周りより若干イイ走りをしている局面もある一方、(少なくとも今レガッタのような軽風では)明らかに周りに遅れている時間が長すぎるのが、まずは問題です。
外部要因(潮・波・ブランケ)も考えられますが、頻度的に内部要因の可能性が大きく、ヒールは割とずっとさせており乗艇位置も前だったので、セールトリムと風の当て方がまずいことによるパワー不足な気がします(リグが標準だったことも影響しているかもしれません)。実際、速い艇はもっとヒールを起こせているようでした。特にチョッピー海面で失速してしまうと、中々走りだせません。レース最後の方で、意識的に風を当てて走ってこまめにヒールを起こすようにしたところ、走りが安定した感じがしました。ラルやチョッピー海面では変化を意識して丁寧に走らせるしかありません。
対策として、①クローズもフリーももっと両者でコミュニケーションをとること(何某のルール化も必要でしょう)、②あと特にクローズについては海況とセッティングについてデータ化を試みます。③タック練習をドリル化します。タックがうまくなる+加速の練習になると共に、ヒールやロールを通してデッキが走る感覚を磨くことができるからです。④体重もそろえて練習していく段階でしょう。

課題であったスタートは、全く決められずじまいです。最近練習では、ポートアプローチで並んで上艇にバウを揃えて出るボートコントロールを練習していました。レースではポートアプローチだけではありませんでしたが、①出たいサイドでラインに並ぶことができていない場合、②ラインに並べても最後の加速の段階で遅れてしまう場合 のオンパレードでした。
原因として、①については、マニューバの風位が低いこと、もしくは高すぎるため低くしようとして失敗しています。②については、自分達の中でラインと時間距離を正確に把握できていないため周りに合わせようとするだけでは遅れてしまうこと、加速に向けた微速でのポジション維持(下のルームとブランケ)、練習とレースでの加速の感じが違うこと(海面と風が乱されることもありますし、心理的なものもあると思います。)があると思います。
対策として、①ストップ&ゴーと一艇での時間距離のスタ練はドリル化する共に、②応用ですが、逆に10秒でクローズにのれる微速練というのもしてみようと思います。ハンドリング練に近いかもしれません。③スタートの必勝パターンを作りたいと思います。上サイドと下サイドそれぞれ、2分前や1分前でそこにいられれば必ずスタートできる場所(n艇身前の見通しを取るのもルーティン化しようと思います)を作ります。もちろん他艇や有利サイドによって変化はありますが、スタートの基盤にはなるはずです。
複数艇でスタ練できる機会はもう少ないと思いますが、だからこそそういう機会を生かせるよう一艇でできることは確実につぶしましょう。
<疑問点>
ストップ&ゴーが加速の練習であることは明らかですが、ストップの練習でもあると思います。マークの横で止まるボートコントロールは必要だと思いますが、実践的な練習にするためには、どういうパターンのストップを考えるべきでしょうか。
①マーク手前をめがけてダウンスピードタックでとまるパターン、②クローズ角でアプローチしてセールを抜いてとまるパターン、③風位にたてたり、ダブルタックのような感じ(S字?)でとめて加速の瞬間にクローズ角に戻すパターンなどが考えられますが・・・。
①だとポートアプローチの練習にもなり、②だと時間距離の練習になり、③だとより実戦で使えそうな気がします。

全日本選手権まで残り3ヶ月ちょいで、全日本5位という目標に赤信号が灯っています。ただ夏休みがあり、まずは基本に戻り練習量をとるのはもちろんですが、もっと質の高い練習をしなければ現状的に目標には届きません。むしろ夏休みを正しく利用すれば、絶対に勝てるはず。夏休みの練習でみんな大きく変わらないと後悔することになるので、具体的にどう変わればいいのか考えましょう。(つづく)

ちなみにサマーレガッタに先だって行われたオーナーヘルムレースでは、東大総長の名代として3年生の小松が舵をもちました。ほとんどヘルム経験はなく、どうなるかことかと思いましたが、(2度危ない場面はあったものの)無事に15位フィニッシュを決めました。クローズは割と走れていたけど、基本的にまだボートコントロールができていないよう。