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ROSALIND凸ヤマ翁の『Wスタな日々』

みちのくの御長寿旅バンド・ロザリンドの随想録。

第二戦・飯野ロケット研究所『火薬』

2010-04-13 01:20:00 | 褒め殺しスタジアム
飯野ロケット研究所
『火薬』
(タイトル発音は“kayagu”な)      
此処3枚の
(雪崩~切腹~本作)
CDアルバムに於ける彼等の
爆発的クオリティUPは
万人の認める所と思うが、




通常のアーティストの場合、
それは或る意味に於いて

古来のコアなファン層から
『当初の彼等の手造り感が
 良かったんだよね~』

的反発を招き兼ねないほどの
劇的進化、メジャー化で在るにも関わらず

彼等に限っては全くその懸念が無い。

音楽面が如何なる成長進化、変容を
もたらそうとも、
彼等が歌う歌詞の世界観、テーマが
不変で在るからだ。

誰しもが己の幼年期や
郷愁を重ね合わせて感情移入可能な

(・・・ホントかよ(^_^;)?)
彼等の
“飯野町”と云う“永遠の遊び場”。

幾度も繰り返し取り上げる事によって
リスナーと共有される名物キャラクター、
名物事件の数々。

歌われる内容が
“ナメナメ”“味の峠”で在る限り、
音楽自体が如何なる次元に飛躍しようとも
固定ファン層の期待を裏切る事は無く、

停滞に陥らず、ひたすら向上と
クオリティUPを続け、新たな層を
捕まえて行けるのだ。
(CD作品時代に入ってから
 その姿を顕した彼等の
 ビジュアル風、ギター・ポップ風
 作品は、新たなファンク面開示の今作
 でも楽曲、演奏共に更なる洗練の域
 に入って居る)


得てして“支持層”なるモノは
『新しいコトを演れ』と口にする割に
本音の部分では
アーティストに永遠の
マンネリズムを求めて居り、


進化要求を口にしながらも、
冒険や新たな地平の開拓には冷淡、
と云う恐ろしい自家撞着を見せる
“自己中極まりないツンデレども”なのだが。


アーティストとファンとの間に横たわる
この“永遠の命題”にすら、
“真の天才”
アゴパン博士
ほくそ笑みながら、アッサリと答えを
出して見せたのだ。

アーティストが長く生存し続ける為に
恐らくは最も重要なその“スタンス”の
問題を、実に軽やかに解決する
そのクレバーさと戦略には全く舌を巻く。


『ホントはどうなんだい』は、
もはや小生にはLittleFeatに聴こえる。
そう云えばLittleFeatの故ローウエル・ジョージ
マザーズ・オブ・インベンションに在籍した経歴が
在る所からも、
兼ねて凸ヤマ主張の
“ロケ研こそ
  日本のフランク・ザッパ”説

が実証されたのではなかろうか。

『NAMENEM』のラップの見事さや、
後半の圧巻ファンク展開
には、既に耳にした誰もが
惜しみ無い賛辞を寄せたコトと思う。

お茶パン博士
ジェームス・ブラウンに比肩し、
パッション屋良の“ん゛ー!ん゛ー!”を越えた。

黎明期、アゴパン博士とは別ベクトルの
才能を飯野ロケット研究所の
“オマケ”的に
発揮して居たお茶パン博士が、
前作辺りから
やや本気(?)を出して披露し始めた
ビジュアル、ジャパメタ系に於ける
職人的(かつ商業的)作&編曲能力の
多彩な引き出しと歌唱力は
元来の圧倒的な演奏力
(コレも近年、やや本気を見せ始めた感アリ)
と相俟って
『厄除』に結実して居るが、このジャンルを真正面から
標榜して(つまり大マジで)演って居る皆様を
全て笑い飛ばし、シニカルに笑う
お茶パン博士の顔が見えるではないか。

お茶パン博士の“やや本気”が、アルバム枚数
を重ねる毎にアゴパン博士の世界観に
説得力を付加する傾向に在り、
此処に来て二人の才能が“最強タッグ”
の色合いを強めて来て居る様に感じられる。

音楽で展開されるギャグは、その演奏クオリティ
が高ければ高い程・・・見事に“落ちる”。


二人の天才の飛翔は留まることを知らず、
加えて彼等に、今回版
『飯野町に捧げるバラード』
のアレンジに見られる“サービス精神”在る限り

飯野ロケット研究所に死角は無い。
(彼等は、史上初の
  “信奉者を置いて行かない天才”なのだ)


例によって『会員制秘密倶楽部』
領布方式を採る彼等のこの新作を
『(屮゚Д゚)屮た・・・頼む、聞かせてクレ』
とする向きは多いだろう。
彼等の公式HPや
正規販売所ルートのリンクを
小欄に記載して良いものか否か、
ご当人達に正式許可を得ないと
判断が付かないので・・・
(今時であるから、検索すりゃ済むコトだが)

取り敢えず、此処では
『( ゚Д゚)きっつあんトコで買え!』
との情報を開示するに止めようw
(…(-_-;)ナニそのニッチな内輪隠語www)

最後に蛇足ながら
『爆弾メサイア(ベテラン)』に於いて、
それまで毎回途中に挟まれた
“飯野町民の為に”の台詞が来ないナ、と
思わせて置いて
それを落ちのトリガーに使う、と云う
圧巻のセンスこそが、
今日、日本映画界の脚本に著しく欠ける
トコロでは無かろうか、と考えさせられた
事も
書き添えて置こう。
コメント (7)
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第一戦・鉄カブト『WAR』

2010-04-12 23:46:00 | 褒め殺しスタジアム
鉄カブト
『WAR』
~タカを括っていた凸ヤマ~
もうリリースから、
かなり時間を経て
しまって居るが
沖縄・・・否、
我が国の“誉”
誇るに値する

“スタンダード・メタル”の雄、
鉄カブト
2nd・Albumで在る。
(…(-_-;)スタンダード・メタルなんてジャンル、
    ホントにあんのか凸ヤマ?)



そもそも、彼等の1st・Albumに収録
された『SALVATION』
小生の“ネ申曲”だった。
その完璧な構成、キラー過ぎるリフ、
往年のCREATION・竹田和夫氏を
彷彿とさせるマサ一撃のVocalから
放たれるサビ・メロディの見事さ、
リズムの高揚感・・・
さり気なく、甚だ自然に導入された
琉球旋律・・・!


コレは小生の持論なのだが
一角のROCK創り屋なれば、
“良いリフ”を産み出す能力なんてモノは
皆、最低線持って居て当たり前である。

だが、そのリフを“ネ申曲”に昇華
させるコトが出来るか否か、が
優劣を分けるのだ。
(ソレが出来ずに幾星霜、
  未だ苦闘を続ける凸ヤマなの)

駄目な曲とは、
その折角のリフに下らないメロディを
乗せてしまったり、誤ったリズムパターン
を絡めてしまう所から始まるのだ。

それ故、
鉄カブトは強い

リーダー・マサ一撃
真に恐ろしい所は、
ギターが上手いコトでも太公望なコトでも
琉球空手(?)の使い手であるコトでも無く、
その突出した作&編曲能力に在る

からだ。

“良いリフ”が飛び抜けて居る所に
『AK-47』の間奏リフもダイスキだ(>_<)!)
加え、『その発想は無かった( ゚Д゚)』
ってリズムを見事に当て嵌め、
(しかも、完成形を一度聞いたが最後、
     『それしか無い( ゚Д゚)』と思わせる)
その上に、やはり『それしか無い( ゚Д゚)』
素晴らしく適切なメロディを乗っけて
来る見事さよ。
(デス・ボイスのシャウト・パターン以外に、
 必ずキャッチーで魅力的なメロディが襲って来る)
彼の曲は、100%必ず
『欲しいトコロで展開が来る』ので
決して外れが無い。
『twilight』の素晴らしさはどうだ!)

我々ROSALIND『KIROKU』レコ発に
鉄カブトがわざわざ沖縄から秋葉原まで
馳せ参じ客演してくれた際、
ブチかまされた『SALVATION』
聴いた時、凸ヤマは全身に鳥肌が
立ち過ぎ、その姿はほとんどビッグ・バードに
変身して居たに違いない。
(此処で、裕どんは
  ビッグ・バード生写真をうpだ!・・・違うかw)

そんな鉄カブトが放った
2nd・Albumが
本作『WAR』である。


そう。
正直、表題に在る様に
小生は“タカを括って”居た。

『あんだけの名曲を創ってしまったら、
 如何なマサ一撃とは云え、それを
 凌いで来るのは難しかろう( ̄ー ̄) 』
と。

結果・・・

『('~`;) お前等はブブカか?
 イシンバエワか?』


奇跡の鳥人達(トリジンぢゃ無くチョウジンなw)
の跳躍並に、軽々と越えて見せられちゃった(>_<)

“期待を鮮やかに上回るヒト”
にはスグ惚れちゃう凸ヤマです(^_^;)

表面上“メタル馬鹿”を標榜して見せながらも
その実、裏では圧倒的な音楽教養を持つ
マサ一撃圧巻のアコースティック・イントロ
(コレがまたカッコイイんだよな~(>_<))
に導き放たれる
『OpenSeason』
なんたるリフ!そしてそのリズム!
例によって完璧な構成美!
見事なメロディ・・・ヤラレタ('~`;)

m(_ _)mスイマセンでした・・・。

鉄カブトは、ROSALINDの交遊する
他の多くの“メタル系”と趣を異にし、
“ハードコア色”が甚だ薄い。

言うなれば、彼等の“メタル”ベクトルは
亜米利加辺りなら全然ヒット・チャート上で
語れるキャッチーでメジャーな範疇に在り、
決してアンダー・グラウンドに属するモノ
では無い。そこにこそ、マサ一撃の持つ
メロディ・センスが生かされる訳だ。
(ご存知の通り、日本にそうした風土
 が無いが故に、今の所彼等が
 Mステに出るコトは無いのだが)

その点を称して、
冒頭『スタンダード・メタル』
なる呼称を使ってみた。

但し、此処で念を押して置きたいのは
我が国で“ジャパメタ”と総称される中に
跋扈する、一部の
古色蒼然、旧態依然レトロ趣味で
“様式美”とさえ謳ってしまえば
如何なる拡大再生産も許されると信ずる
コピー・キャット連中
の世界とは、
完全に違う次元に鉄カブト
存在する、と云う点だ。

決して“時代や流行の先端”を行く
モノでは無いが、鉄カブト
メタル云々も越えた
“ロック・スタンダード”の名作を
新たに創出すべく戦って居り、
その姿勢とセンス故に
全く時代性との乖離を感じさせない。
(彼等は“懐古趣味”とは無縁だ)

正攻法、スタンダードの中に在って
真っ向勝負を挑み、その中で
オリジナリティを追求し得るのは
圧倒的な才能とセンスの裏打ち無し
に成立しないコトで在り、
非常な勇気が要る。
(BANDを止めずに永く続けるには
 “非情”な勇気も要るw)


その強さを、マサ一撃率いる鉄カブト
確実に持って居るのだ。

次作では、必ずや『OpenSeason』をも
凌駕して来るに違い無い。
(とプレッシャーをかけてみるテストw)

余談ながら、平素から対バンの
ステージでの精神性や全体像しか
論評するコトが無い、あのだるまさんが
沖縄ライヴのリハ時
『OpenSeason』を耳にして
『( ゚Д゚)ナンダ?
 いい曲だなコレ』
と言い放った。

恐るべし鉄カブト
恐るべしマサ一撃

最後に、余りに賞賛し過ぎたので
ズッコケ・エピソードをひとつ。


上記の沖縄ライヴの際、
未だ新メンバー体制での場数も少なく、
TV取材等のストレスも抱え
(しかも後日判明したが、この時点で
 マサ一撃は既にインフルエンザ罹患w)
本番での『OpenSeason』
メイン・リフの肝である“タメ”が効かず、
今ひとつの出来栄えで在ったw

だるま『( ゚Д゚)どうした?
     あのカッコイイ曲
     は演らないのか?』
凸ヤマ『…(-_-;)オープニングで
     演ってたぢゃん』
だるま『( ゚Д゚)・・・違う曲かとオモタ』


人には厳しいだるまで在った。


上手の手から水が漏る・・・
場合も在る、ってコトで
     お後が宜しいようで(^_^;)
コメント (12)
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新コーナー創設

2010-04-11 18:29:00 | 褒め殺しスタジアム
=誉め殺しスタジアム=  

新コーナーに寄せて(序文)


そもそも『70年代ブリティッシュ・ロック奇譚』
なんてモノを書いては居るが、

“それで飯が喰える”国家資格たる
『音楽批評家検定3級』も持ってないし
(メディアで音楽評論してるライターさん達や
 レコード会社のディレクター諸氏って
 みんな2級以上持ってらっしゃるんでしょ?

 ・・・・・・・・・・え( ゚Д゚)?違うの?)


『Wスタな日々』で政治批判もするが
“売国批判国士”免許も持ってないナ('~`;)
・・・ボヴは受験するって言ってたケド・・・

やっぱ“ゆーきゃん”とかの通信講座で
資格取るか、専門学校入り直さんと

コレはもう
ダメかもワカランね(>_<)


ソレなのに新コーナーは
“仲間内インディーズ・バンドの
 新譜を紹介&賞賛”する

と云う、

小生如きには全く資格が無い上、
最も危険な諸刃の剣
(本当に“考えナシ”で
  懲りない凸ヤマではある…(-_-;)by だるまさん)

これまで、ロザリンドの主な広報機関にして
三大新聞に続く発行部数を誇る国民紙w、
『ロザリンド通信』(別名・恐怖新聞w)紙上
に於いてすら、それだけは敢えて
手を付けず
ここまで来たのだが・・・。


何せ今年で15年も演ってるロザリンドが
お付き合い戴くBAND関係者の皆様は

同様に長いキャリアを誇るケースが
多く、中には経年のウチに
標榜する音楽ジャンル
そのものが
自然と変容した皆様すら
存在する。
  (あ、誰とは言わぬが“マイ・ブーム”で
   コロコロ流行に乗って変わってるヤツは
   別なwそのミーハーを素直に
   認めてりゃイイけど
   毎回『オレは元々こうです』
   式は特にダメなw
   それって、高校時代6~7人の上級生
   に告る度、全員に
   『入学した時からずっと好きでした!』
   つうてる女子と同じダロ( ゚Д゚)!
    ハイ、そこのSGしんや君、
    静岡のシナモン氏、笑いスギwww)


…(-_-;)脱線スマスタ。


だが、そもそも
モノを創る連中には、本来その人物の
“根源的作風”と云うモノが在り、
ソレは表面上のジャンルが多少変わっても
揺るがぬ場合が多い。

例を上げればキリが無いが、

メタル世界の住人の皆様に
ろざりを可愛がって戴いてる割に
決してその基本概念に
明るいとは言えない凸ヤマである
にも関わらず

札幌NMPマサシンが創るモノとか
BASSAIUMなっちゃんが創るモノは
御二方の長い歴史の中で変容&進化を
(BAND自体が別なBANDに
      なったりしてすら)
見せ続けても

ナゼか毎度毎度
“うわ、チャ~ミングだ~♪”
思わせる瞬間を必ず含んで居たりする。

おそらくソレは、リズムのシカケに於ける
引っ掛け方の趣味・・・とかの
甚だ
細かい部分への共感だったりするのかも
知れないが。

ジャンル、って話は大変危険ながら、
此処での説明を判り易くする為
敢えて大まかに分類するコトをお赦し
戴くならば

メタル系より更に
凸ヤマが平素日常
興味関心、知識も皆無な
青春パンク(昔のメロコア?)的
括りの中に在りながらも、

奈良の奥田氏
(奥っち、ハゲ、サファィア、キーボーw)
の創る曲とか、
SPN・POWER高取氏
CREEPS竹内氏の作風が
毎度、新曲を出しても出しても
確実に凸ヤマの琴線を捕え、

常に
『う~ん('~`;) この音楽の
  コトはまるで ワカランが
  ・・・イイな。素敵だぜ!』

と思わせてくれたりもする。

その法則は
確かに存在( ゚Д゚)する。

結局、何が言いたいかと云へば

『一度気に入ったBANDが、やがて新作で
  気に入らなくなるケース』
ってのは、小生の場合、
まず滅多に無い。
(パッと考えてもRadioHead
 ぐらいしか思い浮かばないw)

その創り手の根源的な部分に
何かピンと来るモノが在った場合、
(その人が強力な意志を以て
 余程の路線変更とかを慣行せぬ限り)
例えそれが、
単にその人の創作上の慣習であっても
(手癖とか・・・口癖??w)
そのセンスの中に
『こちらも気持ちよいポイント』
を一度発見出来たが最後、

後にその創り手から産み出される
作品に於いても、必ず
『あ、貴方もソコ
 気持ち良いのですね?
 小生もスキです!』


って場面が必ず来るんだよね~♪

ほんの一時、
創り手が憧れやブームに迷い
背伸びや馴れない事に手を出した挙句、
本来の己を見失うケースもまま在るが

そりゃあ、長い活動の中で
やがてソレは
“本来その人が持つ根源的なセンス”
へと回帰して行く。

その際、
“一時の迷い”は血となり肉となり
本来の持ち味をより洗練し
説得力に磨きをかけちゃったりするのよネw

そんな小生の琴線に触れて来た
幅広いジャンルに渡る

チャ~ミングで“愉快な仲間たち”
を、この新コーナーでご紹介して行けたら、と思う。

コメント (3)
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