無明抄

もの言わざるは腹ふくるるわざ・・。かなわぬまでも一市民の発言

日本は、これでも変われないのか

2011-12-28 | 蟷螂斧:私的時事論談
2011年が終わろうとしている。
大震災・津波と原発の破局事故、
にもかかわらず、方向転換することができないこの国の底知れぬ愚かさを思い知らされた1年だった。

新年とともに書き始めた新たな日記帳は、3月17日、次の記述を最後に空白のままだ。

もはや絶望
止まる方が奇跡に近い
信じられない手抜かり、後追い対応
日本の崩壊の日を今見ている
6基の原発と使用済み燃料が、次々とか一気に
吹き飛ぶ時が迫っている


政府は虚偽情報を流し続けていたが、少しでも原発について学んできたものには、その嘘っぱちは見え透いていた。
長年脱原発の運動にささやかながら関わり、「原発震災」の危険性もMARKⅠの危なさも訴えてきた。
原子力村の傲慢でノーテンキな体質や地震列島の現実を思うとき、今度大事故があるとすれば日本ではないか、とも思ってきた。
しかし、その破局が現実となり、災害対策本部サイトでもはや炉心溶融が避けられないことを知ったときは震えが止まらなかった。
「とうとうやってしまった・・!バカやろうー!バカやろうー!」

政府災害対策本部のサイトに掲載されたメモ
11日22:35

12日0:30


その夜の内のメルトダウンとベント=放射能放出を予測しながら、枝野は「直ちに危険はない」「念のための措置」を繰り返していた。
「愚かな大衆はパニックになり大混乱を招くに違いない」と、過剰に恐れて情報隠し事実歪曲に走る、それこそが指導層が陥るパニック心理であり、社会心理学では「エリートパニック」と言うそうだ。

枝野も政府も、そして誰よりもマスメディアが、パニックを防ぐ「使命感?」にとらわれたのか、でたらめな安心宣伝を垂れ流し、事実を伝えようとする独立メディアやネット情報を「デマ」と罵倒し続けた。

どちらがデマだったかは、今となってはいうまでもない。

しかし、この国の病の深さは、国民の生命の危機に際して嘘の情報を流し、SPEEDYのように決定的に重要な情報を隠した連中の誰一人として責任を問われず、それどころか嘘つき枝野とまで言われた人物が未だにぬけぬけと政府の要職に座っていることを許している異常さだ。
百歩譲って、故意に嘘をついたのではなく情報を知らなかったとか善意だったとしても、結果重大な間違いであったことが判明した以上、責任を問われるのが政治家として、いや政治家に限らずまっとうな社会人として当然であろう。

その後9か月、「戦犯」たちが未だに責任をとらぬばかりか、のど元過ぎたかの如くさらに「戦争継続」を画策し続けている。
曲がりなりにも脱原発に舵を切ろうとした管を袋叩きにして引きずりおろされ、「脱原発」を長期目標に棚上げして元の木阿弥を狙う野田政権は、原発問題から目をそらし消費税増税こそが最優先課題と騒ぎ立てている。


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