宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

十五夜お月様が満月とは限らないのだ

2011年07月18日 00時09分14秒 | 

天体シミュレーターによると今日は十五夜だ。それも月の出の時刻に月齢15.1。つまり、正真正銘の十五夜なのだ。十五夜とは、新月から数えで勘定して15日目にあたる月を言う。だから普通はその時の月を満月だと思ってしまう。でも必ずしもそうではない。月の軌道が少し楕円なのと、僕らが普段使っているグレゴリオ暦と月を基準にした暦とのずれが有るからだ。
では今夜の月はどうなのだろうか。大工仕事の合間に東の窓を覗いていると、山の端からそろりそろりと十五夜の月が昇って来た。わくわくしながら観測デッキに上がり、まず月の出を撮影。続いて8センチ屈折にカメラを取り付けて期待の月に向けた。

 

 

えっ、欠けている。そう、満月とは太陽と地球と月が一直線になった時、地球から見て欠けた所のない状態の月を言う。とは言うものの、本当に一直線になったら月食が起こってしまう。普段はいつも少しずれているのだ。しかも新暦と旧暦とのずれで、必ずしも月齢15、十五夜が満月とは限らない。今夜は外れだった。

 

ところで、月の出の写真を撮影しようと焦ってカメラを構えた時、誤って腕をウインチのワイヤーに引っかけた。有ろう事かカメラがデッキの縁から約5メートル下の地面に落下。ガショッと鈍い音がしたのだ。恐る恐る拾ってみると、小さいほうのカメラ、キャノンEOSkissX4に取り付けていた純正レンズの、ズームリングのところが曲がって穴が開いていた。ああやってしまった。クソ!地球の自転が早いのが悪いんだ。それでもボディーは無傷のようだったので暗い気持ちで上の写真を撮って帰った。
家に帰って眠い目をこすり、ブログを一つアップした後でレンズのズームリングの外側を外してみた。直るかも知れない。割れたかけらを外し、曲がったプラスチックを補修してリングを回してみた。なんとかこのまま使えそうだ。それにしても馬鹿な事をした。




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みかんの消毒

2011年07月17日 00時51分45秒 | Weblog

三連休の始まり。3日連続で丘に上がりたいがなかなかそうはいかないだろう。ただ、きょうは朝からすごい青空。とりあえず行かなくては。という訳で上がった丘では、おばさんの娘さん夫婦がみかんの消毒をしていた。そう、毛虫退治にアブラムシ退治。ようやくこいつらわる虫を抑えたと思ったら、今度はみかんの実や枝に白いものが生えてきた。カビだ。消毒しなければと思っていたところだった。



消毒していた娘さんが何か始めた。何だろうとのぞいてみたら、なんと脱皮したばかりのクマゼミを水洗いしていた。どうしたのかと聞いてみると、みかんの木にとまっていたのを気づかずに消毒薬を掛けてしまったのだという。
洗ってもらったセミは薬の掛っていない木にとまらせてもらった。夕方見に行ってみるとまだそこに居る。



良かったね。色が少し濃くなっていた。明日になったらきっとうるさい声で鳴き始めるだろう。みかんの丘に本格的な夏がやって来る。



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霧が出てきた

2011年07月13日 00時04分20秒 | Weblog

月の撮影に飽き、カメラを外して空を見渡した。南の結構高い空に霧が出てきた。そう。みかんの丘では時々この霧が発生する。霧はいつも東の山の向こうからやってきて、一時空全体を覆い、やがて西に低く流れてゆく。これはまずい、そろそろ赤道儀の極軸を合わせなければ。
20センチを載せている赤道儀に火を入れ、軸のキャップを外して覗いてみた。やはり。相当ずれている。これでは視野の中で星が回転しても仕方が無い。極軸望遠鏡の視野内にある目盛り環を7月9日の午後9時10分に合わせ、2本のねじを使って北極星を指定の位置に導入した。まったく、よく今まで撮影できていたものだ。

テスト撮影は何にしよう。さすがに八日月が輝く明るい空では星雲は無理だろう。と言うわけで、へびつかい座の球状星団M12を撮影する事にした。2台のパソコンを生かして片方で星団を導入した後もう片方でガイド星をコントロールする。そして1分露出で撮ったのがこれだ。あれ、なんとなく星が流れている。そんなはずは無い。しかもわずか1分の露出なのに。でも流れている。ガイド鏡の固定がゆるかったかな。

どうしよう撮り直そうかとも思ったが、霧がかなり攻めてきたのと疲れが出たのとで打ち切り。微調整と本格テストは次回、月が痩せてからする事にした。まだ11時を回ったばかりだがとにかく眠い。屋根を閉めて帰ろうとしたら、バッグも機材も露でびしょぬれだった。ふと思い出した言葉。「ケンタウルスよ露を降らせ!」
でもケンタウルス座は霧の丘のむこうにかくれて見えなかった。

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月の大山脈アペニン

2011年07月12日 00時10分50秒 | 

半月に近い月を望遠鏡で眺めると一番に目に入って来るのが、月の中央より少し北あたりで大きな弧を描く地形だ。
アペニン山脈。総延長600キロに及ぶこの地形は、5,000メートル級の最高峰を持ち、北に続く「コーカサス」、「アルプス」の各山脈とともに雨の海の東側を丸く縁取っている。写真中央より少し左には底が平らでお盆のような美しい姿をした「アルキメデス」が有るが、このクレーターから南東に伸びる、海の中でも一段と薄暗い流れの行き着く先は「腐敗の沼」と呼ばれ、月面車を初めて月に持ち込んだアポロ15号の着陸地点だ。もちろん僕の望遠鏡で見えるべくもない。

さて、ここで一つ注意しておきたいのだが、僕が載せる月の写真は全体像の場合すべて、撮影時点に肉眼で見た上が写真の上になるようにしてある。またこの写真のように拡大した地形では北が上だ。

多くの天体写真は月の南極を上にしてあり、地球の地図とは上下反対になっている。しかし僕の写真はその慣習には沿っていない。この点についてある天文学者から指摘を受けた事があった。天体写真は天体望遠鏡で見た通りに上を南にするべきだというのだ。その時僕ははっきり拒否した。天体は東の空に姿を見せた時と西の山に沈む時とでは見た眼ほぼ180度回転している。月だって同じだ。天体望遠鏡で月の南が上になるのは真南にある時だけ。それも双眼鏡で見ると肉眼の通り上が北になっている。月の南を上にする理由などどこにも見あたらない。

と言ってまたきっと嫌われるのだ。

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45センチを月に

2011年07月11日 00時12分58秒 | 

夕暮れ時、西のほうから分厚い雲が押し寄せて来た。まあいつもの事だ。今夜は晴れる。きっと晴れる。自分にそう言い聞かせて観測デッキに上がり、久々に45センチを固定していたひもを解く。なんと、斜鏡が完全に曇っていた。下向きなのに。しまった、再メッキが必要かも。そう思いながら薄い洗剤を浸したティッシュと水道水で濡らしたティッシュで用心深く拭いてみる。幸い曇りは梅雨の湿気で埃が分厚くこびりついていただけだった。一安心。主鏡の方はアクリルカバーのお陰でなんともない。

 

よし、久々。本当に久々に竹取庵の屋根を開く。夜にこうして屋根を開くのはなんと2月以来実に5カ月ぶりだった。少し不安だった空も…

 

見ろ!ちゃんと晴れてる。これでこそ梅雨明けだ。西と南に低く雲は見えるが、そのほかの場所は晴れている。透明度も高く、月の周囲でさえかなりの星が数えられた。トップリングにカメラを取り付け、筒先を八日月へ。まもなく取り付けたカメラのモニターに、地球の大気を感じさせない月面が浮かび上がった。

 

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梅雨が明けた!

2011年07月10日 01時35分46秒 | Weblog

 


待ちに待った梅雨明けだ。世間では平年より1週間以上早いと言うがそれは問題じゃない。とにかく明けた

今夜は星が撮れるかも知れない。そう思いながらカメラバッグを二つ持って丘に上がった。そう、海も島もはっきり見える。空の色もちゃんと青い。嬉しくてたまらなかった。とりあえずは赤道儀の極軸を合わせなければ。45センチの鏡を洗わなければ。
でもそれよりも先にしなければならないのは害虫退治だった。ここに上がって来られるのは多くても1週間に一度。先々週はひどい風邪をひいて来られなかった。先週は何とか上がって来たものの体調不良ですぐに退散した。気になって見回ったら案の丈だ。二番吹きの蜜柑の新芽にすごい数のアブラムシが付いている。



このアブラムシはみんなアリが運んでくるのだ。運んできたアブラムシが大きくなって尻から出してくる蜜を集める。アリの牧畜。教科書で習った気がするが、そんな教育的な行動は他所でして欲しい。あわてて薬を吹き、根元に農薬を撒いた。
まったく。毛虫の次はアブラムシ。そしてもうすぐアゲハの幼虫が葉を食べに来るはずだと、ぶつぶつ言いながら害虫退治を終え、遅れている大工仕事を進めて夜が来るのを待った。

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