宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

寒風の中の大工仕事

2013年12月14日 22時28分15秒 | Weblog

待ちに待った週末。宿題のラブジョイ彗星を撮影するために前の晩にすべてを整えて早めに寝た。天気図は崩れた冬型。少し期待したけれども午前3時の窓の外はやはり曇りだった。
その後30分おきに空を確認するもダメ。仕方無くふて寝をして目を醒ましたのが10時過ぎだった。ごそごそと起き出して家の用事を済ませた後丘に向かう。今日は先週細工をしていた梁を上げる作業だ。梯子と脚立を使っていつも通り少しずつ上げていった。
それにしても今日は風が強い。梯子の上で作業していて、油断すると吹き飛ばされそうになる。時折居間に入って熱いコーヒーで体を温めながら作業を続けた。梁を上げる作業も後2本だ。

梁が完全に上がらないうちに日が暮れた。もたもたしていたツケだ。明日の日曜日は仕事がある。後はまた来週。空は最後まではっきりしなかった。梁を上げる都合で開けた竹取庵の屋根が何となくむなしい。

来週は月齢が18になる。明け方に残る月。晴れていても彗星は撮れないだろう。宿題は提出できないかな。そう思いながら丘を下りた。

 

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旅人は杉の木の向こう

2013年12月08日 00時47分38秒 | 

期待のアイソン彗星は太陽への接近で砕けて融けてしまった。しかし、ぼんやりとした塵の尾だけは見られるかも知れない。そんな淡い期待があった。また、そのすぐ脇でもう一つ明るさを増しているほうき星がある。ラブジョイ彗星だ。
パソコンの天体シミュレーターを開いて二つの彗星の位置を確認した。アイソン彗星の名残は今へび座にいる。曙の薄暮の中だ。これでは見えるかどうか分からない。しかしラブジョイ彗星はかんむり座の10度ほど北。こちらはもう昇っている。空はまだ暗いから、これなら狙えるかも知れないぞ。うしかい座のアークトゥールスを頼りにかんむり座を探そうとして唖然とした。求める空の旅人は高い木立の向こうなのだ。

竹取庵の東には、みかんの風よけのために植えられた杉の木がある。見晴らしのいいみかんの丘で、数少ない障害物の一つだ。かんむり座は事も有ろうにその木にすっぽり隠れていた。選りによってなぜあそこ…
小型の赤道儀を組み立てて見える所まで移動しようかとも考えた。しかし、そんな俄仕立てがうまくいくとは思えない。待とう。それしか無い。ただ、夜は次第に明けてゆく。すでに東の山の端はぼんやり明るかった。焦る気持ちを抑えながら待つことおよそ50分。杉の木のてっぺんの右端にかんむり座のα星アルフェッカが見えた。10センチの双眼鏡をその左に向ける。見えた。ようやく求めるほうき星がみかんの丘に現れた。急いで赤道儀に取り付けていた大きいほうのカメラに火を入れる。焦点距離100ミリ、カメラ感度3200、絞り解放の4、露出40秒。何とか捉えた空の旅人。

杉の上の薄明るい空でしっかりと尾を引いている。この後ズームいっぱいの300ミリで撮影したが、ガサガサと構図をいじっているうちにフォーカスリングが動いたらしい。帰って拡大してみるとピントがぼけていた。

このズームレンズはかなりの安物で、リングがすぐに動いてしまう。やれやれ、毎回ピントを合わせるのは基本中の基本。この彗星の撮影も宿題になってしまった。

後片付けの最中に夜が明ける。明け行く空でアイソン彗星を探したが、結局どこに居るか確認できなかった。

 

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星屑のイルミネーション

2013年12月07日 12時29分09秒 | 

寝坊してはもったいない。昨夜見た気圧配置がそう教えてくれていた。午前3時にセットした携帯の目覚ましで目を醒まし、用意しておいたカメラバッグを手に車に乗る。みかんの丘に着いたのは4時過ぎだった。

車から出て息を呑む。雲一つ無い空に冬の星座と春の星座が同居していた。少し西を冬の天の川が下っている。満天に散りばめられた星屑のイルミネーション。それは人が作ったどんな電飾よりも美しく、自然だ。

茫然と眺めているうちに涙がにじむ。やがて我に返って竹取庵の鍵を開けた。ここで時間を食っている暇は無い。今日は二つのほうき星を捉えに来たのだ。観測デッキに上がって屋根を開け、赤道儀に火を入れた。

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