宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

壁紙を作ってみた

2010年12月20日 22時06分22秒 | Weblog

今年もあと10日。いろんな事があった。1年はやっぱり長いと思う。このブログを始めたのがおととしの8月だから、今日まで2年4ヶ月。書き込んだ記事の数は230を超えた。それだけかけてまだそんなものかと感じるような、よく書いたなと思うような。もちろんその間には、星空の撮影機材が少しずつ進化し、撮影のノウハウも貯まってきた。ベテランから見るとこの程度で天体写真などとはおこがましいとお叱りを受けそうだが、別に誰に見せようという気も無かったので許して戴きたい。
そう、誰に見せて褒めてもらおうというつもりも無い星の写真だったが、暮れが近くなってふと、この写真を使ってクリスマス用にパソコンの壁紙を作ろうと思った。最近撮影した竹取庵の夜景とプレイアデスの写真の合成。少し派手だがクリスマス限定ということで許して戴きたい。こんな僕の独り言を、いつも静かに見守ってくれる人たちへの僅かばかりのご恩返しのつもり。

まずは最近の少し大きめのモニター1280×800

次は少し前の標準1024×768

そして、携帯用に480×854

最後は一昔前の携帯の標準サイズ240×320

サムネールをクリックして大きくしたらダウンロード出来ると思うのでやってみてください。これ以外のサイズはご指定下されば作ります。

牡丹さんありがとうございます。240×400追加しました。

はっきり申し上げれば良かったのですが、携帯端末では、goo blogの設計上正しい大きさにダウンロード出来ません。パソコンで開いて画像をダウンロードした後、携帯に送信してください。

携帯端末しかお持ちでない方で、携帯壁紙が欲しいとおっしゃる方、お差支えなければ tittisan8321@mail.goo.ne.jp まで壁紙サイズを添えてご連絡ください。なお、ご連絡いただいたアドレスは、送信確認後直ちに削除し、記録を残しません。ご安心ください。

イブになりましたが、ここで一番大きなサイズのご要望がありましたのでアップします。

1280×1024です。

サムネールをクリックして出てきた大きい画像をダウンロードしてください。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ふたご座流星群

2010年12月15日 11時54分12秒 | Weblog

昨日職場から帰ろうとしていたらふたご座流星群の話が出た。お前は撮らないのかと聞く。あいまいな返事をしていたら、何時ごろが見頃か、どれくらい流れるのかなどと畳み掛けてくる。仕方なく、撮ってみるよと答えて帰宅した。
みかんの丘は遠い。明日も仕事だし、出来れば家の近くで撮影したい。機材一式を車に積み込んで、街の北に広がる山の裏側を目指した。みかんの丘がまだ無かった頃、よく足を運んでいた場所だ。空は明るいけれども直接の街明かりを隠してくれる。

現場に到着したのは午後10時半。ワイドズームを取り付けた小さいほうのカメラを赤道儀に、ズームをいっぱいワイドにした大きいほうのカメラを普通の三脚に載せた。ビデオカメラは回しっぱなしにして、空を見上げる。雲が無い。風も弱い。やっぱり丘に上がれば良かったかな。と少し反省。
零時を回った頃、ようやく大きな流星が一つ。それからは15分置きくらいに明るい流星が飛ぶ。ただ、なかなかカメラの正面を飛ばない。体が冷えてくる。帰ろうかな。そして午前2時。ようやくカメラの前、北斗七星の側を大きい流れ星が一つ飛んだ。よし。これで終わり。後ろ髪を多少引かれながら帰宅した。

帰って画像を調べたらもう1枚、これは明らかにふたご座から飛び出ている写真が有った。


収穫はこの2枚か。写真左上の太い光の筋がふたご座の主人公カストルとポルックスだ。ふたご座の流星は明るくて素直。しし座のそれが消える間際に明るく輝いて存在をアピールするのと正反対。流れ星にもそれぞれの性格がある。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宇宙はシャボン玉

2010年12月09日 00時28分08秒 | 宇宙

観測デッキに寝転がって、ぼんやりと星空を見上げていた。

 

僕らの住む宇宙は、10次元空間に浮かぶ3次元空間の膜だそうだ。それも、何にもないところから突然生まれ、急激に膨らんで今の大きさになったと言う。ずいぶん頑張って想像してみた。何となく、いつか竹取庵の観測デッキで飛ばしたシャボン玉が思い浮かんだ。ストローの先で生まれ、次第に大きくなるシャボン玉。やがてストローから離れ、ふわふわと揺れながらみかんの畑の上を、風に乗って運ばれてゆく。その膜の表面に漂うのは、虹色の模様ではなく無数の銀河だ。

 

この宇宙は本当にそんな姿なのだろうか。思いも付かない広大な10次元空間に漂う、小さなシャボン玉の表面の、さらに小さな小さな銀河の一つ。その光の渦巻きの端くれの、もっと小さな空間で、ある時ガスの中から星が生まれ、その星の周囲を回るわずかな土くれの上に、僕らは生を得た。シャボン玉がストローを離れてからその時までに、140億年近い時間が流れていた。本当だろうか。

 

宇宙は、自分を見てもらうために僕らを産んだと言ったヨーロッパの科学者がいた。それは違うと思う。もし自分の姿を見せたいならば、それが目的ならば、僕らは特等席に生まれていたはずだ。こんな宇宙の辺境に居るはずが無い。

 

僕らはきっと、偶然に偶然が重なって、何かの弾みで生まれたんだ。だから宇宙は、僕らをかき消すのに何のためらいも無いだろう。僕らは、シャボン玉の表面にほんの一瞬生まれた、虹のひと色でしか無いのだから。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっぱり撮ってしまった

2010年12月08日 00時11分00秒 | 

おうし座には美しい7人の姉妹がいる。ある日この姉妹が川辺で水浴びをしている時、乱暴者の狩人オリオンが襲いかかった。それを見た大神ゼウスは7人を鳩に変えて逃がしたと言う。美しい話。え、って事はゼウスも姉妹の水浴びをのぞき見てたんじゃないか。なんて奴だ。

それはさておき、この7姉妹プレイアデス(スペルから見てプレアデスよりこちらのほうが正しいようなので)は昨年撮影した。今年はいいかと思っていたが、その美しい姿を見ていたらどうしても撮りたくなった。今回は重ね合わせ無しの1枚。画角も少し広くした。何度見ても綺麗だ。普段は邪魔だと思う副鏡のスパイダー(留め金具)が作る光芒が、この星団の撮影にはいい効果を与えてくれる。プレイアデスの姉妹は、いろいろな神と交わって子供を産んでいる。7姉妹の周囲に群がる小さな星たちはその息子や娘にに違いない。

大神ゼウスの化身はくちょうを眺めてきた季節が終わり、これからはこの7姉妹と、彼女達をいまだに追いかけているオリオンを見上げる季節になる。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

牡牛のいる銀河

2010年12月07日 00時25分41秒 | 

空の暗さが増すにつれておうし座の高度が上がる。プレイアデス、ヒアデス、二つの星団が美しい。久々に星座を撮ってみよう。そう決めて大きいほうのカメラにズームレンズを付け、焦点距離を50ミリにセットして空に向けた。カメラ感度2500、絞り5.6、露出時間6分。

 

牡牛が角先を浸しているあたりの天の川は水かさが浅い。目で見ると淡い銀河だが、写真に撮ると結構見ごたえがあった。暗黒のガスが、星の砂粒で出来た水面をうねるように隠しているのが分かる。ヒアデスが、そしてプレイアデスが生まれたように、このガスからまた星が生まれるのだ。よく見ると、この近くの天の川はほんのり赤い。牡牛のいる銀河は星の産屋でもある。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

銀河の領域

2010年12月06日 00時12分08秒 | 宇宙

黄昏が収まり掛けていた。日暮れの後の薄明かりを天文薄明という。なんで黄昏ではいけないのか、僕には理解できない。が、それはさておき、本来の暗さを取り戻しかけた南の空にくじら座が見える。岩に繋がれたアンドロメダ姫を夜毎襲ったというこの化け鯨の領域には、やたら銀河が見える。今夜はその中の一つ、M77に望遠鏡の筒先を向けることにした。

メシエカタログ77番。くじら座の中で4番目に明るいδ星の近くにあるこの星雲(画像左)は、19世紀の中頃になって、地球から遠く離れた銀河であることが確認され、さらに20世紀に入って中心部が激しく活動して強い赤外線やジェットを噴出していることも分かってきた。そこには巨大なブラックホールがあるという。この銀河と僕らの地球との距離はおよそ6000万光年。それなのに中心部は8等級という明るさを持っている。そこから発せられる強い光やジェットは、ブラックホールに落ちて行く星たちの悲鳴なのだ。

この悲劇の銀河のすぐ近くには、渦巻き銀河をほぼ真横から見た形のNGC1055が見える。この二つの銀河は実際の距離も22万光年と比較的近いが、M77のご近所さんはNGC1055だけではない。この画像を見ても他に5つの銀河が確認できる。実際、このあたりにはM77のお仲間が数十個有り、くじら座銀河群と呼ばれている。こうした銀河群は空のあちこちに有るが、その距離と位置のデータを元に、一つ一つを3次元の座標に落としていった女性天文学者が居る。その気の遠くなるような地道な作業が、今の宇宙の大規模構造といわれる姿を明らかにした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

星降る夜の予感

2010年12月05日 01時44分22秒 | Weblog

朝から晴れていた。こんな日はよく午後から曇る。しかし今日は何時まで経っても空の青が褪せなかった。これなら今夜晴れてくれるかも知れない。もしそうなら今夜はゆっくり撮影しよう。そう決めて午後も遅くなってから家を出た。みかんの丘に着くとまず、竹取庵の屋根の妻を開く。望遠鏡を外気の温度に慣らす為だ。そのあと遅れている一階の工事に掛かった。それにようやく区切りが付いたのは、外がすっかり暗くなった頃だった。デッキに上がると、空はわずかに靄が有るものの、雲らしい雲はどこにも無い。何から撮ろう。とりあえず対角線魚眼レンズを小さいほうのカメラに取り付けて東の空に向けた。

秋の天の川の向こうにオリオンが昇り始めている。そうもう12月だから。日暮れと共に気温が下がっていった。観測デッキに持ち込んだカップのコーヒーが見る見る冷える。それは星降る夜の予感でもあった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

過去最悪の裏年

2010年12月01日 00時10分58秒 | Weblog

後ろ髪を引かれる様に離れたみかんの丘。ところがそれから車で20分も走らないうちに空はどんよりと曇ってしまった。まるで、僕が居る間やっと持ちこたえていた様な星空だった。

その翌日、天気は何とか回復したが夜に星を撮れる天気とは言えない。あきらめて今日は昼間に工事をするだけにした。それにしても今年のみかんは単に裏年と言うのには辛過ぎる。この写真を見ると結構生っている様に見えるが、写っている黄色い実は全部ネーブルだ。普通のみかんの木にはほとんど実が無いが、それだけではない。日照りに耐えかねて枯れた古木も少なくないのだ。ここを天文台の設置場所に選んでずいぶんになるが、こんなにひどい年は初めてだ。どうぞこれ以上みかんの木が枯れませんようにと、申し訳程度の肥やしを遣りながら祈るだけだった。

後わずかで今年も終わる。母ちゃんを失い、みかんが枯れ… ひどい1年だった。それでも竹取庵は少しずつ完成に向かって工事が進んでゆく。よく人に聞かれる。「完成はいつですか。」それは僕にも分からない。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする