宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

巨星に会いに行く

2020年02月24日 21時55分13秒 | 

日が暮れた。竹取庵に灯りがつくのは久しぶりだ。観測デッキの屋根が開けないのは残念だが、これも一つの新しい歴史。乗り越えればいいだけだ。
そう思いながら大きいカメラとコンパクトデジカメ、それに三脚を持ってみかん畑に出た。赤道儀が使えないので高感度で固定撮影するほかない。そう思いながら大きいカメラを三脚に取り付けて空に向けた。

カメラ感度を6400にして撮影する、つもりで操作を始めて唖然とした。カメラの使い方を忘れている。しばらくいじりまわってようやく感度を設定し、ノイズリダクションを設定。レンズの焦点距離を56ミリ、露出5秒で撮影してみた。それがこれ。11年前のオリオンと比べてみる。感度も露出も違うので一概には言えないが、確かにあれだけ威容を誇っていた巨星ベテルギウスが少し寂しげだ。

使い方を忘れたカメラと格闘するうちに空がさらに暗くなってきた。三脚をコンデジに譲って竹取庵の屋根越しで撮影してみる。焦点距離9ミリ、カメラ感度2500、絞り1.8、露出1秒。アクセントにと思ってミニライトを点けてみたが、要らない世話だったかな。

もっと長時間露光したかったが、星が増えすぎるのとノイズでベテルギウスが埋もれてしまう。コンデジでは限界がある。実はこの夜は魚眼も持ってきていた。せっかくだ。竹取庵入れ込みで撮ってみよう。まだ街の明かりが目立つけれども、この一枚が今夜みかんの丘で巨星と過ごした証だ。

 

宇宙(そら)に続く丘ホームページ :http://taketorian.org/

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三日目のみかんの丘

2020年02月23日 23時46分50秒 | Weblog

一昨日昨日に続いて今日も。これほど続けて丘に上がるのは本当に久しぶりだ。昨日雨を降らせた寒冷前線が東に移動して、西日本を移動性の高気圧が覆い始めていた。今夜は晴れる。今日こそはベテルギウスを撮ろう、そう思って大きなカメラを持ってきた。とは言え、主砲かぐや姫は最初のスズメバチ騒動でボロボロにされて今は分解休止中。20センチ赤道儀を使うつもりで観測デッキに上がった。

手間のかかるデッキ内の錆止め塗装を4割ほど終えたところで、赤道儀に掛かっていたカバーをはがした。もともと100均で買った安物の自転車カバーを流用したものだったが、何か月も屋根の妻が開いたまま太陽や潮風にさらされて風化してしまい、ボロボロに裂けていた。そのカバーをはがして最初に目に入ったのが8センチ屈折鏡のフードの中で死んでいるカマキリだ。越冬しようと思ったのだろう。こんなところに入り込むのはやめてほしい。

やれやれ、とりあえずレンズにダメージはなさそうだ。赤道儀は丈夫だろうか。そう思いながら恐る恐る電源を入れたが、やはり入らない。むき出しになった電源ユニットがアウトのようだ。あれこれチェックしてみると、この8センチに取り付けていた自動追尾用の小型カメラも内部の回路が潮風で腐食したのかうんともすんとも言わない。よく見ると赤道儀本体の各コネクターも腐食している。これはだめだ。この赤道儀は分解してメンテナンスをしてからでないと火を入れられない。仕方が無い。今日は持ってきた農業用の大きなカバーをかぶせて分解作業を後日に回すことにした。

そうこうしているうちに日暮れの時刻。オリオン座の南中は午後7時ごろだ。観測デッキでの撮影をあきらめて、カメラ用の三脚を持って外に出ることにした。

 

 

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久々のみかんの丘

2020年02月21日 23時48分59秒 | Weblog

職場や家の事情で長い間丘に上がることができなかった。またもし上がれたとしてもスズメバチのアナフィラキシーアレルギーで危険な状態を作りたくなかった。
でもそのおかげで増築中の寝室は作業が中断、観測デッキは屋根の妻を開けたまま近づけなかったためにまるで廃屋のような荒れ方になってしまった。

でもまあ、ここまで来れば腹が座る。一からやり直すつもりで、とりあえず観測デッキから手を付けることにした。まずやらなければならないのはこのデッキの密閉作業だ。

竹取庵の観測デッキはスライディングルーフと言って屋根が水平に移動する。しかも、その屋根が竹取庵は大小二段。このため屋根と建物の壁にはトンビでも入れるような広い隙間ができた。渡り鳥に毎年安全なねぐらを提供し、スズメバチやミカンの害虫にも越冬場所や快適な居住スペースを与えてしまっている。ただ、屋根の大きな隙間は最初からだ。そしてスズメバチや害虫が巣を作り始めたのはここ数年のこと。
なぜだろう。ずっと疑問に思っていたのだが、つい先日ふと思い当たった。壁面の木材の防虫防腐剤の効果が薄れているんだ。増築部分でも外壁にクレオソートを塗って7年、それ以外の部分は15年以上経っている。そうだ。作り続けていても、先に作ったところにメンテナンスが要るのは当たり前のことだった。

というわけで今日は錆が出ているスライディングルーフの鉄骨部分の防錆処理から入ることにした。

錆止め塗料も最近は先に錆落としをしなくてもいいものが出ている。便利が良い。そう思いながら作業に入った。ただこれが結構手間がいる。作るときにはあらかじめ錆止め塗料を吹き付けた鉄骨を組み上げて、その上に木の板を張っていったのだが、錆止めは一体化した鉄の部分にだけ塗らなくてはならない。仕方が無い。以前ここに書いた言葉を思い出す。「少しずつ、少しずつ。時間が掛かっても後ずさりはしない。後ずさりしなければいつか前に進んでいる。」

そう、歩みを止めていた竹取庵は、また前に向けて進みだした。電池が切れて長い間止まっていた居間のフクロウ時計も今時を刻んでいる。

今日は暖かい。竹取庵の前の枝垂れ桜も、心なしかつぼみが動いている。春が近いのかな。

観測デッキの錆止めが何ばかりも進まないうちに日が暮れてきた。西の空に薄雲が広がってきている。今日は減光しているというオリオン座のベテルギウスを撮ろうと思っていたのだが、これでは無理だ。明日も休み。続きは明日にしよう。明日は天気が悪いという。作業は室内だけかな。

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