宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

縞々な風景

2013年07月21日 00時25分46秒 | Weblog

梅雨が明けて、小中学校は今日から夏休み。確かに猛暑が夏を演出してはいるけれども、いつになったらちゃんと晴れるのか。計画では昼間に建て増しの大工作業をして、日が暮れたら星を撮る。そのつもりだったのにこの空。今日も材木を持って上がった丘から見た風景は雲と靄のパイ皮だ。

丸鋸で柱材を切り、ノミと金槌でほぞ穴を開けてゆく。かなり前から気が付いていたが、ノミを叩き始めるとホオジロが鳴き出す。カンカンカンと言う音とあの「一筆啓上仕り候」(僕にはそうは聞こえないが)と言う鳴き声は全く違うと思うのだが。彼の見張り場は竹取庵から70メートルほど離れた電線だ。写真を撮ってやろうと思うのだが、そのためには観測デッキから望遠鏡を持って来なくてはならない。そうしているうちにどこかに行ってしまうだろう。

柱にほぞを切ってほぞ穴を開け、壁板を貼り付けるみぞを作ったあとクレオソートを塗る。丘のふもとで5時のミュージックサイレンが鳴り始めた頃、ようやく1本仕上がった。一休みした後立ててみる。3時間もかけてまだたった1本だ。

今日はここまで。工具を片づけておばさんに挨拶をする。明日は仕事だ。撮影に来る事は出来ないが天気はどうだろう。丘を下ってしばらくすると、行く手に落日が見えた。これは夕焼けとは呼ばないだろう。明日も曇りかな。そう思いながら帰路に就いた。

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きょうは七夕

2013年07月09日 00時06分36秒 | Weblog

とにかく暑い。それでもやらなければ進まない。照りつける日差しの中で、建て増し部分北側の一段高い土台を仮組みし、コールタールを塗っていく。本体の柱にほぞ穴を開け始めた頃、丘のふもとで5時のミュージックサイレンが鳴った。今日はここまでかな。日中広がっていた青空も、気が付くと雲に覆われている。

 

今夜は曇るのかな。七夕なのに。
雨が降ると天の川の水が溢れ、カササギの橋が壊れて牽牛は織姫の許に行けなくなる。子供の頃この話を聞いて不思議に思った。仮にここで雨が降っていても地球上どこかの町では晴れている。そんな時牽牛はどうすればいいのだろう。そうか、晴れた町の空で天の川を渡ればいい。だったら毎年必ず会える。きっとそうだ。そう折り合いを付けて納得していた。その後ずいぶん経ってこの話を人にしたら、雲の上はいつも晴れているのだから何の問題も無い。だいたい地上の雨で天上の天の川が溢れる訳がないではないかと言われた。それが本当ならひどい話だ。だったら雨の話など最初からしなければいい。

そんなことを次々に思い出しながら家路についた。そして、食事も済ませ、用事が有って外に出てみると星が瞬いている。あれ、晴れたのか。良く見ると街中なのに天の川さえ薄っすら見える。ああ、丘に残っていればよかった。早々に切り上げたことを悔しく思いながらそれでもと撮影した1枚。我が家の庭の天の川だ。狭い空に牽牛も織姫も白鳥もちゃんと見える。イルカだって飛び跳ねている。これならカササギも立派な橋を掛けているだろう。
きょうは七夕。見上げているうちに、やっぱり天の川の水は地上の雨で溢れるような気がしてきた。

 

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赤とんぼ舞う

2013年07月08日 02時06分20秒 | Weblog

土曜日に続いて大工仕事に上がった日曜日。新しく仕入れた米松を竹取庵の前に下ろして加工に掛かった。この材木は少し高かったけれど狂いの無い上物だ。ゆがみや狂いが有るとあとの手間がずいぶん掛かる。それはこれまでの作業で身に染みていた。
丸鋸を使ってほぞを切っていると材木の端に停まるものが有る。見ると塩辛トンボだ。あれ、梅雨が明けたのかな。気が付くと他にもたくさんのトンボが丘の上を飛んでいた。アキアカネ、通称赤とんぼだ。

アキアカネは暑さに弱い。いつもなら5月の終わりから6月に掛けて羽化し、一気に高原など涼しい所に移動して夏を過ごす。そして朝夕が涼しくなった頃、体が赤くなって里に戻ってくるはずだ。なぜ今頃ここにいるんだろう。羽化がひと月以上も遅れたのだろうか。今年は田植えがずいぶん遅かった。そのせいだろうか。

仕事の手を止めると、トンボの群れが僕の周りを舞いだした。みんな体の色がまだオレンジ。そうだ。やっぱりこれから旅に出るんだ。この子たちはどこまで行くんだろう。北の高原までゆうに70キロは有る。頑張れえ、僕も頑張るから。

太陽はジリジリと照りつけるけれども丘を渡る風は涼しい。休憩と水分補給をはさみながら材木を刻んでいった。専用の工具を持たない僕はどうしても手間が掛かる。まあ、それもいいか。きっと僕の命が尽きてもまだ完成しないだろう。

そうだ、除草剤で全滅したはずのトルコの食材セミズ・オトゥが他の雑草に交じってまた芽を出していた。除草剤の効き目はおよそ3週間。彼らにとっては除草剤の散布も織り込み済みだったのかも知れない。雑草だけにしたたかだ。

こんどこそ大きくなるかな。実はあの後除草剤の掛かっていない場所や他の荒地でこの草を集めていた。すでにかなり大きくなっている。食べられるようになったらここにアップしよう。

 

 

 

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